FFシリーズ総合エロパロスレのまとめ

───深夜のタークス本部。

薄暗い部屋に、殆ど音は無い。
オフィスの中には、ふたつの人影。
ひとりは、二丁拳銃を器用に操る、個性的な髪型の無口な男。
ひとりは、栗色の髪をポニーテールにまとめた、派手好きの女。

「………悲運。この私が残業なんて」
女が綺麗に整えられた爪で、苛付いたようにキーボードを叩く。
「フッ。報告書を提出しなければ、任務は終わらない」
男は、向かいのデスクで、拳銃の手入れをしながら口にした。

必要事項だけを端的に捉えたその台詞に、彼女はキッと男を見据える。
「当然!わかってるわよ。だからこうしてやっているんじゃない」
男の返事は無い。する必要が無いからだ。

報告書作成などの、地味な仕事は彼女には向いていない。
それを改めて自覚して、彼女は整った唇から溜息を吐いた。
「だいたいあなた、そっちは終わったんでしょう?」
「ああ」

短い台詞。同じ同僚でも、茶髪の悪ガキとはまるで違う声色。
「………だったら、どうして残っているのよ」
女の問いかけに、男がふと顔を上げ、視線が正面から合う。
グレイの瞳が、デスク越しにほんの少し、呆れたように細められた。

男の細い顎がクイ、と上がり、報告書を示すように、彼女の手元を指す。
予想外の動作に、一瞬その意味を把握出来ず、女の動きが止まる。
「は?」
「この時間は危険だ」

ちらりと男の瞳が時計を眺め遣る。深夜1時を回っていた。
彼女は、その言葉の意味を図りかねるよう、数度まばたく。
「………つまり?」
「送っていく」

その台詞に、彼女はぽかんと口をあけた。
次の瞬間、まるで機関銃のように言葉が飛び出してゆく。

「心外!あなた、私を甘くみているようね。バカにしないで頂戴」
「いいから続きをやれ」
「私だってタークスよ。一人歩きくらいお手の物───」
「やれ」

沈黙。
彼女はむっと唇を尖らせつつ、再びパソコンの画面に向かい合った。
それがこの男の気遣いだと知ってはいても、やはりどこか納得がいかない。
パソコン越しにたまに男を見遣っても、ただ無言で拳銃をいじっているばかりだ。

画面上でチカチカ光る文字の羅列が、まるで頭に入ってこない。
これではいつ終わるか見当もつかず、彼女は溜息混じりに唇を開いた。
「先に帰りなさい。私は大丈夫よ」
「………」
「子供扱いしないで。あいつじゃないんだから」

あいつ。その言葉で通じるのは、赤茶けた髪の同僚。
元ギャングリーダーとは思えない、いつまで経っても子供なあいつ。
その台詞を聞いた瞬間、無表情な男の顔に、ふと影が走った、気がした。

───RRRRRRRR。
彼女がそれを問いただす前に、いきなり空気を裂くように、甲高い電子音が響く。
「きゃっ!?」
思わず声を上げて飛び上がった女に、男が可笑しそうに薄く笑った。
彼女のデスクの上で、小さな携帯電話が音を立てている。

噂をすればなんとやら、か。
着信元は───あいつ。
彼女は深呼吸してから、携帯電話を耳に当てる。
瞬間、飛び込んでくる、声。

『おい、ちょっ、亀出た、亀!!早く早く、サンダラ援護頼むっ!!』
「了解しました………って、お馬鹿!いいから落ち着きなさい、今すぐ送信するわ」

砂を蹴る音と、焦ったような声が、携帯を耳から離しても届く。
彼女は栗色の瞳を伏せて溜息をつくと、立ち上がり、目的のマテリアを探し出す。
冷静に、間違えぬよう、その黄色いマテリアを送ると、電話越しに雷鳴音が轟いた。
続いて、ずずん、と巨体が砂に沈む音。
彼女は電話口の相手に聞こえぬよう、小さく安堵の息を漏らした。

『あっぶね〜……助かったぜ。よし、俺の恩人に認定!』
「ちょっと。人の台詞を取らないで頂戴」

交わす言葉はいつもの憎まれ口。
同じ部屋にいる男は、その会話を聞いているのかいないのか。
興味無さそうにそっぽを向きつつ、無言で拳銃をくるりと回した。
危機が去って安心したのか、電話口の悪ガキは更に言葉を続ける。

『恩人に、この間は───確か、救世主だっけ?
 なあなあ、いつ、コイビトに認定してくれんの?』

アバランチ収容所を出てから、何度か繰り返された会話。
彼女は動揺を押し殺し、あからさまに溜息をついてから、答える。
「バカな事言わないで頂戴。こっちも仕事中なんだから、切るわよ」
『へいへい。それじゃ、サンキューなっ』

通話が途切れ、女はぱたんと携帯を閉じる。
「ごめんなさい。あいつ、アダマンタイマイなんかに苦戦し───」
気まずさから、唇から僅かに言い訳がましい台詞が零れ、止まった。
デスク越しに、そこに先程まで居たはずの男が、視界のどこにも存在しない。
代わりに、瞬間的に背後に気配を感じ、彼女は振り向──こうとした。

「────!」
だが、その動きは、長い腕で遮られる。
背後からきつく抱きすくめられ、女は息を飲んだ。
男の香りが鼻腔に届く。あいつとは違う、裏社会を知り尽くした、香り。
染み付いた硝煙の匂いを胸に吸い込み、彼女は自分が捕えられたのを知った。

「ずいぶんと、仲がいいんだな」
低い声が耳元に響く。

「なっ………!?」
背中越しに密着したその体温を意識すると同時に、女の鼓動が跳ね上がる。
悪ガキな同僚とは少し違う、しなやかな体躯が、彼女をきつく捕えていた。
「………驚愕。いつの、間に………さ、さすが、じゃない」
「そりゃ、どうも」

今なら冗談に出来る。艶然と微笑んで抜け出そうとしても、その力は強い。
少しつかえた台詞から、緊張を見透かしたように、男が苦笑交じりに返した。

男の長い指が、抱きすくめたスーツのジャケットのジッパーを降ろしてゆく。
彼女の物とも、悪ガキの物とも違う、灰色がかった黒髪が頬に触れた。

「………で?何をしているのかしら?」
出来るだけ平静を装うと、女は何とか隙を見て逃げ出そうとする。
冷酷なほど滑らかなタークス本部の床に、ぱさりと黒いネクタイが落ちた。
男の手が、おかしいくらい丁寧に、上から順にシャツのボタンを外していく。

「フッ」
答えるまでもない、とでも言うのか。
ゆるい吐息が耳にかかり、彼女はびくんと身を竦ませる。
拘束する腕の力は強い。身を捩っても、決して逃げられない。
彼女に出来るのは、立っている足の震えを抑える事だけだった。

「いつからだ?」
体温の低い手が、柔らかな胸元に滑り込み、彼女は冷たさに息を飲み込む。
「んっ……!何がよ……!ちょっと、やめなさいよ!」
「いつから、付き合ってる」

赤茶の髪の同僚とは、まるで違う。どこか慣れたような手つき。
いつの間にか胸元の下着がずらされ、震える先端が露になった。
「あ、あいつとは、別に………っ!きゃあっ!!」
「………誰とは、言ってないんだが?」

しまった。
彼女が凍りつくと同時、背中越しに、男の視線がきつくなった気がした。
回された腕に力がこもり、冷たい指が容赦なく先端をとらえる。
「か、関係ない でしょ………っ!ぁ、ん、やめ………!」

冷えた手つきに、否応なく乳首は反応を示し、立ち上がってゆく。
先端を爪弾くように弄び、コリコリと摘み上げたかと思うと、強く潰すように。
裏社会を生き抜いてきた男の技術は、秀逸だった。

彼女の両脚がガクガクと震え、見る間に脱力してゆく。
背後の男に体重をかけ、支えられるままに、荒い息をつく。
「はっ、も やめ………て。い、今なら、無かった事に、出来るから………」
「その必要はない」

男は冷徹な声を響かせ、女のスーツの首元をぐいと開かせた。
そこには、作られてあまり間もない、赤い口付けの痕。

キスマークを苦々しげに見遣りながら、男は低い声で続ける。
「気付かないとでも思ったのか?」
彼女は言葉を失う。気付かれていないはずだった。
いつも健気な金髪の親友にも、目ざとい赤毛のエースにも。

女の動きが止まると、男が、その痕に唇を寄せた。
元からあった証を消し去るかのように、強く首筋を吸い上げる。
少しだけ痛みを伴うその行為に、彼女はギュッと唇を噛んだ。

「フッ、安心しろ。俺以外は、まだ知らない」
濃くなった赤い痕に、満足そうに唇の端を吊り上げると、耳元で語りかける。
それだけでは飽き足らず、ぺろりと耳に舌を這わせた。
「んっ………!どう、して………」
「………」

男は答えない。その代わりに、彼女のパンツスーツに手を忍ばせた。
いつの間にか緩められていたベルトの隙間から、無遠慮に侵入してくる。
彼女は血の気が引くのを感じ、足を閉じようとするが、男の手はそれを許さない。
冷酷に、的確に。任務を遂行するように、指先は下着の中へと。

「やめて!お願い!どうしたのよ、いつも力になってくれたじゃない」
必死で説得しようとするが、指先は無慈悲に秘所に到達する。
親指で快感の芽をぐり、と擦られると、彼女は思わず白い喉を逸らせた。
その反応を確かめながら、陰核を指の腹でくりくりと弄ぶ。

「そうだ。アイシクルエリアで、アバランチのアジトを脱出する時も。
 コレル魔晄炉で敵に囲まれてたあんたの元に駆けつけたのも、俺だ」
珍しく饒舌な男の声は、低くかすれ、どこか辛そうな雰囲気を醸し出していた。
2本の指で入り口を開き、秘核の先をくすぐり、指先で爪弾くように蹂躙する。
中指の腹で秘裂を繰り返しなぞるようにされると、じわりと蜜がこぼれた。

「そう、よっ……感謝してる、わ!それなのに、どうして………っ!」
びくびくと背中がしなる。指のみで与えられる快感に、熱い息が漏れる。
痺れるような快楽が秘所から背中を昇り、身体にまるで力が入らない。

「なのに、どうして────俺じゃない?」

潤んできた秘唇に指を差し入れ、親指で強く秘核をこすりあげられる。
「………っ?………ぁ………っ!!」
男の言葉を理解する前に、快感が弾け、彼女の目の前が白くなった。

男の手が、ゆっくりと彼女の下着から引き抜かれる。
「はぁっ、はぁ………ん………っ」
やっと解放された、と思い込み、彼女は自らのデスクに両腕をついた。
あまりの出来事に付いていかない思考を落ち着かせようと、荒い息を吐く。

だが、彼女に許された自由な時間は、ほんの一瞬だった。
デスクで体重を支えて耐える彼女に、男が背後から覆いかぶさる。
「きゃあ!………な、にを………」
「ここからが本番だろう?」

言うが早いか、殆ど緩んだ彼女のパンツスーツを、下着ごと引き降ろす。
振り向いた彼女の目に、嗜虐的なグレイの瞳が映った。
個性的な前髪で、隠された右目。残った左目が、獣のような光を帯びている。
見慣れたはずの「仲間」の整った表情が、今は単なる「男」そのものだった。

上半身をデスクに押さえつけられ、大きな胸が形を変える。
細腰がぐいと引き上げられると、女は栗色の瞳を大きく見開いた。
充分に潤んだ入り口に、男の証の先端が押し付けられる。
「や、め…………っ、あ、あぁぁぁっ!!」
次の瞬間、勢いよく最深部まで貫かれ、彼女の背中がのけぞった。

「………っ、ふぁっ………こんな………イヤ………」
荒々しい律動のたびに、女の唇から悲痛な声が漏れる。
「くっ…………」
薄い茶色の髪を乱れさせる姿を眺め、男も素直に快感の吐息を零した。

ぐちゅぐちゅと淫猥な音色を奏で、男のものが出入りする。
赤茶色の髪の同僚とは違う、その動き、リズム、テクニック。
あらゆるものを否応無く感じ、彼女の瞳から一筋、涙が溢れた。
「あ、あ、嫌ぁ………っ、ゃんっ!あ、っく………ふぁぁぁっ………」
だが、その姿も、声も、扇情的な仕草となって男の五感に届くだけだ。

男は、彼女の上半身を軽く持ち上げると、左手で柔らかな胸を揉みしだく。
右手の指は前から秘所に回し、快感の集中する陰核をこりこりとつまみ上げた。
「あぁっ!ダメぇ、そこっ、駄目………あん、ぁ………ゃぁあっ!」

愛用の二丁拳銃を操る時のように、器用に彼女の全身を愛撫してゆく。
腰の律動は止めないままに、深く、浅く、時に応じて強弱も変える。
彼女の腰が震え、膣壁がきゅうと男の証をきつく締め上げた。

「………っ、何故、あいつを選んだ」
スピードを増して抽送を繰り返しながら、男が囁く。
グレイの瞳が歪み、更にサディスティックに激しく腰を打ち付けてゆく。
背後から円を描くように、繋がれた腰をぐりぐりと揺らめかせ、こすりつける。

「っあ、あ、やっ、………あぁぁぁんっ!」
下腹部から生まれる途方も無い快感に、彼女は答えられない。
「俺の方が、近くにいたはずだ。いつも」
女の返答を期待してはいないのか、ストロークをやめる事はない。
底知れぬ快楽に悶える彼女の様子に構わず、すさんだ声で男は続けた。

ぐいと引き抜いて、勢いよく最奥まで刺し貫く。
腰同士を擦り合わせるように、小刻みにこすり上げ、揺さぶる。
同時に、立ち上がった乳首と、ひくひくと震える足の間の秘核を弄り回す。
抽送とリズムをあわせ、陰芽を中指で、ハイピッチに両側から叩くように。

持ちうるテクニックの全てを使って、男は彼女を翻弄していった。
そのたびに女の内部は反応を示し、快楽の涙を秘所から溢れさせる。
柔らかいヒダが男を包み込み、快感をしぼり出してゆく。

「あ、あぁ………も、駄目………ぇっ!!」
限界が近い。男を締め付ける彼女の肉壁が、ヒクヒクと煽動する。
柔らかく、だが決して咥えた物を離さぬよう、収縮しながらしごき上げる。
「………っ!」

強く暖かな締め付けに、男も快感の果てを目指して律動を早めた。
静かなオフィスに、濡れた蜜の混じる音と、肌の触れ合う音が響き渡る。
ぐちゅぐちゅと腰が溶けるような音階の合間に、ぽたりと床に愛液が垂れた。

「やぁぁぁっ!もう、イッちゃ………あぁぁぁあんっ!」
中を押し広げられるような感覚と、的確に快感の芽を擦り上げる指に、
彼女は陥落し、びくんと背中をしならせると、快感の頂を迎えた。
電気が走ったように、がくがくと両脚が震え、入り口が不規則に締まる。

「くっ………!」
同時にぎゅう、と肉壁が男の証を握りこむように締め付けを加える。
根元から先端までを、無数の柔らかな触手に弄られるような感覚を覚え、
男も、彼女の白い背中に覆いかぶさり、快感の白濁液を吐き出した。
繋がった部分から、混ざり合った液体がぐちゅり、と溢れた。

───。

「これで、わかっただろう?」
乱れた息も感じさせないように、男がクールに囁く。
「………っ、何がよ!!」
今にも噛み付かんばかりに、女が視線をきつくして、男を見据えた。
グレイの瞳と栗色の瞳が交錯し、火花が散るような錯覚を覚える。
一瞬の間の後、男が奇抜な前髪をかきあげ、口を開いた。

「俺の方が、ふさわし───」
「ふざけないで頂戴!!」

ぱぁん、と小気味良い音が、深夜のタークス本部に響き渡る。
男は、みるみる熱を持ってゆく自らの頬に、数秒してから気付いた。
そのままぽかんと、気ままで我侭で、そして美しい猫のような女を眺める。
今にも爪を立てて、栗色の髪を逆立てんばかりに感情を見せる、仲間。

「笑止!それを決めるのは、私よ!あなたでもない、あいつでもない。
 勘違いしない事ね!私は知っての通り、唯一無二の存在なんですから」
一気に言い切ると、ふん、と横を向き、さっさと衣服を整える。
ムードも余韻もありゃしない。男は、思わず肩を震わせた。

「笑ってる場合じゃないでしょう!どうするのよ、報告書!」
彼女の細い指が、本部に取り付けられた時計を指す。時間は2時を回っていた。
普段通りのその声に、男は額に手をやると、珍しく、声を上げて笑った。

「フッ………くくく、はははははっ!」
いつもの嫌味な笑みではない。心底可笑しそうな、声。
女は整えられた眉を寄せると、ぴっと男を正面から指差した。

「わかってるでしょうけれど、半分やってもらうわよ」
言うが早いかデスクに向かうと、男のパソコンにデータを送信し始める。
一筋縄ではいかない女を後ろから眺めやり、男は笑いながら肩をすくめた。
「了解」

………気長にやるさ。だが、そう簡単には負けない。
男はデスクに向かい、あまり出来の良くない報告書に眉を上げ、溜息をつく。
心の中で二丁の拳銃を抜くと、赤茶色の髪の同僚に、銃口をつきつけながら。

───To Be Continued..........?


「報告書の出来栄えは今一歩だ。これでは任務を遂行したとは言えない。
 次はもっと時間に余裕を持って、丁寧に作成する事だ」

任務遂行度………「D」
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