学校では教わることのない日本の自虐史観を省いた歴史を年表にまとめたもの。

八月十四日

武藤代表声明
我々現地軍代表は七月七日着京以来、全国民の熱烈なる後援の下に万全を尽くして天津問題の解決交渉に当たったが、英国側の誠意ある回答を得ず荏苒滞京するの不可なるを信じ今日現地に引揚げることに決意した。
抑も今次の会談は天津租界が政治的に軍事的に将又経済的に、北支治安攪乱の淵叢をなすとの数次の警告、交渉にも拘らず何等反省の色なく、其の儘放任せば愈々禍害増大する緊迫せる事態に鑑み、北支軍最高指揮官は軍隊を以て同地域を隔絶して実害を減殺せんとしたものである。
即ち軍事行動の一部であって、其の目的は絶対である。従って英国側の意図する天津租界の隔絶を解除せんが為には、天津租界をして現地軍の認めて少なくも治安維持上、無害地域たらしめることが先決要件である。此の我方の要求は絶対であって、然も公正妥当、何等苛酷のものでないことは既に周知の通りである。
然るに英国側は此の絶対的要求を相対的妥協により解決し得るかの如く誤認している。斯くして二面外交を弄し遷延を策し第三国の介入を企図する等の所謂英国伝統の外交術策に没頭している。
現地軍の目的は簡明であり主張は率直である。而も説くべきことは説き尽くした。我々現地第一線に勤務するものは戦友が炎熱の下営々治安工作の成果を収め居る時悠々滞京することを許さない。
我々は「クレーギー」大使以下英国側代表が相当な極東認識を有し、終始熱意を以て問題解決に努力せられあるを知り、武人として其の苦衷を察するに吝かでない。然れども英本国の態度が依然として「カー」大使以下在支機関の過誤乃至誇張されたる報告に基づき、歪曲せられたる極東認識に呪縛せられあるを寧ろ英国の為め惜しむものである。
我々は英国側の希望による東京会談の教場に於いて、天津租界問題の円満なる解決及び其の後に来る相互の理解と明朗なる成果により、将来英国の執るべき極東政策の正しき方向を現実に教えんとしたが、英国は我方の新設を解せず寧ろ鉄血の教壇を欲しあるかの感を我々に抱かしめる。果たして英国がそれを欲するならば確かに迅速なる解決の一手段であろう。英国首相チェンバレン氏は区々たる在支権益の毀損に関して「忍ぶべからざる侮辱」或は「極度の遺憾」なと最大限の言辞を以て英国民に呼びかけられるか、英国の直接、間接なる援蒋政策により犠牲となった幾多忠勇なる戦友の英霊に対し我等は如何なる言葉を以て慰むべきか。又英国の長期抗戦支援の結果、塗炭の苦楚を嘗めつつある支那幾億の民衆は其の怨恨を如何にして表白すべきか。流石文字の国支那に於いてさえ其の言葉なく、僅かに反英の二字に辛うじて其の欝憤を晴らしているかのようである。
我々は英国に対し、権益を擁護せんとせば先ず現状を認識すること、反英運動に関する抗議を提示する前、過去現在に於ける自己の行為を反省批判することの二点を勧告したい。
英国にして虚心坦懐我等の勧告を容認せんが日英関係の調整は其の日に成り、況んや今次会談をやである。若し英国にして尚過去の甘夢を追究するの愚を敢てするならば、其の結果は英国自ら刈り取るの覚悟を要する。
我々が再び此の飛行場に降り立つ時ありとせば、そは英国が翻然其の態度を改むる時である。現地今後の事態は必ずや英国をして其の欲すると否とに拘らず認識を是正せしめ、其の執るべき正しき方途を教えるであろうことを確信する。


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