表現の自由にまつわる言説の事実関係を検証しています。

要旨

 『稲森と月島がバスカフェと撮った写真はたまたま写り込んだだけ』とする主張は牽強付会である。

発言

新藤かな/港区議(無所属)*1

 バスカフェに嫌がらせで写真を撮りに来たはデマである。
 当時、別の用事で新宿に集合して、たまたま映り込んだだけだ。
 同席していた者として明確に声をあげよう。

 本人たちはバスカフェに接触してすらいない。

 常に自分は被害者で、他人にはどんな加害を加えても、デマを流してもいいというスタンスは良くないよ。
(引用者注:一般社団法人Colaboの仁藤夢乃代表のツイートを引用して)*2

評価

 解釈表現:牽強付会

背景

 基本的な背景は背景:Colaboへの誹謗中傷を参照すること。
 2023年10月上旬、俳優の稲森美優と月島さくらが出演するアダルトビデオが発売されると告知された*3。この作品は登場する女性支援団体の名前やロゴがColaboに酷似していることや不正会計が問題視されていること*4、出演者がいずれもColaboに対し侮辱的な言動を繰り返していることなどから、Colaboおよび仁藤を侮辱する内容であることが明らかだった。
 この件について仁藤が発言したところ、『それに出演しているのはまさに、昨年から始まった暇空等によるColabo攻撃の発端となるデマツイートを最初に流した人物。その後も、バスカフェに嫌がらせで写真を撮りにきたり、Colaboに対する嫌がらせ目的だと思われる自称支援団体を作ったり、SNSでの発信などで妨害行為を続けてきた女性たちです』とする箇所に対し、新藤区議がそのツイートを引用するかたちで当該発言を行い反論した。

評価の根拠

解釈表現:牽強付会

 問題となっている写真は月島によってTwitterに投稿されたものである*5。当該の写真は被写体である月島と稲森が写真の右下にとどまり、写真の中央にColaboの使用するバスが写っている。バスは活動のために停車している状態でり、稲森は不快そうな表情と共に親指で背後のバスを指している。
 これらのことから、少なくとも当該の写真において、偶然バスが写り込んだとは考えられず、意図的にバスを含めて撮影したと解釈されるべきである。当該写真を撮影した意図は明らかにされていないが、被写体である2名の前後の言動から考えれば*6、Colaboに対する嫌がらせ、あるいは周囲のそうした反応を煽るために撮影されたと考えるのが妥当である。
 よって、「稲森と月島がバスカフェと撮った写真はたまたま写り込んだだけ」とする主張は、平均的な理解力の読者の解釈とは乖離した理解であり、牽強付会であると評価できる。
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