No.3 紙葉の家

作品基本情報

原題

House of Leaves

作者

マーク・Z・ダニエレブスキー

発表年

2000年

媒体

小説

原語

英語

あらすじ

現代アメリカ文学の最先端にして最高峰!待望の邦訳ついに刊行
数年前、『紙葉の家』を始めるようになるとは、誰にも予期できなかっただろう。最初がはじめて世に出たとき、それは雑に束ねた紙の束でしかなく、その部分部分がときおりインターネット上に浮かんでくるだけだった。少数だが熱狂的なファンがこの恐ろしい物語を追い回しはじめるようになるとは、誰にも予期できなかったろう。
最初は社会の辺縁に生きる若者たちだった———ミュージシャン、タトゥー・アーティスト、プログラマー、ストリッパー、環境保護活動家、アドレナリン・ジャンキー——が、やがてその本はもっと上の世代にも知られるようになった。読者はその奇妙な作りのページに自分のことが記されているという事実だけでなく、入り組んだ子供時代へと戻っていく方法までそこに見出すこととなった。
こうしてはじめて、この驚くべき小説は書籍の形で手に入るようになった。独自の色つき単語や縦組みの脚注に加えて、新たに第二と第三の付属書が追加された。物語は変わっていない。アッシュ・ツリー・レーンの小さな家に引っ越してきた若い一家に焦点を据え、その家の恐ろしい異常性を描いていく。その家の内部は、外から測ったよりも大きかったのだ。もちろんピュリツァー賞受賞フォトジャーナリストのウィル・ネイヴィッドソンも、その連れ合いのカレン・グリーンもそんなあり得ない事態に直面する心の準備はできていなかった。だがある日、幼い二人の兄弟がふらりといなくなり、その声が別の物語を呼び寄せる———闇の怪物、クロゼットのドアの向こうにどこまでも広がる深淵、不気味なうなり声、それがやがて壁を引き裂き、一家の夢のすべてを呑み込んでいく。(Amazon 内容紹介より)

奇書性・実験性・特殊性概要

タイポグラフィ、入れ子構造

特筆すべき点

アメリカの小説家マーク・ダニエレブスキーによるホラー小説。
家の内寸が外寸よりも大きい、という極めて地味な事実が発覚することから始まる。
入手の難しさから、「幻の稀覯本」とされることもある。
多様なタイポグラフィが用いられている。また、「ホラー体験をしたジャーナリストの物語」と「ジャーナリストの物語を見た老人の物語」と「老人が残した紙の束を見つけた青年の物語」が同時に展開される入れ子構造にもなっている。いわゆる注釈文学の一つと言えなくもない。

入手するには

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