ライト兄弟による人類初飛行よりも約10年以前から玉虫型飛行器を開発をしていた二宮忠八は,その開発に成功しなかった.一方,ライト兄弟は人類初の飛行機の開発に成功する.その違いを様々な角度から考察してみたい.

日清戦争の前線で,忠八は飛行器の開発に対する上申書を提出する.
「虹の翼」p222に動力が問題であるという点をすでに指摘している.

人力でペダルを踏んでプロペラを回せば,地面を離れて飛行が開始(離陸)出来るであろうと予測している.
ただし,人力では限界があるので,その点を専門家に協力して欲しい旨を上申書にも記述している.

123年後の2017年,琵琶湖で鳥人間コンテストが行われた.
そこで,1時間40分ほどをかけて,距離40kmの飛行が達成された.
動画やパイロット本人(渡邉氏)のコメントからも,ぎりぎり体力を使い果たして40kmを飛行した
ようにみえない.
40kmの飛行動画1時間08分あたりから

もちろんパイロットは毎日ペダルを回すトレーニングを積んでいるが,人力で継続的に飛行が可能なのではないかという
可能性を感じて驚いた.

忠八が設計していた飛行器と,2017年の鳥人間コンテストで40km飛行した飛行機の機体をくらべてみると,
全く異なる形をしていることに気づく.
そして,機体の駆動部分はF1やジェットエンジンの部品などを制作する工作機械と同じものを用いて,高精度につくられている
そうである.
そもそも,この40kmの人力飛行を達成したのが,DMG森精機という工作機械のトップシェアメーカのチームなのだ.

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