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皆勤の徒

酉島伝法

2013年

小説

日本語

百メートルの巨大な鉄柱が支える小さな甲板の上に、“会社”は建っていた。語り手はそこで日々、異様な有機生命体を素材に商品を手作りする。
雇用主である社長は“人間”と呼ばれる不定形の大型生物だ。甲板上と、それを取り巻く泥土の海だけが語り手の世界であり、そして日々の勤めは平穏ではない。
第二回創元SF短編賞受賞の表題作にはじまる全四編。連作を経るうちに、驚くべき遠未来世界が読者の前に立ち現れる。現代SFの到達点にして、世界水準の傑作。（「BOOK」データベースより）

ポストヒューマン、多数の造語

SF作家・酉島伝法のデビュー作にあたる連作SF短編集。
遠末来における異形の生物達が跋扈する世界を描いた小説。とにかく造語が山のように出てくる。
その造語の多さと複雑な設定のからこの本の設定資料集まで発売されている。それによると造語の種類は200項目を越えるらしい。
かなり読みにくくとっつきくい作品だが、これまでの日本のSF小説とはまるで違った圧倒的なイマジネーションは周囲から絶賛された。
早川書房の「2010年代ベストSF30」では堂々の1位に輝いている。

東京創元社より発売。文庫本もあります。