kagemiya@ふたば - ヒッパルコス
「天は動き、地は征かず。」



基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】ハービンジャー
【真名】ヒッパルコス
【異名・別名・表記揺れ】
【性別】無性
【身長・体重】160cm・52kg
【肌色】色白 【髪色】白金 【瞳色】深い青
【外見・容姿】純白のトーガに星の飾りを身に付けた中性的な人物
【地域】古代ギリシャ
【年代】紀元前150年頃
【属性】中立・善
【天地人属性】星
【その他属性】人型・
【ステータス】筋力:D 耐久:D 敏捷:C 魔力:B 幸運:B 宝具:A

◆完全フリー素材◆

この泥はどなたでも自由に加筆・修正・追記していただいて構いません。
性能を変えたり解説を正しくしたり因縁欄を更新したりなど、ご自由にどうぞ。
全体的にまるっと書き換えてしまっても全然大丈夫です!

【クラス別スキル】

天地の開豁:A

 世界を切り開いた功績を持つ者に与えられるスキル。エクストラクラス・ハービンジャーのクラススキル。
 自身の相対した未知であるもの、不可能であるもの、非常識であるものの属性を打ち消し、それによって効果を発揮する神秘を消滅させる。
 実際に「不可能を不可能のままに可能にした」者に与えられる特級スキルが『星の開拓者』であるが、こちらはそれに類似した効果を持つ。
 「未知性・不可能性・非常識性を一部でも解明・解体し、それらを損なわせるきっかけとなった」者に与えられるスキルと言える。

 空に目を向け、星を見る。現代にまで続く『天文学』という体系の土台を作り上げた星見の賢人。
 彼が掲げた理論は天動説の根本となり、後にクラウディオス・プトレマイオスが提唱した世界観に大きな影響を与えた。
 業績で見れば、彼の後に続いた研究者の方が偉大かも知れないが――――「初めの一歩を踏み出した」。その事実こそが肝要なのである。

【保有スキル】

天文学:EX

 宇宙論とも。世界を取り巻くこの世の全て……無限に広がる宇宙ソラに関する知識の総称。
 この地球に存在しない物質、物体、生命体であっても、ヒッパルコスは“既知のもの”として捉えて把握する。
 星の位置を、天の巡りを、地球の周期を解き明かし、多くの法則を導き出した天文の祖。

天理解明:A

 オーバーヘヴン。遥かなる蒼穹の果て、即ち宇宙を目指したもの。神に帰属していた筈の、天体という神秘を解き明かしたもの。
 彼を含めた“彼ら”が達成した偉業が昇華された、対神秘・対天体特効作用。空の彼方の証明者。
 天文学という学問体系を築き上げたものとして、彼の理論を元に多くの研究、調査、観測が繰り返された。
 そしてやがて、彼は『衛星』にその名を抱いて天へと昇る―――――即ち、彼は「二度」この宇宙を解き明かしてみせたのだ。

天賦の叡智:B

 並ぶ者なき天性の叡智を示すスキル。
 肉体面での負荷(神性など)や英雄が独自に所有するものを除く多くのスキルをB〜Cランクの習熟度で発揮可能。

天穹の魔眼:B

 星を見る瞳。観測外の瞳、及び星見の魔眼の複合スキル。
 宇宙に在り、宇宙を見通す。彼が成した偉業の証明であり彼の名を継いだ天文衛星が持つ能力。
 観測したモノの存在を、朧気な輪郭を“確定”させて事実と結びつける。得た情報から真実を暴く特殊な観測眼。
 

【宝具】

廻星に月と陽、「歳差」は天壌にて待つ。ギア・カルデアス・アンティキティラ

ランク:A 種別:対天宝具 レンジ:測定不能 最大捕捉:制限なし
 古代ギリシャが造り出したオーパーツ、アンティキティラ島の機械。
 ヒッパルコスが立てた理論に基づき造られた―――或いは、ヒッパルコス自身が造り出した―――極めて精緻な歯車式機械。
 紀元前に、星々の動きを具に観察し記してみせた。この地球を廻る宇宙の動きを再現するその装置は、まさに―――――“カルデアス”の原型であろう。
 神秘が色濃く残る時代に組み上げられた“技術”の結晶。人の叡智と星の幻想、その両方を併せ持つ極めて特異な『アーティファクト』。
 月は陽を巡って周り、記された星々は列を成し、浮かぶ陽は翳ていく。造り上げられた疑似天体、地上に組み上げられたもうひとつの宇宙。
 それは空を記す観測機器にして――――――記された通りに「天体を動かす」器具である。

 世界に於いて最も古い時代に造り上げられた高精度疑似天体シミュレーター。
 ならばその機械に宿る神秘は、空に浮かぶ星々を繋げるに余りあり―――世界で初めて「星を繋げた者」であるヒッパルコスだからこそ、その御業が可能となる。
 この機械で日が陰ったのなら、天を征く太陽もまた欠け始める。月が地球巡って昇ったのなら、すぐに日は沈み夜が訪れる。
 思うがままに星を動かす規格外の「対天宝具」。月、太陽、地球。そしてそれらを取り巻く星々をも動かしうる、天体に対する運営法則。
 彼はこの装置によりソラを……“天体”というものを解き明かし、天文学という分野を築き上げた。

 ―――失われて久しい、宇宙からの加護を得て「星を動かす」という魔術の原点。
 後に「惑星轟」とも称される古の魔術を根底に置く、星々をも震えさせる「理想魔術」である。
 尤も、“ハービンジャー”という枠組みに治まっている状態では満足に扱えないようだが……。
 

星空を描く天文盤アストロラーベ

ランク:B 種別:対天宝具 レンジ:- 最大捕捉:1000人
 彼が開発したとされる天体観測機器、アストロラーベ。
 星の廻りを示す計算機であり、18世紀に六分儀が発明されるまで扱われ続けた“道具”。
 アンティキティラ・ギアとは異なり明確な道具、人類の発展に寄り添ってきた機器としての側面が強く、神秘は薄い。
 自身を含めた、地上に存在するあらゆるモノの位置を割り出し特定する。現代的に言うなればレーダー、目標捕捉用のビーコン。
 第一宝具を円滑に扱うための補助宝具で、アストロラーベ単体を用いる場合は後述の『武装』として扱う。
 

【Weapon】

天文盤アストロラーベ

 星の動きを割り出す太古の計算機。
 ロストテクノロジーであるアンティキティラ・ギアとは違い、こちらは近代に入るまで用いられ続けた。
 地上における自身の、あらゆる存在の位置を導き出すと同時に、星々の動きをも予測することの出来る高性能計測器。
 使用中はホログラフのように映像が浮かび上がり、投影された平面地図に居場所が記される。

【解説】

古代ギリシャの賢人、ヒッパルコス。
星の傾きから「空が動いている」事を明確化させ、三角法を初めて実践的に用いた紀元前の天文学者。
空に浮かぶ星を繋げ「星座」としたのもヒッパルコスであるとされ、彼が造り上げた異論は多岐に渡る。
彼に関する多くの文献は失われてしまっており、実際にどのような功績を残したのかは定かでないが―――――
天文学に於けるキーパーソン、クラウディオス・プトレマイオスが自著にて彼の名を幾度となく引用しているのを鑑みるに
無限に広がる宇宙に目を向けた『天文の賢人』としての功績は確かなものと言えるだろう。

数世紀に渡ってその功績は語り継がれ、星座や恒星の等級という形で人類文化にも貢献を果たした。
またアストロラーベという天体観測機器の発明、アンティキティラ・ギアと呼ばれるロストテクノロジーの開発にも影響を与えたとされる。
星が動いていることを解き明かし、世界が回っている事を明確にし、星々の位置を観測し、神の領域である「宇宙」に初めて目を向けた。
その発見はやがて『天動説』という体系へと派生していく――――――その根源に立つ者こそが、天文学の開拓者ハービンジャー。賢人ヒッパルコスである。

またその偉業を讃えて、世界で初めて打ち上げられた天文衛星にもその名が与えられた。
現代における「宇宙を見る瞳」。その第一歩を踏み出した存在であるためか、二重に「ハービンジャー」としての適性を持ち合わせている。
似通った事例のように、人工物の霊基が加えられたことで性別のステータスが失われているようだが……

……どうにも、彼の生前は“彼女”であったようだ。
著作が失われ、その実在性すらも疑われるほどに情報が欠落していく過程で、自身の性別すらも不確かなものとされた。
多くの賢人が男性であり、ヒッパルコス―――と推測される肖像画が男性であったことから、現在では男性として広く知られているが
ヒッパルコスは「身体を映す」事が嫌いだった。それは肖像画であっても、胸像であっても、ただ「自分が増える」ということを嫌っていた。
故に現在遺されている姿も同姓同名の別人のもので……あの時代を生きたヒッパルコスという賢人は、細く白い身体を持つ女性だったのだ。

【人物・性格】

確かに見えていながら朧気で、近くに見えているようではるか遠くに居るような―――『星』の如き人物。
その人物像を言い表すことは難しく、移りゆく星のように気まぐれな、あえて評するのならば……生粋の“変人”。
悪ではないが善とも言い難い。他人に深く与する事もなく、ただ己の好奇心……「星を見る」という事を約束されているのならそれでいい。
他人を気に入ることはあれど受け入れることもない。彼と言葉を交わす時は、彼を「人間」として見てはいけない。
学者気質、と評するのも少し異なる。天文学者と哲学者という両極端な厄介さを併せ持った……やはり“変人”と評する以外他にない。

ハービンジャーとして召喚される場合、その能力に「制限が付く」という珍しい英霊である。
というのも、このクラスでは人工物の衛星が付随する影響で、第一宝具を完全な状態で扱えないためだ。
アーチャー、キャスター、ウォッチャー……多くの適性を持ち合わせるが、その中でも一番「弱い」状態で召喚される。
だがそれは戦闘能力で見た場合の「弱さ」であり、彼がこのクラスで召喚されたのなら……そのデメリットを以て余りある「理由」があるのだろう。

なお、性別上は「無性」となっているが、服を脱がせてみると胸にはしっかりと確認できる程度の膨らみがある。
が、その頂点にあるべきものはない。下も同様。評するのなら……「人形」のようになめらかで、緩やかな丘陵のある身体を持つ。

イメージカラー:薄い金色
特技:緻密な計算、予測
好きなもの:天体観測、流れ星、レトルトカレー
嫌いなもの:写真や肖像画、胸像など
天敵:エラトステネス
願い:受肉(この星の終わりまで、ずっと星の動きを見ていたい)

セリフ集


【一人称】私 【二人称】きみ、あなた 【三人称】彼、彼女など

【FGO性能】



【因縁キャラ】

クラウディオス・プトレマイオス:自慢の一番弟子。
 時代が異なるため直接会ったことは無いのだが、それでも「一番の弟子」だと頑なに譲らない。
 実際、ヒッパルコスという人物の評価・功績は彼の自著『アルマゲスト』による所が大きく、多くの実績を纏め上げたのが他ならぬ彼である。
 失われて久しいヒッパルコスの著作を証明する人物であり、その発見を元に宇宙の廻りを解き明かして「天文学」を形にした人物。
 変わり者同士気が合うのだろうか。他人に興味を示すことのないヒッパルコスが唯一、「気に入ってる」と公言する人物である。
 対等に言葉を交わし、有意義な答弁を行う事が出来るというのも気に入っている点で、もし出会えたならば聖杯戦争など放り出して持論をぶつけに行くだろう。

 ……そんな両者で唯一異なる点と言えば、ヒッパルコスは「自分」に重きを置いている、という部分。
 彼は自分が天才ではないと己を評しており、自分の功績に関しても深い執着を持っていないが、ヒッパルコスの場合は真逆。
 言葉で表すことはないが、ヒッパルコスは己を「賢人」と理解しており、だからこそ多くの研究を重ねたしその持論を臆すること無く言葉に出来た。
 その一点こそが二人の賢人を分かつ要点である。尤も、価値観の衝突が起こるほどの違いではないようだが。

 「んふふ。私はトレミーくんみたいな弟子を持って幸せだわ。
  きみは自分を天才ではないと評するけれど……私は、きみを“賢人”と呼びましょう」

 「だってね?私の理論をしっかり纏め上げて、凡人に分かりやすいように訳して広めるだなんて、そんなの賢人のそれじゃない?」

 「“私の言っていることが理解できて、それを凡人に説明できる”。
  だから私は、きみを賢人だと言うのよ。私に匹敵する天文の賢人……んふふ。不満?」

 「にしても、トレミー……いいわね!すごいかわいい……んん。失礼。親しみやすいわ。
  ここではトレミーくん、じゃなく……トレミーおじさん、と呼んだほうがいいのかしら?」


エラトステネス:対立する学者。
 自著の中で彼を痛烈に批判していた……という情報だけが、哲学者ストラボンの『地理書』にて記されている。
 彼もまた古代ギリシャを生き、天文学や地理学に大きな影響を与えた賢人だが……その功績を「不確定すぎる」と嫌っていた。
 その上で彼の導き出した数値を天文学的法則や三角法に基づき修正したり、新たな観測方法を生み出したりしていた。
 結果、ヒッパルコスは天文学だけでなく地理学にも影響を与えることとなったのだ。そんな功績の、ある意味では恩人と言える相手。
 ヒッパルコスが人間味を顕にする数少ない人物であり、氏の貴重な「露骨に嫌な顔」を拝むことが出来る。

 「え〜?彼も英霊になってるの?やだなぁ……嫌いではないけど。苦手なのよ、単純に」

 「ふんっ。私のアストロラーベの方が、あなたの天球儀よりも優秀なんだから。べーっ!」



アリスタルコス:自身の築いた理論に相反する存在。
 共にハービンジャーというクラスを与えられながら、抱いた功績は真逆。
 「理論」を生み出した。「礎」を築いた。その学説は、後世の人物に拠って「真実」とされた。
 辿った道は同じだった。ただその考えが―――「いつ認められ、訳されたか」の違いだけで。
 やがてヒッパルコスの天動説りろんは覆されて、後に残ったのは彼の地動説りろん
 だが、それで彼が正しいと言えるのか?ヒッパルコスは愚者だったとでも言うのか?違う――――それは、違うだろう。
 『逆だったかも知れない』。異なる存在でありながら、真逆の学説を打ち立てていながら。両者は表裏一体……背中合わせの『ハービンジャーさきがけ』なのだ。

 「……正直、地球が動いてるなんて信じられない。私は、私の“科学”が間違っていないと信じていたもの」
 
 「だから私は言葉として世に出した。そして……私の水準に達していた賢人が、その理論を正しいものだとして打ち立てた」

 「でも……あなたの理論に、あなたの知識に追いつける人は居なかった。千年以上の時を経て尚、あなたの「知識」に達する人は現れなかった」

 「……私とあなたの分水嶺は、きっとそこにあるんじゃない?」

 「運命が違っていたら……あなたと相まみえていたのは、きっと…………」

 
 「…………ねえ、星を見に行きましょう?」

【コメント】

構想だけ練ってたら原作とガッツリ被った宝具になってしまった



















■■■■■■■■■:■■■■■■■としての自分。


 「……だから嫌いなのよ。自分を客観視するのは……自分が、分かれていくのは……」