No.409 屍鬼二十五話

作品基本情報

原題

ヴェーターラ・パンチャヴィンシャティカー(vetālapañcaviṃśatikā)

作者

ソーマデーヴァ

発表年

11世紀

媒体

説話集

原語

サンスクリット語

あらすじ

屍鬼とは死骸に憑いて死者を活動させる鬼神のこと。その屍鬼が知勇兼備の王に次々と奇想天外な物語をして難問解決をせまる。
11世紀インドの詩人の手になる伝奇集で,諸外国の説話文学に大きな影響を与えた。(平凡社公式サイトより)

奇書性・実験性・特殊性概要

幻の大作『ブリハット・カター』の一端、死体が語る物語

特筆すべき点

紀元前3世紀に伝説の大家グナーディヤが著した十万詩節にも及ぶ幻の大作『ブリハット・カター』を簡略化させたものの一端。
『ブリハット・カター』は現存しておらず、11世紀にインドの詩人ソーマディーヴァが伝本『カター・サリット・サーガラ』として簡略化させた。
『カター・サリット・サーガラ』の第十二巻中に含まれる説話を一冊の本にまとめたのが本書に該当する。

タイトル通り屍鬼(ヴェータラ)が憑りついた死体がインドの王様に25の物語を聞かせるというもので、その怪奇的な作風は外国でも広く知られるようになった。
各世界のペルシャ語訳やトルコ語訳で『鸚鵡七十話』などの形を借りて伝播しており、西洋の文豪であるゲーテやトーマス・マンにも深い影響を与えている。
『屍鬼二十五話』はあくまで『ブリハット・カター』の末流にすぎず、もし『ブリハット・カター』が現存していたら『千夜一夜物語』に匹敵する物語集になっていただろう。

入手するには

東洋文庫より発売

関連記事

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Menu

メニュー2

ジャンル別

  • 奇書
  • 実験小説
  • 特殊文体

メニュー3(番外編)

  • 参考書籍
  • 実験映画
【メニュー編集】

どなたでも編集できます