No.81 帝都最後の恋

作品基本情報

原題

作者

ミロラド・パヴィチ

発表年

媒体

小説

原語

あらすじ

本書を冒頭からページ順に読むと、そこでは以下のような物語が語られていくことになる。――ナポレオン戦争を背景にした、3つのセルビア人家族の恋の物語、三たび死ぬと予言された男をめぐるゴシック小説、あるいは、男と女、生と死、夢と現、光と闇、等々が交錯する宇宙をさまよう主人公の、自分探しの物語―― しかし本書ではまた、作者によって別の読み方も提案されている。本書冒頭に置かれた断り書きで、作者パヴィッチは以下のように述べる。「本書は、章の順番どおりに読むこともできます。あるいはタロットカードを用いて、タロットが示す順に、それぞれのカードに対応する章を読んでいくこともできます。この方法によってあなたは、カード占い、あるいはカードによる運命の予言を行うことができます。」 本書の各章は、タロットカードの大アルカナと呼ばれる22枚一組のカードの寓意画に対応している。そしてそれぞれの章で、寓意画がもつ「鍵」の《秘密》が明らかにされるという趣向ももつ。つまり、占いをするときのようにタロットカードをめくりながら、出たカードに対応した章を読んでいく、という読み方も可能で、そうすると上記の物語とはまたちがう物語が、現れてくることになる…… 読者に、「読書」という言葉で想定される以上の参加を要請するパヴィッチは、また以下のようにも語っている。「私は、作品の完成に果たす読者の役割と責任を増やすことで、小説の読み方を変えようとして来ました。プロットや物語の展開の仕方、どこで読み始め、どこで読み終わるか、主人公たちの運命といったことさえ、私は読者の選択にゆだねたのです」(松籟社ホームページより)

奇書性・実験性・特殊性概要

タロットカード

特筆すべき点

入手するには

松籟社より日本語訳が販売中。

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