FFシリーズ総合エロパロスレのまとめ

冷たい石に体温が奪われていくのを感じていた。指先はやけにつめたく、
傷口がわずかに脈打っていた。
頭上から降る声は遠ざかっていく。
閉じていく視界の隙間に、桃色のスカートが涙の粒で染まっていくのがぼ
んやりと分かる。
最後に見たのは泣き顔の少女だった。
***

まるで魚にでもなったような、と思って彼は目を覚ました。
ふわふわと光の射す水中を漂っているような、不思議な浮遊感。まぶしく
て目はまだ開けられない。状況を把握するよりもこの心地よい感覚に身を
まかせていたい。明るさに目もやがて慣れるだろうから。
そして霞みがかった意識に、懐かしい声が飛び込んできた。
「いつまで寝てるのー?」
耳をくすぐるやわらかな声。
はっとしてツォンは反射的に身を起こした。
視線の先に彼女が立っていた。自分のために涙を流していた少女。濡ら
したはずのワンピースに涙の跡はない。
「ここは…どこなんだ?」
自分は古代種の神殿にいたはずだったが、硬い石の冷たさは感じられな
かった。つかみどころのない風景は目に入っても意識をかすめ通りすぎ
るだけで、もどかしく思う。
「どこでもないとこ」
あっけない答えを聞いて戸惑いを隠せないでいると、少女は笑った。楽しそうに。
「からかわないでくれ」
「からかってなんか、ない。…これ、ね、ライフストリーム。すごく近いところ」
景色がゆがんだ。背景はぐにゃりと曲がり、色と色が混ざりあって抽象画の
ごとく何かを描いていく。それはひどく感覚を、とくに平行感覚を狂わせる情景
で、ツォンは思わず額を押さえた。
「これは…」
光の軌跡の先で、淡い黄色の花がきらめいていた。朽ちた木の床材のあとに
作られた小さな花壇。そうだここは、幾度も訪れたスラムの教会。
「なつかしいね」
エアリスは花びらをいとおしむように撫でている。差し込む光に縁取られた姿が
眩しくて、目を細めた。
ふと気付けば自分は教会に立っているのではなかった。景色は不安定にゆらい
だまま、ぼんやりとした映像をつぎつぎに映し出している。神羅ビル、タークスの
本部、コレル魔こう炉、古代種の神殿。どこでもない、と言ったエアリスは正しい。
「ライフストリームと言ったな」
「うん」
そういえば受けたはずの傷も痛みも感じないと気付いたのはその時だった。自分
はあの場所で死んだのではなかったか。
「…では君は」
なぜここにいる?
「そんなのは、どうでもいいこと」
くるりと向けた華奢な背は答えるのを拒んでいるように見えた。あるいは答えを拒
んでいるのは自分かもしれなかった。
「エアリス」
名前を呼ぶと花のように微笑んで、彼女がふわりと抱きついてきた。ちいさな顔を
寄せて彼女は何事かつぶやく。
「会えてよかった」
耳元で囁く声は甘く、寂しい響きに胸が締め付けられる。この声と体が幻でないこ
とを確かめたくて、強く抱きしめた。
まわした腕に感じる肌の温度が夢ではないと伝えてくれる。しかしそれは同時に残
酷な事実を突きつけるのだ。
「ツォン、痛いよ…」
「すまない」
緩んだ拘束からようよう逃れて、エアリスはじっと男の顔を見る。困り果てた表情に
くすりと笑って、くちづけを落とした。不器用に重ねるだけの、羽の軽さを思わせるキス。
やわらかいくちびるはほんのりと熱を帯び、押し付けられた場所から伝染していく。
まるで熱にうかされたかのように、常に冷静であれと律する意識はそれだけで遠くなった。
睫にふちどられた翠玉の瞳は潤んで、視線を盗んで離さない。
「ずっと見ていてくれて、ありがとう」
二度のくちづけは十五年の理性を打ち砕くに十分だった。
細い腕が首にまわされ、引き寄せられるまま首筋に顔をうずめるとむっとするような女
の匂いが脳髄を刺激した。白いうなじから肩へ、そして腰までのしなやかなラインを指
でなぞる。かすかなあえぎ声が聞こえ、たまらなくなって首筋にくちづけた。
火照ったその肌はしっとりと甘い。少女はいつのまにか女に成長していたのだと
思い知らされる。少し位置をずらすと、鎖骨から下はゆるやかなカーブを描いて
果実のふくらみを予想させた。
「ぅん…」
熱い吐息が耳にかかる。こんな艶めいた声を、いつから聞かせるようになったのだろうと思う。
いつまでも幼いと思っていたのに。
くちびるを離すと、巻きついていた細い腕が外された。わずかに背伸びをして見つめてくる
彼女と視線が絡む。
とろんとした翡翠色の瞳は誘惑するように濡れて、上気した頬はほのかに赤い。胸の
ふくらみが自分の体に押しあてられて、形を変えているのに気が付いた。
柄にもなく動悸がした。
たとえば今更やめてと言われたところで、後には戻れそうもない。
上着に手をかけそっと脱がそうとすると、ワンピースと揃いのリボンがひっかかって、
するすると解けた。栗色の髪の毛はエアリスのむきだしの肩を撫でて落ちる。
ぱさりと乾いた音。同時に聞こえるはずの硬い音を待ってツォンは足元のリボンを見たが、
あるべきはずのものがなかった。
「マテリアは…」
「…落としちゃったの」
視線をもどすと、エアリスは足元を見下ろしていて、長い睫がその頬に影を落としていた。
額に触れるか触れないかのキスを落としてやる。顎に手をかけて深くくちづけた。
「……っ」
ぬるりと舌が差し込まれ、エアリスは一瞬身をこわばらせた。緊張をほぐすようにツォンは
片方の手で髪を撫でる。
「嫌なのか?」
「ううん…、ちがうの」
頬を染めてエアリスがくちづけをねだった。今度はやわらかな舌が合わさる。それだけで
頭が蕩けそうだ。
彼女を抱き上げた。そっと花壇のそばの床に横たえる。エアリスが丹精して育てた花は、
ふわりと散らばる栗色の髪に彩を添えた。
「お花、つぶしちゃだめ」
「わかってるさ」
もどかしくなって唇を塞ぎ、手を胸元の合わせ目にすべりこませた。
指先が胸の裾野に沈む。侵入を阻むボタンをひとつふたつと外した。
「…っ!」
白いふくらみがふるりとわなないた。誘うようなやわらかさで男の手で形を
変えられるのを待っている。
手を添えるとぴったり寄り添うように吸い付き、ごく薄いシルクを纏ったような質感。
味わうようにそれを揉みしだいた。深く沈みこむ指先は、視覚と触覚の両方から
脳髄を刺激していく。
「…んっ」
時折指が頂きをかすめると、エアリスの喉からかすれたような声が漏れた。
男の手の中で尖りはじめているそれを、舌先で舐め上げれば即座に細い体が跳ねる。
舌をからませ、ねっとりと唾液を塗りつけ、ゆるやかな愛撫を繰り返した。
「…あ…っ、はっ…」
エアリスはかみ殺しきれずにか細い声をあげ、羞恥から目を伏せた。視界を閉ざすと
自分を蹂躙する舌も手も見えなくなったが、暗闇は感覚を研ぎ澄まし、更なる快楽を
呼び起こすのだった。
弱く弾かれるたびに、歯をたてられるたびに電流が駆け抜ける。
乱れた着衣の裾に手をかけられたのが分かった。
「いや…」
かすかな抵抗の声を聞かぬふりで、ツォンはあっというまにワンピースを脱がせてしまう。
間を置かず、下半身を覆う小さな布もするりと引き抜いた。
反射的に折り曲げようとする足を押さえつけ、体を割り入れる。くちびるを押し付け、
たおやかなからだを優しく愛撫していくうちに、エアリスの緊張がほどけていくのが
手に取るようにわかった。
「ぅんっ…、…あっ…」
指をすべらせるだけで彼女は敏感な反応を見せた。上気して染まりゆく肌の色と、喉の奥で
喘ぎ声を殺すその表情は男の欲情に火をつけていく。
しなやかな腰のラインをなぞって内太腿に触れた。ひときわ柔らかい皮膚の感触を味わいながら、
ゆっくりと目的の場所を探す。
「ん…っ、…はぁ……ぁあんっ」
指がその場所をかすめると同時に、エアリスが高い声で鳴いた。
しっとりと潤ったその部分を行き来するたびに、溢れる蜜が花弁をさらに濡らした。
つぷ、と音をたてて指を沈める。透明な液体がまとわりつき、熱が直に伝わってくる。
周囲をなぞりあげ、十分に濡れた指先で、ほの赤く充血した芯に触れた。
「あぁっ…!」
細い身体が跳ねる。
ぷっくりとした花芯に指の腹を押しつけ、ゆっくりとこね回した。
「や…、はあっ…」
優しい愛撫のくりかえしに、体の奥からしびれていくような感覚が襲う。
そのふくらみを、その花びらをもてあそばれるたび、脊髄を快感が走り抜けた。
湧き出る泉はとどまることを知らず、ツォンの手を濡らして滴り落ちる。
「…んぅっ……あぁっ…、……は、ぁっ…」
もはや声を抑えるのは難しくなっていた。
甘い蜜を吸うために男の身体が下方へと降りていくのに気付く余裕すらない。
鎖骨から乳房へ、横腹のやわらかい肌を辿って、舌先は蜜壷をとらえた。
それまでとは全く違う、やわらかくて熱いものが花芯を舐めあげる。
「ひゃぁんっ」
ツォンは舌先で周囲を舐り、尖った蕾をつついては軽く弾いた。ちろちろと花芯を舐めあげ、
蜜のあふれる中心部に指をあてがう。探るようにおしつけると粘着質の水音をたてて、
花びらが内部へと迎え入れた。

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