FFシリーズ総合エロパロスレのまとめ

───アバランチ第一収容所。

「不遇!この私としたことが………しくじったわ」
薄茶色の髪をひとつに纏めた女は、悔しげに呟きを漏らす。
アバランチに不意をうたれたのは、完全に彼女の失策だった。
だから余計に悔しい。彼女は、桃色の唇を白くなるほど噛む。
「今、何時くらいなのかしら」
格子窓から見上げる空は漆黒。月は隠れ星は見えない。
彼女は珍しく肩を落とし、ふぅ、と小さな溜息をついた。

武器は奪われていない。
(………ずいぶん、甘く見られたものね)
黒いスーツに包まれた細腕に似合わぬ、厳めしいショットガン。
普段は頼りになるそれも、今は銃口を向ける相手すらいない。
殺風景すぎる部屋は、普段は気の強い彼女の心を震わせた。

「まさか、私、このまま ここで───」
その続きは、言葉にならない。
考えるのをやめ、彼女はゆるくかぶりを振った。

それから、どれだけの時間が経ったのか。
銃を抱え、部屋の隅で我知らずまどろんでいた彼女の耳に、
それまで聞こえなかった、異質な音が紛れ込んでくる。

ぎん、と金属同士が触れ合う音。
────何者かが、近くに居る。
それが届いた瞬間、彼女は一瞬で覚醒した。
無意識の内に、ただひとつの扉に向かって素早く銃口を向ける。

「つっ………」
捕まった際に傷つけられた利き腕に、ずきんと痛みが走る。
だが、気にしてはいられない。緊張が走り、彼女の表情が険しくなる。
気配が、更に近づく。彼女はうまく動かぬ腕で、散弾銃を構えなおした。

「ちっくしょう、またハズレかよ!こうなったら、片っ端から………」
瞬間、聞こえてきた声に、彼女の目が見開かれた。完全に、呆気に取られた表情。
数秒後、がごん、という盛大な音と共に、目の前の扉が開く。
「覚悟しやがれ!トンベリ野………朗───あれ?」
赤茶けた髪の同僚が、ロッド片手に、彼女と同じ表情をしていた。

「あっぶねーな。助けに来た同僚に、銃口向けんじゃねえよ」
赤錆びた回廊を、足音も無く走り抜けながら、男が声をかける。
「同僚をトンベリ扱いしたのは誰かしら?いいから、さっさと脱出するわよ」
それに応じて、女が憎まれ口を叩きながら、後を追って駆ける。

「へいへい。少しは反省してるかと思えば………」
「何か言ったかしら?」
「いーえ、なにもー」

いつもと同じ会話、見慣れた光景。
普段と違うのは、ここが敵地の真っ只中という事だけ。
ふたつの影を捕えたレーダーが、非常事態を告げる警報を鳴らす。
神経を逆撫でする音が響き、瞬く間に厳戒態勢が布かれた。

「………まずいな、数が多い」
男が青い目を歪ませて、壁の隙間から様子を覗き見る。
「ミステイク!ちょっと、どうするのよ」
「今考えてる。静かにしろって、見つかっちまう」
物陰に隠れたまま、言葉を交わす。隙を狙いながら、身を潜める。
だが、知っての通り、現実は無常なもので。

「いたぞ!あっちだ!」
「………くそっ!逃げるぞ!!」
敵兵の声が響き渡り、数人の足音がバラバラと駆けてくる。
茶髪の男は有無を言わさず、ロッドを持たぬ方の手で、同僚の腕を引いた。
「いたっ………」

彼女が痛みに顔をしかめたのにも気付かず、彼はそのまま疾走する。
その先に小部屋を見つけると、走りこみ、素早く鍵をかけた。
早鐘をうつ心臓の鼓動を落ち着かせるように、大きく息をつく。

「ここなら、しばらくはもつだろ。少し休んで、作戦練るぞ」
「……………」
黒いスーツでしゃがみこむ同僚に、彼女は答えない。

掴まれた腕に響くにぶい痛みと、この、切羽詰った状況。
そして、仲間に会えた安堵感とが入り混じり、彼女を混乱させていた。
危険を顧みず救出に来てくれた仲間に、素直にお礼を言いたい。
だが、唇から零れる言葉は、それとは正反対の台詞で。

「信じられない!あなた、何も考えずに来たのかしら?」
「あ?」
見下ろす体勢で口にした彼女に、男がぽかんとした声を上げる。
自分を見つめる青い目を意識しながら、彼女は言葉を続けた。
「脱出経路も確保していないなんて、馬鹿みたい」
「………………」
今度は、男が黙る番だった。

こんな事が言いたいんじゃない。
分かっているのに、こんな台詞しか出てこない。
「無意味!ホント、頼りにならないんだから!」
声が反響して、途切れる。ひとしきり言い終えてから口をつぐんでも、
一度唇からあふれた言葉は、決して戻ってはこない。

「………悪かったな」
低い声。彼の目が、唐突にきつい色を帯びる。
「あ………」
───違うの。
そう口を開きかけると同時、いきなり彼女の視界が反転した。

「頼りにならなくて、悪かったな」
強く腕を引き、体勢を崩した彼女を、そのまま床に押し付ける。
彼女の手からショットガンが零れ、がしゃん、と無機質な音を立てた。

ぐい、と、男は組み敷いた女の身体に体重をかける。
ボーダーラインを越えてしまったと彼女が気付いた時には、既に遅く。
「………どきなさいよ」

身を捩って逃げようとしても、押さえつける腕の力は強い。
今まで知らずにいた、圧倒的な腕力の差に、彼女は息を飲んだ。
「他のやつに、助けに来てもらえば良かったよな」
「何………言って………」

彼女を見下ろす瞳は、刺すように冷たい氷の色。
始めて目にしたその暗い光に、彼女はぶるりと寒気を感じる。
「いつまでも、人をガキ扱いしてるんじゃねえよ」
両手首を片手で拘束しながら、彼は彼女のスーツに手をかけた。

「そんなつもり………きゃあ!?」
そのまま容赦なく、一気に、ボタンの代わりのジッパーを下まで開ける。
「ガキじゃないって………証明してやる」
冷たい声を降らせると、抵抗させる間もなく、シャツを引きちぎる。
ぶちりとボタンが弾けて転がり、柔らかな胸が露になった。

「何考えてるのよ、馬鹿!こんなところ、でっ………………ん!」
お得意の反抗的な台詞は、しかし途中で遮られる。
赤茶の髪と、薄茶の髪が重なる。男の唇が、彼女の唇をきつく塞いでいた。
無理やり舌を差し込み、絡ませると、怯えて逃げる彼女の舌を吸い上げる。
衣擦れの音と、ぴちゃりと唾液の混ざる水音が混ざり合った。
しばらく口内を味わった後、ゆっくりと唇が離れる。

「な、なっ………!!」
「静かにしろ。見つかっちまう」
その行動に彼女が反論するより前に、男の冷淡な声が届く。
先程と同じような台詞。だが、そこに込められる感情はまるで違ったものだ。
「………!」

声は出せない。アバランチに見つかったら、それこそ一巻の終わりだ。
彼女もそれを理解しているからこそ、それ以上言葉を紡げない。
栗色の瞳が潤み、温度の無い青色の瞳をにらみつけた。

男の手が、胸元の下着を乱暴に取り払う。
薄暗い電灯に豊満な胸を照らされ、彼女は唇を噛んだ。
上を向いても形の崩れない胸を、手のひら全体で揉みこんで、
先端に位置する桃色の突起を、親指の腹でこすり上げる。

「………っ………!」
彼女は声を上げられない。
扉の外には、彼らを探すアバランチの、声と足音。
そんな彼女の様子を見て、茶髪の男は拘束していた腕を離した。

(チャンス!でも………………)
平手打ちでもしてやろうとするが、腕がうまく動かない。
アバランチにやられた傷と、拘束されていた痺れが残っている。
彼女が抵抗できない事を確認してから、彼は再び行動を開始した。

2本の指で胸の先端をつまみ、転がすように弄ぶ。
爪の先で弾くようにしながら、もう片方の乳首に顔を寄せた。
尖らせた舌先でチロチロと舐めくすぐると、一際強く吸い上げる。
「………っく………!」
彼女は茶色の瞳をきつく閉じると、びくんと身体をそらした。
両手で自らの口を押さえ、何とか声を出さぬように。

男が、彼女のパンツスーツに手をかける。
それだけは抵抗しようとして顔を上げると、互いの視線が交錯した。
「あ………………」

(───卑怯。そんな顔、するなんて)
青い瞳に浮かぶのは、嗜虐の色だけではなく。
暗い影に隠れた確かな焦燥に、彼女は射すくめられる。
タークス。任務。アバランチ。救出。………仲間。
様々な単語が浮かんでは消え、いつしか彼女の下肢は露にされていた。

両脚の間に、彼の指先が入り込み、ゆらめく。
しっかりと閉じた秘所を上下に擦ると、じんわりと蜜が零れた。
中指を入り口付近で彷徨わせつつ、その上の突起を撫でる。
「ふ………ぁ………っ」
彼女の唇から漏れる吐息に、快感の色が混じった。

その声を聞いて、覆いかぶさる男の体温も跳ね上がる。
泉の上にある快感の突起をつまみ、こりこりと撫でさする。
更に溢れた愛液を陰核にまぶし、指先で円を描くように転がす。
「んっ、ぅ………っく………ぁ………」
人差し指と親指で秘核をはさみ、ゆるく振動させてみる。
彼女の反応を見ながら、男は的確に愛撫を加えていった。

充分に潤んだ秘所に、くちゅ、と指先をあてる。
未だ男を受け入れた事の無い彼女は、びくりと身を竦めた。
その反応に未経験と気付くも、今更止める事など出来はしない。
ゆっくりと指を差し込んでゆくと、彼女の整った眉が顰められた。

「………抵抗、しないのかよ」
男が呟く。赤茶色の前髪で影が生まれ、その表情は窺い知れない。
「………っ………」
彼女は答えない。それは、罵倒した罪滅ぼしのためだけではなく。
さっき、彼の瞳の中に見出した光を、確かめたかったから。
「くそっ!」
群青色の瞳を歪ませて、彼は苛立ちの声を漏らす。
愛液に濡れた指を引き抜くと、猛りきった自身を外気にさらした。

生まれて始めて見る男の証に、彼女は驚愕したような表情を見せる。
だが、逃げない。覚悟を決めたように、栗色の瞳で男を見上げた。
「ちくしょう………」

乱れた薄茶色の髪の左右に両手を付くと、男はゆっくりと腰を進める。
「………んぅっ………!!痛………っ」
手の甲を唇に当て、声を忍ばせながら苦痛に耐える、白い身体。
強く抱きしめたい衝動に駆られても、自己嫌悪がそれを許さない。
心に蓋をすると、彼はそのまま、思い切り最奥まで楔を打ち込んだ。

亜麻色のまつ毛に縁取られた大きな瞳が見開かれる。
「あっ………くぅ………っ!」
任務で慣れているはずの痛みとは、まるで違う種類の激痛。
口元にあてた手の下で歯を食いしばり、耐える。

「………あ………」
その表情に男が一瞬動きを止める。
だが、振り払うように赤茶の頭を振ると、無慈悲に律動を開始した。

殺風景な金属の小部屋に、吐息と濡れた音が混じる。
繋がった場所からは、愛液と破瓜の血が解けた薄桃色の粘液が零れ
男の腰が揺れ動くとともに、ぐちゅぐちゅと淫猥な音色を奏でた。
「あっ………ん、っく………んーっ………!」

彼女のそこは、始めてとは思えないほど完全に彼を受け入れて、
柔らかな粘膜で包み込み、舐め上げ、しごくような快感を生み出す。
その感覚に腰の動きを止められないまま、彼は噛みしめた唇を開いた。
「なんで………っく、どうして、抵抗………しないんだよ」

しぼり出すような声色に、彼女は涙の滲んだ瞳を向ける。
その視線を無理に跳ね返し、彼は急いたように口にする。
「あいつにして欲しかったんだろ?俺が相手じゃ、嫌でたまんねえんだろ?」
「何………言ってるのよ………」

男の言いたい事がわからず、彼女は何とか言葉を返した。
下腹部に響く疼痛と、それだけでは無い何かに翻弄されながら、
苛立ちを見せる同僚の真意を知ろうと、視線を逸らさずに。

「あいつが、助けに来れば良かったんだ」
「何の………っく………話、よっ………!」
「違うのか?じゃあレノ?………はっ、それとも田中かよ」
立て続けに男の口から綴られる名前に、彼女は何かを見出した。
「そうじゃないだろ。お前は、あいつばっかり見てる………いつも、あいつと居る」

焦燥の色は、嫉妬。彼の濃紺の瞳に、ひとりの男の影が映る。
二丁拳銃を操り、確実に任務を遂行する、クールな男。
目の前の赤茶の男とは、何もかも正反対な、六番街の死神。

目の前の彼の子供じみた心を、ここまで来てやっと、彼女は理解した。
整った赤い唇が、思わず微笑みを形作り、くすりと声が漏れる。
「なっ………!………んだよ」
笑われたと思ったのか、男が腰を揺らめかせながら睨む。
そんなムキになる様子を見ても、もう、恐怖はない。

「バカな男………」
彼女は彼の首に腕を回す。きゅうと、赤茶色の頭を引き寄せた。
少し痛んだ髪に指を絡め、慈しむように優しく撫でる。

「………やめろよ。同情なんか………いらねえ」
喉から漏れる彼の声に、すさんだ色が見え隠れする。
「んっ………バカ、ね。私が彼と、ぁっ……いるのは………っ、
 任務でペアを組むから、んぅ………それ、だけ、のこと………」

打ち付けられる腰から、炎のような熱を感じながら、彼女は言葉を紡ぐ。
その台詞を証明してみせるかのように、彼を抱く腕に力を込めた。
「………マジかよ」
「本当よ」

間近で見る彼の瞳に、戸惑いと思慕が入り混じる。
「俺………」
茶色い眉が顰められ、彼は強く唇を噛みしめた。
「あっ………ん!本当に………そういう所が、子供、なんだから………」
揶揄する訳ではなく、慈愛に満ちた響きで、彼女は口にする。

捨てられた子犬のような、透明なブルーの瞳。
視線が交錯し、男は口を開きかけて、また閉じる。
「俺は………」
許しを請うように、組み敷いた彼女に、頬を摺り寄せた。

「っふぁ………あぁんっ………んっ………」
痛みだけではない嬌声が、彼女の白い喉から紡ぎ出される。
彼の証を奥まで受け入れて、温かな肉壁が包み、擦り上げる。
男が腰を突き上げるたび、ぐちゅぐちゅと淫らな音が響き渡り、
背中を撫で上げるような、痺れた快感が互いの下腹部に生まれた。

先端ぎりぎりまで引いて、奥まで突き入れる。
何の捻りもテクニックも無い、たどたどしい行為。
「………くっ………」

扉の外で敵の気配がするたびに、声を出さぬように耐える。
だが、尽きる事無い快楽に、律動を止める事はかなわない。
危険と隣り合わせの快感。スリルに満ちた淫らな秘め事。
不可思議な興奮が互いの心を支配し、確かな快感を生み出していた。

「ふぁっ………ん!ぁあっ………!」
彼女の整えられた爪が、彼の背中に小さな傷痕をつける。
その微かな痛みさえも興奮に変わり、男は荒い息を漏らした。

細身だが逞しい身体が、彼女の胸に押し付けられる。
「俺………っ、そろそろ………」
余裕の無い声で呟くと、腰の動きが更に激しさを増す。
愛液が混ざる水音と、濡れた肌が触れ合う音が、早くなった。

最奥まで楔を打ちつけると、柔らかな肉壁が反応を示す。
「あ、あっ、あ………おかしいの、私………っ」
彼の証が内部で質量を増すと、怯えたように彼女がしがみつく。
奥まで貫かれ、固い彼の腰が彼女の快感の芽をこすり上げた。
その瞬間、電流のような快感が彼女の下半身を駆け巡る。

「あっ………────っ!」
声が我慢出来ない。そう判断した彼女は、目の前の彼の顔を引き寄せた。
何も言わず口付ける。身体が浮き上がるような感覚と共に、深く、唇が重なった。

「………!」
唇を塞がれたまま、彼も頂点に向かって駆ける。
膣壁に先端を嬲り上げられ、激しい快感を生まれた。
根元から先端まで包み込んだ粘膜がびくびくと蠢き、もう耐える事は出来ない。
目の前がスパークし、彼は白濁した液体を放った。

「ごめんなさい」
「………」
「ホントすいませんでした」
「………」
「あの………」

平謝りする彼を、彼女はチラリと横目で見遣る。
引き破られたシャツを隠すために掛けられた、彼のスーツの上着を
胸の前でかきあわせて、彼女はふぅ、と盛大な溜息をついた。

「無理やりなんて、ごめん」
心から悔恨している声に、彼女は薄茶色の髪を整えながら、返す。
「………今回だけは、許してあげるわ」

その台詞が届くと同時に、彼の顔がぱぁっと輝く。
次の瞬間、その表情を隠すように、慌てて真面目な顔を作った。
───愛すべき、悪ガキ。
彼女は小さく微笑んだ。

「それで?ここから脱出する作戦は思いついたんでしょうね」
何事も無かったように、いつもの毅然とした声で問いかける。
「………思いついた」
「まあ。何かしら?」
少し躊躇ってから、彼の唇が開く。

「強行突破」
「奇遇!私も全く同じ事を考えていたわ」

薄茶色の瞳と群青色の瞳が正面から合い、共犯者的に細められる。
視線で伝わる、助けに来る前と変わらぬ、いつもの感覚。
互いににやりと笑むと、それぞれの武器を構える。

格子窓から差し込む光は、朝日。
勝利を示すような金色の輝きが、空に浮かんでいた。

任務遂行度………「C」
───Mission Complete!
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