日本の歴史年表

堀臨時代理公使より国民政府王外交部長宛書簡
昭和四年一月三十日付

（一）
以書翰啓上致候陳者客年十二月五日附貴翰を以て中華民国海関輸入税税率を御送付附相成右税率は中華民国十八年二月一日以降施行致度旨申越の趣諒承致候此段照覆得貴意候　敬具
　　昭和四年一月三十日
　　　　　日本帝国臨時代理公使
　　　　　　　　　　　　　　　堀　義貴
　　　　　国民政府外交部長
　　　　　　　　　　　　　　　王　正　廷殿

（二）
以書翰啓上致候陳者一月十八日附貴翰を以て国民政府と無担保及び不確実担保の債務処理に関し中華民国十八年一月四日第十四次国務会議に於いて毎年関税の新収入額中より五百萬元を支出し
内外債務の整理に充つること及び政府に於いて内外債務委員会を設立し専ら整理の責に任せんことを議決したる旨竝に同政府は左の如き辨法を定め切実に実行するの準備を有する旨御照会相成候
（一）毎年新税率の増加税収額中より少なくとも五百万元（此の額は之を増加することを得）を支出す
（二）第一項の詳細なる辨法は国民政府に於いて最近期内に債権代表会議を召集して之を討議す
（三）該会議の速なる解決を促進する為北平関税特別会議の討議に対し正当なる考量を加えるべし
本臨時代理公使は茲に右の次第諒承の旨回答致候　敬具
　　昭和四年一月三十日
　　　　　日本帝国臨時代理公使　　　堀　義貴
　　国民政府外交部長
　　　　王　正　廷　殿