学校では教わることのない日本の自虐史観を省いた歴史を年表にまとめたもの。

昭和十五年六月二十九日放送

我が国建国以来の理想は万邦をして各々其の所を得しむるに在ります。我外交方針も亦此の理想に基づくものでありまして之が為には時に国運を賭して戦うことすらも敢えて辞せなかったのであります。
凡そ世界平和の確立は人類の渇仰する所でありますが其の世界平和なるものは万邦各々其の所を得るに非ざれば、永続性なきことは言を俟たないのであります。しかし此の意味に於ける世界平和の確立は人類進歩の現段階に於いて遺憾乍ら一挙にして達成し難いものがあるのであります。故に、この大理想を実現する為には地理的、人種的、文化的、経済的に密接なる関係にある諸民族が共存共栄の分野を作り先ずその範囲内に於ける平和と秩序とを確立すると共に他の分野との間にも共存共栄の関係を樹立することが最も自然な順序であろうと考えるのであります。
而して人類葛藤の原因が概ね斯かる自然的建設的体制を顧みようともせず又去来の不合理不公正に修正を加えようともしないことに存することは、世界が過去に於いて又現在に於いて経験して居る実情でありまして今次欧州戦争の勃発に鑑み持にこの感を深くする次第であります。従って国際平和を恒久的基礎の上に確立致しまする為には凡ゆる努力を以て斯くの如き過誤を是正せねばならないのであります。帝国が東亜新秩序の建設に向かって邁進致して居りますのも以上の精神に基づくものであります。(中略)東亜の諸国と南洋諸地方とは地理的にも、歴史的にも、民族的にもはたまた経済的にも極めて密接なる関係にありまして互いに相倚り相扶け有無相通して共存共栄の実を挙げ、以て平和と繁栄とを増進すべき自然の運命を有するのであります。故に之等の地域を一括して共存の関係に立つ一分野と為し、その安定を図ることが当然の帰結と思われるのであります。
斯くの如く部分的に公正なる平和を建設し、之を集大成して世界全般の公正なる平和を建設せんとする考えは欧米諸国に於いても存するのであります。
而して此の思想は夫々の分野に於ける安定勢力を予想するものでありまして斯かる勢力を中心と致しまして其の分野内に於ける諸民族が共存共栄と安定とを確保すると同時に、各分野は他の分野の政治的文化的及び経済的特色を尊重し有無相通し而も互いに相侵さず協力することを以て其の内容とするものであります。
今次欧州戦争が勃発致しまするや、帝国政府は不介入の方針を闡明し欧州戦争に介入せざると共に戦禍の東亜方面に波及するを欲せざることを明らかに致しましたが、自然帝国としては欧米諸国が東亜方面の安定を紊すに至るが如き事なきを期待するものであります。
今や帝国は東亜新秩序の建設に邁進して居りますると共に、今次欧州戦争の成行特に南洋を含む東亜の諸地域に及ぼす影響に付ては常に深甚なる注意を払いつつあるものでありまして、此等諸地方に付き齎さるることあるべき運命に対しましては東亜の安定勢力たる帝国の使命と責任とに顧みまして重大なる関心を有するものである事を言明して置きます。


参考文献

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

目 次

歴史的事件

  • 尼港事件
  • 南京事件
  • 漢口事件
  • 済南事件
  • 間島暴動
  • 通州事件

帝国陸海軍

管理人/副管理人のみ編集できます

閉じる