- ヘルトマスケ
同じ英霊を付随真名に持ち、グラジオデニアと同じく魔剣を用いるアルターエゴ。
グラジオデニアが戦闘形態に入るには意識的に心を殺す必要があるため、彼女のように誰彼構わず因縁をつけて襲いかかる
頭のおかしい人物とは相性が悪い。
『霧夜の殺人』の発動が確定している夜間であればスキルで得られる地の利を心の支えにして交戦に移行できるが、発動判定が必要とされる日中では先に心が折れる。
福沢諭吉から抽出した『独立自尊』の精神干渉耐性は自身のメンタルの弱さまでは補えないので、いきなり剣を突きつけられれば折れる。それはもうポッキリと折れる。
よって、昼のグラジオデニアと彼女が会敵するようなことがあれば、彼女は目にいっぱいに涙を溜めながら歯の根と身体を震わせる少女の姿を目にすることになる。
尚、独善を主柱とし強引な部分が散見される彼女と、怯えから押しが弱すぎるグラジオデニアは、一回りして最高の相性と錯覚してしまうくらい本質的に馬が合わず、
仮に彼女がグラジオデニアと親交を結び、子供らしい独善性を押し付け続けたとすれば、グラジオデニアは遠くない未来に彼女への恐怖を殺意へと転身させる。
そのとき、彼女は"正義の味方"でも"じゃあくなるもの"でもなく、ただ一人の少女ヘルトマスケとして、どこまでも理不尽で痛烈な裏切りを受けるのだろう。
赤ペン先生のコメント
怖がってる女の子を無理やりエスコートなんて言語どーだんっ! 私のセンパイみたいな鈍感お馬鹿さんでも、もうちょっと上手くやれますよ?
女の子を誘うなら自分の"好き"だけを押し付けるのはブッブーです。それでは淋しい片思い。お互いに"好き"を伝え合うのが恋というものなのです!
折角ヘルトマスケさんは剣術って汗臭そーな共通の趣味があるんですから、一緒に修業なんかに励んで好感度を稼ぐと良いんじゃないですか?
まぁ、そんなデートに誘う男性なんて私は御免…………って、おや? 恋愛相談じゃありませんでした? もー、■■ちゃんったらうっかり者!
戦闘に関してでしたら『夜霧の殺人』を使われると先手を奪われてしまいますし、長期戦になると技量の差でどうしても不利になってしまいます。
そこでです! 昼に出逢ったら敵意のない素振りを見せて、油断したところを背後からグサッと刺しましょう! 一撃で決めちゃってください!
まともに相手をしては勝つのが難しいんですからグダグダ言わないでくださいね。……そ・れ・に♥ あなたって得意なんでしょう? そういう卑怯なやり方が。
- モルスウラガン
まず間違いなくグラジオデニアの天敵の一人である『恐怖』のアルターエゴ。
『独立自尊』で精神干渉への強靭な耐性を保有するため彼の宝具・スキルからの影響をグラジオデニアが受けることはない、ないのだが、
彼の外見はグラジオデニアを恐怖のドン底へと突き落とすに相応しいものであり、昼間に出逢えば即ヘタれる。場合によっては漏らす。
更に精神干渉が効かずとも彼への恐怖を抱いていることが『虚無の恐影』スキルの発動条件を満たすため、彼から交戦を仕掛ければ勝ちの目は大きい。
……が、それは初戦においてのみの話。
グラジオデニアに刻まれた恐怖が大きければ大きいほど攻撃行動への移行は迅速となるため、殺人衝動の矛先は確実に彼に向く。
そうなればグラジオデニアは心と恐怖を殺しきり、ただの標的として彼の身体を術理諸共解体することだけに心血を注ぐだろう。
心を誤魔化し、一度たちとも恐怖を乗り越えようともせず、勇猛も果敢も手にせずに、ただ、ただ、機械的に。
赤ペン先生のコメント
モルスウラガンさんはとーっっても有利です! ああ、いくら何でも強面過ぎて。■■ちゃんも怖くて涙が出ちゃいそうです……
というわけで■■ちゃんからのアドバイスは一つだけ! へたり込んで弱々な時を狙って叩き潰しちゃいましょう!
本当にラッキーなんですよー? 真正面から戦うとあの子はとっても強いんですから、簡単に処理できちゃうモルスウラガンの幸運はEX級!
ちょぉっと卑怯臭いけど、いいじゃないですか。卑怯でも、勇猛でも、殺された側からすればぜーんぶ! 一緒なんですからぁ♥
そもそも精神干渉なんて小狡い真似をするくせに『勇士に出逢いたい』も何も……なーんちゃって。ジョークですっジョーク。
どうせ、野良のアルターエゴなんて勝ち星にもならない非公式戦。さくっと殺してモルスウラガンさんが求める強敵に会いに行きましょう!
- イーラ
グラジオデニアの天敵の一人である『憤怒』のアルターエゴ。
その恐ろしげな風貌もさることながら、撒き散らす怒号と怒気に当てられ、グラジオデニアは彼が近づくだけでも動けなくなるだろう。
ヘルトマスケのケースと同じくグラジオデニアは理由も益もなく他者を害する者と相性が悪いため、当然のことながら彼も苦手とする。
が、ヘルトマスケやモルスウラガンなど彼女が恐怖を抱く対象と決定的に異なる点として、彼は感情の捌け口として他者を利用するため、
グラジオデニアは純粋な恐怖だけではなく、痛みからの条件反射的な忌避感を植え付けられ、殺人衝動をかえって抑制されてしまう。
数度の邂逅を経た場合は例え夜でも彼の怒気を背に感じた瞬間に防衛機構の働きで凍らせた心が溶け切り、我に返ることだろう。
二桁に及べば剣を握ることすら覚束なくなるほどに心を破壊され、グラジオデニアという人格もろとも機能停止に追い込まれることとなる。
赤ペン先生のコメント
はぁ……頭の悪いお猿さんはこれだから困るんです。命だけは助ける? 痛みと屈辱を押し付けるの間違いでしょう?
気晴らしなんて理由で人を痛めつける分際で……ハッ、最後の一線を越えなければ非は生まれないとでも? 馬鹿げてますね。
────け・ど・もぉ。だぁいじょうぶっ! イーラさんはすっごーぉく正しいです! ■■ちゃんも保証します! パチパチパチ!
ほら、思い出してみてください。あなたの基体となった方のことを。どうして自分だけが失って、どうして皆は享受しているのでしょう……
答えは簡単! 人間が己の欲望と幸福だけを追い求める哀れな虫ケラだから。あなたの行いは少しも間違ってはいないんです。
だって皆もそうしているでしょう? 大多数が従っているならそれは常識と呼ばれて然るべきですよ。ね? 常識ですよー常識。
グラジオデニアは無差別に人を殺す悪人。悪人を壊せば皆が幸せになれます。そうです。イーラさん、あなたのお陰で皆が助かるんです。
ですからイーラさんっ♥ どうぞ虫ケラらしく、気の済むまで、この子をサンドバック代わりに使ってあげてくださいね♥