FFシリーズ総合エロパロスレのまとめ

神羅に入社する前から、ルードは人と喋る事を苦手としていた。
喋るという行為が嫌いと言うわけではないのだが、上手く言葉が出ない。よって彼はいつも聞き手に徹する。
そしてまた、彼は様々な人の話を聞くことで、想像力が豊かになったと自身でも分かっていた。
話を聞くだけでは分からない事を、彼は想像して楽しむのだ。


その日の昼休み、ルードは昼食を食べ終わり、自分のデスクでコーヒー片手に雑誌を読んでいた。
武器の紹介や、新しい格闘スタイルの紹介などを専門とする雑誌だ。
壁にはめ込まれている大きい窓から入ってくる日差しが心地よかった。

「ルード先輩」
不意に、自分を呼ぶ声がした。見遣ると、その声の主はイリーナだった。
何も言わずにイリーナを見ると、遠慮がちに聞いてくる。
「ちょっと…良いですか?」
何を良いのか、よく分からなかったが、ルードは軽く頷いた。
するとイリーナはオフィス内を見渡し、自分とルード以外居ないという事を確認すると、
「あ…あの、先輩は…チョコレート食べるんだったら、やっぱり甘くないのが好き…ですか?」
と聞いてきた。

いつになく顔を、いや、耳まで真っ赤にさせて、俯いているイリーナを見て、ルードは少々驚いた。
ふと、壁に掛けてあるカレンダーを見ると、今日の日付は2月13日。とどのつまり明日、2月14日は俗に言う―――
「……バレンタインか」
低く、呟くように言うと、イリーナは顔をますます赤らめて両手をブンブンと胸の前で振る。
目線はルードと合わせないようにして、瞬きを幾度と無く繰り返す。
「そ、そんなんじゃないです!!」
必死に否定をしてはいるが、その様子では肯定しているようなものだ。
「…そうだな……甘いチョコレートは嫌いじゃないが、どちらかと言うと苦味のあるチョコレートの方が好きだな」
ルードは否定をしているのか肯定をしているのかまるで分からないイリーナに答えた。
「ほ、本当ですか!ありがとうございました!」
返答を聞くなり、イリーナはルードに一礼後、そそくさとオフィスから出て行った。
ルードは再び、雑誌に目をやった。

定時後、その日は残業も、相棒の酒の誘いも無かったため、疲れを癒すためにルードは家路を急いだ。
最近は外での任務や、遠くへの出張などが重なっていたせいで、かなりの疲労が蓄積されていたのだ。
一刻も早く、ベッドに倒れこみたい。


―――昼休みの、イリーナの言葉が気になる。
耳まで真っ赤にさせて、自分と目を合わせないようにして。
周りに人が居ないか確認して、そして何より、チョコレートの好みを聞いてきた。
彼女は必死に否定していたが、どう見てもあれは明らかに肯定しているようなものだった。
いつもはツォンさん、ツォンさん、と言ってはいるが、もしかしてイリーナは、自分のことを―――

「…好き、なのか…?」
思わず出た自身の声に、ルードは口元に持って行っていた夕食後のコーヒーを手から滑り落としてしまい、
結果、テーブルの上に黒い水溜りを作ってしまった。

『…そんな訳は無い』
水溜りをタオルで拭きながら、ルードは自分の考えを取り消した。
いくらなんでも、それはあまりにも根拠の無い自信だったし、彼女に失礼な気がした。
『イリーナは俺の可愛い後輩だ…今日はもう寝よう』
ルードは水溜りを消し去ると、サングラスを外してベッドルームへと向かった。

「ルード先輩、ちょっと…」
タークスのオフィス付近の廊下をルードが歩いていると、イリーナが角から顔を覗かせて、
おいでおいでをするように手を動かし、ルードを呼んでいた。

ルードがそちらに向かうと、イリーナは黙ったまま、彼女の背後にある【掃除用具室】と書かれたドアを開けた。
イリーナが中へと入っていったので、ルードはその後を追った。
中は真っ暗で、何も見えなかった。
パチン、と言う音と共に、部屋の電気が点けられて中の様子を確認できたが、箒やバケツなどが散乱しているだけだった。

「ごめんなさい、2人きりになれるとこ、ここしか無くって…」
イリーナは申し訳無さそうに目を伏せた。
「いや、それよりも俺に何の用が…」
ルードが周りを見渡しながら、イリーナに聞こうとした時、微かな衣擦れの音がした。
「な……!」
イリーナが、真っ黒のスーツを脱いでいる途中だった。

しゅるりと、ネクタイを解く。
「前まで…私、ツォンさんが好きでした…」
ぷつり、ぷつりと、シャツのボタンを外す。
「でも、それは恋愛感情じゃなくって…尊敬、ってことだった、って。最近、気付いたんです」
カチャカチャとベルトを緩め、パンツスーツを下ろす。
「私…ルード先輩が好きです……チョコレート、受け取って下さい…!」
一糸纏わぬ、真っ白なイリーナの肢体には、首より下から股下辺りまで、満遍なくチョコレートがコーティングされていた。

「イリーナ…」
ルードがイリーナに声をかけると、彼女はびくりと肩を動かした。
決して大きいとは言えないが、形が良い乳房の先端は既に、上からチョコレートがかかっていても分かるくらいに形がはっきりとしていた。

「……本当に、いいのか?」
ルードが最終確認を取ると、イリーナは1度だけ頷いた。
彼は眩暈を覚えるほどの幸福感を表に出すのを抑えて、イリーナを折りたたみ式のパイプ椅子に座らせた。
そして、もうある程度の硬さを持っている乳首にかかっているチョコレートを一舐めした。
「あっ……」
イリーナが甘い声を出した。その声がスイッチとなったように、ルードはイリーナの体中を舐め回した。

どこを舐めても甘い味がする。
目の前が真っ白になりそうなくらいの甘い味と声に、ルードの下半身はもう限界を告げていた。
イリーナの両脚を開くと、その奥に隠されていた秘所もチョコレートでコーティングされていた。
しかし舌による愛撫によって、奥から出てくる熱い愛液とチョコレートが混ざり合っている。
舌先で掬い取ってみると、他のどこよりも甘く、ルードは意識が飛びそうになった。

「せんぱ…い…チョコが溶けきらない内に…早く…!」
イリーナもまた限界のようで、秘所を痙攣させて何かを待ち侘びているようだった。
「…いくぞ……」
熱く、血管がはち切れんばかりになった自身を取り出し、ルードは入り口へと押し当てて、貫いた。
「ぁあ!…ああぁん!先輩の…熱…い……!」
イリーナは快楽によって可憐で甲高い声を上げる。
―――あぁ、もうこのまま2人一緒に果てよう―――

『……これは無いだろう』
ルードはうっすらと目を開けて、うんざりだ、と言うような顔をした。
ベッドに入っても、疲労感はあるのに中々寝付けず、結局はイリーナのことを考えてしまっていた。
聞き手役に徹することで豊富になった想像力が、フルスロットルでそれを助長し、
こんなにも淫らな妄想を生んでしまっていた。
しかもその淫らな妄想のお蔭で、ルードの下腹部は情けなくも立派に起立している。
このままこれをほったらかしで寝付けるはずも無く、自慰行為をするはめとなるのだ。
ルードは蓄積されている疲労を無くすことなく、寧ろ自身で更に蓄積している気がした。

世間がバレンタインと言えど、タークスのオフィスはいつも通りのように見えた。
オフィスに来るまでに、廊下などで手渡しされているチョコレートをいくつか見てきたが、昨晩の妄想に勝るものは無かった。

「先輩、これどうぞ」
自分のデスクで書類に目を通していると、斜め背後から声が聞こえた。
イリーナが、可愛らしいピンクの袋を持って笑顔で立っている。
「…うむ……」
恐らく中身はチョコレートだろう。独特の香りはしないが、中身を見なくても分かる。
ルードが受け取ると、イリーナは微笑んで一言、
「特別だから美味しいですよ、きっと!」
と言って一礼し、オフィスの外へ去っていった。

『…これだけか?』
ルードはデスクの上に置かれた袋を見つめる。
『…昨晩のは妄想に過ぎないとして、これではあまりにあっさりしていないか?』
どうも、納得がいかない。

気付くとルードは、イリーナの後を追ってオフィスを出ていた。
会って何と言いたいのか、自分でもよく分かっていないが、とにかく何か言いたい。
どこに行ったかは分からないが、まだ近くに居るはずだ。

辺りを見渡しながら歩いていると、妄想に出てきたあの場所が見えた。
『…あそこは……』
昨晩のことを思い出し、少し自分が恥ずかしくなったが、近づいていくと、声がした。
複数の声が聞こえた。その中にイリーナも入っているようだったので、ルードは更に近づいた。

「ルード先輩に聞いたんですけど、やっぱり男の人はビターが良いかなと思って…」
「俺はイリーナがくれるなら、どんなだっていいけどな、と」

イリーナとレノが、話していた。
壁で体を隠し、2人を盗み見る。

「でも先輩、他の女の子からチョコ貰ってないですよねぇ?」
「イリーナから貰えるのに他の女から貰うわけ無いだろ、と」

ふと、イリーナの手元を見ると、淡い青色の包み紙でラッピングされたものが持たれていた。
ルードに渡されたものとは違う。

「で?そのチョコは?」
「はい。これです」
「ほ〜ぉ。ちゃんと手作りか?」
「もちろんです!先輩のだけ手作りですよ」

ルードは一瞬、自分の耳を疑った。
レノに渡したものだけが手作り。直接的には言ってないが、そういうものが大抵、「本命チョコ」と言われる物だろう。
そしてルードは2人を見遣り、今度は目を疑った。
レノがイリーナと、背後にある【掃除用具室】と書かれたドアを開けて、中に入っていったのだ。
中はもちろん密室。2人きり。

「……………」

ルードは何も見なかったことにして、オフィスへ戻ることにした。

世間がバレンタインと言えど、タークスのオフィスはいつも通りのように見えた。
オフィスに来るまでに、廊下などで手渡しされているチョコレートをいくつか見てきたが、昨晩の妄想に勝るものは無かった。

「先輩、これどうぞ」
自分のデスクで書類に目を通していると、斜め背後から声が聞こえた。
イリーナが、可愛らしいピンクの袋を持って笑顔で立っている。
「…うむ……」
恐らく中身はチョコレートだろう。独特の香りはしないが、中身を見なくても分かる。
ルードが受け取ると、イリーナは微笑んで一言、
「特別だから美味しいですよ、きっと!」
と言って一礼し、オフィスの外へ去っていった。

『…これだけか?』
ルードはデスクの上に置かれた袋を見つめる。
『…昨晩のは妄想に過ぎないとして、これではあまりにあっさりしていないか?』
どうも、納得がいかない。

気付くとルードは、イリーナの後を追ってオフィスを出ていた。
会って何と言いたいのか、自分でもよく分かっていないが、とにかく何か言いたい。
どこに行ったかは分からないが、まだ近くに居るはずだ。

辺りを見渡しながら歩いていると、妄想に出てきたあの場所が見えた。
『…あそこは……』
昨晩のことを思い出し、少し自分が恥ずかしくなったが、近づいていくと、声がした。
複数の声が聞こえた。その中にイリーナも入っているようだったので、ルードは更に近づいた。

「ルード先輩に聞いたんですけど、やっぱり男の人はビターが良いかなと思って…」
「俺はイリーナがくれるなら、どんなだっていいけどな、と」

イリーナとレノが、話していた。
壁で体を隠し、2人を盗み見る。

「でも先輩、他の女の子からチョコ貰ってないですよねぇ?」
「イリーナから貰えるのに他の女から貰うわけ無いだろ、と」

ふと、イリーナの手元を見ると、淡い青色の包み紙でラッピングされたものが持たれていた。
ルードに渡されたものとは違う。

「で?そのチョコは?」
「はい。これです」
「ほ〜ぉ。ちゃんと手作りか?」
「もちろんです!先輩のだけ手作りですよ」

ルードは一瞬、自分の耳を疑った。
レノに渡したものだけが手作り。直接的には言ってないが、そういうものが大抵、「本命チョコ」と言われる物だろう。
そしてルードは2人を見遣り、今度は目を疑った。
レノがイリーナと、背後にある【掃除用具室】と書かれたドアを開けて、中に入っていったのだ。
中はもちろん密室。2人きり。

「……………」

ルードは何も見なかったことにして、オフィスへ戻ることにした。

「ルード、チョコは食べたか?」
オフィスでは、ツォンがコーヒーを片手にチョコレートを口に運んでいるところだった。
そして、そのチョコはどこから手に渡っているかと言うと―――

「…あ」
ツォンのデスクの上には、ルードが先程イリーナから手渡されたピンクの袋があった。
その瞬間、ルードは自分の袋が開けられたのかと思ったが、それはツォンの次の言葉によって打ち消された。

「社長がわざわざアイシクルの職人に頼んで、全社員分を作ってもらっただけあって美味いぞ。特別製だそうだ。
 この課の分はイリーナが頼まれて配ったようだな。はて…そのイリーナはどこに行った?レノはまたサボリだろうが…」

ルードは目の前が真っ白になるようだった。
例え自分の淫らな妄想が他人に知られていないとは言え、自己嫌悪に陥るには最高のネタだった。

『俺は…俺は………!』


レノとイリーナがオフィスに戻ってきたとき、美味しそうにチョコを頬張るツォンと、
半径1〜2メートルはダークなオーラが放たれていそうなルードが対照的だったらしい。
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