kagemiya@ふたば

【元ネタ】史実
【CLASS】アドベンチャー
【真名】エラトステネス
【異名・別名・表記揺れ】第二のプラトン、β*1
【性別】男性
【身長・体重】180cm・70kg
【髪色】薄い小麦色　【瞳色】青
【外見・容姿】星と軌道の文様が描かれたトーガを身に纏う壮年の男性
【地域】ギリシャ・エジプト
【年代】紀元前200年頃
【属性】中立・中庸
【天地人属性】人
【ステータス】筋力：D　耐久：D　敏捷：D　魔力：B　幸運：B　宝具： EX

　アドベンチャーのクラススキル。探究心の上位互換。
　冒険者という者達の本質。向かう先にある夢を、見果てぬ世界に待つ“未知”に焦がれる旅人。
　彼らは決して諦めない。例え困難が道を阻んでも、苦難が待ち受けていようとも、確かな一歩を踏み固めていく。
　諦めなければいつか辿り着く。そしていつか手に入れるのだ、夢の向こうにある“真実”を。

　アドベンチャーのクラススキル。
　対象とする目標、判定行使の概念が『未知』であるほど、成功の可能性が高まっていく。
　嘗て誰も辿り着くことが出来なかった領域――――暗闇の荒野に道を切り開くその勇気、そして『覚悟』を讃えたスキル。
　新大陸発見、未知なる民族との交流、文化の発掘、政治的な事件への関与、革命の目撃、音速への挑戦、様々な大旅行……。
　人類史そのものに影響は及ぼさずとも、その偉業が「未知への冒険」であるならばすべからく対象となる。

　天文学の知識・才能を持つことを表すスキル。星に関するものに対して何らかの有利な補正を得る。
　日の傾きから『天体の回転』に気が付き、それを天球儀という『形』に出力したことで、のちの天文学に大きな発展を齎した。

　術式と呼ばれるおよそ全ての式を解明し、これを修復する技術。
　戦闘では全く役に立たないが、魔術回路・魔術刻印までも修復する秘伝中の秘伝とされるスキル。
　数学の祖ともされる者達には及ばないものの、多くの数式を導き『天体の回転』を解き明かした者として高いランクを有している。

　視力の良さ。遠方の標的の捕捉距離の向上。
　観察眼とも似た効果を持ち、些細な変化や物体の移動すらも見抜く瞳。

ランク：EX　種別：対天宝具　レンジ：1-50　最大捕捉：100人
　『天球儀』と呼称される天体を象った模型。
　その原型ともされる渾天儀を作り出した者こそこのエラトステネスであり、近代に至るまで『天体』を表す重要な器具として扱われた。
　中心に地球が置かれ、その周囲を多くのリングが囲み、月と太陽を模した球が地球を廻る。後には地球を太陽に置き換え、地動説に基づいた物へと変化していった。
　遥か空の向こう、この地球という星を取り巻く『天体』の形を表し、その『回転』を形として解き明かした。その功績により宝具として消化された彼の発明。
　謂わば世界で初めて発明された『宇宙の地図』であり、宇宙という未知へと挑んだ魁として大きな神秘を孕んでいる。

　宝具として扱われる場合、真鍮製の天球儀は魔力を帯び、リングが独りでに『回転』を始める。
　この『天体の回転』こそが天球儀を宝具足らしめる要因であり、日々狂うこと無く廻り続ける“完成された回転”を以て無限の力を生み出すのである。
　太陽、月、そして中心となる地球。これら3つの天体が『回転』を始めることで、廻る星は光り輝く輪を描き、留まることのない質量を発生させる。
　決して『回転』が阻まれる事はなく、揺らぐ事も無い。もしこの『回転』が乱れるのであれば――――それはこの『天体』自体が乱れることを意味するからだ。
　『天体の回転』を再現し、同一化させることで世界からの保護を得る。彼はこの『回転』こそが、世界の成り立ち……即ち『根源』に至るものだと考えていた。
　お互いに引かれ合い、廻り続ける形。その完成された『天体の回転』にこそ、全ての真理が詰まっているのだと。

ランク：A+　種別：対地宝具　レンジ：1-30　最大捕捉：1人
　『天球儀』を相手に向けて投擲することで発動される宝具。
　中心となる地球、その周囲を廻る『太陽』が相手の周囲に向かうことで、相手から“半分”を奪う。
　太陽が存在する時、その反対側には影が生まれ……影で覆われた箇所からは光が失われる。例えるのなら、人の半分を「食らう」宝具である。
　影に覆われた箇所は光が失われるだけでなく、自己認識や脳の思考処理からも「失われた」と扱われ、自分では触れることも出来ないし動かすことも出来なくなってしまう。
　例えば自分の右側に太陽が存在するなら、左半身が全て影で覆われ左腕左足は丸々喪失することとなり、左目で捉えていた『視界の左側』すらも失ってしまう。
　実際に失われているわけではなく、あくまでも本人が「失ったと錯覚している」に過ぎないのだが、唐突に自身の半分が失われるという感覚は筆舌に尽くしがたい。
　また強固な精神力があったとしても、その失調状態が収まるわけではなく……この太陽が周囲に及んだ時点で、対象は「半分を失いながら戦う」事を余儀なくされる。
　
　欠点として、太陽はその場に留まり続けない＝時間経過により過ぎ去っていくということ、また太陽は必ず対象から見える箇所に存在するということが挙げられる。
　太陽も宝具の一部であり破壊することは難しいが、素早く「取り除く」事は可能であり、また自身と太陽の位置を変えることで奪われる「半分」をズラす事も出来る。
　また、重大な欠点として空に「太陽」が出ている状態……地上に陽の光が降り注いでいる日中では効果を発揮しない。生み出した影が、真の「太陽」により取り除かれるためだ。

　武装として扱われる第一宝具。効果や出力を抑えることで通常の使用に耐えうるよう調整されたもの。
　『天体の回転』によるエネルギーを得た3つの天体による投擲。リング状の輪を描き放たれるその球は、抉り取るように相手に襲い来る。
　射線上の物体を「抉る」ように放たれ、中心である地球を阻んだとしてもその周囲を回る太陽、月は止まらずに進み続ける。
　しかし3つ全てを抑えようと思えば『天体の回転』という莫大なエネルギーに挑まねばならず、宝具ではないにせよ厄介な一撃である。
　尚、天文学に長けた者であればその『天体の回転』を見切りやすく、知力や学力により対抗可能という一風変わった性質を持っている。

　アレクサンドリア図書館を始め、多くの研究機関やムセイオンの館長を務めたギリシャの賢人。
　文献学や地理学を始めとして多くの学問に影響を及ぼし、数学や天文学の分野では後世にまで及ぶ影響を齎した。
　地球が球体であることを知り、太陽の動きや地球自体の変化から『地球』の大きさを割り出し、ひいては『天体の回転』を割り出した。
　また地球や太陽、月の位置を視覚的に表した天球儀の発明者としても知られ、多くの文献にその名を残す偉人である。
　数学面では「エラトステネスの篩」と呼ばれる、素数を簡単に導き出すアルゴリズムを発明したことで知られる。

　堂々とした雰囲気を漂わせながらも謙虚な心を忘れず、常に物事に対して真摯に向き合う学者然とした男。
　万物の成り立ち、この宇宙が誕生したときより続く『天体の回転』にこそ真理が宿り、全ての答えが其処に詰まっていると信じている。
　天球儀を生み出し、地球の形すらも解き明かしたのも『天体の回転』へと至るためであり、英霊となって尚その神秘を追い求める天体の冒険者。
　荒事は好まず、基本的に不要な戦闘は行わないが、一度戦いと慣れば『太陽』によって敵の利点を一つ一つ奪い去り、論理的に敵を追い詰めていく。
　
　また、この世に「偶然」というものは存在せず、全ての成り立ち、全ての物事には理由が存在し、『結果』こそが全ての理由だという信条を持っている。
　落ち着いた振る舞いも他人に影響されない心構えも、『結果』こそが先にあり、『結果』に選ばれるということこそが運命であると信ずる。
　その『結果』に至る根源こそが『天体の回転』であり……彼は、目に見えぬ『結果』に導かれながら『天体の回転』へと至った。


イメージカラー：古びた真鍮
特技：物事の解明
好きなもの：『回転』、術理を語り合う事
嫌いなもの：停滞、荒々しい解決
天敵：アルキメデス、マルティン・ベハイム
願い：『天体の回転』が未来永劫続くこと

【一人称】私、時々オレ　【二人称】君、あんた　【三人称】彼/彼女、あいつ

アルキメデス：同時代を生きた学者
　生前から親交のあった人物であり、人嫌いであった彼と対等に語り合うことが出来た数少ない人物。
　彼もまた『回転』により偉大な発明を残した学者であり、対等な友人でありながら敬意を持って接する。
　「謙虚に振る舞えアルキメデス……取り乱さず『回転』を維持しろ」

マルティン・ベハイム：『地球』の形を完成させた男。
　地球を解き明かし、その回転を収めた冒険者として万全の敬意を持って接する。
　基本的に他人に興味を抱かないエラトステネスだが、彼に関しては一層の興味と信頼、そして敬意を寄せている。
　「君が地球を解き明かしたのなら……君は選ばれたのだろう。『天体の回転』があんたを選んだ……それが『結果』なんだ」

妹の夫の逆鱗に触れそうな学者