アーサー王伝説に登場する理想の騎士───の、特異なイフの姿。
物語としては『アーサーの甥、ガウェインの成長記』として知られる幼少期を過ごした記憶を持つガウェイン・リリィ。
ウーサー王の娘であるアンナが、結婚前にロット王との間に設けてしまった子。
幾つかの悶着があった後にローマの皇帝の元で騎士となり、名が明かせなかった(当のガウェイン本人も知らなかった)ために騎士として纏った赤い陣羽織から"陣羽織の騎士"と呼ばれるようになった。
以後、自らの名と生まれを知らぬままローマ軍の騎士として戦い、時に呪いの装備を持つ小人の海賊王を倒し、時にペルシア軍の大男と三日に渡る決闘をし、その果てに平和となったローマに退屈し訪れたブリタニアでアーサー王に出会う。
その際に起きた異教徒の王の進軍を一人で殲滅した後に、漸くアーサーによって自らの出生を明かされ、晴れて王直属の騎士となる…というのが、件の物語の大筋である。
サーヴァントとしては、それらの冒険にて手にしたスキルや宝具のみを携えた状態でアサシンとして現界。
ガウェインなのに聖者の数字もガラティーンも持ってきていないのはそのせい。
とはいえ、アサシンとしては優秀なステータスと、サーヴァントになったことでようやく日の目を浴びた呪いの武具による強力なバフを持つ十分に強力なサーヴァントである。
固き手の魔女とは違い「イフの歴史を辿ったがためのオルタ」という存在であるが、いずれにせよ「この世界」における正史のサーヴァントではない。
それゆえ通常は召喚されず、よほど特殊な縁を持っているか、あるいは何らかの形で「この」ガウェインに強く繋がるものがあるマスターの元にのみ召喚される可能性がある。