ウガリット神話を始めとする複数の神話に名を残し、広く篤く信仰された豊穣の大神。
その名は「王」や「主人」を意味し、嵐や雷雨を操って民に豊かさをもたらす。
主神の座を争って多くの兄弟神と争い、その中で自らも倒れるが、蘇ってなお殺し合った。
最後には太陽の女神シャパシュに説得され、停戦したという。
極めて強大な神格であり、本来ならばいかに例外的な召喚式でも呼ぶのは困難であろう。
…バアル本体であるならば。
【真名失墜】
『真の名を隠していたこと、お許しください』
【元ネタ】旧約聖書
【CLASS】プリテンダー
【マスター】主人公(Grand Order)
【真名】イシュバアル
【異名・別名・表記揺れ】イシュボシェト
【性別】男
【身長・体重】162cm・58kg
【肌色】褐色 【髪色】黒 【瞳色】黄
【外見・容姿】上記のバアルの姿だが、規模が小さくなり容姿も少年に近い。
【地域】イスラエル
【年代】紀元前1000年期
【属性】秩序・善
【天地人属性】天
【ステータス】筋力:B 耐久:B 敏捷:C 魔力:A 幸運:EX 宝具:EX
対魔力:A
幻獣・神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操れる。
騎乗:A
A以下の魔術は全てキャンセル。
事実上、現代の魔術師では○○に傷をつけられない。
嵐神の権能(偽):A
バアル神から預かった権能を、疑似的に展開する。
威力は相応に低下するが、制御が可能になった。
主神の神核(偽):B+
バアル神から預かった権能を、疑似的に展開する。
存在としての格は幾段か落ちるが、それでも大抵の手段では揺るがない。
豊穣の権能(偽):B
バアル神から預かった権能を、疑似的に展開する。
効果は低いが、魔力消費なく持続する。
戦闘続行:A
往生際が悪い。
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
神殺し:B
バアル本人には大きく劣るが、預かった知識と技量によって神に特攻を得る。
『神なる人』
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:− 最大捕捉:1人
イシュ・バアルという名は、『バアルの人』を意味していた。
彼はバアル神の名代として、その力を限定的ながら行使できる。
つまりバアル神の宝具を、2ランクダウンした状態で所持している。
【解説】
イスラエル王国ひいてはサウル王朝の第二代王。
ダビデ王との戦争で親兄弟を失い、四男だった彼のみが生き延びて将軍アブネルに擁立された。
国の実権を握っていたのは優秀なアブネルであり、彼は傀儡の王に過ぎなかったが、彼は王としての責務を果たすべく奮闘した。
ある時、アブネルが父サウル王の側女だったリツパという女と情を交わしたのを知り、これを非難すると、アブネルはそれをきっかけにダビデ側へと裏切った。
しかし、そのアブネルもまたダビデの部下の独断によって殺され、喪失感に押しつぶされた彼は、守る者1人いない王宅で茫然と昼寝に耽る。
略奪隊長レカブとバアナの兄弟は、これをチャンスと見てイシュバアルを暗殺し、首を手土産にダビデ側へと寝返った。
当然ダビデがこれを許すはずもなく、この兄弟は処刑された。
これにてサウル王朝は滅亡し、ダビデがイスラエルの王となった。
全てを失い惨めに死んだ彼を憐れんだのは、バアル神であった。
バアル神で有名な逸話と言えば、その名が多くの悪魔の基にされている事であろう。
旧約聖書にて『悪魔』とされて徹底的に貶められ、『異教の神』の代名詞として扱われた。
そして『バアルの人』を意味する『イシュ・バアル』も、『恥の人』すなわち『イシュ・ボシェト』に書き換えられたのだ。
同じく名を歪められ貶められた者として、バアル神は己の名前をイシュバアルの霊基へと被せ、化身に仕立てて送り込んだ。
プリテンダーとしてのイシュバアルは、バアル神の力を色濃く宿している。
崇める主神からの期待に応えるため、そして自分を召喚してくれたマスターに報いるため、彼はその力を大いに振るうだろう。
【人物・性格】
一度は王となったが、生前に己は王の器ではないと悟ったため、サーヴァントとして主に忠実に仕える。
とはいえ最優先の基準は『バアル神』であり、その名に恥じる事はしないが、生前のトラウマから『見捨てられること』に恐怖を感じており、マスター次第ではその一線も超えうる不安定さがある。
今回のマスターはそういう事をせず、動機にも大義があるので安心して心から忠誠を誓っている。
だがマスターが有能だったり高潔だったりすると、それはそれで引け目を感じてしまうため、定期的に中のバアル神がメンタルチェックをしている。
特技:ない
好きなもの:バアル神、マスター
嫌いなもの:アブラハムの宗教、裏切り者、自分
天敵:大概のものは苦手
願い:バアル神の名誉回復、アブラハムの宗教の廃絶
【一人称】我/僕 【二人称】お前/あなた/貴様 【三人称】アレ/彼
ダビデ
「平然としているな。いや、お前はそれでいい。アレは戦争だった、お前は王としてすべき事をしただけだ。
許せないのは、配下の暴走を許し、僕のアブネルをむざむざ死なせた事だ。
殺すなら法律に則って処刑すべきだったし、そうでなくても独断で動いたその部下は罰するべきだった。
…まあ、それだけかな」
キリスト教系
「『蠅の王(バアルゼブブ)』だったか?それとも『糞の王(バアルゼバブ)』だったか?
どうした?我が名を呼んでみろ、小虫めが…!」
メルトリリス
「あれっ、僕が…じゃなくてバアル神が殺したロタンだ。レヴィアタン、とも言うんだっけ?
でもどうしてそんな女の子の姿に…あ、人違い!?し、失礼しました!」
ドレイク、アルトリアランサー[オルタ]
「嵐の王?バアル神は嵐の『神』ですよ、『神』!
恭しくリスペクトしてもらっていいですかー?」
神霊系
「あうう…本物の神がこんなにいるのか…!
で、でも!僕だってバアル神の期待を背負っているんです!
絶対に役立ってみせるので、最後まで見捨てずに!どうか!」
アヴェンジャー
名を貶められた者として、アヴェンジャー適性を持つ。
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