あにまん掲示板の各種スレッドに掲載されているR-18小説を保管するためのwikiです。

『起きてますか』

『起きてるよ』
『ちょっと聞きたいことがあるんですけど』

『何?』
『あれなんですけど』

『本当に見たいんですか?』

『うん』
『見たい』
『本当に?』

『本当』
『ちょっと待っててください』

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◆◆

ベッドの上に広げられた衣装をガガガクラークは腕を組みながらじっと見つめていた。
真っ赤な生地に白い装飾が施されているそれは、布面積の少なさを除けば間違いなくサンタ服といえるものだ。
布よりも露出されている肌面積のほうが多いであろうこの服をどうするべきかをずっと考えている
頭の中には二人の姿が浮かんでいた。
一人は友人であるガガガガール。
もう一人は恋人のガガガカイザーだ。
二人なら、渡されたなら着るだろうな。
昼間のガールはこの衣装を見て、用意した二人の言い分を聞いて、激怒していた。
だが、他ならぬガガガマジシャン先輩からの──下心がたっぷり詰まっているとはいえ──プレゼントなのだ。
マジシャン先輩が頼み込めば彼女なら口では嫌がりつつも、満更ではないといった素振りで身に付けることだろう。
カイザーはどうだろうか。
彼は他者からの贈り物の類はどんなものであっても決してぞんざいにはしない。
その内心がどうであれ、ひとまずは身に付けて送り主に感謝の言葉を紡ぐであろうことは想像に難くない。
では自分の場合はどうだろうか。
胸に手を当てて考える。
起伏のない身体だ。
寄せれば多少の谷間は出来るだろうが、平素は辛うじて膨らみがあるというのが分かる程度だ。
腰は括れているのだか、そうでないのだかよくわからない。
臀部ははっきり言えば薄い。肉付きが悪いのだ。
ガールからは痩せていて羨ましいと言われるが、こちらからすれば彼女の体のほうが羨ましい。
いつも自身満々な振る舞い。
きっとそれを支える一因にあのスタイルのいい身体つきがあるのだろう。
自分ではそうはいかない。
校則に厳しいだとか、不良に当たりが強いだとか言われているが、それはあくまでもカイザーのためだ。
彼のためならなんだってできる──のだが、自分のためとなるとてんで駄目だ。
小動物が如き臆病さが前面に出てきてしまう。
昼間のあれだってガールが怒らなければ自分では何も言えなかっただろう。
考えて考えて、嫌になって天を仰いだ。
溜息と共に、淀んだ考えを体の外へと吐き出す。
部屋を見渡すと時計が目に入った。
あと数分で日付が変わろうかという時刻だった。
入浴してすぐに中身を広げたから、かれこれ数時間はこうしていたことになる。
室内とはいえ十二月にもなれば下着姿は流石に寒く、このままだと風邪を引いてしまう。
いい加減何か着るべきだろう。
──それに恋人からの贈り物であることには違いないのだから。
数回深呼吸をしてから、目の前に広がる服を手に取った。

◆◇

「すみません、わざわざお見舞いに来てもらうなんて」
「いいからいいから、ちゃんと寝てるんだぞ」

カイザーはクラークが食べ終わった食器を片付けながら、優しく子供を諭すように告げた。
クラークの元にガールから連絡があったのは十時頃のことだった。
風邪をひいたのか軽い発熱があるので今日一日休む、と伝えたのが朝のこと。
ガールはやけに嬉しそうな声で、

『カイザーさんがこれからそっちに行くって。ちゃんと看病してもらうんだよ』

と言った。
それから一時間もしないうちにクラークの家にカイザーが訪れた。
カイザーは押し入るように家に上がってくると、あっという間にクラークを寝かしつけてお粥まで作ってしまった。
朝から何も食べていないのもあったのだろうが、正直自分で作るよりよっぽど美味しかった。
この人は本当になんでもできてしまうんだな──。
そんな考えが過る。
風邪のせいか少し気分が沈んでしまっているのかもしれない。
汗もかいていたのか身体のあちこちがべとべとしているような気がした。
汗を流してくるとカイザーに告げて、気分転換も兼ねてシャワーを浴びた。
脱衣所で水気を拭き取っていると、紙袋が目に入った。
例のサンタ服の入った紙袋だ。
先日、生徒会室でのカイザーの顔と言葉が頭に過った。
──ひょっとしたら、悦んでくれるのかな。
そう思って、紙袋から服を取り出した。

◇◆

鏡越しに見る姿は、全くの別人かのように見えた。
真っ赤なサンタ服に身を包んだその姿は、顔と体の作りは全く一緒なのだが何かが決定的に違っていた。
肩とお腹は白い肌を惜しげもなく露出していて、脚の付け根が見えそうなくらい短いスカートに太腿を半分程覆い隠すほどの長さのソックス。
恥ずかしいはずなのに、不思議と高揚感が湧いてくる。
以前巫山戯てガールと制服を交換した時にはなかった感覚だ。
真夜中だというのに寒さを感じないのはこの高揚感のせいだろうか。
胸が高鳴り、呼吸が浅くなる。
目は見開いて、頬は薄紅色に染まり、口はぽかんと開いている。
──本当に、これは私なのだろうか。
頬に手を当てると、鏡の中の人物は同じように動いた。
間違いなく自分なのだ。
なのに、そのように思うことができない。
スマホ越しに見てみると、そんな感覚はさらに強くなった。
自分でないのなら、普段できないことだってできるのではないだろうか。
試しに空いた手で目を隠して写真を撮ってみた。
ポーズをとっている訳でもないただ立っているだけの少女なのに、どういうわけかエロティックな空気が漂ってきている。
見ていてむらむらしてくる。
もう一枚だけ──。
顔を隠したまま胸を強調するような前屈みの姿勢になる。
スマホを構えて、再びシャッターボタンを押した。

◆◇

部屋に戻るとカイザーは驚愕の表情を浮かべて時が止まったように固まった。
だがその視線はクラークを捉え続けている。
カイザーに近づくと耳元で囁いた。

「どうです、カイザーさんの用意してくれたものですよ?」

その言葉が引き金になって、カイザーは百面相を浮かべた。
普段の凛としたカイザーからは想像もできない表情の移り変わりで、何故かそれが愛おしかった。
この人の色んな表情をもっと見たい。
そんな欲望が心の中に溢れ出てくる。

「あ、ああ。思ったよりも、その──」

「かわいいでしょう? カイザーさんセンスいいですよね」

えい、と抱き着くと、カイザーは体勢を崩してよろよろとベッドに倒れ込んだ。
仰向けになっているカイザーに跨るように乗る。
下から見つめられて、興奮している。

「その思ったよりも──」
「わかってて、選んだんじゃないですか」
「いや、わかってはいたんだが、こんなにとはだな」
「私に着てほしかったから、あそこに置いたんじゃないんですか?」

こんな人前に出れないような恰好を──と耳元で小さく呟いた。

「カイザーさんは色々としてますけど、こういうものを用意するって珍しいじゃないですか。だからひょっとしてシたいのかなって、そう思ったんです。それにほら、カイザーさんって私の事気遣ってそういうことをあんまり口に出したりじゃないですか。ガールちゃんの話とか聞くと男の人ってもっとこうがっつくイメージがあったんで、ちょっと心配だったんです。私って、女としての魅力ないのかなって」
「そんなことは──」

わかっています──と言って、カイザーの唇に人差し指を当てる。

「わかってはいましたけど、それでも心配だったんです。だからカイザーさんから求められてるって、嬉しかったんです。あの時はガールちゃんが怒ってたから言えませんでしたけど。だから──」

似合っていますか──と再び問うた。
カイザーは目を閉じるとゆっくりと頷いて、

「似合ってるよ」

と言った。
頬がかっと熱くなった。
表情が崩れていくのが自分でもよく分かった。

「ありがとうございます。えへへ。ところで──」
「なんだ?」
「この服を着てると、少しだけカイザーさんやガールちゃんみたいになれる気がするんです。まるで自分じゃないみたいに」

ああ──とカイザーが生返事をする。
熱に浮かされている。
きっと風邪のせいだろう。

「だから今の私はちょっとだけ勇気があるんです。見てみたくないですか? いつもと違う、私」

だから、こんなことだって言えるのだ。
カイザーの喉が大きく動いた。

「──見たい」

ゆっくりと口を開けて、言った。

「よくできました。じゃあ──」

腰を浮かせてお尻をカイザーの頭へと移動させる。
ショーツに包まれた秘所をカイザーの眼前へと差し出して、ゆっくりと見せつけるように脱いでいく。
真っ赤なショーツを足首にぶら下げた。

「舐めて──ください」

腰を落としてカイザーの顔面に跨った。
こんなことをするのは初めてだというのに、こうするのが当たり前のように思えた。
お尻の下から呻き声のようなものが聞こえてくるのを、体重をかけて押さえつける。
いくらシャワーの後とはいえ、いい匂いというわけではないだろうことくらいは分かる。
そんなものを尊敬する恋人に押し付けている。
その背徳感で背筋がぞくぞくと粟立つ感じがした。
円を描くようにお尻を動かすと、舐められる感覚と痺れるような快感が襲ってきた。
股間から腰へと、さらに首筋へと駆け抜けていく快感に酔いながら腰を動かす。
腰の動きに合わせて舐める動きが激しさを増していく。
──カイザーさんが、私のあそこを舐めている。
そう思うと、お腹の奥が締め付けられるような感覚が湧いてきた。

「んっ♡ カイザーさん、じょうずっ♡」

腰を浮かせると息継ぎの音がしたが、すぐに水音がしはじめた。
器用に舌だけで陰核を覆っていた皮を剥かれた。
充血して敏感になった肉の芽を甘噛みされる。
腰が跳ねて喘ぎ声が漏れた。

「いいっ♡ いいですぅ♡」


カイザーはぴちゃぴちゃと音を立てて舐め続けている。
時折入る吸ったり噛んだりといった刺激がアクセントとなっている。
限界は予想より早く訪れた。
カイザーの頭を掴むと、秘所に力強く押し付けて絶叫した。

「ああああああぁぁぁぁッ♡」

弓なりに身体を大きく仰け反らせて、焦点の合わない目で天井をぼんやりと見つめた。
いつの間にか脱力してカイザーの隣に倒れ込んでいた。
大きく深呼吸している彼の頬に軽く唇を落とす。

「ふふっ、お上手でしたよ」

快感のせいか熱のせいかわからないが、頭に靄がかかったようだ。
手を伸ばすと硬いものが触れた。
それが勃起した男根だということにすぐに気がついた。
ジッパーを落として苦しそうにしている男根を解放する。
勢いよく跳ね上がってきたそれが撒き散らす、鼻の奥を突くつんとした雄の匂い。

「カイザーさん、私の舐めてこんなにしちゃったんですね。悪い人──いや、あの舐めっぷりは犬ですかね」
「俺は何時だってクラークのものだよ。犬っていうのもあながち間違いじゃないかもな」

カイザーはそう言うとむず痒そうに笑った。
今の会話で丁度いいものがあったことを思い出した。
跳ね起きて机の奥を捜すとそれはすぐに見つかった。
以前パーティか何かで貰ったジョークグッズ。
金属製のリードが付いた革製の首輪だ。
怪訝そうな顔をしているカイザーの前に首輪を差し出す。

「カイザーさん、これ着けてくれませんか?」
「えっ、これを?」
「はい。カイザーさんは──私の犬なんですよね。犬には、首輪が必要ですよね?」

幾許かの逡巡の末、カイザーは小さく頷いた。
首輪をつけると、今までにないほどの胸の高鳴りを感じた。

「似合ってますよカイザーさん」
「それで、ご主人様は犬に何をしてほしいんだ?」
「それは──」

考えているとカイザーは唇を奪ってきた。
舌が無理矢理口の中へと侵入してくる。
今入ってきている舌が先程秘所を舐めていたという事実を思い出して嫌悪感がほんの少しだけ沸いたが、恋人が貪るように求めているという快感がそれを打ち消している。
じゅるじゅると水音を立ててお互いに舌を絡めあっていたが、次第に息が苦しくなってこちらから口を離した。
お互いの口を結んでいた唾液の糸が切れるのを見て、カイザーをベッドに押し倒す。

「よし、と言ってもいないのにがっつくなんて──躾が必要みたいですね?」

こちらもこんなにしちゃって──と勃起した男根を撫でまわす。
撫でるたびにぴくぴくと男根が反応するが、そちらには目を向けずじっとカイザーの顔を見つめる。
大きく見開いた目、紅潮して熱を帯びた頬、心臓は早鐘のように鳴っている。
身体を重ねることは幾度かあったが、これほど昂ったことは一度もなかったように思う。
カイザーが小さく頷く。
それを確認すると男根を秘所を宛がって一気に腰を落とした。

「あはっ♡ カイザーさんのおちんちんはいってきたぁ♡」

一気に奥まで男根に押し広げられた衝撃と快感で身体が細かに痙攣する。
全身を駆け巡る快楽に酔い痴れつつも上下に腰を動かす。
口からは絶え間なく喘ぎ声が漏れている。
全身を包んでいる熱さが発熱によるものか、行為によるものなのか判断ができない。
ぱちゅん、ぱちゅん、と肉がぶつかり合う音が響いている。

「気持ちいいですか、気持ちいいですよね? 私はすっっっっごく! 気持ちいいですよ!」
「クラーク、俺も──」

そう言ってカイザーが腰を動かした。
自分の意志とは無関係に膣奥を突かれて生じた快感によって甲高い声が漏れる。
動きを止めて、リードを掴んで強く引っ張った。
無理矢理上半身を引き起こされてカイザーの口から呻き声が漏れる。
リードを引っ張ったままカイザーを見る。
きっと今の自分はぞくりとするほど冷たい目をしているのだろう。

「なに勝手に動いてるんですか。わかっていますか? これはお仕置きなんですよ。我慢できずに私の身体を貪ろうとするなんて、反省が足りないみたいですね」

腰を浮かせて膣内から男根を引き抜いた。
近くにあったリボンで尿道を締め付けるようにきつく縛る。

「これで勝手に射精できないですね」

乱暴にカイザーの背中をベッドに叩きつけて、勢いに任せて唇を奪った。
溢れる唾液を舌伝いに流し込んで、再び膣内に男根を迎え入れて腰を動かし始める。
上下だけでなく前後左右にも。
勢いよく動かすこともあれば、ゆっくりと嬲るように動かしたりする。
上も下も繋がっていて蕩けてしまいそう。
熱で朦朧とした頭は実際に蕩けているのかもしれない。
いつの間にか服が捲れて胸が丸出しになっていた。
硬い男の身体に擦れる乳首が気持ちいい。
ぱんぱんと背中を平手で叩かれたので、リードを強く引っ張った。
限界が近くなり、唇を離す。

「ぷはっ♡ カイザーさんっ、わたしっ♡ もうすぐイきますから♡ 一緒にイってください♡」
「クラーク、もう──」
「まだ♡ まだだめっ♡ いっしょじゃないとだめッ♡ いっしょがいいんです♡」
「頼む! 射精させてくれ!」

苦悶の表情を浮かべながら限界を訴えている恋人を見ると、お腹の奥が溜まらなく疼いた。
もっと快感が欲しくて動きがより一層激しいものへと変える。

「イく、イくイくイくイく♡ イきますよ♡ ふたりでいっしょにッ♡」
「射精させてくれ! 頼む!」
「いいですよ♡ カイザーさんの精液いっぱい♡ わたしにください♡ すきっ♡ すきすきすき♡ カイザーさん愛してます♡」

きゅっと一際強く膣肉が男根を締め付ける。
それに合わせて尿道を抑えていたリボンを解くと、びゅーびゅーと音が聞こえてきそうな程の勢いで大量の精液が胎内へ吐き出された。
最奥の子供を作る大事な場所を男の種に満たされる感覚を感じながら、絶頂へと達した。

「ひゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ♡」

絶叫を上げて、身体が激しく痙攣する。
目の奥がちかちかして一気に頭の中が真っ白になる。
耐えきれなくなってリードと共に意識を手放した。

◇◆

スマホから送信完了を告げる電子音が響き渡った。
荒かった息はいつの間にか落ち着いたものへと変わっている。
送った画像はどれも際どいものばかりだった。
胸を両側から押して谷間を強調したもの。
しなをつくってお尻を突き出すポーズのもの。
送っていない画像もいくつかある。
アルバムアプリの一覧は先程撮った写真で埋め尽くされている。
勿論全て目線は手で隠している。
スカートを捲り上げてショーツを見せつけるようにしているもの。
座り込んで膝を抱えて太腿の間からちらりとショーツが見えているいるもの。
絆創膏で乳首を隠しているだけのもの。
顔の前で人差し指と親指で輪っかを作って、口を大きく開けて舌を突き出しているもの。
そして──。
ショーツを咥えながら座り込んで大きく足を広げて、秘所をスマホで隠しているもの。
じっくりと観察すれば咥えられているショーツは、クロッチの部分が濡れて染みになっていることが分かる。
そして、あの人ならそれに確実に気がつく。
分かっていて、あの人に送った。
どんな風に思うだろうか。
おかしくなったとでも思われるだろうか。
将又、はしたない女だと思われるだろうか。
それとも──。
落ち着いていたはずの息は、いつの間にか興奮から浅く荒いものになっていた。

◆◇

「うぅ、ごめんなさいカイザーさん」
「いいって、クラークの新しい一面が知れたしな」

登校中、クラークは幾度も頭を下げて謝罪していた。
その内容は勿論先日の行為についてである。
特に力一杯引っ張った首は一夜明けても跡が残っている。
風邪がうつらなかったのは不幸中の幸いといえるだろう。

「あうあうあう。でも私、あんなことするつもりは──」

本当になかったといえるだろうか。
いまいち自身が持てない。
俯きながら黙っていると、手が頭に置かれた。

「だから気にするなって。ところで俺も聞きたいことがあってだな」
「なんですか?」
「いや、一昨日クラークが──」

カイザーは鞄を漁り始めた。

おお、あったあった──、そう言ってスマホを取りだした瞬間カイザーは大きくよろめいた。
ガールが勢いよくクラークとカイザーの背中を叩いたからだ。

「おっすー。おはよクラークちゃん、カイザーさん。風邪治ったんだね、よかったよかった。さすがカイザーさんの看病! 効果覿面だね、ってあれ? どうしたんですかカイザーさん?」
「──いや、なんでもない」

カイザーはスマホを鞄に戻すと何事もなかったかのように背筋を伸ばして歩き始めた。

「えー? なになに? 気になるじゃないですか。教えてくださいよー」
「本当になんでもないって。ほら、さっさと行け行け。きっとあいつが待ち草臥れてるぞ」
「むう。それ言われると行くしかないじゃないですか」

じゃあね、後でまた──と言って手を振ってガールは駆け出した。
うん、後でね──とこちらも手を振って見送る。
ガールの乱入で空気が変わっのか、カイザーも先程の話の続きをしようという気配はない。
カイザーが話題にしようとしたのはきっと──。
スマホを取り出してSNSのアプリを開くと、以前カイザーに送った内容全てに既読マークがついていた。
律儀だな、とそう思った。

「カイザーさん」
「なんだ」
「これから毎日あれ、送りますね」

まだまだ一杯知ってほしい私がありますから──。
にっこり笑ってそう告げた。

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