Extellaっぽいまとめ

拓かれた光の世界。生まれ変わった新たな人類。

───けれども、戦いは終わらない。

概要

エクステラみたいな感じでサーヴァントたちが陣営三つ巴で争うような感じのシェアワールドです。
Extraっぽい聖杯戦争でどこかのマスターが勝者となり(Ex主人公のオズであるとは限りません)
その人物がセラフ内への人類受け入れを企図してから少し未来……といったifの世界線となっています。
自由に参加して敵陣営に喧嘩売ったり味方陣営と話したりしてください。
各陣営にはマスターに相当する王の落胤と、それを王として担ぎ上げたサーヴァントが存在します。
陣営のカラーは王のサーヴァントに沿って弄っても構いません。

用語集

SE.RA.PHセラフ

月面地下の観測活動により発見された、月そのものを埋め尽くす超巨大フォトニック結晶。及びその中に構成された霊子虚構領域。
一定範囲内の仮想空間を極めてリアルなタッチで再現し、内部に人間の魂をデータとして格納可能な演算能力を備えている。
由来は不明だが、これを製造した何者かが地球誕生以来の歴史を観測するために設置したものと推測されている。

聖杯戦争

遥か昔に行われたムーンセルを巡る争い。勝者には王権の指輪「レガリア」が与えられ、その望みを叶えたとされている。
そして聖杯戦争の勝者は全ての人にSE.RA.PHが開かれることを望み、後の月の王となった

新生SE.RA.PH

月の王の願いにより、物理的な人類種全てをSE.RA.PH.内部へ受け入れるようになった開かれた世界オープンワールド。
これにより人類は破局的な絶滅を逃れ、月面に残された残りわずかな人類が入植者として招かれた。
ムーンセル側では人類の影響を受け、人の感情をシミュレートしたAI達が情報生命体として再誕。
やがて入植者と交わり、両者の区別は曖昧となって、共に月の民という新たな人理を紡ぎ出した。
新生SE.RA.PHはその発足以来王政を摂り、レガリアに選ばれた月の王による統治が行われていた。

サーヴァント

かつてムーンセルが聖杯戦争における最強の戦闘単位として再現した、過去の地球に存在していた英霊達のコピー。
現在はその身に過去の地球の文化情報を有する点を着目され、新生SE.RA.PH開拓のためにランダムに召喚されている。
基本的に個々のマスターを必要としなくなっており(ムーンセルと契約し、月の王がマスターに近い)
彼らが自律的に行動し、かつての文化を再現していくことが、月の民の新たな文化基盤の基礎となっている。
そのためか、特定のエリア内で異なる文化の建造物が混在するなど少々カオスな景観も見受けられる。

それらとは別に、月の王は特定のサーヴァントと契約し、優先的にムーンセルの恩恵を受けさせることができる。
「王のサーヴァント」と呼ばれるそれは、ムーンセルの情報リソースから他のサーヴァントを圧倒する力を受け取り、
さらに配下となるサーヴァントに力を分け与えて、強力な軍勢を構築することも可能となる。
かつての聖杯戦争とは異なり、個ではなく群の戦闘単位がSE.RA.PHを支配している。

レガリア

SE.RA.PH中枢ムーンセルの支配権を月の王に与える、王権たる証の指輪。王が聖杯戦争に勝利して獲得したもの。
ムーンセルへアクセスすることで無限に近い情報リソースを引き出し、その願いをSE.RA.PH内に構築する願望機、だった。

何らかの不慮の事故により、レガリアは砕けて各地に散らばり、王とそのサーヴァントは姿を隠してしまった。
レガリアの破片は元の指輪よりやや大きな鉱石の形を取り、同じくムーンセルへのアクセス権限を有するが、
制御を失ったことで無秩序にリソースを引き出し、落着地点の汚染や敵性プログラムの発生などの厄災を齎している。
特に、サーヴァントがレガリアの破片に汚染された場合は同じサーヴァントであっても対処が困難な強敵となる。

エネミープログラム

多種多様な攻性プログラムの総称。各地のエリアから個人単位まで幅広く所有され、主に特定エリアの防衛に用いられる。
他者を攻撃する運用も勿論可能であるが、月の民はともかくサーヴァントの脅威になるほどではない。
ただしレガリアに汚染、または生成されたプログラムは強度が高く、無差別に目についたものを襲うようになっている。

王の落胤

月の王の後継者「達」。
本来、レガリアは持ち主たる王を喪った場合、適した人物を後継者に選定するが、その数は1名のみとなるはずだった。
しかし砕かれたレガリアは複数の異なる人物を後継者に選び、現在確認できる限りで3名の王の落胤が生まれてしまった。

彼らは各々のエリアでサーヴァントと契約し、陣営を率いて各地に散らばったレガリアの回収を進めている。
そして、落胤がレガリアの欠片を集めることで王権の指輪は再び一つに修復され、その落胤が次代の王に選ばれる。
現在は主たる3エリアに属する王の落胤と、そのサーヴァント達の野心が新生SE.RA.PHに戦争状態王位争奪戦を引き起こしている。

エリア個別用語

『珊瑚の海』関連

画舫ゴンドラ

非常に水マテリアルの豊富な珊瑚の海の主要な交通手段。
特に実質的な首都である“蒼”の王城の城下町で移動するには必須ともいえる存在である。
“蒼”の王城の城下町は敵に攻め込まれた時のことを考慮し、意図的に橋の本数を制限しており、また増築しない。
そのためエリアの移動には網の目のように張り巡らされた運河を伝っていく必要がある。
この時用いられる船が画舫であり、また画舫に客を乗せることで渡し賃を得ている労働者を画舫乗りと呼ぶ。
画舫乗りは主に月の民の生業である。彼らの保護のためサーヴァントは珊瑚の海の法で緊急時以外は漕手を担ってはならないとされている。また珊瑚の海では最下層に位置する労働者となる。
画舫さえ漕げれば一応は誰でも始められ、腕前が良ければ多くの顧客を得て纏まった金が手に入るので母数は非常に多い一方、過酷な肉体労働である上に客商売なのが理由となっている。
しかしだからといって卑しい職種だと侮るような見方をする者は少ない。
画舫乗りは珊瑚の海において生活に直結した存在であり、舳先にランタンを吊るして運河を行き交う画舫はある面では珊瑚の海の美しい景観の一部を担う花形の職業だからだ。
画舫乗りには複数のギルドがあり、それぞれで顧客の奪い合いをしつつも緩い共存関係を築いている。
ギルドに入れば流れ者でも研修期間はある程度生活を保証される、というのも画舫乗りの母数が多い一因となっている。
また腕のいい画舫乗りはギルドでも貴重な存在であり、彼らの移籍や引き抜きというのは旧世紀で言うところのスポーツ選手の去就のように人々の噂話の種となる。
画舫は旧世紀に存在したゴンドラという船のように、漕ぎ手が一本のオールで操舵する仕組みとなっている。
船体に大きな違いはないが、オールは運河の水マテリアルの構造を解析し読み取る補助具のようなものとなっている。
いかにこの情報を繊細に読み取って水流を操作し、画舫を適切な速度と進行方向で進ませるかが画舫乗りの腕の見せ所となっている。
なお、画舫乗りは男女のどちらにも門戸の開かれた職業だが、男女比は比較的女性が多い。電脳空間であるSE.RA.PHにおいては性別による肉体能力の違いが少ないことに加え、客商売であるために女性の需要が高いためである。
また画舫の係留やセーフティシャッターの開門など、水中に潜らなければならない場面が必ずあるため画舫乗りは職務中濡れても構わない格好でいる。

青の林檎ブルーアップル

画舫乗りギルドの一つ。その名の通り、記号化された青い林檎がエンブレム。
珊瑚の海の中では最大手に位置するギルドのひとつで、構成員も多い。アイザック・ラジカルレイディオを社長、もといギルド長とする。
『身寄りがなかったり、流れ者だったり、貧乏だったり、そうした子にギルドの下働きをさせながら面倒を見て、やがて構成員として正式に画舫乗りにする』
という現在の多くのギルドが行っている仕組みをいち早く取り入れたギルドであり、そのシステムによって集めた人員の層の厚さが売り。
他の大手と比べると若干基本給が安いが、そのぶん福利厚生がしっかりとしているという特徴がある。
去る者は追わず、という経営理念のため主力の画舫乗りが他所のギルドに引き抜かれるということがよくあるが、それでもこのギルドに愛着を持つ者も多く、腕のいい新人も盛んに生まれるため実力は保たれている。
“蒼”の王城・城下町に大きな本部を構えているが、珊瑚の海のあちこちや、運河の通っている周辺諸国にまで支部が置かれている。

白亜の船橋ビアンコポンテ

画舫乗りギルドの一つ。橋を模ったエンブレムを掲げる。
長い歴史を持つ老舗の小さなギルド。その方針は昔ながらでおおらか。構成員を『家族ファミリア』と見なし、その繋がりと絆は何よりも厚い。
だが、そんな方針を含めて時代に取り残されてしまっているギルドであり、施設や設備の老朽化、若手人員の不足など様々な問題に悩まされている。それでも長年城下町で親しまれて来た実績を元にした縁で、何とか存続している。
また総数は少ないながらも、腕っこきのベテランの画舫乗りが揃っているのも存続理由の一つ。とはいえ、そのベテラン達にも世代交代の波が押し寄せて来ているのもまた事実。
そこで旧ギルド長『マッシモ・デ・サンティス』が引退し、その娘である『イメルダ・デ・サンティス』がギルド長となってからは本格的な事業改革に乗り出し『見て慣れろ、やって覚えろ』だった新人の教育方針を始めとする業務の改善に力を入れ、次代を担う若手の獲得と黒字転換を目指している。
本部たる事務所は“蒼”の王城・城下町の中心近い一角。所謂一等地に存在しており、その好立地を求めて他ギルドのみならず多くの事業者達から狙われている。だが構成員達含めたデ・サンティス家の面々は、先祖代々から受け継いだこの土地を頑として譲らないつもりでいるようだ。

鼎水輸ケトル・トランスポート

茹だった釜をエンブレムとしている、画舫乗りのギルド………と呼んでも間違いではないのだが、正しくもない。
中規模程度の力を持ったギルドなのだが、所属する画舫乗りはそれほど多くない。画舫乗りの数だけで比較するなら小規模ギルドと大差ないレベル。
というのも、鼎水輸の主力業務はエリアの境界線を越えて運河を伝い荷物を運ぶ輸送船の運行がメインであり、画舫による渡し船にはそこまで力を入れていないためだ。
本業の連絡用に自前の画舫乗りを抱えており、その業務の無い間に手隙の画舫乗りたちが客を取っている、というのが実情である。
なので他のギルドが行っている託児所のようなシステムは取り入れていない。画舫乗りは足りなくなればその都度募集するという形態である。
ただし最近オーナーがとある訳ありの子供を預かって養育した結果、ひとりの名画舫乗りが生まれてしまいギルドとしては彼女の扱いに悩んでいる様子。

泳ぐ皿ヌオターレピエッタ

最近発足した異色の画舫乗りギルド。銀色の魚のエンブレムを掲げる。
このギルドの画舫が乗せるのは客ではなく料理であり、画舫を利用した移動屋台や運河を使って料理を届けるデリバリーを業務としている。
乗せるものが違う事もあって他のギルドとの間に顧客の奪い合いが無く、画舫乗り達も顧客の一部となっているのが特徴。画舫乗り達にはギルド割引があるとか。
扱っている料理は魚介を挟んだ地球で言う所のサンドイッチやバニーニに似たものがメイン。
他にも珊瑚の海の特産である魚介を使用し、使い捨て食器などのゴミを極力出さない事を念頭に置いた、所謂ファストフードの類を扱っている。
ソフトドリンクは取り扱っているが画舫からの転落事故を防ぐため酒類の販売は行われいない。
これらの料理を運ぶ画舫も特注品。簡易的なキッチンとカウンターを備えた大きめの屋台型と、料理を保管するボックスを備えた小さめで一人乗りのデリバリー型の二種類。
従来の画舫と比べるとサイズやバランスが独特なため、乗りこなすにはコツが必要。
“蒼”の王城・城下町の繁華街に設立されている本部は二階建てで一階部分はレストランとして一般にも開放されている。
少々値は張るが食器が使用出来る事もあり、ここでしか食べられないメニューも多い。もちろんお酒も飲めます。
奥に在るVIPルームは、発足間もないながらも画舫乗りギルドの会合の場として利用され始めているとかなんとか。

その実態は

ウトガルド・ロキが画舫乗りギルド達と協議して設立した画舫乗り達を支援し、そして画舫乗り達を護るためのギルド。
このギルドの画舫乗り達は様々な理由で前線を退いたツィルクスの元隊員達で、特注の画舫のバランスもツィルクスで使用されている小型ステルス艇に近い。
（将来的には元隊員達を指導役として、一般から乗り手を募集する予定。ただし、調理や操舵、そしてトラブルへの対応の試験と面接を行う予定でもある）
このギルドが設立された理由は一つは画舫乗り達の身をトラブルから守る事。
特に「女性の画舫乗り達を商売女か何かと勘違いした迷惑な客」や、「特定の画舫乗りに惚れ込み過ぎてストーカー化した客」への対処を主な理由としている。
「画舫乗り達が個人の意思で、そして合意の上でそのような行為に及ぶ事には目を瞑る。彼女達にはそういう自由があっても良い。
　そしてだからこそ、その自由と画舫乗り達の身の安全を守る者が必要だ」とは、協議に参加した誰かの言葉。
移動屋台やデリバリーとして運河を巡回し、迷惑な客やトラブルを発見した際には間に入って場をとりなし、時には水を被って頭を冷やして貰う事が『任務』となっている。
（※業務中に見聞きした情報は口外せず、何かしらの事件などに関わる事でもない限りは騎士やツィルクス本隊へ報告もしない事とする。コンプライアンスは大事）
なお、二番目に大きな理由は「画舫乗り達が気軽に食事をとれるようになったら彼等にとって良い事なのでは？」と言うギルド側の提案。
そして一番に大きな理由はギルドのトップ達が揃って口にした「ファストナハトの食堂の料理を私達も食べたい」と言う強い要望によるもの。
本部のVIPルームを会合の場にしてる理由は、多分これ。ギルド割引の理由も、きっとこれ。他の理由もだいたい八割方、ギルド側の要望に押し切られている。
設備の調達や各部署への申請、人員や本部を建てる土地の確保にウトガルド・ロキは数日あちこち走り回ったそうな。
絶対に画舫乗りギルド用の部署を設立して、今後はそこに全部丸投げしよう。そう心に誓うウトガルド・ロキであった。

トライ・カットラス

画舫乗りのギルド。組み合わされた3本の舶刀をエンブレムとする。
規模としては中堅から準大手といったところ。業務内容から子供の受け入れ体制などに至るまで、良くも悪くも『普通』ないし『普通よりほんのり上』という程度の能力であり、普段はあまり目立つギルドではない。
ただし収穫祭やSoLなど、祭事になるとちょっと話が変わってくる。こうした纏まった需要が見込める場合、個人ではなくギルドとして画舫による運送の予約を受け付けるというシステムを導入している。
画舫乗りとしては一定の収入が確保できる一方、一生懸命働く意味が薄れるシステムとなっている。それらの弊害についてはまだ解消する手立てが生まれておらず、ギルド内でも賛否両論が渦巻いている模様。

蒸籠ミストサウナ

珊瑚の海、特に“蒼”の王城の城下町にて近年流行している娯楽、あるいは入浴方法の一種。
加熱・及び噴霧化した水マテリアルで満たした部屋(蒸籠室、こちらもミストサウナと読む)でじっと座り込み、高温高湿の環境でじんわりと汗を流す、というもの。
基本的には蒸籠室内では服を脱ぐものだが、画舫乗りをはじめとして、濡れてもよい服装で着衣のまま入室する利用者も多い。
退室後、火照った身体はシャワー等で流すのが推奨されてはいるが、そのまま近くの水路に飛び込む者も多々いる。
過ごしやすい気候の珊瑚の海において蒸し暑いという感覚は新鮮なものであり、焔の海から流れてきた技師により蒸籠が実用化されると、新感覚の体験として瞬く間に話題になった。
若い月の民や新世代のAIを主に大流行しており、常に移動し続けることの多い画舫乗り達の交流の場としても機能している。
ただし、急速に流行したため店の形態に対する規制が未だ完全に行われていないという問題点もある。
例としては混浴の蒸籠店を看板に掲げ「客同士の偶然の交流」という体で違法な売春を行う店や、特別な水マテリアルを使用することにより肌表面のデータが更新され若返るなどという根拠のない主張を掲げる店などが一定数存在しているのだ。
これらの問題に加え他国の技術であるということもあり、“蒼”の王城で貴族然とした暮らしをする保守派の月の民を筆頭とし、蒸籠の存在自体を毛嫌いする層も少なくない。

食糧事情

珊瑚の海は「山や水に覆われている部分が多く、平原が少ない」というエリアの特色を持つ。
常に薄暗い珊瑚の海の植物は少ない日照量で育つよう設定されているものの、農耕には向かない。
少ない平原で栽培されているのはそのほとんどが主食の小麦であり、これだけは自給率ほぼ100%を誇る。あとは少量の豆類が生産されているくらい。
他の野菜や酒類といったものは周辺の属国からの輸入に頼っているというのが現状である。
引き換えに魚介類の収穫量は非常に豊富。SE.RA.PHの記録から再現された水棲生物が多様に生息しているためその種類も様々。
漁を生業とする下級労働者も多く、また養殖も行われており日々大量のそれらが市場に並ぶ。
肉類も山岳地域で記録上に存在した家畜の飼育が営まれており、消費量は多い。
水マテリアルの質がいいので、麦から作られるウィスキーなどの酒も盛んに作られている。
料理文化に関しては上流階級ではあまり研鑽が盛んではない。
質素なものか、あるいは民衆が食べているようなものをそのまま食べる者が多いようだ。
一方で大衆料理は複雑怪奇な成長を遂げている。他エリアからの人口の出入りが多いため、各地の食文化が流入しているのである。
豊富な魚介類をメインに置いた飾りのない料理こそが珊瑚の海の料理となっている。
かつて地球上に存在した料理文化であえて例えるならイタリア料理をベースに中東料理が混じったものといったところだが、世界各地の文化が入り混じっているためこれという断定は難しい。

教育制度

珊瑚の海に於ける教育制度は、ムーンセルへの入植以前に月面都市で敷かれていたモノを下地としている。
保護者には己の庇護下にある子供に教育を与える義務が科されるため、基本的に珊瑚の海で産まれた子供には一定水準の学習の権利が補償されている。
初等教育の修了までを義務教育期間と、それ以後の進学も推奨されている。
とはいえ身寄りのない子供や他国からの移住者、貧困のため働かざるを得ない者など、他者の庇護下で勉学の場を与えられない者も少なからず存在する。
珊瑚の海に数多存在する画舫乗りの組合はそうした者らの受け皿としての役割も持っており、昼間に画舫乗りとして仕事を斡旋し生計を立てさせる傍ら、終業後に少しずつでも教育を受けられるよう支援するシステムが構築されている。
次代を担う子らに理不尽を与えないようにというのが当代の王の指針であり、不幸な子供というものは少なくとも王の威光の届く範囲に於いて稀有な存在である。

海淵教

珊瑚の海で汎く親しまれている宗教。
焔の海における黄昏の教会のようにエリアの成り立ちへ密接に関わっているわけではない、民間信仰のような大らかなもの。
国土の多くを水に覆われている珊瑚の海でいつからか自然発生し、多くの月の民やAIが心の拠り所にしている。また理由はそれぞれだが、一部のサーヴァントも信徒を名乗っている。
これといって唯一絶対の信仰対象があるわけではなく、強いて言うならば珊瑚の海の水マテリアルそのものともいうべきレヴィアタンがそれに該当するが、基本的にはアニミズム的なものに近い。
生活そのものに直結し、また時には嵐と共に被害を齎す、珊瑚の海に満ちる水に対して感謝と畏怖を捧げるものである。
珊瑚の海のエリア全体と運河で繋がっている周辺エリアに祭殿が置かれており、祭殿ひとつにつき1人から複数人の祀り手と呼ばれる者がそれを管理している。
祀り手は女性が担うものであり男性は務めない。業務は祭殿の維持や日々の祈りの他、参拝にやってくる者の案内が主となる。
重要な建造物の着工や豊漁の祈願など依頼に応じて祀り手が出張し祈願を行うという業務も不定期的に入る他、報告書を纏めて中央へ送るのも地方の祀り手の仕事。
また吉日にあっては各祭殿で料理やお菓子を作り、訪れた人々へ説教をした後でそれを配る。このため祀り手はある程度料理ができないと務まらない。
祀り手はコードキャストによる独特な青い紋様が身体に浮かび上がってるのが特徴である。また法衣は水の意匠として上着が透けている。
毎年一定人数の若く健康的な少女が希望者の中から祀り手に選ばれ、見習いの期間を経た後に各地の祭殿へと赴任していく。
聖別にあたっては様々な要素を勘案して決められるが、強い信仰心が最も重要なのは論を俟たない。
また一定年数を務めた祀り手は引退し、極少数が教団運営へと携わり他の者は市井へと戻っていく。
任期満了まで勤め上げた祀り手というのは珊瑚の海においてどこにいっても下に扱われない立場であり、それだけが理由というわけではないが毎年祀り手への希望者は多い。
運営は元祀り手たちによって構成される執行部によって営まれており、祀り手たちは原則的に平等な立場。
とはいえキャリアの長短や諸々の能力の差により祀り手たちの間である程度序列のようなものは存在する。
祀り手は教団に入った時点で研修期間として中央の祭殿でしばらく過ごし、やがて地方の祭殿へ赴任して一定期間そこで務めた後に再び中央に戻り、中央でも一定期間務めたあとでまた地方へ、というサイクルを繰り返すようになる。
よってひとつの地域へずっと赴任し続けるという祀り手は存在しない。自然と珊瑚の海やその周辺地域を巡ることになるためある程度長い任期を経た祀り手は大抵顔が広くなっている。
祀り手は厳しい聖別によって選ばれるため手を焼くような問題児というのは基本的にいないが、その頼りなさから地方に回されず中央周辺の祭殿にばかり赴任させられるという祀り手もたまにいる。
日々多忙な祀り手ではあるが、それでも欠かすことのできない大切な日課が沐浴である。
信仰の対象である水に直接触れて身を清めるというのは非常に重要な意味合いを持っており、事情がある場合を除いて祀り手は必ず朝と夜に沐浴を行う。
祭殿に祀り手用の浴室が用意されており、そこで身体を洗って整えた後、最後に専用の香料を身に纏わせるまでがワンセット。このため祀り手は身体から清涼感のある良い香りを常に漂わせている。
レヴィアタンは彼らが教義としている水マテリアルそのものともいえる存在であり勿論崇めるべき相手だが、それは珊瑚の海に散らばる小型端末が相手でも変わらない。
およそ理性的な存在とは言い難い端末相手でも、祀り手はそばを通り過ぎる際には一度立ち止まって跪き手を組んで祈りを捧げ敬うのが常である。
敬いの気持ちは持ち続けるのが前提とはいえ、祈りを捧げた後の対応は祀り手によってまちまち。仕える巫女として粛々とした態度を変えない者もいればある程度不遜にならない程度に砕ける者もいる。

『焔の海』関連

陽炎

焔の海の空を常に黄昏に染める、極めて大規模なデータストリーム。
零れ落ちるリソースが焔の海の基礎フレームに降り積もり、この地を他に類を見ない肥沃な土地として成立させた。
安定して空中に漂い続けているものの、その影響は災害と相違なく、侵入すれば瞬く間に焼き尽くされ蒸発してしまう。
やがて陽炎からリソースを直接取り出すべく、旗織りと呼ばれる特殊技能者が生まれ、後に役割を代替する陽炎の旗が作られた。
エネルギーとして取り出されるリソース量は破格という言葉では足りず、他国と比較して焚火に対する核融合炉の様だと喩えられる。
当然ながら焔の海を照らすには余りあり、新生セラフ最大のエネルギーリソース輸出国として他にない影響力を発揮している。
同時に、豊富なエネルギーに裏打ちされたマテリアル加工技術が発展し、職人ギルドによる独自性の高い先端技術を有するに至った。
他では考えられないような非現実的アイテムの製法は各ギルドの秘伝となっており、他国での再現は極めて困難である。
焔の海の人々にとっては無限の恵みを齎す恩寵であるとともに、怒りに触れれば焼き殺される畏怖の象徴でもあり、
宗教施設では様々な太陽の神性と結び付けられる。また、物語や絵画の中では登場人物に力を与えたり、天罰を下す存在としても描かれる。

Sword of Love

通称SoL。10年ほど前から焔の海と珊瑚の海の合同で毎年開催されていた闘技大会。
基本的に月の民同士、あるいはサーヴァント同士でトーナメント表が組まれ、一対一で闘い優勝を目指す。
かつては仮設の闘技場が建てられていたが、興行価値が認められ規模が拡大、最終的にアリーナ・プリンケプスでの開催に至った。
(設定変更)
近年では第三大国として名乗りを挙げた鉄の大洋出身の選手を受け入れるようになり、三国間の緊張状態を緩和するものと期待されている。
ただし実情は元々珊瑚と焔の二国間の対立が互いの試合を苛烈なものとするような中で、鉄の大洋の民への偏見意識も根強く、
些細なトラブルから試合外で武器が振るわれかねない事態が頻発するなど競技の健全性を損なう状況が懸念されている。
これに対して、目には目を歯には歯をの理屈で、元選手を中心とした運営委員会が各国上層部と共謀し、
事前にトラブルの原因となる人物を排除するためのエージェントを組織することで対処を進めている。
闘技には集団戦やレースなど多彩なルールが存在するが、中でも最古たる『執行ジャッジ』の人気は根強く、優勝者はSoL最大の栄誉を賜る。
限られたエリアの中を一対一で戦い、戦闘続行を不可能とすれば勝利。『執行』に他のルールは無く、あらゆる手段を尽くした過酷な戦いが観るものを魅了している。
これまでに12回の大会が開催されており、年々特殊ルールが増えるとともに、第5回以降は賞金ランク制度が追加された。
優秀な選手にその経済効果や人気に応じた賞金が与えられ、その順位が競技選手としての位階を示すものと周知されている。
現在のランク1は、初めて月の民で1位に輝いた『フォルティス』であり、そのキャラクター性も相まって『剣帝』の再来とも嘯かれている。

SoL特殊ルール

最も賞金が高く、最も人気があり基本ルールでもある執行ジャッジ以外にも、SoLには様々な特殊ルールと呼ばれる試合や競技が存在する。選手の箔を付け格を高めることによって人気を向上させるだけではなく、闘技大会の選手人口の増加や選手寿命の延長、良くも悪くも真剣勝負の色が強すぎるために『執行』を忌避する顧客層を、興行色を強くすることによって呼び込むことによる総合的な収益の増加によって、今やこの特殊ルールもSoLになくてはならないものとなったのだ。
現在メジャーな部類とされる特殊ルールは以下の通りである。(ご自由に追加してください)

剣技セイバー
特定の武装を所持し、型の美しさを競う型部門の一つ。指定武装は当然剣。
型部門はSoLにおいて数少ない、月の民とサーヴァントが同一の競技で競い合う方式であり、その中でも剣技は型部門において最初に作られたという経緯を持ち、基本的に血を一切流さない競技ではあるものの人気は高い。
純粋に洗練された剣技を魅せつけることによって結果を出した選手もいれば、王に捧げる剣の舞の如く優美な武を歌と共に観客と審査員に見せた選手もいるのだとか。
優勝者や評価が高い選手の中にはSoL開会式のパフォーマンスを任されるほどの人物もいるが反面、執行で結果を出した選手は型部門全体を見ても非常に少なく、それゆえに武ではなく舞踏だと揶揄する心無い評価も少なからずあった。

拘束チェーン
8メートル四方の狭いリングにおいて、攻撃を回避することを禁じ有効打の数を競い合う特殊ルール。
武装や身体が一定以上リングの使用可能エリアから離れることによるリングアウトや、回避行動を規定回数以上行ったことによる敗北、時間切れによるポイント判定や、単純な戦闘続行不能判定によって競技の勝敗が決定される。
試合開始と共に一定間隔でリングの使用可能エリアは狭まっていき、最終的には拳足や暗器のような小型の武装しか機能しなくなっていく状況を考慮していかにして有効打を積み重ねていくかという駆け引きや、リングアウトを序盤から狙う速攻とそれに対するカウンターなど派手な試合展開が多くなりやすいことからかなりの人気を得ている。

騎戦チャリオット
大会が規定した乗騎に乗り込み会場に置かれたアイテムの取得や最高速度、トリックへの評価点で得たポイントを競い合うことによって順位を定める競技。
ゲテモノめいたモンスターバイクから洗練された四輪車まで様々な乗り物が用意され、SoLに協力する企業達の技術発表の場ともなりつつある。選手から選手への妨害は取得したアイテムの使用のみと規定されている。
当然、反応速度が異なるため月の民とサーヴァントで部門は分けられているが、エキシビジョンかつ月の民側のみ指定外の乗り物も使用して良いことや、サーヴァント側からの妨害は禁止するというハンデは有ったものの一度だけ勝利した試合は都市を移動機構によって稼働させる技術力を持つ焔の民にとって歓喜すべき出来事であり、この特殊ルールの人気を大きく跳ね上げた事例となった。

狩猟ハント
森林・海中・空中の三つのエリアに分割され、解き放たれたエネミープログラムを対処した選手にポイントが加点され、取得ポイントを競い合う特殊ルール。
選手同士のダメージを与える行為は原則禁止とされ、悪質なものと認識された場合は即刻失格処分となるが、障害物の設置や攻撃の余波による移動や攻撃の妨害などは認められている。
特にサーヴァント部門ではエネミープログラムの研究成果発表の場も兼ねており、大型エネミーとそれに対峙する有力選手や、互いに協力し合いながらもトドメは自らが奪おうとする駆け引きに手に汗握る観客は多い。

拳闘ベアナックル
特殊ルールの中で最も危険で人気も高いとされる競技。
グローブやコスチュームといった身を包む装備以外の使用を禁じた超異種格闘技戦。
原則として故意の目突きのような興行として盛り上がりにくい急所攻撃や、戦闘続行状態の選手への追い打ちといった意図的な試合禍の引き起こしを禁止するルールはあるものの、およそ公的な競技で行われているとは思えない、過激に過ぎる肉体のぶつかり合いは執行を超える熱量を持って観戦する観客も少なくはない。
月の民部門においては体内を改造することによる戦力増加も禁じられてこそいないが、体内に存在するという理由で射撃を行った選手に関しては多大なブーイングが発生した。しかし射撃をものともせずに素手で攻撃を捌ききり、体内の武装ごと破壊してKOして見せたことによって観客の熱狂の渦に叩き込んだ試合はある種伝説となっている。

戦略モラトリアム
ボード状に作成された闘技場に参加選手に対して大会側が配布し、性能を一致させたエネミープログラムを配置し、日ごとに規定された稼働時間分の行動を指示し、それを一週間続けることによってエリアの制圧や他選手のエネミープログラムの行動不能そして指示がどれほどの精度で遂行されたかの審査によって獲得したポイントを競い合う戦略能力を試される競技。
逆転の要素としては選手や事前に助っ人として申請していたサーヴァントなどを指定の日数と時間に闘技場に出し、規定の介入を行う戦術があり、それをどこで使用するかが勝敗を左右する。
サーヴァントと月の民で部門が分かれていない数少ない競技ではあるものの、如何せん場を動かすのが選手ではなくほとんどがプログラムであるため人気はやや低く、逆転要素や興行として更に盛り上がる要素を作るために選手の介入要素をもっと増やすべきではないかという意見が強くなってきている。

疾走ラン
複数の障害を踏破するレース競技。その中でも乗り物には乗らずに自力で順位を決定するルール。選手間での妨害は原則として一切禁止される。
珊瑚の海との共同開発によって実現した水面エリアや、登攀によって最短ルートを望むか迂回することによって体力の温存を狙うか意図が分かれる崖エリアへの対処などが見どころとなる。
あくまでも障害競走やトライアスロンの延長線になりがちな月の民部門よりも、色々と手心のない妨害をしても突破され競技として成立のしやすいサーヴァント部門の方が人気が高いが近年はこのルールで再起不能となったサーヴァントがついに現れてしまったため、基準は定めるべきというあまりにも妥当な提案がされてしまった。

剣帝

第2回から第4回大会において無敗で『執行』を優勝した今や伝説と化した闘士。
初代優勝者すらもこの闘士の前では試合すら成立しなかったとされ、現在のSoLにおける『執行』の地位を築きあげたと同時に、興業として成立させるために様々な特殊ルールを樹立させたという伝説を持つ。
フルフェイスマスクで覆われ、月の民であるかサーヴァントであるかどうかすらも秘匿されており、現在の消息は不明。
強すぎるがゆえに追放されたとも、競うべき相手を求めて国外へ旅立ったとも言われるが、一振の剣のみで数多の闘士を制したその実力に畏敬を持って剣帝と呼称されるようになった。

歌劇祭

毎年SoLのオフシーズンにアリーナ・プリンケプスで開かれている一大芸術イベント。
多彩かつ豪華な舞台となったアリーナにおいて、各国から集まった多くの人々が思うがままに歌い、踊り、劇を演じる。
SoLと違って競い合うという要素は薄く、皆がそれぞれ素晴らしいと思うものを披露しあい、全員が一体となってイベントを盛り上げている。
だが全く無いというわけでもなく、展示、歌楽、舞踏、売店、そして総合の5部門で優秀者を決めるランキングイベントもある。
(部門の追加は可能)
優秀者となった者には主催であるキアーロ劇団の座長・ロミオから多額の賞金と1つ好きな劇を作成してもらう権利が贈呈される。
ちなみに歌劇祭中は原則戦闘・加害行為は禁止されており、これを破った者は劇団によって恐ろしい罰を受けるという。

キアーロ劇団

歌や踊り、演劇を愛する人・サーヴァントが集まる劇団。代表的なメンバーは座長であるロミオ・モンタギューと演出家のエリック。
焔の海で誕生した劇団だが、一か所には留まらず様々な国を巡ってはメンバーを募り劇を開いている。
毎年SoLのオフシーズンになると焔の海に戻って歌劇祭を開催、自分たちも演劇を上映しつつ運営を務めている。
演目は様々だが、主に座長と演出家の好みによって最後には成就する恋愛系の演劇がよく上演される。
しかしそれだけではなく、他の脚本家によってバトルオペラや子供向けの童謡、そして座長のいない間限定で悲恋劇も扱っている。
なお、座長は恋愛に関しては非常に煩く、悲恋劇の上演は毎回命懸けだという。

食糧事情

焔の海は移動都市を除けば広大な平原、陽炎による豊富なエネルギーリソース、地下氷脈から汲み出す水に恵まれた肥沃な土地である。
これは行政面の中心地であった珊瑚の海が、当初より都市機能に土地のパラメータを集中させていたのに対して、
焔の海は文化再現を目的としてリソースの確保を第一に、そこから民が自力で開拓を進めたという経緯に由来する。
かつて最大のフロンティアであった焔の海では牧畜と農業が幅広く行われ、また当時の環境に耐え得る芋が植えられた。
芋を中心とする食事は現在も焔の海の農村の食卓風景であり、彼らは移動都市を見上げながら地表で一次産業を担い続けている。
一方で移動都市の上は接続中の都市や併合した元隣国、緊張状態が続く珊瑚・鉄の両大国など、
片っ端から他所の文化が流入し、食文化もそれらを尊重する意味でミックスが盛んとなっている。
特に狂熱の楽土では各地の最高峰の食が余すことなく揃えられており、如何なる来訪者も楽しませる環境を整えている。
古鉄の亀都では労働者を対象としたファストフードの店が多く並んでいるが、焔の海の故郷の味として、
チーズ混じりの芋の生地で肉を挟んだサンドが提供されているようだ。
尚、王都においては王のサーヴァント達の発言権が大きく、各々の文化等に合わせ担当区画ごとに異なる食事が供されている。

“黄昏の教会”

サーヴァントのもたらしたいくつかの旧信仰から派生し、それらが融合して誕生した新たな宗教と、その信者達の総称。
王の落胤による破壊とその先にある静寂を「救済」と捉えるサーヴァントやNPC、AIが多く集い、侵攻の時を今か今かと待っている。
明確な教義というものはなく、彼らにとって共通の認識は王の落胤にして絶対の破壊者たる火雁カイナを救世主と捉え信仰していることのみ。
その信仰も純粋に神の生まれ変わりと信じている者、珊瑚一強の時代への革命者として信奉する者、芸術のひとつの極致として畏れるもの、可愛いから応援している者など多岐に渡る。
とはいえ、各地に存在する“黄昏の教会”の神殿、或いは仏閣、或いは聖堂……では、各々そこを管理するサーヴァントによって礼拝の方法が定められていたりもする。

構成員には何らかの宗教の狂信者として名を馳せたサーヴァントや生来の戦闘狂が多く『焔の海』内部でも恐れられているものの、ある程度の規則が敷かれているためか仲間割れは現状起きていない。
また、あくまで所属サーヴァントの多くが狂信的なだけであり、月の民やAIの多くはもともと信仰を持っていなかった者であるため必ずしも熱狂的な信者という訳でもない。
現在、代表者として座すのは王のサーヴァントの一騎である魔女アグラヴェインであり、戦闘の際の教会勢力の指揮は彼女が執っている。

議会軍

月の民やサーヴァントの中から志望者を募り、加えて優秀な人員に対してスカウトをかけて集めた人員から編成された軍隊。
議会陸軍、及び議会海軍の2部門から成り、創設者である王のサーヴァントの一騎は陸軍総督を務める。この陸軍にはフランス式の編成が見られ、厳格化された規格のもとで成り立っているものの、この一部を借り受ける形で総督直々に部隊を率いて動く姿も見られる。
尚、実態としては対外に向けた戦力の誇示、戦いへ向けて高まった国民の勢いを向ける先として用意された軍隊であるという表向きの目的の他に、それ以前には『黄昏の教会』などに請け負わせる事の多かった内憂への迅速な対処のために作られたという経緯があり、通常の軍隊としての面以外にも、政府直属の特殊部隊も同時に組み込まれた組織形態となっている。

職業選択

焔の海では多くの子供は自身の生まれの家業を継ぐか、気に入らない場合は家を飛び出して職を探し、その知識を働きながら学ぶ。
農業従事者、古鉄の亀都の職人や商人、狂熱の楽土での店の従業員やオーナー、あるいは一攫千金の夢を追い賭博師を目指す者もいる。
学を求める場合は主に個人が営む学び舎に通い、探求を続けた学徒のみが王都にある大学院の門を叩くとされている。
その他に、黄昏の教会などの宗教施設でも勉学を教わることができ、多くはそこから聖職者か文筆家の道に進む。
体力に自信があれば、軍に入り国防の道を選ぶか、武を極めてSoLの舞台に挑むこともできる。
当然ながら夢敗れる者も出るが、焔の海としては失業者の増加による治安の悪化は望ましくないため、最低限の保障は機能している。
ちなみに、合法化された娼館の従業員はあくまで職業選択肢の一つであり、肉体労働に近い一端のサービス業としての認知が進んでいる。

『鉄の大洋』関連

翠素クロルス

鉄の大洋を緑に染め上げた諸悪の根源であり、烏合の衆でしかない鉄の大洋を曲がりなりにも一つの勢力に肥大化させた植物性マテリアルの総称。
都市創成期の工業化に伴う環境汚染によって厚い雲に覆われた“鋼の街”に青空を取り戻すべく建設された緑化プラントの植物。それが暴走事故によって鉄の大洋各地に拡散したもの。
本来は単に緑化を目的としたものだったが、数世代の進化を重ねて地下茎同士の巨大ネットワークを構築するようになり、いつの間にか鉄の大洋におけるデータ浄化を担うようになった。
鋼と緑の街の住民が使用する日常品には植物性マテリアル由来が多く、捨てられると即座に廃棄データとして植物に処理される点を旧世紀における里山に類似していると評するAIも存在する
珊瑚の海の虹脈や、焔の海の陽炎と比較してリソースの獲得に手間や設備が不要であり、品種改良を行えば新しいマテリアルが獲得できる事は、他の国々と比べて鉄の大洋が勝っている点なのだ。

樹霊酒アエーシュマ

マテリアルの質においてトップと認識される鋼と緑の街が偶発的に生産することが出来た酒。
植物性のマテリアルから取れる『樹液』を、酒場の店主たちの秘蔵のレシピによって配合した液体を作成し発酵させることによって精製する。
質も味も場所によって様々だが上等なものになるとこの酒を飲めるという理由一つで安定した珊瑚の海や活気の溢れる焔の海の都市ではなく、退廃の都たる鋼と緑の街に移住することを選んだ住民もいるのだとか。もっとも、明らかにそんな選択をした住民が度を越した酒好きだろうと言われればそれまでだが。
マテリアルから精製する関係上、霊体のサーヴァントにも当然良くも悪くも影響を与えるが曰く、「死にかけていたのにこの酒を飲んだらまた戦えるようになった」という話や「傷には一切影響しなかったがなんだか大技をめちゃくちゃ繰り出せるようになった」という話もある。品質もそうだが効能も振る舞う場所によって様々であり、安定しない。
特に晶煌の入江によって取得する上質な水質マテリアルと合わせて造る特級のそれは、手に入れるために手段を選ばなくなった存在が暴れ、店も酒を造る知識も失わせたという件がいくつかあったため表向きに販売されることがなくなったという。
なお、鉄の大洋において未成年の飲酒を取り締まる法は実のところないが、現在の王の落胤はスカベンジャーとして初仕事を終えた際に一杯振る舞われ意識を数時間失った経験を持つ。お酒は良識の範囲で嗜もう。

『アシッド』

「霊子麻薬窟アシッドハウス」のこと。旧人類史末期に流行していた、人の思考アルゴリズムに直接作用する幻惑プログラム類を取り扱う店の総称。鋼と緑の街の中に隠れるように点在している。
月面人類末期から新生SE.RA.PH最初期においては各地に点在していたが、現在の人類にはより強い依存性があり、珊瑚の海・焔の海の両方で流通を認められず規制の対象となった。
結果的に排斥された技術は鋼と緑の街に流れたが、過酷な環境下で技術継承は不完全なものとなり、幾つかのバグを孕んだ粗悪品が大半を占める有様となっている。
有名なブランドは「DevilFish」「針鶏冠」「フォスキーア」など。
鋼と緑の街では裏路地に人が集まっていると不思議に思い、列に並んだ余所者が曲の虜になるケースもあるが、やはり一番の消費者は明日すら知れない鉄の大洋の民衆達であり、精神の均衡から目を逸らして空想の世界に浸ることによって、閉塞した状況から心だけでも解放され、一時的な自由を得ようとする者が後を絶たない。
また塵の塔に挑むスカベンジャー達も電子ドラッグ効果の有無は別として、音楽を好むものは多い。明日をも知れぬ未来を見るぐらいならば、途方もない空想に籠る方が力が足りず生きるために命を削るしかない大多数の民衆にとっては建設的なのだ。
しかしとあるヘビーユーザーに曰く、地上に出ているブツは全て偽物。本物を知りたければ地下に潜り生のライブを聴くしかないらしい。

自警団

マトモな治安維持組織が黒鉄街とその周辺エリアしか存在しなかった鉄の大洋において、比較的マシな倫理観を持つ民衆が決起した武装市民のこと。
時が進むにつれて自警団はマフィア達の隠れ葦となり、大半は治安維持のための税金として武力を持たない民衆を搾取し、縄張り争いによって自警団同士が争う荒事を引き起こす集団に成り果ててしまっていた。
魔王の台頭によって鉄の大洋にようやく主要エリアだけではなくある程度の僻地にまで軍勢を寄越せ、かつ寝首を極めてかきにくい存在が現れたことと、王の落胤トワイライトが戦力集めの一環として収集、隠神刑部が教育も行い自警団を吸収合併。一つの組織に纏めたことと相まって急速に数が減少していき、その減少と反比例するかのように表向きの治安は改善されることとなった。
しかしそれでもなお、地下を含めればあまりにも広い鉄の大洋においてすべての場所に目を届かせることは不可能に近く、自警団の力を借りねば明日も眠れぬ日々を送る人々も確かに存在するのだ。
それが善意の行動であるのか、そう思わされている虚構の安寧であるのかは場所によって異なるだろうが。

黒猟兵

黒鉄街とその周辺エリアを務める警備兵の中で、優秀だと認識された者のみが務める精鋭集団。
身体能力、魔術回路、精神面、学力、実績といった様々な点で審査されるテストを合格した彼ら彼女らはあらゆる装備を黒鉄街で作り出した、サーヴァントにすら通用する性能の武装で統一することを許され、ソロサーヴァントではない月の民の人員すらも、武装した月の民の十数から数十倍に至る治安維持能力や問題解決能力を持つとされている。
事実武力はすさまじく、大型魔獣の討伐や変異型幻獣の撃退、ソロサーヴァントの強制退去に至る功績など、国家クラスのエリアと言えどもおよそほぼ単独の都市が持ち合わせているとは思えないほどの力をこの集団は所持している。
希少な人員が欠員しないための対策として、基本的に三人一組で行動したうえで部下の警備兵を引き連れ持ち場を担当する方式を取り、またサーヴァントや成績が優秀な月の民に対しては専用の装備を技術の粋を尽くして作成し、無償で配布される保証もついている。雇われる立場として見たら鉄の大洋においてトップクラスの報酬も約束され、黒猟兵になるために故郷を捨ててでも黒鉄街に出向こうとする者は後を絶たなかった。
鉄の大洋が小国家クラスであった時代から現在に至るまで続くこの組織は、他国基準で都市として機能していたと認識されるエリアが黒鉄街だけだったと認識されていてもなお第三の勢力と認識されるまでに成長してしまった国家のある種象徴であり、人材や資源の一極集中の賜物の一つである。
現在は王の落胤が率いる王のサーヴァント達や魔王の手勢によって治安もある程度は良化され、人員にも余裕が出来たためか、黒鉄街とその周辺エリアだけに留まる必要性は薄くなり、志が高いものや更なる功績を求めた結果かつては担当外だった地域への配備を願う人員も現れてきたようだ。

スカベンジャー

緑と鋼の街の中心に聳え立つ巨大建造物、塵の塔の探索を行う人員。その中でもより専門性が高いと見做されたプロフェッショナルやそれをするしか生きる手段が殆どない棄民を意味する。
緑化プラントの暴走と廃棄データ等が組み合わさることによって出現したこの塔は今も成長を続けている上に、不規則に内部の構造も徘徊するエネミーも変化してしまうため、対処に必要な特定の専門分野と呼ぶべき技能が未だ完全には理解されていない。
そんな鉄の大洋における最も著名な危険地帯の探索と、データを含めた物資や攻略情報の取得のために組合や権力者に雇われての公認・個人が行う非公認問わず、今日も餌を求めるかのように口を開く塔への侵入者は後を絶たない。
命の保証は一切ないため、明日を顧みない命知らずの一攫千金狙いの人間が大半であり、そんなゴミ溜めの探索を行う命知らず達への蔑称の意味も込めて名付けられた。
ただし塔で獲得できる大半のものは文字通り塵に等しいゴミの山であり、仮に貴重な物資を手に入れたとしても、取得した物品やデータを売り払うツテがあるかどうかで取得する利益は大きく変動するが、大半の存在はそんなものはなく個人での活動を諦め、各々を雇う組合に所属することになる。
身寄りのない孤児が明日を生きる希望を掴む希少な職業でありつつも、よほど腕が立つか弁が回らなければ探索によって得た物資も利益も雇い主に殆ど奪われ、いずれは塔の構成物として朽ちていく定めである。
鉄の大洋における王の落胤トワイライトもまた組合に所属し、自身と同じ立場の少年少女を率いて探索と物資の回収を行っていた。

ナナシ

鉄の大洋において戸籍登録をされていない名もなき民衆のこと。彼ら彼女らには自身が名乗る名前は親につけてもらおうが、自らがつけようが、人口として計上される正式な月の民が雇い主となり、区別のためにつけなければ公的には存在せず、人口を計上する際の数には都合が良い時に数えられ、都合が悪い時には見なかったことにされる。
多くは鋼と緑の街や土竜街といった無秩序に膨れ上がる都市の『住民』ではあるが、中には他国より訪問した結果、立場も尊厳も失い貶められた奴隷や見捨てられた人質などもいるのだとか。
それ故に鉄の大洋における公的な『人口』は珊瑚や焔と比較して非常に少なくなっているが、それでもなお如何にSE.RA.PHの僻地に存在する国とはいえ第三勢力としてはあまりにも不自然として他国、特に無秩序な暴徒を警戒する珊瑚の海などからは公表する数字を一切信用されていない。
正確な鉄の大洋における人口はそもそも鋼と緑の街の全容を正確に把握している住人が存在しないことや、その地下に存在する土竜街に至っては流石に想定としてはごくごく僅かな部分であるとはいえ、今や鉄の大洋外にも穴倉が掘られているのではという噂さえあるため、現状における鉄の大洋の統治者と他国から扱われる王の落胤含めて、数えきれていないというのが正確なところである。
戸籍の存在する公的な住民、特に中枢部に住む黒鉄街に定住する月の民にとって彼ら彼女らは侮蔑する対象であり、自らの足下を踏みしめ下には下がいると安堵させ、上を向かずともまだ今の方がマシだと折り合いをつけさせる存在でもある。
そんな状況から公的に月の民として認められる最も容易な道が武勇なり器量なり芸事なりで権力者に認められることであり、特に自らの安全と財産を守るために最低限の力を持とうとすることが鉄の大洋に生きる人間の基本方針である。
もっとも、それらからの反乱を恐れているが故に、鉄の大洋の権力者たちは個人あるいは護衛によってそれ以上の武勇を保持することが基本のため成りあがったとしても大概の存在は上には上がいると思い知らされるのだが。

G.R.ゴールデンレコード

土竜街の地下で絶大な人気を誇る音楽ジャンル・ムーブメント、または宗教、及びそれらに傾倒する者達の総称。
多くは地下のディスコに篭り、霊子ドラッグ音楽を大音量で流しながら四六時中騒ぎ通してトランスしている。
その名はボイジャーのゴールデンレコードと、ジャンルの始祖でもあった同名の急進派テログループ(現在は全メンバーが爆死)に由来する。
「宇宙への解放」をテーマに掲げ、米国第39代大統領ジミー・カーターの宇宙へのメッセージや公式コメントを聖典とし、
トランス状態の精神の中に内なる宇宙を見出すことで、魂は救われ外宇宙へ解放される。という教えを有する。
一人一人の魂が宇宙に漕ぎ出すために、個々の個性を重んじ、心の底からの自己表現を魂の昇華と見なす。そこに貴賤は存在しない。
真理の追求のため、音楽の中には単なるアシッド・ドラッグの域を超えた様々な精神的・宇宙的思索を内包しており、
その中には実際に人類が宇宙に漕ぎ出すための重要なヒントが隠されている。かもしれない。
古典的スタイルはゴールデンレコードのレプリカを仮面のように貼り付けたものであるが、個性を重んじるため現在は多種多様なスタイルに分化している。
特に地上の晴れない曇天を疎んだ若者層の人気は絶大なものがあり、数多くのテクノロック宗教宇宙バッドガールやボーイを生み出している。

伝説
G.R.における死の隠語。彼らは死を直接的に言い表さずに必ず伝説と置き換える。
(例：彼は死んだ→あいつは伝説になった　私が死んでも悲しまないで→俺が伝説になる時は笑ってくれ)
霊子ドラッグを日常的に服用し、思想的に相容れない者と戦い続けるG.R.は常に死と隣り合わせであるが、
彼らは自分たちの死に様をより鮮明に世界に刻みつけることを望んでおり、
伝説となることで輝く魂が内なる宇宙を超え、外宇宙へ解き放たれると信じている。
その様はまさしく伝説的行為として生者は伝説に最大の敬意を払う。
G.R.に人の死を嘲笑う者は存在しない。何故ならあいつらはみんな伝説になったからだ。
なお、「殺す」は普通に表現する。

少女
G.R.で音楽を嗜む若者の中で稀に召喚されるようになったサーヴァント…らしき少女。
一種の幻影に近い存在だが、召喚者によって違う雰囲気や容姿の少女になる事も多い。
彼女曰く自分自身は他我分霊アルターエゴらしく、本体とも言える存在が月の何処にいるらしい…？

ゴールドエッグ

アシッドの連続服用で精神に異常をきたしたアシッド・サイコパス(アシパス)の特殊な個体。
G.R.に代表される宇宙的思索に感染し、高次宇宙へのアクセスが可能になったと思われる者。
その中から(高次宇宙の真偽はともかく)天才的な閃きを発揮し、有益な新規技術を考案し得る金の卵をゴールドエッグと呼称する。
しかし彼らは例外なく重度のアシパスを患っているため、話し合いによる理解は困難であり、寿命も短い。
死に際に吸い出された情報が黒鉄街の工業発展に用いられる他、G.R.達がメモリーとして大事に保管していることもある。

食糧事情

鉄の大洋は「人類の生息圏をも侵食する植物が蔓延る森林と湿地が多く存在する」というエリアの特色を持つ。
翠素によって意外にも水質や土壌の汚染が深刻でなくなったエリアも多々ある鉄の大洋の民にとって、大地とは自らの生息圏を狭める侵略者の拠点であるのと同時に、命を繋ぐ食料を得る資源なのだ。
山をも切り崩して増やした平地には主食である米が多く栽培され、税として鉄の大洋における中枢である黒鉄の街に接収されてもなお、理論上は鋼と緑の街における正規の住民が消費してなお有り余るほどの自給率を誇るという。
しかし実情は刈り取る前の稲穂にすら襲撃を仕掛けようとする住民が存在することや、非正規の月の民の数の多さから餓死者も珍しくないという有様であり、米だけに頼らず小麦や芋に雑多な穀物を栽培して生き抜こうとしているのが現状である。
荒み切った倫理観の中に放り込まれた過剰に過ぎる資源は、農耕に頼らない野生の食用植物や菌類も過剰に発生させるため、それらを摂取することによって生き延びる民も多くいるという。
一般的にキノコは低カロリー食品の代名詞とも言えるが、鉄の大洋におけるキノコは主食にも成り得る…らしい。
そう主張していた月の民の住居は今や完全に緑化され、家主だったはずの存在がいた場所には人間よりも巨大なキノコが生えているが。
ちなみに樹霊酒の原料ともなる植物マテリアルから発生するキノコは他国においては超高級品の珍味として扱われるほどの代物だが、鉄の大洋の民にとっては気分を悪くする悪臭と認識されるものらしい。

植物や菌類といったベジタリアン嗜好のものが鉄の大洋における正規の民…特に黒鉄の街に住む上流階級には多いが、庶民やそれ以下の住民にとっては魚や家畜の肉だけではなく虫を摂食する者も多い。
中には突如として発生した魔獣を食べる民もいるが、危険度もあってかさすがの鉄の大洋の民にとっても大体はゲテモノ喰いという扱いのようだ。
水にしろ植物にしろマテリアルの質が並ぶ市場によって極端ではあるものの、最上の代物においては他国の最上と並び、超えうる。そう評価する美食家も存在する。

環境に食糧事情が左右されすぎたという前提があるためか、料理文化に関しては貪欲に研鑽し、脚が付いている物ならば椅子や机以外は捕食するという勢いで食べられるかどうかを検討されている。
そういった形が現物に残らない技術的な文化や技術は黒鉄の街に接収されない数少ない財産として認識されているため、料理に限らず歌なども荒々しくも磨かれ、酒場においては歌い、飲み、騒ぐ行為が日常的に行われている。
鉄の大洋において料理とはエリアで括れるものではなく、複雑怪奇な存在であり、個人の持つ力の一つであると同時に、数少ない心を慰撫する逃避先なのだ。
それ故に料理人たちによって独自の成長を遂げている大衆料理は、とある地区ではラーメンの屋台が繁盛しているものと思えば、とある地区では得体の知れない昆虫料理や豪勢に思えるキノコ料理など少し路地を変えるだけで得意ジャンルは大きく変化する。曰く、鉄の大洋における料理において最も信用できない料理があるとするのならば、『鉄の大洋』の名物料理として出される料理なのだとか。
ただし酩酊通りにおいては島国における大衆料理が、黒鉄街においてはカレーなどが人気ではあるらしい。

魔王

鉄の大洋において最強の勢力を誇った自称SE.RA.PHより平定を命じられやってきたトップサーヴァントことドゥリヨーダナのこと。
実際に彼がSE.RA.PH直々に遣わされた存在であるかは調子に乗りやすい態度もあって信憑性は薄いが、月においての彼の実力は間違いなくトップサーヴァントに相応しいものであり、苛烈にも思える統治によって多くの血は流れたが、結果として彼が台頭する前よりも鉄の大洋は国としての体裁をいくらか保つようにはなった。
王の落胤と同盟関係になったものの、今も鉄の大洋の各地に分かれた手勢は武力によってある程度の治安を保たせている。

その他の関連

湛水布

『天降る海』エリア内に雨として降り注ぐデータストリームを回収するために、都市の至る所に張られた、濾過機能付き布状マテリアル。
都市の高層部には目の荒いものを敷いて不要な情報を取り除き、下層に行くに従ってより良質なリソースを得られるよう目を細かくしていく。
こうして幾度もの「濾過」を繰り返して得られた良質な情報リソースは、そのまま勢力内における希少な資源として扱われることになる。
この多層濾過システムを効率よく機能させるために、天降る海における建築物は、湛水布を重ねて張り巡らせることを前提にした設計になっている。
降雨が予想される日に、街中が湛水布に覆われる様は、ある種の観光上の名物として知られている。

Choole

チューレ・。ルではない、レである。
『猫鳴き砂丘』固有のサボテンとマタタビのキメラのような植物性マテリアル『ネコシャボテン』を独自の製法で加工したペースト状の食物。
少量を水や酒に溶かして薄めるのが丁度良い程度に味が濃く、そしてどこかクセになる味。これを直接ペロペロ舐めているのは猫型情報生命体達ぐらい。
また、猫型情報生命体以外が一度に多く摂取すると一時的に猫耳と猫の尻尾が生えると言う面妖な効用がある。
その"手軽にリアルな猫耳と猫尻尾を生やせる"効用に目を付けた『狂熱の楽土』の一部の経営陣が『猫鳴き砂丘』から積極的に輸入しており、貴重な収入源の一つとなっている。

『雪嵐の海』関連

灰燼核

蒸気機関を模した情報処理特化型礼装の一種。莫大なリソース消費と発熱を伴うが、その演算能力は三大国産の礼装にも劣らないか、あるいは凌駕している。
稼働時の発熱によって『氷絶の鋼床』における激烈な温度低下を防止すると同時に、同エリアの処理落ち、凍結フリーズ現象にもある程度抵抗できる。
『雪嵐の海』の誰もが個人で携行している他、彼らの都市には、大型灰燼核を用いた発熱演算機関が存在し、都市全体をカバーしているという噂もある。
実のところこれは真実であり、雪嵐では、鋼床から切り出した亡骸の地層を、大型灰燼核に焚べることで熱とエネルギーを確保している。
……また、雪嵐で極刑となったものは、灰燼核が放出する超高熱を用いた高圧蒸気を浴びせられる『蒸気刑』に処される、という物騒な噂もある。
が、こちらについての真偽は不明。ただ、住人が何かしらの理由で他都市に出向くと、煙の類を厭うことは事実である。

武装中立

元は他のエリアと同様、先王の統治の元で緩やかな支配を受けながら、『雪嵐の海』も半独立の形で比較的安定した生活を送っていた。
しかし、『氷絶の鋼床』に異常が生じてよりは、次第に住民達の態度が硬化。先王の失踪を契機とし、完全な独立を宣言するに至った。
これは灰燼核の発明以前のことであったため、当時は雪嵐の首長が乱心したとも言われたが、雪嵐の情報としての御多分に洩れず、この件の詳細も不明。
ただ、灰燼核発明によって生活圏が安定して以降、エネミープログラムへの対策と称し、急速に軍備を拡張したことが珊瑚などでは確認されている。
雪嵐の方も、「我々は独立し、侵略には抵抗する」との主張を繰り返しており、現在雪嵐の外交スタンスは武装中立だと認識されている。

大統合令

『雪嵐の海』の実質的指導者、ベアラーが、その地位に就任してから最初に発布・施行した法令群。
領内在住のサーヴァントを含む全人民に対する番号管理の強制と、役職に応じた社会集団の固定化、そしてその代表者による国家運営を三本の柱とする。
この法令により、雪嵐の住民はその全員が（ベアラー自身も含めて）番号ないしは役職に応じた代名詞で公的には呼称されることになった。
また、子供は9歳までの養育の後に政府の定めた職業への就労を強制され、同業者からなる職能組合からの離脱および移籍を禁止される。
更に、国家運営はベアラーを首長として、その下に設けられた職能組合の代表者からなる少人数の会議によって全てを決定することとなった。
全体主義的かつ、未来派の理想とする『若年者』に対する極端な役割の押し付けを含む内容から、住民達の間では反発も根強い。
しかし、ベアラーはこれを意にも介さず、扇動によってむしろそうした真っ当な意見を排撃するよう常に働きかけている。

未来主義

ベアラーの信奉者達が掲げる社会思想。加速主義とも称されることがあるが、一般的な意味でのそれとは勿論異なる。
歳若く新しいものが世界を導き、古い常識や社会は破壊されなければならない、という強迫観念じみた考えと、それに基づいた新社会建設の肯定を特徴とする。
元々雪嵐では、環境の過酷さから、働けないものである老人、傷病者などに冷たい目線が向けられがちであった。
それらを排除することを認める考えとしてベアラーと共に登場したことから、特に若い層から支持を受け、急速に勢力を拡大していった。
ただ、例えば上述の大統合令はまさしくこうした思想に基づく法令であるが、それには反論する者も多いなど、同じ信奉者の間でもかなりの温度差がある。
また、奇妙な点もある。例えばベアラーは、「古いものだからというだけで無闇に貴重な人的資源を抹消するようなことはしない」と常々公言している。
にも関わらず、彼から発される指令は、あらゆる面で健康な若者以外に対する過激なまでの排斥を含んでおり、その矛盾点を指摘する声も多々見受けられる。

蒸気正統神理機関

『雪嵐の海』で信仰される、天地万物の法理を神の御業とし、自然法則からそれを解明する立場を取る自然神学から派生した、キリスト教的色彩の強い宗教。別称として「蒸気正教」がある。
世界を正しく知り、それをもとに世界への理解を深めることで、神が定め給うた深遠な法則、ひいては神そのものに対する信仰が生まれる……という宗旨を持ち、そのための知識普及と未知の探究を至上命題とする。
また、灰燼核によって生まれる火と水の和合としての蒸気を、「正反対の属性が合わさる止揚することで、新たな形を得て恵みを齎す」点において、自然法則の妙味を体現するものとし、特に神聖視している。
このため、蒸気正教においては、その妙味を知りつつ灰燼核を扱うエンジニアは、「神の神秘により深く触れたもの」として指導的役割を担い、人々に伝道を行う。
元々は、ベアラーの出現以前に都市の主導的立場にあったあるサーヴァント?が、都市住民の生きる導となることを企図して立ち上げたもの。
SE.RA.PH.という新世界にあって過去に逆行するかのごときこのような宗教が生じ受け入れられたのは、ひとえに、『氷絶の鋼床』という生命の維持さえ困難な場所で生きる人々が心の拠り所を求めたからであろう。
しかし、高邁な理想よりも生存を優先し、そのためにあらゆる不要物を過去諸共切り捨てたベアラーの出現後は、彼の思想を信奉するものが一斉に増え、蒸気正教の信者もすっかり少なくなってしまった。
疎まれるどころか、過激な未来主義者に襲撃されるような事件も少ないながら発生しており、現在蒸気正教の活動は抑圧され、ごく少数の信者が密かに個々人の信仰を維持する程度になっている。

執政省保安局警備課

通称『警機隊』。『扉の入江』の治安維持を担う武装組織。第一～第八までの機動隊を擁し、犯罪者の調査や確保を行う。
日々増加する裏社会の脅威に対抗するべく現場での柔軟な自己判断をモットーにしているが、柔軟になりすぎて
どちらが犯罪者かわからないようなスレスレの行為も散見される。特に部隊の数字が大きいほど素行がよろしくない。
他方、時に手段を選ばず徹底的に、時に損な役回りばかり、超過勤務は当たり前の環境でもその正義の心が失われることはない。
標準装備である敏捷強化コードキャストにより建物を一息に飛び越し、水面を走行するなど高い機動力が持ち味。
隊員の装備重量にも恩恵があり、捕捉されれば重火器装備を以って瞬く間に鎮圧することで犯罪組織から恐れられている。
ただしコードキャスト使用時の制限として極力脚部を露出した、白いワイシャツと黒のホットパンツをベースとした制服を採用している。
そのためか特に男性隊員の割合が極めて低い上に平均年齢が著しく低く、女性隊員についても身体能力が衰えると引退が早い。
ちなみに特別な任務を与えられる謎の第九機動隊なるものが存在するらしく、そちらはシャツが赤いらしい。

ロケーション（自由に追加・追記可能）

『珊瑚の海』

月の王による支配の中心地であった、最大の人口を有する国家級エリア。昼とも夜とも言えない青黒い空を持つ。
合理性を追求した人工物による都市構造が大半を占め、月のあらゆる富がこのエリアに集中している。
エリア内の思想は保守寄りで、自分達が獲得した王の落胤にこそ正統性があることを決して疑わない。
このまま自らの王がレガリアを取り戻し、自らの安寧のみが元通りとなることを望んでいる。

内部エリア

『“蒼”の王城』

碁盤の目のように規則正しく建物の並ぶ珊瑚の海。その最奥に存在する“非合理的な”建築物にして王の居城。
旧世紀における西洋の城塞をモチーフとしたそれは全体的に規格の統一された珊瑚の海の建物の中ではその大きさやデザイン共にひときわ異彩を放つ。
珊瑚の海において最初期に建設されたマテリアルであり、まだ全体の方針が固まっていない頃のものであるため外観に関して合理性を要求されていない。
反面、内部はモチーフ通りの装飾や間取りを設定されてありながら現在の珊瑚の海に合わせて最適化を図られている。
国家級エリアの本丸ということもあり、政務から防衛に至るまで建築物マテリアルとしてのポテンシャルはSE.RA.PHトップクラス。
常に夜明けのような空をしている珊瑚の海にあって尚も青いその城壁、水底に悠然と聳える海底城といった趣の見た目は名実が備わったことで却って合理的に訪れる者へ畏敬の念を与えているとさえ言われる。

『迅雷砲』

“蒼”の王城の一角に設置された、大柄の男1人が入れるほどの巨大な砲台。
東郷重位は比喩でなく文字通り鉄砲玉であり、これは彼を戦場に撃ち込むための物である。
放たれた東郷はその弾速すらも剣速に取り込み、光さえ追い越す神速の一太刀で以て立ちはだかる全てを両断する。
その後、彼の霊基と紐づけられたアンカーを使って霊体化した彼を砲台へと回収する。彼の示現流を最大限活かすための巨大設備となっている。
欠点はサーヴァント1騎を精確かつ強力に発射するために相応の魔力が必要となるというところで、およそ1日に2～3発が限界。
そのため戦場が近かったり、長く場に留まって戦い続けることが要求されるような場合は、砲台ではなく徒歩で彼を戦場に向かわせることもある。

『“蒼”の王城・城下町』

珊瑚の海における首都の要素を持つ街。規則正しく仕切られた区画の間を運河が流れている水上都市。
かつて何のマテリアルもなかった広大なエリアに“蒼”の王城が形成され、その王城から排出された余剰リソースが水という形を取ってエリアを水没させた。
そうして遠浅の海となった場所に月の民やAIたちが住まう生活空間を計画的に築き上げていったという歴史を持つ。
SE.RA.PH随一の規模を誇る国家級エリアというだけあって面積は広大。“蒼”の王城から湧き出る流水と共にある、橋と渡し船の街。
運河の水は“蒼”の王城内部で常に行われているデータ処理の際に余ったデータなのでマテリアルとして優秀という側面を持ち、船による交通の手段でありながら生活用水でもある。
住居のすぐそばで汲める水が様々な用途に用いることのできるマテリアルである、というのが珊瑚の海の城下町に人を集め、巨大な都市へと発展させた一因である。
温暖な気候であり住人たちの多くは比較的薄着。渡し船や橋に依らず素早くエリア移動をするために常に水着やウェットスーツ姿の者も多い。
日中でも薄暗い珊瑚の海において渡し船の多種多様な明かりが水路を行き来する光景はSE.RA.PHの名景のひとつとして数えられている。

『神殿通り/マイキー工房』

城下町の一角にある大通りと、その一角にある地味な工房。
ここに居を構える自称無銘の彫刻家の作品が(住民や土地の管理者や王の許可を取った上で)配置されており、その様相がまるで神を讃える神殿のように見えることから「神殿通り」という名称が付けられた。
作品は不定期に増えているがこれらは全て当人の趣味で彫ったものであり、依頼すれば個人用の作品も彫ってもらえる。ただし材料費は要相談かつ依頼は1件ずつのみ対応。
工房内は外よりも更に彫刻で溢れており足の踏み場すらない有り様となっている。なお作業場は原則立ち入り禁止であり、依頼人や権力者であってもこれを破った者には大きな罰が与えられる……という噂がある。
実際は未完成の作品を見られたくないだけでミケランジェロに罰を与える権利など無いのだが、意外と噂を信じる人が多いとかなんとか。

『船の墓場』

“蒼”の王城の城下町が建設されていくにあたって、計画されて設置された廃棄エリア。珊瑚の海の最果てにあり、むざむざこの場所を訪れる住民はおらず、水流の悪戯で偶然に流れ着く月の民がいる程度。
余剰データとして生み出され、城下町を巡り、いつしかリソースを失った水は廃水となりこの場所に流れ着くようになっている。劣化してや型落ちにより捨てられた船もまた、その水の流れに乗ってこの場所へとたどり着く。
かつてはこの土地にレガリアの演算能力を借り受けた浄化機構が存在し、廃データと化した汚水や船から再利用できるメモリ領域を捻出し『再生』させる仕組みが備わっていた。しかし王が姿を隠し、王の落胤達の持つ欠片へとレガリアの機能が分散してからはその仕組みが停止。
その結果として構成された、濁った水の上に積み重なった廃船の島が存在する忌まわしのエリア。それが現在の『船の墓場』である。
煌びやかな“蒼”の王城に対し珊瑚の海の汚点と語られることもある場所であるが、この場所を拠点として生活するサーヴァントも存在する。

『ファストナハト』

ウトガルド・ロキが率いる私兵隊『ツィルクス』の船舶型移動拠点。珊瑚の海の外では『ゴーストシップ』や『亡霊船』等と呼ばれている。
幻術を利用した魔術ステルスなどの様々な改造が施されており、隠密性に優れている。
珊瑚の海を常に移動して一か所に留まらない事と、諜報や工作活動には備え付けの小型の魔術ステルス艇を使用する事で位置の特定を防止。
諜報活動から戻った私兵達も「気付いたらファストナハトに出迎えられていた」と語り、その正確な現在位置を知るのはウトガルド・ロキ以外には居ないのではと噂される事も。
また、時には戦場に忽然と現れて幻術と私兵達の攻撃で場に混乱をもたらす事もあり、これらの事から珊瑚の海の外では賞金が懸けられる程度には恨まれている。
そして珊瑚の海の住人達の認識、評判も「ここだけノリが荒らし、嫌がらせ、混乱の元てつのたいよう」である。
「まっ、この船の一番の自慢は食堂なのですがね。兵士の士気を保つには上等な食事が必要と申しますし……くふふっ」

『白鳥の診療所』

城下町の一角に建てられた医療施設。青と白を基調とした清潔感のある建物。
水路と隣接していて専用の船着き場を備えており、陸路だけでなく水路でも来院することが可能。
働いているのは院長のローエングリンを除けば殆どが白鳥で、人語は話せないが理解し、来た人々の心をその愛くるしい姿で癒している。
通常の医療設備もあるが、聖槍ロンギヌスの奇跡による治療が基本。
無償ではないものの代金はほんの僅かであり、貧困層・富裕層を問わず多くの人々が通っている。

『虹脈』

珊瑚の海の最重要施設のひとつにして、珊瑚の海で最も美しいと謳われる場所。『珊瑚』の名の由来となったエリア。
外観は延々と続く遠浅の海である。透明度が高く、海上からでも海底の綺羅びやかさを伺うことができる。
水中へ潜ればその美しさを直接目のあたりにすることができる。かつての地球上における珊瑚礁に酷似した色鮮やかな景観が水の続く限りに広がっている。
しかしここはただ美しいだけの場所ではなく、珊瑚の海にとっては“農場”である。
珊瑚によく似た抽出機関はやがて宝石と見紛うほどに大きく美しい不定形リソースを付着させる。
莫大な不定形リソースはSE.RA.PHにおいてあらゆる用途に転用が可能であり、珊瑚の海にとって欠かせない資源となっている。
定期的に行われるこのリソースの回収は珊瑚の海において祭事という認識を持たれている。
収穫期になると無数の画舫が虹脈を訪れ、そこから海中へと潜った採取者が鈴生りになった不定形リソースを採取する。
珊瑚の海において最下層の労働者である画舫乗りも船を画舫から採取船へ乗り換え、採取者を虹脈の海域へと運ぶ。
十分に育った不定形リソースは大粒の宝石と見紛うような外観であり、それらが光を放つので収穫期の虹脈は七色の淡い光を放っている。
鮮やかに輝く海はこの世のものとは思えないほどに美しい。都市ではこの収穫が終了した後、月の民らが盛大に祝うことが許されている。

『焔の海』

新生SE.RA.PHで二番目の人口規模を持つ国家級エリア。常に黄昏のような赤金色の空に覆われている。
珊瑚の海と同様に人口がひしめく大都市となっているが、こちらは旧来の人類文化の面影を残した建築物が多い。
以前より珊瑚の海が他の国家級エリアの上に立つ状態を善しとしなかったが、王の落胤の獲得により遂に対等となる。
これまでの不満が顕在化し、今度は自分達が新たな月のトップに成り上がろうと活気付いている。

内部エリア

『“紅”の古城跡地』

斑模様のように点々と不規則に建物が築かれている焔の海。その際奥に存在する無骨な王城“だったもの”。
いずれ戴く王のための玉座として造られた城であったが、他ならぬ王となった少女の手によって天災に襲われたかの如く粉々に破壊された。
今ではサーヴァントの対軍宝具にも耐え得る強度を誇っている筈だった城壁の残骸がまばらに散った荒野と化している。
しかし王の在る場所としての威容は決して損なわれておらず、その荒れ果てた様はこの惨状を作り上げた王の力をありありと示している。
中心部には辛うじて残った城の土台と、瓦礫を積み上げて作られた、部屋と呼ぶには躊躇われるスペースが幾つか存在する。
およそ居住地としても拠点としても論外な有り様ではあるが、軍師や魔術師系のサーヴァントたちの尽力によって、見た目に反し高い防衛機能で囲われている。
とは言えそれはあくまで機能面の話であり、王の威光を民に伝え示す場としてはやはり不相応であるため、カリギュラの主導のもと新たなる王城が建築されているという。

『古鉄の亀都』

古城跡地から少し離れた場所に位置する大規模な都市。中世風の質素な建物が集まってできた鈍色の街。
焔の海の中で最も規模の大きなエリアで、最大の特徴は亀都という名称の由縁となった、都市下部に設置された巨大な移動機構。
元々この街は幾度も珊瑚の海との戦いの場となっており、度重なる破壊に対し復興が間に合っていないという状況にあった。
そんな中、ある少女が焔の海の王となり、その王の手によって古城が破壊されたことで、本格的に都市の存続が危ぶまれることになる。
しかしその危機は他ならぬ王の出した大改造案によって回避されることになる。即ち、戦乱の場から自ら離れることができる移動都市化である。
王の指揮の下、必要な資材の用意や建造物自体の補強、街全体の改修は速やかに行われ、そのための施設なども多く築かれた。
そういった由来から、この都市には製鉄所や工房といった生産業が発達しており、焔の海の都市に相応しい火と鋼に溢れた街となっている。

『“黄昏の教会”本殿』

“紅”の古城跡地のほど近くに存在する、“黄昏の教会”の本拠地。
和洋他諸々折衷といった風の奇妙な出で立ちながら、どこか神聖さと厳かさを感じさせる白と金とえんじ色の混じる建造物。
妙な建築様式なのは、建設や改修に携わった宗教家系のサーヴァントが、それぞれ自分の元来の信仰に近い意匠を組み込んだせいである。
現在のリーダーである魔女アグラヴェインの陣地でもあり、ここ自体が魔術的に堅牢な要塞。
彼女はこの本殿に限っては全ての信者が各々の思うままに王を崇めてよく、相互に礼拝の方法に口を挟むことを許さない法を敷いており、本殿内で特定の旧信仰に勢力が傾くことを抑制している。

『武陵桃源山水結界』

『焔の海』の端の方に位置する、ヤン・アルランが『山河社稷図』を用いて作った小さな町ほどの規模の結界。
中には中国の山水画さながらの山紫水明な光景が広がっている。
本来なら捕獲、封印用の宝具である『山河社稷図』を、ちょっと道術でいい感じにいじって（本人談）防衛結界として使用しているもの。
「三つ巴の戦争やってるのはまあいいとして、そこに私が参加しているのもまあいいとして、だ。
　だけどもだからと言ってみんながみんな進んで戦いたがってるってわけじゃあないだろう？
　そんなわけでほら、厭戦派の人たちのための避難所とか必要かなあって――だから戦いが嫌だって人はどうぞこちらへおいでなさい、どこの陣営の人でも受け入れるよ！
　もちろんやる気満々な人はお断りだ――この静かな山川草木を荒らそうって輩は申し訳ないけど私と敵対したものと見なさせてもらう。
　言っておくけど、珍しく本気だぜ？」

『“赫”の王都』(“紅”の古城仮設城下街)

“紅”の古城跡地に続く王城としてカリギュラが建設中の都市。白と赫に彩られ、神聖なレリーフで飾られている。
古鉄の亀都と足並みを揃えるべく、こちらも都市最下層に補助的な移動機構を備えている。
アレコレと機能を足した結果城を超えて一都市の規模まで膨れ上がってしまい、予算の関係で建設は難航している。
とはいえ基礎構造自体は完成し、神霊領域を思わせる強固な護りを備えていることから、
先にこちらに行政機能を組み込み、暫定的に“紅”の古城跡地を中枢とする城下街として既に動き出している。
未完成となっている本来の中枢は新王カイナを崇める神殿区画となり、一切の干渉を跳ね除ける結界の構築が必要らしい。
完成していないためか、あるいは最初からそうデザインされたのか。神殿区画のみは夜のように暗く静かな領域となっている。

『陽炎の旗』

焔の海の上空に浮かぶ、金色に輝く光の膜。折りたたみ式で、巨大な旗を幾つも並べたように見える。
永遠に黄昏の空で発生する巨大なデータストリーム『陽炎』を捕まえて情報リソースを取り出す、旧世界で言うところの発電機の一種。
『陽炎』の情報量は絶大無比であり、古鉄の亀都のような巨大な都市構造を動かし、内部で盛んな工業を行うことに不自由はない。
一方で上空を通過する敵性存在がいた場合は損壊被害を受ける可能性もあり、その度に新しい旗の補充が繰り返されている。
特に古鉄の亀都ではエネルギーの喪失は産業基盤への大きな打撃となるため、旗の全損から復旧までの間単独で都市を動かせる
超大型情報炉心『地獄の釜』を備えて対策としている。
製造は古鉄の亀都内の職人同盟によるもの。

『アンフィテアトルム・プリンケプス』

「アリーナ・プリンケプス」とも、カリギュラが王都に作らせた銀色の多目的円形競技場。
場内の構造を変形させることで様々なスポーツに対応することができ、焔の海ではこれを利用した競技大会が盛んに行われている。
かつてのコロッセウムを思わせる闘技も催されており、武装した月の民同士が戦ったり、サーヴァントによる演練も見所となる。
また、劇場としての利用も可能であり、各競技のオフシーズンにはオペラやコンサートが開かれている。
会場の人気は高く、焔の海ではこの舞台に立つことがその人物の文化価値を高めるステータスとして扱われている。

『落陽の孤塔』

焔の海の中心地に建設された巨大な監視塔。
唯一の住人である羿の嗜好を反映し、素朴ながらも中華風の意匠が施されている。
羿は独りで最上階に居座っており、焔の海に侵入しようとする存在の索敵と撃退を行っている。
塔には敵を見つけ出すための様々な装置が備え付けられており、これらと羿の千里眼が合わさることで極めて高い索敵能力を発揮する。

『機構回廊』

『古鉄の亀都』のうち、下部……つまり都を動かすため張り巡らされた鋼鉄と配管とコンクリートの巌窟。
こちらの運用、維持を生業とする月の民も存在し、かつて資材搬入口として用いられていた空間が彼らの居住区として改造、利用されている。
先に述べた月の民以外にもこの区画を利用する者は存在している。整備用の通路が上部都市の移動可能な範囲全体に広がっており、内部の構造を知る者にとっては地上よりもこちらを通った方が速い事も。常に都市の下部にあるため光が当たりにくく、都市に居づらい事情を抱える者が流れ着きやすい場所でもある。

『狂熱の楽土』

移動式の歓楽街。通常時は主要な居住区である古鉄の亀都と連結している。
多彩な衣装と宝飾、煌びやかなホテル、贅を凝らした酒が集まり、大規模な賭博場で金が舞い散る歓楽文化の中心地となっている。
陽炎のリソースに支えられた好景気が続いており、着の身着のままで街に入っても一生分遊ぶのに不自由はない。
また、焔の海の大らかさを示す「王都公認の性風俗店」も多数設けられている、特に公認の音頭を取ったカリギュラのお気に入りは
都市の中心部に位置する大遊郭「アンブロシア」だとか。こういった店を王都が支援しているのは経済的なメリットのほかに、
アングラ店舗の乱立を抑えるべくあえて王都が経営に直接介入し、顧客や従業員の保護など一定の秩序を保つ狙いがあるらしい。

蜜柑庵

「狂熱の楽土」に存在する合法娼館の一つ。従業員は平均的な下層階級に分類される月の民の女性で占められる。
王都による性風俗規制(合法娼館の設置とそれに伴う非合法な店の取り締まり)の後に新設された店舗であり、
営業ガイドラインに則った従業員保護の充実を武器に人員を増やし、アンブロシアに迫る成長を果たした。
現実的なシチュエーションプレイをはじめとする、きめ細かなサービスに人気が集まっている。
特に(従業員保護の面からも都合がいい)明らかな性行為を含まないソフトな接触や、会話するだけでも満足感があると評価を得ている。
客層は若い男性、特に初めて狂熱の楽土に入り性風俗を利用する初物や、そのリピーターが多い。

プロピュライア

「狂熱の楽土」に存在する合法娼館の一つ。色街に在る店の中でも特に古く、歓楽街が今のような移動都市化する以前、『焔の海』が国家級エリアとして開拓され始めた初期から存在する。
陽炎への崇敬から自然発生した土着的な宗教を下地にした一種の神殿であり、務める女性達は巫女として扱われる。
信仰は教義を厳しく護るようなものではなく、“陽炎の恵みの元で健やかに”“一夜限りでも、愛を交わすのならば純粋に”といった内容。
歓楽街全体に共通の賑やかさとは異なる静かな雰囲気の高級娼館で、最大の特徴は「女が客を選ぶ」こと。
客が望んでも巫女が首肯しないのならば会話すら叶わない。自然、客となる者も身なり立ち振舞を正し、巫女達の見つめる視線の中に、神前に立つような緊張を以って臨むことになる。
一応、巫女の御眼鏡に叶わなかった場合でも、他の店への紹介状は貰える仕組み。ただし場を弁えぬ酔客や無作法者は論外で門前払いを食らい、入店すら出来ない。
そのような様式で商売が成り立つのか疑問視されることもあるが、客として認められるハードルの高さ故に巫女達の献身ぶりは恋慕う英雄に傅く乙女の如くであり、また店に立つ巫女達がそもそも美貌・教養・品格に優れた選りすぐりであるため、こうした“質”の高さを求めて脚繁く通う者は少なくない。
巫女は客を一人選んだ後はその客とばかり逢うようになる者が多く、そうした一途さに嵌まり込んだ客が身請けまで行った事例も数知れない。
歴史の古さに反して店としての規模は小さく、立地も色街の中心からは外れるものの、知る人ぞ知る、という扱いで存在感を持つ高級店である。
尚、巫女になる基準は中々厳しく、採用後も暫くは研修期間がある。「端から客を取るつもりがない（取りたくない）」「客に過剰に強く当たる・害意がある」ような女は問答無用で弾かれるとのこと。

カサブランカ

「狂熱の楽土」に存在する合法娼館の一つ。客も嬢も女性専門、という独自の路線でマニア的人気を博す。
男性はどんなに可愛かろうとも門前払いだが、嬢として働く女性には私的に男性のパートナーが居たりしても問題はない。
一人の嬢につき一つの部屋が用意された豪奢な寮、といった外見の建築物の全体が娼館であり、嬢の名前ではなく顔や許可されるプレイ内容を見て「何号室に入室する」という形で指名するシステム。
完全になりきる雰囲気が作られきっている訳ではないが、オーナーが『寮長』を名乗り女教師コスをしているあたり学生寮での秘密の逢瀬をイメージしているようである。

なぜか外観より広い室内では客と嬢は基本的に一対一の空間となり、二人きりで濃密な時間を過ごすことが許される。
専門店であるがゆえにその道に長けた嬢が多いが、客も客で慣れている者が多く、嬢から客への一方的な奉仕というより共に高め/愛し合うようなプレイが行われやすい。
また、個室ゆえに安全策として必要最低限の監視の目があるとオーナーである『寮長』は語るが、実際はこの店自体がオーナーが女性同士のあれこれを覗きたいだけで建てたという噂も……。

『平原地/初期開拓地』

焔の海の大半を占める、陽炎に照らされた広大な大地。
移動都市の周回及び緊急移動ルートを避けるようにして農耕地として開拓されており、各地に農村が点在している。
移動都市でなく地表で生活を続ける者は殆どが国を支える一次産業者であり、嘗ての焔の海の初期開拓者でもあった。
農村は古鉄の亀都のような離脱手段を持てないことから、焔の海では通常通りエリア境界の守りを固めると共に、
能動的かつ効率的な防御を企図した移動城塞が複数設置され、それらのシステムが新王都やアリーナにも用いられた。
防衛効果は大きかったようだが、農民からしたら自分達を守るために動く城が敵陣に突っ込む様は驚嘆に値するらしい。

『地下氷脈』

焔の海地下に存在する水マテリアルの源泉。珊瑚の海のように大規模に汲み出されることはなく、地下で冷え凍っている。
内部まで達する深い井戸を掘り、氷が解凍されることで水マテリアルの回収を行なっている。
特に移動都市の水の供給源となるのが移動ルートの要に設置された『大井戸』である。
これは移動都市の下部と接続する巨大なゲートウェイであり、作業者が地下の『氷室』とされる空間に入って氷を回収している。
水マテリアルは通常の生活資源として利用される他、陽炎で蒸気マテリアルに変換しての動力利用も盛んとなっている。

『鉄の大洋』

珊瑚と焔の両方の思想を疎み、野に降った者達が多く屯する僻地。灰色の雲が広がり空の色は伺えない。
居住区や商業区が無秩序に乱立し、隙間を縫って広がる街路は迷路のように複雑で薄暗い雰囲気に包まれている。
相互の繋がりが弱く、中立の同志を守る者・無秩序に他エリアを荒らす者・個人の嫌がらせに徹する者等が混在し、総じて混乱の元として嫌われている。
しかし彼らもまた王の落胤を得たことで、無軌道なまま力ばかりが第三勢力に成長したことを警戒されている。

内部エリア

『鋼と緑の街』

鉄の大洋の中枢区域以外を構成する雑多な城下町。乱立する建造物群を縫うようにして草木が生い茂る緑化都市。
王の落胤が擁立されるまで都市機能の整備はAIに任されていたが、都市創成期に緑化プラントの暴走事故が発生。
改修と緑化を繰り返す致命的なバグの解決を先送りにしながら人間と月の民が根城にし始めたという歪な歴史を持つ。
都市の全貌を把握している住人は存在しない緑化された九龍城。自然と都市が拮抗し合う、緑に囲まれた不法建築街。
土地勘のない者は数刻で迷い込んでしまう混沌としたジャングルシティ故に、現在ではならず者の巣窟と化してしまった。
皮肉にも緑化植物が数世代に渡って進化した結果、悪性情報やバグを栄養源としてデータの浄化を担う。マテリアルの質ならトップ。
鬱蒼と深緑が蔓延り、あらゆる自由が栄える退廃の都は、SE.RA.PHの危険地帯のひとつとして周囲の国々から脅威と見做されている。

『緑化廃地』

SE.RA.PHにおける僻地として知られる鉄の大洋においてすら見捨てられた廃棄地区。
増殖と成長を続ける植物達に抵抗するかのように築かれ、そして飲まれた住宅や建造物がかつてはここに人が住んでいたという名残を見せるだけの、緑化が完遂したエリア。
肥沃なマテリアルによって成長した制御不能かつ強力なエネミーが跋扈するだけでなく、それらを隠れ蓑とし良質なマテリアルを利用した神秘を扱う隠者や心身に影響を与える植物を生産・販売を行うならず者、そして土地そのものが廃棄されているがゆえに監査の眼が届かないことから、不要な人命を処理する外道なども活動する深緑に包まれたスラム。
この拡大を続けようとする廃棄地区への対策もまた鉄の大洋陣営の課題であるため、王の落胤を悩ませている。

『酩酊通り』

鋼と緑の街にそこかしこに存在する裏路地を進み迷い込むとたどり着く、妖怪やタヌキたちが経営する歓楽街。
失われた神秘を名残惜しむかのように人外が享楽に耽るこの空間は人里の裡に存在する神秘の隠れ家である。
通常市場には出回らない希少な珍味から、人類にとっては猛毒となる食品まで幅広く揃えられており時間を忘れて楽しんだ結果、ある者は財産を失い、ある者は記憶を失うなどの要因で二度と鋼と緑の街に戻れず神隠しに遭う人間もいるのだとか。
ここでの情報は喧噪も売り上げも含めて隠神刑部の耳に届くため、幸運にも気に入られたのならば神隠しに遭ったとしても再び人が営む街並みに戻れるのかもしれない。
中には宝具やスキルなどを利用して安全にここでの酒を楽しむある意味猛者なサーヴァントや優れた？能力を持つ月の民もいるのだとか。

『黒鉄の森』

鋼と緑の街の僻地にいくつか存在する特級危険地帯。神代のそれに匹敵する魔獣などが出現し、侵入者を糧とする制御不能のエネミーが跋扈する。
月の民どころか並のサーヴァントの命も危うい厄ネタだが、魔獣が跋扈するこのエリア自体が潤沢なマテリアルを餌に成長しようとしている鉄の大洋における内憂の一つとして王の落胤の頭を悩ませている。
仮に緑化廃地と一体化しようものなら月そのものを危機に陥れる厄災も発生することだろう。さらに言えば徘徊する魔獣を実験材料とする倫理が破綻したサーヴァントや月の民もいるのだとか。
本来は中心部や街道にもこのエリアは点在していたようだが、月の民やサーヴァントの尽力によってエリアそのものを浄化することに成功し、現在は僻地のみに追いやられている。そのため想定外のことが起きない限りはすべてのエリアはいずれ浄化されることとなるだろう。
現在の王の落胤が台頭する前にこのエリアは発生し、曰く当時鉄に与し、そして放逐されたサーヴァントの仕業によって発生したとのことだが事情を知るサーヴァントに王の落胤が教えを乞うても皆一様に口を閉ざすのみである。
放逐されたサーヴァントによって被害を受けた女性は少なくとも命だけは助かっているようだ。

『塵の塔』

敷き詰められた廃棄データや悪性情報そしてそれらを飲み込もうとする植物が土台となり、積み重なり続けたごみ溜めの塔。鋼と緑の街の中心に聳え立ち、数多のデータ廃棄や植物の増殖による成長を続けた結果、今や灰色の雲をも貫こうとする鉄の大洋における最大級の『建造物』。
緑化植物は塔を飲み込むように周囲を覆い、内情を知らない者が見たのならば世界樹の如き威容にも思えるが、まるで招き入れる餌を誘うかのように無秩序に存在する『入り口』と、塔の内部に生息する無差別に攻撃を続ける危険な『生物』そして廃棄されるべきものを餌に成長を続ける様から、住民からは皮肉を込めて塵の塔と呼ばれるようになった。
内部の希少なデータやマテリアルを狙う探索者はスカベンジャーと呼ばれ、彼らが手に入れる情報、物資、そして生物の中には他の主要エリアでは獲得出来ない宝物と、その事実によって脚色された価値のないゴミが混じり、退廃の都の表裏問わず様々な存在の手に渡る。

『土竜街』

塵の塔が時折振動と共に出現させる『根』によって掘削された地下空洞を起点として作られ広げられた、空の色が伺えない鉄の大洋において更に日の光から断絶された地下街。
いつ落磐が発生するかもわからない恐怖を誤魔化すかのように常に強烈な明かりを発生させるエリアもあれば、ほぼ完全な暗闇であるがゆえに退廃の都においてすら多くのものが忌避する外道の取引が行われるエリアなども存在する。
地上への出入口は鋼と緑の街のそこかしこにあるが、知識もなく親切な同行者もなしに入った者が辿る末路の大半は、このアングラ市場に並ぶ商品の一つとなることである。

『黒鉄街』

鉄の大洋における中枢区域。鋼と緑の街から侵略を試みる植物に対抗するかのように常に金属の加工音が鳴り、工業によって空に煙が立ち上り続けるSE.RA.PH随一の工業都市。
都合の悪いデータや悪性情報の処理を鋼と緑の街に一方的に押し付けつつ無軌道な生産とそれに伴う消費を続け、住民もまた労働によって発生する報酬を求め昼も夜もない街にて命を削り作業をし続ける。この都市で生産される武装や兵器は最高等級のものにもなればサーヴァント戦にも通用し得る物も中には存在するが、繋がりが弱い鉄の大洋においてそれらは必ずしも自分達のエリアを守護するものになるとは限らず、戦の火種を肥大させる要因にも成りえる。
この中枢区域は鋼と緑の街を含め、鉄の大洋における様々なエリアにほぼ一方的に不都合を押し付け技術と利益を貪ろうと行動するため相互の繋がりの希薄さと治安の悪化にも貢献してしまっている。

『陶酔横丁』

黒鉄街の外れに存在する鉄の大洋における最大の歓楽街。防音も兼ねて対軍宝具をも防ぎきる防壁によって覆われる。時間によって青空から煌びやかな星空にまで移り変わる天井は同時に様々な趣向の映像も見せ鉄の大洋各地や他国からもやってくる羽振りの良い顧客を楽しませ、哨戒する黒猟兵や用心棒のソロサーヴァントが安全を保障する。
水道水すらも完全に汚染物質を濾過された結果そのまま口に含んでも安全なものを使用され、鉄の大洋をはじめとして珊瑚や焔から輸入された食材をふんだんに使った高級料理店から、実力と評判そして裏工作などによって登り詰めた大衆料理に至るまで存在し、資金さえ許すのならば鉄の大洋における食事はここで済ませて一切の問題はない。
しかしこの歓楽街の目玉と言えばやはり夜の遊びであり、酩酊通り周辺にもちらほら存在する遊郭風の娼館や現代の感覚に近いキャバレーに似た雰囲気の店まで、多種多様の店が混在する。中でも賭事を行うことが公認されている「倶楽部袁彦道」では多くの金と命が飛び交い、欲得を発散させている。
この歓楽街や周辺地域のアナーキーな遊びを目当てに他国から移住し、黒鉄街に住む金持ちや、ここで営業することを人生の目標とする料理人などもいるが、国力を大きく超えた人材や資源の一極集中によって産まれた、この膨れ上がった泡沫の夢の如き街は、鉄の大洋が正常になればなるほどに現実的な規模に貶められうる儚い存在でもある。

『巨象の館跡地』

かつて黒鉄の街を支配していた魔王が建造した館。対城規模の攻撃をも耐えうる頑健な構造かつ、黒鉄の街の持つ技術の粋を結集した武器と兵器が集まる鉄の大洋における最大最強の軍事拠点だった。
王の落胤との鉄の大洋における覇権を争う闘争によってこの館は崩壊し、黒鉄の街の中枢は廃墟と化した。
その後は新たなる軍事拠点の成立と、他国に黒鉄の街から攻撃を仕掛けられる大規模兵器の開発のために金属音が止まない黒鉄の街において最大級の騒音を巻き起こす建築作業が昼も夜もなく行われている。

『銀の園』

鋼と緑の街の一角にある孤児院。ならず者たちのマフィアが複数出資しあって経営されているという鉄の大洋にあるまじき驚くべき場所。
しかし実態は園の子供たちはマフィアの労働力であり、ならず者たちによってこき使われる立場。孤児院だからといって決して子供たちにとって生活の楽な場所ではない。
とはいえ、ここに来れば園を出る年齢になるまではどうにか食べていくことができる。身体を壊してもなお働かされるような無茶な扱い方はされない。
これは共同経営であるためにひとつのグループが過剰な労働を課すのは他のグループにとって損益となるので監視構造があること。
またこの園自体がマフィアたちの優秀なスカウト先となっているため。他所から来た暗黙のルールも分かっていない者より下働きで事情をよく知っている若い者の方を雇った方が都合がいいのである。
ここに辿り着ける子供は鉄の大洋における全体の極小数だし、その後の人生の保障もしてくれるわけではないが、生きることに全力をもって向き合えるならば鋼と緑の街では子供にとって圧倒的にリスクの低い住まい。
マフィアたちに凄まじい大金を投げつけ、彼らへ道理を説いて現在まで続いているこの仕組みを作り上げたのは何処から来たかも知れない余所者だったとされる。

『晶煌の入江』

かつて小国家クラスのエリアだった、今や見る影が殆どない汚染呪毒地帯。
最高クラスの純度の水質マテリアルを所持するエリアとして諸国と交易を行う貿易国家であったが、魔王や現在の王の落胤の台頭以前に起きた抗争により所持戦力は壊滅。以降は黒鉄の街から流れ出る廃水や汚染物質を請け負う命が消えかけている廃棄専用エリアとなりつつあった。
魔王の台頭により放置されるも緑化廃地から侵攻する緑化に対抗できず、滅びを迎えるエリアを現在の王の落胤はサーヴァントだけでなく自分自身も出陣し戦力を与え、食い止めることに成功した。
水源の中流以降は呪毒に汚染され特に毒が累積する下層に至っては耐性や対策も持たずに踏み込むのならばサーヴァントにすらも影響を与える危険地帯にはなっているものの、上層は未だに上質な水質マテリアルが穢れきった己を憐れむ涙を流すように細々と流れ続けている。
便宜上は鉄の大洋のエリアであるものの、三国の争いに紛れて鉄の大洋に復讐を行うべきという意見と、現在の王の方針に従い少しでも立場を良くするべく力を貸すべきという意見がこのエリアに住むサーヴァント・月の民によって言葉と暴力に変化し、ぶつけ合い争いあっている。

『羨望の入江』

かつて小国家クラスのエリアだった、所々に宿屋や商業施設が並ぶ牧歌的な平原。栄えていた都市があったという名残を残しつつ、曇天に覆われた草原が風に揺れる。
本来はコードキャストの開発やそれに伴う運用を行う学術に重きを置いた国家だったが、鉄の大洋が未だ小国家クラスだった時に起きた抗争によって多くの人材とデータが消失することになった。以降は緑化廃地からの植物の浸食に怯えつつ住民は暮らしていたが、魔王の台頭によって立場が向上。優れた住民やサーヴァントを部下として起用し、招集した人員の数に応じて報酬として住居の建設やマテリアルの配布などを行うことにより、月の民の目に再び光が宿ることになった。
鉄の大洋においては汚染が軽度な希少なエリアであり、王の落胤が出現するまではあえてここに移住し、魔王やそれに対抗する勢力に雇われることによってエリアに払われる報酬の一部を受け取る存在もいくらかいたのだとか。
報酬によって得た復興資源を足掛かりに宿泊地や職業斡旋所、それに伴う警邏や商売などが正規の形で運用されることに成功し、鉄の大洋における希少な都市の体を成している相対的に治安の良いエリアとして再生している。王の落胤の同盟者を名乗る魔王は今も手勢を配置することによって睨みを効かせ、一定の安全を保障している。
王の落胤出現以降は鉄の大洋にありながら便宜上は中立地帯として立場を主張し、王の落胤勢力そして同盟者である魔王の手勢やそれらに対抗する勢力に報酬次第で人員を送り込む状況となり、治安の悪化も懸念されている。

また、主要となる3つのエリアの他にも独立自治機能を備えた国家級エリアが複数存在する。それらには「現時点では」王の落胤は観測されていない。
(他エリアの設定は特にありません。ご自由に追加してください)

『風紋の大洋』

珊瑚の海、焔の海、鉄の大洋といった、現在のSE.RA.PHにおける有力なエリアにそれぞれ隣接するエリア。雲ひとつ無い太陽が照らしている。
ひたすらに砂漠の広がる不毛の大地であり、王の落胤もおらず、その過酷な環境からSE.RA.PHでも最大級の面積を持つ土地のひとつでありながらこの地に国家級エリアは存在しない。
人口と呼べるような住人も殆どいない。砂塵舞う気候に慣れていたり、あるいは孤独を好んだり物好きだったりするサーヴァント、そしてこの地に根付いた少数の月の民が暮らしている程度。
どちらかといえば、通商のために横断しようと旅をするキャラバンの方が人数は多いくらいである。
地上のデータリソースは乏しく資源の面でも旨味は少ないが、ある地点から潜れる地下ダンジョンは別。段違いに強力なエネミープログラムの群れが犇めくそこではレアアイテムを採取でき、国家級エリアでは専門の探索チームが存在するほどである。

内部エリア

『迷宮』

風紋の大洋に存在する地下ダンジョン、即ち『迷宮』というとSE.RA.PHでは基本的にこの場所を指す。
広大な砂漠の数ヶ所に何故か砂に埋もれない地下に降りる階段があり、そこから侵入することができる。
内部は砂漠のど真ん中にあるとは思えないような材質の壁や床で構成されており、虚数属性を含むそれらは破壊することができない。
旧世紀の人類に分かりやすく例えるならば『近未来的な建造物。ただし住人が去ったことで廃墟となっている』といった趣の場所。
ここでは外にいるのとは段違いに強力なエネミープログラムが多数出現し侵入者の行方を阻む。
しかしその危険と引き換えに希少な礼装やレアアイテムを手に入れることができるため、国家級エリアでは専用の探索チームを派遣してそれらの回収に努めている。
エリアは全部で7層。エリアによって壁や床の構造材の色、出現するエネミープログラムの種類が異なる。
それぞれ「エリオレア」「セレウスリオン」「プロメリアクタ」「プニカプラナス」「マリュスメント」「リークシトラス」「ルーバスプルカ」という名がついている。
階層が縦に連なっているのではなく、蜂の巣のように横に展開されていて終端まで辿り着くと次のエリアへと踏み入れることになる仕様。
噂ではまだ誰も到達したことのない未知のエリアが存在するというが、それを確認した者は未だいない。
余談だが内部へ侵入する階段は砂に埋もれることがなく奥まで入り込まなければエネミープログラムにも襲われないため、キャラバンが砂嵐をやり過ごすのに使用されることもある。

『奈落の扉』

謎に包まれた第8層目。その正体は『奈落の主』の宝具よって魔改造された陣地であり、難解な謎解きギミックと即死トラップに満ちた危険地帯。
エネミープログラムを撃破できる戦力のみでは突破できない不帰の地であり、武力に頼った探索者の知力を試す『奈落の主』の悪辣さが顕著に現れる。
今でこそ最終階層の大幅な難易度上昇に留まっているが、『奈落の主』による迷宮浸蝕は留まる所を知らず、最終的には迷宮全体が主の手に落ちるだろう。
将来獲得しうる資源の困難化に伴う探索者の減少を懸念し、『奈落の主』に関する情報はAIによって統制され、『奈落の主』討伐計画が水面下で進められている。

『校庭』

そこは庭である。
なんてことはない、旧世紀のある島国の地方ではよくあったような、人口減少と共に寂れていった学び舎の残骸。
特別な礼装もレアアイテムもなく、ただそこは失われた夕暮れの景色を映し続けるだけの永遠の放課後。
迷宮がいつか滅び去る時に最後の来訪者へと見せる、最期の光景。迷宮がその終焉まで隠し通したある少女の他愛無い想い出。

『幻想の森』

いくつかのキャラバンから報告のある、風紋の大洋の何処かにあるという「森」。
その正体はとあるサーヴァントの構築した人食いの陣地であり、足を踏み入れたら最後、帰ることは二度とできない危険地帯。
今でこそ被害が知られて被害者は減ったものの、証言によっては「森の方から近付いてきた」という話もあり、キャラバン間で警戒するよう情報共有がされている。

『遊弋する鯨』

風紋の大洋を回遊する鯨……ではなく、キャラバンの一隊。
元はムーンセルが新生SE.RA.PH.誕生時に作り出した、各エリア間でのリソース分配を行うAIと、その隷下にあるプログラム群だった。
が、人類の受け入れとAIの融和、月の民の出現に伴って、その在り方は、各領域を横断する商隊という形に変化。
現在では、各国家級エリア間を渡り歩きながら、リソースや価値あるマテリアルを商い、それによって日々の糧を得て暮らしている。
なお、彼らの長は、今時絶滅危惧種と言っても良い旧態然とした単純AIである。その応答は機械的だが、それ故に彼（あるいは彼女？）の判断は正確無比。
彼に付き従う月の民は、血の通わないこの長に対して、絶対的な信頼を置いている。

『天降る海』

珊瑚の海と鉄の大洋の間に存在する小国家級エリア。珊瑚に従属する衛星国であり、珊瑚・鉄間の緩衝地帯でもある。
いつも仄暗い雲に覆われており、旧世紀地球の西洋風建築が立ち並ぶ街並みに晴れの日差しが降り注ぐことは珍しい。
以前は珊瑚にとっての周縁衛星都市の一つでしかなかったが、レガリア分裂後の混乱に伴い都市単位での自治権の拡大を主張。
対鉄戦における兵役義務と引き換えにこれが認められた結果、従属国という形で限定的な独立自治を達成するに至った。
なお、珊瑚、焔の周縁部には、同じような経緯で半独立を果たした小国家級エリアが他にもいくつか存在している。
首長は月の民であるブリッジス＝S.S。戦力として、少数のソロ・サーヴァントとその隷下にあるエネミー・プログラムからなる防衛隊を有している。
主要産業は、雨のような形で不定期に街に降り注ぐデータストリームからの情報リソース収集。
これといった産物を領内に持たない住人にとって、この「雨」は糧を得るための生命線である。
このデータストリームの由来は不明だが、一説には、焔の『陽炎』の一部が流れ着いたものではないかともされている。

内部エリア

『猫鳴き砂丘』

焔の海にほど近い位置に存在する二足歩行の猫型情報生命体達が住む小国家級エリア。立場的には焔の属国。
住人達の大半はデフォルメされた猫のマスコットみたいな姿をしているが、始祖五猫オリジナルと呼ばれる国祖達の系譜に当たる猫達は現実の猫のような見た目になる特徴がある。
~~簡単に言うと一般猫の見た目は現〇猫で、一部の特殊な猫の見た目はモ〇ハンのア〇ルー。~~
雲一つない空と広がる砂原の上に日干しレンガ造り風な建築物が立ち並び、どこかのどかな……或いは暢気な空気が流れているねこのくに。
住人達は身体的性能とマテリアル加工技術に秀でており、暴走して野生化したエネミープログラムや何かしらの原因で発生した魔獣の狩猟と、それらを原材料とした様々な道具や武具の生産と輸出が主産業。
武器を手に生身一つで巨大なエネミープログラムや魔獣を狩猟する勇猛な戦士としての一面と、マテリアルを自在に加工して様々な道具を作り出す器用な職人としての一面を併せ持った月の狩猟民族である。
反面、政治的な能力は乏しく国家運営に関しては二流以下。これが原因で幾度と無く「もうおわりだねこのくに」と国家滅亡の危機に陥りつつ、何とか今まで細々と生き長らえてきた。
そして十数年前に、いよいよもって「もうだめだねこのくに」とにっちもさっちもいかない状況に陥ってしまったため焔の海に援助を打診。
属国となる事を条件に、焔の海からの支援や指導を受ける事で国家の存続を掴みとる事に成功している。
前述の通り政治能力がダメダメなので焔の海が国家運営に口出ししてくれるのは実は願ったり叶ったり。それなりにwin-winな関係。
現在、『猫鳴き砂丘』の若者達は生来の器用さを生かして古鉄の亀都に労働者として出稼ぎに行ったり、戦士としての腕を生かして軍に参加したりしながら焔の海の隣人として暮らしている。

『アントワーヌ学園領』

焔の海と珊瑚の海の間、やや焔の海寄りに位置する(いち学舎としては)巨大な学園。
煉瓦色を全面に押し出した西洋風建築の長大な校舎の他に同色で揃えた寮棟、体育館、グラウンド2つに弓道・柔道・剣道場、テニス等ネットスポーツ用のコートなど設備が異様に充実している。
が、理念と設備に人員が追いついておらず、学長自らが教壇に立ち、化学、語学、美術を受け持つ事態となっている模様。
現在の月世界に於いて位置こそ焔に程近いもののどこの国家にも属しておらず、それ故に焔、珊瑚、鉄、果てはそれ以外の小国からでも『学びを求める者は受け入れる』という理念を掲げており、余程怪しい人物でなければ誰でも入学が可。
警備員兼体育教師も居るものの、学園の敷地内は学長の支配する領域となっており、この領域内であれば学長……ウォッチャーは王のサーヴァントに引けを取らない出力を発揮できる。また、そのためにこの学園が一つの領域として成立しているとも言える。
学園建造の際、各領域との位置関係を探って建てるか、ある場所を狙って建てるか相当に悩んだ模様。最終的に生徒からのアクセス面を重視して決定したようだが、学長は今でもそのポイントで何かできないかと案を模索している様子。

内部エリア

『焦土の沼』

鉄の大洋の果て、他国からは最もアクセスの悪い地域に存在する、絶望的なまでにリソースの存在しない荒野。
かつては鉄の大洋の一部として数えられたが、内紛の過程で使われた環境汚染兵器の残滓により緑化すら進まず、今後人が住める予測が立たないことから別エリアとして隔離された。
荒くれものや命知らずの多い鉄の住民ですら近づこうとしないこの地には、汚染により異常進化した敵性プログラムが跋扈し、ごく少数の悪性のサーヴァントが潜んでいる。
しかし、この地が焦土となった内紛にて潤沢に使われた兵器の中には現在ではロストテクノロジーと化したものも存在し、それらは残骸であっても非常に価値が高い。
そのため力を持つ鉄の住民の中には、麻薬中毒者や孤児、エラーを起こしたAIなどをこの地獄へと乗り込ませるものもいる。
生還率は百万分率単位であるものの、当たれば一攫千金ということで宝くじ感覚で探索隊を送り込む物好きはそれなりに存在している。

『扉の入江』

珊瑚の海の傘下、食糧マテリアルなどの資源を輸出する「衛星国家連合」の筆頭エリア。
他の連合エリアと同様、珊瑚の海から延びる運河をエリア内に張り巡らせ、連合の外側にある他エリアのゲートウェイに接続するハブの役割も果たす。
主にトウモロコシなどを輸出する小国家であったが、珊瑚の海の庇護で自国防衛に割くリソースが浮き、それを元手に経済発展を果たした。
現在は穀物輸出よりも先のハブ港を活かした貿易が盛んとなり、多くの人と物が行き交い賑わっている。
他方、連合は月の先王が強権的な支配構造を善しとせず各々の自治権を認めたことで生まれたものであるが、
扉の入江においては防衛を珊瑚の海に丸投げして経済に集中した反動で、リスクを他エリアに押し付け安寧に溺れる民衆の平和ボケが常態化するようになった。
政治思想は経済利益を最優先とし、それ以外の殆どの昨日を珊瑚の海に依存。軍備さえ数少ない所属サーヴァント以外は珊瑚の海からの出向で賄っている始末。
よって経済面では非常に発達しており「商売を始めるなら扉の入江から」という格言もある一方で、その賑わいの影に非合法組織を複数抱えるという闇の一面も存在する。
違法プログラムや人権のない情報生命体など、多くの違法な品が闇のネットワークを介して集まる場所でもあり、その売買と摘発に日夜明け暮れている場所でもある。
このような国家との関係調整や問題是正に追われ、セラフ全域を指揮するフットワークを削がれている点が珊瑚の海の不満点として挙げられており、
その反動が「高度に役割分担された連合」でなく「政治・文化・産業を網羅する大帝国」を求める声となり、焔の海の政治的イデオロギーの発端となった。

『氷絶の鋼床』

完全情報凍結領域フリーズアウト・バイナリスフィア。情報から成り立つSE.RA.PH.という世界に生じたエラー領域の一つ。
通常のコンピュータにおける処理落ちと同様の現象が発生したエリアであり、珊瑚の海、船の墓場よりもさらに遥か向こう側に存在している。
この領域では、処理落ちによって空間は正常に描画されず、真空管テレビさながらの雪状雑像スノーノイズが常に吹き荒れている。
また、熱に関連する処理については完全に暴走状態にあり、周辺からの熱入射がなければ常に絶対零度に向けて気温が低下し続ける。
情報生命体がここに踏み込んだが最後、そのデータは凍結フリーズし、やがては凍りついて死体となる。
その死体もまた処理落ちによって変化せずに残され続けるため、結果としてこのエリアには、雪状雑像に包まれた死体が地層の如く累積している。
鋼床、とは、詰まるところ、凍りついた亡骸から出来たこの万年氷床を鋼に例えてのことである。
悍ましい話ではあるが、この氷床は秀逸なマテリアル、リソースとしても利用可能という特性があり、資源の宝庫と見なすこともできるだろう。
なお、ムーンセルというシステムの内部で処理落ちなどという現象が発生することは通常あり得ず、この領域の発生には、何かしら理由があると目されている。
凍土に関するサーヴァントの能力・宝具か、あるいはレガリアの欠片の暴走が原因と想定され、珊瑚では遠隔地からの監視・研究を行っている。

『雪嵐の海』

『氷絶の鋼床』内部に位置する独立した小　国　家ミクロネーション。
衛星国家連合所属のどの国よりもなお小さいが、どの国家級エリアにも属さずにひっそりと存続する武装中立都市国家。
鋼床内部での凍結を回避できる特殊な礼装の開発に成功しており、これによって都市の生存圏を確保している。
記録によれば、新生SE.RA.PH.入植が開始された当初からこの地に存在するとされるが、その古さに反して情報は少ない。
これは、環境の厳しさも相まって周辺諸国が物理的に国交を結べないことと、雪嵐側の持つ極端な排他的性質によるとされる。
鋼床における問題対処の一助とするため、珊瑚では雪嵐との国交樹立と共同研究を望んでいるが、その目処は立っていない。
珊瑚国内において雪嵐について判明していることといえば、上述の凍結回避礼装『灰燼核』の存在と、その尋常ならざる規律の厳しさ程度のものである。
曰く、雪嵐の法は生存を至上とする一方、これを守らないものは尽く見せしめとして公開処刑される……云々。
こうした風説を裏付けるかのように、数少ない接触例でも彼らの態度は頑な且つ冷厳であり、彼らの存在を知る者は少なからず恐怖心を抱く方が多い。

内部エリア

『主要都市区画』

『雪嵐の海』に存在する都市区画は、都市中央部の第一区画を層状に覆っていく形で7つ存在し、それぞれに担う役割が異なっている。
第一区画は動力区画。都市全体に熱と耐凍結現象用演算リソースを提供する巨大灰燼核と、それを取り巻くメンテナンスシステムなどが集中している。
第二区画は統制区画。ベアラーと各社会集団の代表からなる『統制会議』と、その下で雑務を取り仕切る都市首脳部の仕事場である。
第三区画は公共区画。公共性の強い教育・医療サービスなどはここにおいて提供され、また食料などの生活必需品の配給もここで管理されている。
以上の三区画を以て「中枢部」と称し、ここに業務で立ち入ることができるのは、ごく限られた権限を与えられた人間およびサーヴァントのみである。
第四区画は住宅区画。都市住民の居住域は、その職能に関わらずここに一元的に集約されており、代わり映えのしない均一な作りの家屋が延々と連なっている。
第五区画は食料区画。熱の供給によって辛うじて生育可能な植物質マテリアルを育て、どこかから確保してきた「動物性マテリアル」とともに加工して食料を生産している。
第六区画は産業区画。外界から回収されてきたマテリアルやリソースを集約し、用途に応じて分配・加工を行っており、灰燼核もここで製造されている。
第七区画は資源区画。鋼床に対して開かれたエリアであり、近隣地域を独自に分割、マテリアルを枯渇させないように場所を定期的に移しながら、凍土を解体して資源を得ている。
以上の四区画を以て「外縁部」と称し、雪嵐の生活を支える主要産業は全てここに集約されている。

『灰燼炉』

『雪嵐の海』の心臓部。莫大な熱と演算リソースにより都市を凍結から守護、維持する、動力源兼生命維持システム。
蒸気正教教主の手によるもので、原理的には、『氷絶の鋼床』の凍土から切り出し抽出した、動物質由来の燃料系マテリアルを用いた蒸気機関である。
都市の中心部に、半ば地面に埋め込むような形で建設された鉄塔型の構造体であり、その熱量から常に湯気を立ち上らせている。
元々雪嵐では、先王による統治と人類のSE.RA.PH.入植開始当時から、僅かな発熱・演算用礼装に頼って人々が細々と暮らしていた。
当時の鋼床は現在ほど極端な気候ではなく、常識的な範囲内での「雪国」といった風情の気候であったから、それでも生活は成り立っていた。
が、鋼床全体が原因不明の急激な寒冷化と凍結現象に見舞われるようになってからは、極限まで生活圏を縮小・圧縮。
その中で引き篭もるようにして切り詰めた生活を送ることで、辛うじて命脈を繋ぐような有様であった。
が、そこに召喚された教主による灰燼核発明と灰燼炉建設により、月の民たちは多少なりともマシな生活が送れるようになったのである。

『蒸気正統神理機関本部』

嘗ては教主の居宅であると同時に、彼の指導下で研究などが行われるアカデミーでもあった邸宅。
現在でいう第四区画に存在していたが、今となってはその痕跡など見る影もなく、他の家屋と完全に共通する規格にもとづいて改装されている。
現在も教主が住んではいるが、宗教活動を「古さ」と見做す未来主義者の襲撃が再三あったため、あちこちが修理もされないまま放置されている状態である。

『女神の子宮』

『雪嵐の海』から遥か北、非　居　住　地　域アネクメーネに位置する中華風の楼閣。
体内を完結した小宇宙と見做す魔術理論を応用し、神殿を血肉で築き上げることで情報凍結を防いでいる。
近頃現れた大いなる母神が、極寒の地でも生存可能な新しい生物を産み出すべく日夜研究に取り組んでいる。

泥まとめ

・王の落胤は基本的に初期エリアに1名ずつ。増えてもいい。
・王のサーヴァントは陣営を組み王の落胤に従う鯖全般のこと。王の落胤+複数の王のサーヴァント達で一陣営となる。
・はぐれサーヴァントはそれ以外のマスターを持たず行動するサーヴァント全般のこと。ソロサーヴァントともいう。
・月の民やAIは原則サーヴァントと契約することはない。契約していないだけで個人的に関係があるのは可。

珊瑚の海

名前	種別	拠点	説明
セレスティア・コラルリウム・クレセンティス	王の落胤	“蒼”の王城	『青薔薇ブルーブラッド』。正統派スタンダードかつ最上位ハイエンド、最優の魔術師。最大勢力たる珊瑚の海を不足なく運営する傑出した才器を持つ女性。その王聖故に民衆からも絶大な支持を受けているが、自身はあくまで“繋ぎ”に過ぎないと謙遜している。
トリスタン	王のサーヴァント	“蒼”の王城	珊瑚の海でも古参であり、かつての聖杯戦争において決勝戦まで勝ち残ったとされるサーヴァント。その経歴の通り個としての能力の高さは言うまでもない。エネミープログラムの指揮能力なども含めたトータルでのパラメーターに隙がなく、SE.RA.PHでも極めて強力なサーヴァントとして名を馳せている。事実上筆頭騎士として王の落胤や配下の者たち、月の民やAIらを繋ぐバランサーの役目を果たしているが、本人はあくまで客将であり当初の契約を果たしているまで、真実仕えるべき主は他にいると語る。最も多くの人々が集まり最も直接的にSE.RA.PHの秩序へと干渉できる珊瑚の海に彼が助力していることはその『本来の主』のためであるらしい。
東郷重位	王のサーヴァント	“蒼”の王城	かつては戦場を求めて流離っていた剣鬼。最初に勧誘してきた、という理由でセレスティアの下に就いた。言語能力は失われているため、セレスティアまたは彼女の臣下の命令に従って戦場に放たれる鉄砲玉として働いている。超瞬間火力特化のサーヴァントであり、飛来して即放たれる零秒の一閃は敗戦を勝利へと覆す程の破壊力と状況打破力を秘めている。
レヴィアタン	王のサーヴァント	珊瑚の海	天地を呑む巨海。神域の竜種。大海龍おおわだつみ。 “海を統べる”という能力特性故に、その殆どが海としての属性を有するSE.RA.PHに於いては最強の一画。とりわけ、構成エリアの多くが大量の水で覆われた珊瑚の海では文字通り無敵に近い戦闘力を発揮する。珊瑚の海の防衛力の中核を担う存在であり、平時はエリア全域の“海中”をゆったりと回遊している。尚、真体が大き過ぎる為（そもサーヴァントの規格では完全な再現は不可能である）、マスターらとのコミュニケーションには流体で構築したヒトガタを用いる。性別的には雌。
ウトガルド・ロキ	王のサーヴァント	ファストナハト	宮廷魔術師役、或いは宮廷道化役を自称する神出鬼没の仮面の怪人。規格外の幻術を自在に操る強力なキャスターであり、『ツィルクス』と名付けた私兵隊を擁して諜報や工作を行う珊瑚の海の暗部。また、神性に対して有利な特性を持つ事から各エリアに潜んでいると思われるフォーリナー達の捜索と調査も行っている。胡散臭い見た目と言動から最初の頃は怪しまれていたが、最近ただの神話級幻術使いのバニーフェチである事が発覚した。主君の頭にそっとウサミミの王冠を添えようとして怒られるのがこの怪人の日課である。
ローラン	王のサーヴァント	“蒼”の王城	騎士系サーヴァントを中心にして構成される通称『騎士団』のひとり。金剛石のローラン。単騎で多数を圧倒する凄まじい戦闘力を誇る。これでも最低限の騎士らしい振る舞いは身につけていて喋らず動かず真面目に振る舞っていれば立派な騎士なのだが、いかんせん美女に弱すぎる上に振られると脱ぎだすのが玉に瑕。なので彼の派遣の際には常に傍らにストッパーが求められる。いやストップしきれてないな。でもいないともっと酷いことになるから2人で1セットが運用の基本。
オリヴィエ	王のサーヴァント	“蒼”の王城	騎士系サーヴァントを中心にして構成される通称『騎士団』のひとり。水晶のオリヴィエ。戦場の全域を予測するほどの洞察力と類稀なる殲滅能力を両立する。基本的に戦場においてはローランのストッパー兼、副官として参陣するが決してローランの付き添い人というわけではなく、必要とあらば背中を押すアクセルを踏む存在でもあり、また相方とされる騎士のいない彼だけの戦場でも十二分の戦果を保証する。戦働きだけではなくリソース管理や拠点防衛、そして新たなる拠点設営などにも精力的に働く珊瑚の海の縁の下の力持ち。あるいは過労枠。いろいろな意味で付き添うべき存在がいるために彼個人の休暇は殆ど存在しないが、ごくごくまれに水着姿となって適切に羽目を外しつつビーチやファストナハトで身体を癒す姿が見れるのだとか。
ランスロット？	王のサーヴァント	“蒼”の王城	円卓最強と名高き湖の騎士。城門を守護を任された至極の剣。鞘に納めた剣を突き立て柄に両手を置いて仁王立ちする姿FGOアルトリアの待機ポーズは、相対した者に膝を付かせる程の威圧感を放っている。未だ剣を抜いて戦う姿を見せたことは無い。黙して佇むその様は、まるで来るべき戦いの時を待っているように見える。なお、門番の仕事は基本的週休4日らしい。「(暇だなー……今日の晩ご飯どこで食べようかなー)」
えびす	王のサーヴァント	不定	珊瑚の海のどこか(城下町多め)でいつも竿を垂らしている、小さくてぷにぷにとした女の子の姿をしたサーヴァント。海より来る福の神。大きな鯛を従えて、釣り竿を構えるその姿はまごうことなきえびす。無数の異相を持つ神であるがゆえに、その分体に力を宿すことで直接現界している反則スレスレの存在。しかし至ってまともに戦う気はなく、有事の際にももちもちと普段の様子で含蓄を垂れるが、その実力は……？
ル・コルビュジェ	王のサーヴァント	“蒼”の王城	先の王による“蒼”の王城の建設後、城下町を構築していくにあたり召喚された古株のサーヴァント。外見は見るからに頑固そうな丸眼鏡の青年だが、精神は割と老成している。自らを人類史に輝く天才の一人と称してやまない自信家だが、しっかりと自身の弱点を反省しての行動も取れる素直さも持つ人物。城下町を建てるにあたり自身に不足していた『水理への知恵』と『自然への情熱』を補うべく、二騎の英霊を取り込みアルターエゴクラスへ転身を果たしている。性質上、一切の戦闘能力を持たない文官英霊シビリアン・サーヴァントであり、レガリア分裂後の戦争ムードにはものすごく乗り気でない。
	王のサーヴァント
チャーチ・グリム	ソロサーヴァント	『船の墓場』	『墓守グレイブ・キーパー』。名もなき少女を核として現界した死の守り人。妖精と亡霊の中間の性質を持つ。澱んでいく土地に招かれて召喚され、棄てられた船達の静謐なる眠りを守るもの。主な仕事は偶然『船の墓場』に迷い混んだ客人を元の場所へと導くことと、あろうことか他の領域から墓場を荒らしに来る無礼者をはね除けること。チャーチ・グリムとしての性質上、彼女は「墓場を守っている状態」であればトップサーヴァントクラスの能力を発揮する。敵に利用されうるリソースの欠片すらない、という土地の性質もあって、戦略的に見るのであれば単独で防衛線として数えられる有能な守護者。なお、直接の契約は渋っているものの王の落胤から墓守としての役目を公認されており、実質飼い犬状態である。
ルサルカ	ソロサーヴァント	『船の墓場』	珊瑚の海で囁かれる「墓場の人魚姫」の噂、その本人。静寂に美声を響かせる水妖。墓場と亡霊との相性を縁として召喚され、ほぼ誰もいない墓場でソロコンサートを繰り広げる。基本的にシャイで引っ込み思案。誰かに見付かると水中に逃げがちだが墓守とは気さくに会話する様子が見られる。
フローレンス・サリー・ホーナー	ソロサーヴァント	“蒼”の王城・城下町	美にて人心を堕落させ、清浄な生命と引き換えに歪んだ不死と豊穣を齎す『夢幻の魔女』の憑代、或いは信仰獲得の為の偶像。約四十億年前、原始生命誕生時より地球へ干渉していたという神格が、人類の新天地に送り込んだ、ミントの種をばら撒くが如しの異界フォーミングの為の駒。基本的に城下町の外れ、廃棄エリアにも程近い人気の少ない区間に引き篭っており、滅多に人前に姿を現さない為、謎の美少女サーヴァントなどと囁かれ、都市伝説化している。刺激しない限りは安全だが、仮にその狂気が目覚めた場合、窮極の美貌と貪食の指先を揮し偶像と生体構造を歪められし信者達による悍ましき邪教が顕現し、破滅的な事象を引き起こすだろう。
フランシス・ペガァマガボウ	ソロサーヴァント	ファストナハト	ウトガルド・ロキの私兵隊『ツィルクス』の一員。主の方針的にも王の味方ではあるが、形式上はソロサーヴァントとして扱われる。彼に付き添う大精霊ナナボーゾがバニー姿であることから勧誘されツィルクスに参入することになった。ウトガルド・ロキの幻術によって姿を隠し、ナナボーゾの加護と本人の卓越した技術によって音もなく精確に敵を撃ち抜く狙撃手として恐れられている。なお、ナナボーゾもウサ耳布教派である。
ローエングリン(槍)	ソロサーヴァント	白鳥の診療所	円卓の騎士パーシヴァルの血を引き、二つの聖槍が混じり合った櫂を持つ白鳥の騎士……なのだが、なぜか戦場ではなく城下町で診療所を開いている。元より聖槍は武器として振るうべきではなく、現時点では戦力面は十分だと判断し、人々の心身を癒すために力を使うと決めたようだ。失明したロンギヌスの瞳を治し、ペラム王の不治の病をも解呪した聖槍の奇跡で多くの人たちの助けとなっている。また、オフの日に使い魔である白鳥たちと共に水浴びをする姿がとても麗しいと一部の人たちに人気なようだ。
スクヴェイダー	ソロサーヴァント	ファストナハト	所謂"幻霊級サーヴァント"の一人。気ままなソロサーヴァントライフを過ごしていたが、危機感に欠けた性格が災いして大規模な戦闘に巻き込まれていたところを『ツィルクス』に拾われてなし崩し的に参入することとなった。戦場では宝具由来のタフネスと呪いの声、優れた機動能力で敵を攪乱し、拠点では何故かメイド服を着せられ食堂で接客を行なっている。出典がレストランで語られたほら話だからか、割と天職。
摩利支天	ソロサーヴァント	ファストナハト	ファストナハト所属の潜入工作員その身に宿す外なる神は侵略に否定的だったため、摩利支天自身の希望もありフォーリナーの探索と監視を行っているファストナハトに力を貸す事に決めた。
9.3.9	ソロサーヴァント	“蒼”の王城・城下町	今城下町で密かに知名度を高めつつある小説家。9.3.9はPN。執筆作品は生前と同じく、筆舌に尽くし難き怖ろしい話……と思いきや、最後にはなんかとても凄い人が怖ろしい存在を破ァッ！して読者に安心感とシュールな笑いを与えるものとなっている。本人曰く「たまにはこういった作品も趣がありますよね」とのこと。最後には打倒されるとは言え途中までの内容が非常に恐ろしいものであることには変わりなく、あくまで一部のそういったものが好きな人に人気というだけに収まっている。
名無しの騎士	ソロサーヴァント	不定	自らの宝具により自らの名前を忘却している名無しのサーヴァント。正確には珊瑚の海に所属するサーヴァントではない遍歴騎士。現在の彼にとって珊瑚の海は旅路の途中にあるエリアに過ぎないが、近い未来に様々な出来事を経ることで珊瑚の海ではなくセレスに仕えるサーヴァントとして契約する運命にある。
ミケランジェロ・ブオナローティ	ソロサーヴァント	“蒼”の王城・城下町	城下町の一角に工房を構える自称無銘の彫刻家。街をぶらぶらしながらビビっと来る石を見つけるとその部分を切り出そうとし、その場所の権利者と王の許可が下りれば切り出して工房に持ち帰り見事な彫刻を作り上げる。彫刻は依頼品でない趣味で作った彫刻は工房やその周辺に無造作に配置(工房外に置く際にもちゃんと許可は取ってる)しており、その辺りはまるで神代の神殿かの如き素晴らしい美術品の数々が並べられるという有り様になっている。
"リヴァイアサン"?	ソロサーヴァント	“蒼”の王城・城下町	城下町の各地を巡って興行する根無し草の興行師。海淵教の御本尊であるレヴィアタンを模した多様な見世物をずらりと並べ、開催する度にサーヴァントやAIに月の民と多くの観客を魅了する。御本尊の威容を分かりやすく理解できるという名目で本部の許諾を得ているが、あまり好ましく思わない祀り手もいるようで公演が終わるとすぐに街を去るらしい。なお、"リヴァイアサン"は一種の芸名らしく、真名はまた別にあるとのこと。
	ソロサーヴァント
ノノイ・5255	月の民	“蒼”の王城・城下町	画舫ゴンドラによる渡し船で生計を立てている少女。
トライ・クロム	月の民	“蒼”の王城・城下町外れ	水マテリアルの素晴らしさに魅せられ、焔から流れてきた技師。おっさん。蒸籠ミストサウナを実用化し流行させたが、それが原因でちょいちょい問題が起こっているのを感知し城下町の外れでひっそりと暮らしている。
ジヴ・ネルキンソン	月の民	“蒼”の王城・城下町	画舫ゴンドラ乗りの1人。その胸は豊満であった。
ニニャ・フー	月の民	“蒼”の王城・城下町	画舫ゴンドラ乗り見習い。小さい。
ミコト・セルピナ	月の民	“蒼”の王城・城下町	ベテランの画舫ゴンドラ乗り。ギルド同士の引き抜き合戦において、最も多くの金額を動かした生ける伝説。顧客満足度99%、天下無双のハイスペお姉さん。酒癖と男日照りを除いて弱点はない。
ナギィ・ニュレーネス	月の民	“蒼”の王城・城下町	啞の画舫ゴンドラ乗り。闇夜渡しカローン。如何なる客にも詮索しない、華やかな街の影を行く沈黙の乗り手。彼女は何も聞かず、何も語らない。
フィー・トリアナ	月の民	“蒼”の王城・城下町	遠くから引っ越してきた若い画舫ゴンドラ乗り。先導する船を追う荷物船に乗るが、操船はまだ覚束ない様子。
エルナ・ガレッテ	月の民	“蒼”の王城・城下町	「鼎水輸」所属の画舫ゴンドラ乗りの一人、水の申し子。若人ながらおかしな膂力と水への理解で水上を駆ける新星。
マキビ・ハハキギ	月の民	“蒼”の王城・城下町	「白亜の船橋」に所属するベテランの男性画舫ゴンドラ乗り。仕事に対して「だけ」は真剣なアラフォー昼行灯。
イメルダ・デ・サンティス	月の民	“蒼”の王城・城下町	「白亜の船橋」のギルド長。請求書を始めとする書類の山と格闘しながら一癖も二癖もある画舫ゴンドラ乗り達をまとめ上げる家長ラ・マードレ。自身も画舫乗りではあるが、最近はギルド業務の方が忙しくて乗れていない。
ロン・ロンロン	月の民	“蒼”の王城・城下町	『泳ぐ皿ヌオターレピエッタ』のギルド長兼料理長。糸目にお団子頭なコテッコテのエセチャイニーズ。前歴から体重の実数値まで、多くが謎に包まれた自称“永遠の17歳”。
ネレッタ・ペルリオ	月の民	“蒼”の王城・城下町	一等地中の一等地に住まう富裕層の箱入り娘であったが、運河を行き交う画舫の美しさに眼を焼かれ、ギルドへ入り込んだパワフルお嬢様。月の頭脳が変換処理する真の無作為性の完全乱数に偏りを生じさせる幸運体質の持ち主。
イヨン・メルセルタ	月の民	“蒼”の王城・城下町	教団本部の大祭殿に務める海淵教の祀り手。
シュティン・ノインリィ	月の民	“蒼”の王城・城下町	教団本部の大祭殿に務める海淵教の祀り手。上層民の宮廷官僚の娘。
ドルト・ガラグ	月の民	“蒼”の王城・城下町	鼎水輸ケトル・トランスポート所属の画舫ゴンドラ乗りの一人。客は取らず、輸送を専門にした仕事人。話を聞くだけの、内輪の相談役。
ウイ・ジオスキ	月の民	“蒼”の王城・城下	教団本部の大祭殿に務める海淵教の祀り手。今年聖別されたばかりの新人。田舎者。
リカルダ・フロント	月の民	“蒼”の王城・城下町	鉄の大洋出身の画舫ゴンドラ乗り。旧文明の遺産である「映画」に人一倍詳しい、やや内向的な少女。
Queen lux	月の民	“蒼”の王城・城下町	本名：小並木ルクス。人類種のSE.RA.PH.内部への移住による情勢の変化、王の落胤誕生後の三国間の緊張状態などにより、かつてのEスポーツブームが過ぎ去りし後、VRビデオゲームの飽和に対抗する形で発生したレトロゲームブーム、それに伴い各地に出現したインディーゲーム開発サークルの一つ「schneidenritterordenシュナイデン・リッターオルデン」の主宰。主に設定構築やピクセルアート周りを担当。かつて命を救われたサーヴァントに影響されたらしく、何というか、非常にイタい性格をしている。代表作は2D探索型アクションアドベンチャーWolfヴォルフ：月下に舞う灼雷の狐狼。
	月の民
アズーラ?	AI	“蒼”の王城・城下町	SE.RA.PH新生後に製造されたAIで画舫ゴンドラ乗りの1人。珊瑚の海一の食通と名高く、グルメトーク聞きたさに彼女の画舫に乗る客は多い。
アイザック・ラジカルレイディオ	AI	“蒼”の王城・城下町	画舫乗りのギルド『青の林檎ブルーアップル』のギルド長。
スピネル	AI	“蒼”の王城・城下町	「白亜の船橋」所属の若い画舫ゴンドラ乗り。「青の林檎」の同世代の画舫乗り、特に目立って人気な褐色のアイツをライバル視してやまないツインテール娘。
	AI

焔の海

名前	種別	拠点	説明
火雁カイナ	王の落胤	“紅”の古城跡地(仮)	起源覚醒者。神秘の廃れた時代において超常の異能を振るうモノ。人の本質を暴く瞳、人の本心を聴く耳を持つ。破壊衝動を身に宿し、静寂なる世界をこそ望む。
カリギュラ(剣)	王のサーヴァント	建造中っぽい	絶大な支持を得ながらも突如陥った狂気によって破綻したローマ帝国第3代皇帝。自分を暗殺した剣を武器として振るい、月の女神の寵愛を受けて戦う。度を越した浪費家であり、横暴であり残忍。まかり間違っても人の上に立たせるべきではないが、強権を行使し既に破壊的な建築事業に手を染めている。自らの王の落胤に強く執着し、敵陣営はおろか味方の他の王のサーヴァントすら敵視する素振りを見せる。
ヤン・アルラン	王のサーヴァント	結界内部	中華最強を自称し、本当にその通りであるかはともかくそう自称するだけの実力はある男。一応王に仕えるサーヴァントであるはずなのだが、契約とは一体と呆れられんばかりのフリースタイル野郎。何しろ敵地であるはずの珊瑚の海や鉄の大洋にも当たり前のように顔を出しているくらいである。契約とは。戦争に関しては基本的に穏健派。独自に作成した結界の中に住民を招き入れ保護しており、本人はその辺をブラついて汚染されたエネミープログラムの掃除をしたりペットの犬を連れて観光したり、目についた店に入って本日の日替わりメニューを頼んでみたり。 ……とまあ、そんな感じで仕事が三に遊びが七といった風である。敵対しているサーヴァントと顔を合わせることも少なくないが、そんな時でも相手が仕掛けて来れば受けはするが自分から仕掛けることはまずないと言う程度。そんな奴であるからして、戦争に意欲を燃やすタイプからは嫌われがちだが本人はどこ吹く風なのであった……一応、本当に一応だが平和のために頑張ってはいるらしい。本人から一言：「火雁君いい目持ってるね！　ちょっと修行とかしてみる気はないかい？」
アグラヴェイン(術オルタ)	王のサーヴァント	“黄昏の教会”本殿	異聞の魔女。旧人類文化の信仰の基本形を保持しながらも、王の落胤による破壊、そして来るべき静寂を救済の道と捉える“黄昏の教会”勢力の首魁。 ……というのはあくまで表の顔。実際には、王の落胤へと過剰な信心を寄せる過激派のサーヴァントやNPC達を、宗教派閥としてまとめ上げることでセーブしているバランサー。本人も王の落胤の見据える「静寂」に賛同の意を示してはいるがそれだけであり、サーヴァントとマスター、というよりは協力者の一人という姿勢である。他の王のサーヴァントと比較すると大人しいが、他陣営……特に珊瑚の海との交戦には意外にも積極的。他サーヴァントに前衛を任せ、自身は後衛から魔術により援護射撃をする。曰く「特に恨みはないが見ていると腹が立つ人間が何人かいる」そう。
ガイセリック	王のサーヴァント	焔の海全域	ヴァンダルの建国者であり、かつてムーンセルを襲来した遊星とも縁を持つ破界の王。カイナがレガリアを得て台頭するまでは彼が焔の海の勢力を纏め上げていた。つまり先王である。とある別の可能性においては正当な王に変わって都市の主を務めていたが、この焔の海においては何とカイナを王にして主と認めており、かつ欲望のままに破壊活動を行わず真っ当に政治と統治のために行動している。文明の破壊者だからこそ多くの文化の良し悪しを見抜く慧眼や壊されないための知見を持ち、移動都市の建造や敵領地との戦争に向けた軍事拠点の配備、軍勢を率いる戦略の指揮を手掛けており、かつ自分の代わりにそれらを行える後進の育成にも余念がない。彼の生前の所業や本性を知る者からすれば信じられないほどの忠心ムーブを貫徹している。焔の海において彼の功績は数知れず、故にカイナとは主従関係にあるが民衆は2人の共同統治と認識している。
羿	王のサーヴァント	落陽の孤塔	九つの太陽を射落とした中国神話の射手。王が望む静寂の世界に惹かれて臣下となった。焔の海の中心地に建てられた黒鉄の弧塔に独り住んでおり、戦争時にはそこから戦地へと星をも砕く矢を射る。焔の海全域が彼の視認範囲にして最低射程距離であり、気配遮断程度の隠密方法では彼の目と射からは逃れられず、アーチャーがいる限り、焔の海への潜入は至難となる。
シェムハザ	王のサーヴァント	“赫”の王都	王に仕えるキャスターのサーヴァント。魔術に優れ巨人ネフィリムを呼び出して戦う堕天使。その高らかな笑い声、外見、言動、所作の一つ一つに至るまでが奇怪で不審な怪人物。（正確には人ではないが）いつか絶対に裏切りそうなやつ。裏切ります。
一橋慶喜	王のサーヴァント	“赫”の王都、焔の海全域	腰に刀を二振り差した、政治屋を自称するスーツ姿の男。王の落胤の望む「静寂」を「平和」だと解釈し、それに同調して焔に降ったサーヴァント。政治面では穏健派を纏める位置に立っていたものの、対外交渉に備えての軍備増強に賛同し、月の民やサーヴァントの中から志望者やスカウトで人員を集めて編成した軍隊を議会軍と称してその陸軍総督に就き、不穏分子相手には厳正な処断を下すなど隙を見せない賢臣。彼自体もかつてどこかの国の王だったのではと囁かれているが、現在はあくまでも王の臣下という立場に甘んじている。
	王のサーヴァント
かぐや姫	ソロサーヴァント		ムーンセルを侵略の為の前線基地にする事を目論んだ"外宇宙の邪神"が送り込んだフォーリナー。現状は霊基をキャスターに偽装して潜伏しつつ住民に狂気を広めたり、エネミープログラムを眷属に改造したりしている。 "蟲毒"のフォーリナーとは一応の協力関係にあり、都市間の軋轢を煽る事で戦争の狂気を収集し邪神本体に捧げようとしている。
サモテス	ソロサーヴァント	古鉄の亀都(ほぼ不在)	移動する都市という額面に惹かれて焔の海に小さい拠点を持っているが、殆ど空けて月の各地を転々とする爽やか風来坊。基本的には観光目的で各領土を訪れており、戦意は持ち合わせていないが売られた喧嘩は買う程度のノリで時たま戦闘をする姿も見られていたりいなかったり。様々な小さい動きを観察しつつも各陣営をどうこうしようという意思は現状なく、大局の動きに関してはほぼ不干渉。だが個人的な争いには割とよく首を突っ込むなどもするし、自身の都合で動く事もある。SoL開催中の広告を見て「ここらで名を轟かせておくか！」と参加を決める程度にフットワークも軽い。
モルガン（リリィ）	ソロサーヴァント	“黄昏の教会”本殿	いつか希代の魔女になる定めを負った少女のサーヴァント。 “黄昏の教会”に所属し、魔女アグラヴェインを今生の師と仰ぐ、敬虔な旧信仰の信者。自身の力不足と、“黄昏の教会”の構成員に過激な思想の者が多いことに心を痛めており、必死になって誰かの役に立とうと奔走している。魔術の修練を欠かしていないためか召喚された当時より少しスキル性能が向上しており、意外と立派に戦えるように仕上がっている。さすがの才能と言えるだろう。なお、「他の方の足を引っ張ってしまうから」として王とは契約していない。
ヤン・ファン・ライデン	ソロサーヴァント	“黄昏の教会”本殿	神聖ローマ帝国で起きたある宗教革命戦争において反乱者側の指導者であった男。およそ狂信者としか思えない過去や思想の持ち主でありながら、過激な構成員たちを諫める穏健派な立ち回りをしている。千年王国の建設が最終的な悲願だが、なるべく多くの者に手を差し伸べるため、まずは戦争を終結し国家の統一・平定を目指し王に協力している。 ……ただし、今のところは温厚ではあるものの、目的のためならば残虐な手段は厭わない危険人物であるため、若干上の人間には警戒されている。
パッちゃん	ソロサーヴァント	古鉄の亀都下部・機構回廊	過去の地球に存在していた「イモジャージ」なる小豆色の衣服とメガネを普段着に、シャムネコ型情報生命体と一緒に集合住宅の六畳一間に住む真名不詳の少女……ではなく男の娘なサーヴァント。亀都の移動機構や陽炎の旗などの設備の保守点検や修理を仕事としている技師の一人で、女の子みたいな顔に似合わずその腕前は超一流。「実は名の有る技術者系の英霊で、王のサーヴァントとしてのスカウトを受けたが辞退した」と言う噂もあるが、本人は苦笑いしながら否定。煤と油にまみれる一介の技師としての生活を満喫している。格闘技観戦とかが大好き。休日に彼を見つけたかったらアンフィテアトルム・プリンケプスに行くと高確率で遭遇イベントが起きるぞ！
ガレス	ソロサーヴァント	狂熱の楽土	大遊郭「アンブロシア」の用心棒。いつも娼館の大広間の片隅で椅子に座っている。この新天地において何があったのか、常日頃から飲んだくれていて目の前のテーブルには酒瓶と酒盃が常に置かれている。時たまそれを口にしては、ぐったりと椅子に背中を預け帽子を目深に被り狸寝入りを決め込んでいる模様。とはいえその実力については語るまでもない。腐っても円卓の一角。王の落胤から直接力を授かっているサーヴァントでもなければ後れを取ることはない。本人はあくまで女性なのだが、その中性的なイケメンぶりと草臥れた態度、酔っているなりに騎士らしい理性ある振る舞いによって店の女たちのハートをがっちり掴んでいるとか、いないとか。
“運命の織り人”ロミオ	ソロサーヴァント	アンフィテアトルム・プリンケプス	SoLオフシーズンに開かれる歌劇祭、その開催者であるキアーロ劇団の座長。脚本家でもあり、身分の違いや周囲の反対などで隔たれた男女が苦難を乗り越えて恋を成就させて幸せになる……という劇をよく作っている。恋愛系の劇に関して非常に煩く、彼が劇団にいる時は決して悲恋劇が公演してはならないというルールがあるほど。その性格は劇団外でも発揮されており、愛する人がいるのに襲われそうになっている男女を助ける謎の怪人として焔の海ではちょっとした噂となっているとかなんとか。
“歌宮の怪天使”エリック	ソロサーヴァント	アンフィテアトルム・プリンケプス	かつてあるオペラ座に棲み付いていた怪人で、今はキアーロ劇団の演出家。歌劇祭が開かれる際にアリーナ・プリンケプスのセッティングを任されており、毎シーズン見事な舞台と演目を用意している。劇団に加入した歌手たちの教育も担当しており、彼のレッスンは劇団の中でも非常に厳しく、しかしそれを乗り越えた者は必ず大成すると言われている。なお、座長ほどではないが悲恋の物語はあまり好まず、なるべく最後には幸せになる劇を作りたいと思っている。
ウルバヌス2世	ソロサーヴァント	行方不明	“黄昏の教会”を創設したサーヴァント。数年前、破壊の力を持って生まれたカイナを今世に於ける神の子と見なし、聖杯に等しき王権を一つにすべく彼女を崇める“黄昏の教会”を現在とほぼ変わらぬ規模で作り上げた。敬虔な信仰者でもあるが権力と金を求める俗物でもあり、今回の現界ではどちらかというと後者をメインに暗躍しようとしていた。カイナが王の落胤となる以前より自らのクラススキルによってレガリアの分裂を予期し目をつけていた……までは完璧な計画だったのだが、いざ彼女がレガリアの力を得ると過剰な扇動を危険とみなされ対立。王のサーヴァントとしての契約を許されず、“黄昏の教会”の主魁の座をアグラヴェインに譲り渡しいずこかへ去った……と言われるが、一説には王の不況を買ったため暗殺されたとも語られる。だが、現在でも“黄昏の教会”の信者の中には、彼の持つスキルによる加護を感じるものも存在する。
ペロプス	ソロサーヴァント	アンフィテアトルム・プリンケプス	アリーナ・プリンケプスを支配するサーヴァント。突如失踪した前任者の後釜に座る形で数年前に就任し、SoL復活に尽力した立役者の一人でもある。王のサーヴァントへの打診も何度か行われたが、ある程度の地位さえ手に入れば平穏を望むと断固拒否した。企画の実施や利便性向上による観客動員数増加や上客への接待営業などスタジアム全体を統轄・管理する役職に就いている。裏の顔は自身の宝具を利用した八百長行為と違法賭博の運営人。そこそこの悪事に手を染めているが、得た利益の大半を資金洗浄して焔の海に還元したり、権力者への根回しを徹底したりと罪を糾弾されないように工作を繰り返して見逃されている。
テオフィロス	ソロサーヴァント	“赫”の王都・“黄昏の教会”分聖堂	アグラヴェイン体制以前より“黄昏の教会”に所属していたサーヴァント。 “赫”の王都に新たに建設された“黄昏の教会”の小さな分聖堂のリーダーを任されている。ウルバヌスの元で共に権力と金を築き上げようと共謀していたが、アグラヴェインが新たな首長となると早々に野心を捨て方針を転換。新体制の“黄昏の教会”を作るべくその扇動力を狂信者達の抑制に使い、方針転換の一助として活躍した。曰く、「魔女サマの言う通りにしといた方がこの国も勝てるし俺も安全ってこった」とのことで、少なくとも形勢や情勢が不利にならない限りは、という条件付きではあるが保身のための忠誠を誓っている。
クラウディア	ソロサーヴァント	狂熱の楽土	アンブロシアで働く娼婦の1人。官能的な肢体と背徳的な雰囲気が特徴的な美女。大淫婦の代行者やサーヴァントという戦力ではなく、単なる1人の女として振る舞える現状に満足しており、誠心誠意働いている。生前の名前は失われているが、それに限りなく発音が近いものとしてクラウディアと名乗っている。ファム・ファタールの力は一切使っておらず、その豊満な体と相手を受け入れ思いやる心遣いでお客たちの心と体を満たしている。
	ソロサーヴァント
キスカ	月の民	古鉄の亀都下部・機構回廊	日の当たらぬ暗闇に潜む、地下専門の案内人。
アーリャ・グライン・エドウィンズ	月の民	古鉄の亀都下部・機構回廊	機構回廊の労働者食堂の従業員をしている、二足歩行のシャムネコ型情報生命体。パッちゃんと同居しながら節制と健康に気を使い過ぎる彼に苦言を漏らしたり、時には顎をネコパンチで打ち抜いて沈めるもとい静める姉御な猫。ひょっとして：内縁の妻？
イェン・ファンダオ?	月の民	古鉄の亀都	整体師兼、フリーの技師。元鉄の住民でありながら長く焔にいるためかあるいは元々か、一定の倫理観と協調性を所持する整体師としても技師としても高い技能を持つ男。鍛冶師や機織りなど旧態依然のものや独自の技術が多い焔では機械弄りの腕を継続して見込まれる需要は難しいと判断し、もう一つの専門である整体をメインにしているらしい。なお、外科の知識技能も併せ持つ。
フォティア・ネクタル?	月の民	狂熱の楽土	アンブロシアのオーナー。新生SE.RA.PH黎明期に移住してきた人類の1人で、不死を意味する『アンブロシア』の店主に相応しい老齢の美“少女”。未だ現役で、幼い外見と年季を感じさせる佇まいで無理すんなロリBBAと言われている……と思いきや、隠しきれない初心さとあらゆる性癖を満足させる技巧でめっちゃ人気である。あれー？
フェルム	月の民	狂熱の楽土	知る人ぞ知るアンブロシアの娼婦。圧倒的な性技術で生けとし生けるもの…本人以外…すべてに快楽を与える無言の娼姫。黄昏の教会にも定期的に通っているが、その目的や所属を知る者は少ない。
ベティ	月の民ソロサーヴァント	狂熱の楽土	アンブロシアの娼婦の一人。娼婦を名乗るには余りにも幼い肢体を持つが、意外にも柔軟な身体と耳にしたものを蕩かす話術で客を手玉に取る夜蝶。黄昏の教会をよく思っていないようだが、一方で週一で教会に通う姿も見られる。
ラビリ	月の民獣	狂熱の楽土	アンブロシアの娼婦の1人。バニー姿を自身の正装と呼んで憚らない、フロアを跳ね回る兎姫。訪れる客の心を測り、正面から向かうエネルギッシュ・ラビット。
ネナ／モナ?	月の民	狂熱の楽土	アンブロシアで娼婦として働く姉妹。ネナ挑発的で嗜虐心を誘い、モナは抱擁的かつ被虐心を擽ることに長けている。
『虜キャプティ』	月の民ソロサーヴァント	狂熱の楽土	刺付きの鎖で両腕を天井に繋がれ、目隠しをされた姿の美しい男娼。アンブロシアの一室に繋がれており、「殺さなければ何をしてもいい」というルールの元、部屋ごと日単位で貸し出されている高級品。曰く彼は大罪人であり、この現状自体が執行された罰であるというがその正体は不明。アグラヴェインの宝具により無力化され、スキルによる自陣営強化を発動し続けるためだけの存在に貶められたウルバヌス2世その人。どちらにせよ“黄昏の教会”への影響を考えると表立って追放や処刑もできず、生かしておく利もあったために罰を兼ねてこのような目に逢わされている。
ハヤシ	月の民スパイ	狂熱の楽土	アンブロシアの娼婦の一人。動物のコスプレをしたプレイととても肉感的な身体が持ち味。コスプレ衣装は自前のものらしく、非常に出来が良いと評判。尻尾を引き抜くプレイをしようとしたら何をどうしても抜けなかった、という噂があり、人外の疑惑が立っている。鉄の大洋の王のサーヴァント、隠神刑部が配下の化け狸の一匹。元々は隠密として情報収集が目的で送り込まれたのだが、どういうわけか気が付いたら娼館で働いていた。焔の海が気に入ったらしく、スパイ活動による情報の報告がだんだん雑になってきている。
トト・トゥエ	月の民	狂熱の楽土	蜜柑庵の人気の踊り子。トーのステージの上のダンスは人気の演目。娼館の娼婦である以上接客も担当しており、こちらでも客に遠慮をさせない物腰の柔らかさと表情の華やかな愛くるしさで売れっ子。
嬬恋スミレ	月の民	狂熱の楽土	蜜柑庵の若い娼婦の一人。「彼氏持ち」を公言し、巧みな言葉と指捌きで客を手玉に取ったり挑発して襲わせたりと倒錯的なプレイが好評の小悪魔。自分が抱かれる映像を記録し、週末のオフに彼氏に見せながら虐めるのが趣味。
セラエノ	月の民	狂熱の楽土	プロピュライアの巫女長。何処か儚げな雰囲気の、しっとりとした色香が漂う嫋やかな美女。かつて選んだ客と結ばれた現在は裏方に回り、巫女として店に立つことはなくなっている。
ネフィラ	月の民	狂熱の楽土	プロピュライアの巫女の一人。陽炎を宿すと謳われた金紅石のごとき髪を、一度も鋏を入れることなく伸ばし続けている年齢不詳の女。プロピュライアの中では多くの客を取る巫女であり、身も心も清純な者であれば見初めて貰えるものの、未だ「特別な一人」となった者がいるという話はない。霊力の通った髪を自在に動かすことができ、彼女の目に適った者は全身を擽る滑らかな髪によってこの世の天国を味わうことができる。 ……ただし、「本気で選んだ客はいたが、一生逃がさないため知られない」「愛されれば髪に囚われ繭玉にされ、居室の中に吊るされる」といった妙な噂もある。
『寮長』	月の民	狂熱の楽土	「カサブランカ」のオーナー。いかにも女教師然とした服装でフロントも務める、豊満で美しい女性。謎が多く、カサブランカで働く娼婦達ですら彼女の素性を深く知らない。彼女に関する情報といえば、娼婦たちに危害が加わるようなことがあればサーヴァントでも容赦しない、と公言していることから相当の実力者であることが伺える程度。たまに客から寮長は指名できないの？と口説かれているが、「フリーだけどダメ」と返している。
	月の民
クレオール	AI	狂熱の楽土	カジノ「エインヘリヤル」の人気ディーラー。過去の人物から再現されたAIの一つ。軽い性格に反して戦略級の未来予測アルゴリズムを搭載し、抜群の読みで挑戦者を素寒貧にする難敵。
	AI

SoL選手

リングネーム	参加部門	賞金ランク	出身エリア	主な戦績	説明
『フォルティス』	月の民	1位	焔の海	『執行』第10回～第12回大会3連覇	初参加から前年大会までの3年間無敗を貫く最強の闘士。月の民としては初となる賞金ランク1位。赤いフルフェイスマスクで顔を隠している。『執行』に特有の多彩な武器を使いこなし、あらゆる局面において隙がなく、徹底的。参加部門は違えど、サーヴァントですら彼の相手になるか疑わしいと評される。その人気のため王都に住居を与えられ、プライベートは完全に秘匿されている。
『影騎士』	サーヴァント	2位	焔の海	『執行』第7回大会準優勝第8回～10回大会優勝第11回大会準優勝第12回大会優勝	前回大会までを荒らしていた騎士たちの行方を探していたそうだが、その大会で優勝してからの運営陣の必死の囲い込みによって大会に拘束されてしまった騎士。安定した成績と人当たりの良さで人気を博し、多数のスポンサーを抱えたことで焔の海の意思決定に席を並べるに至っている。「今の私の立場から、この国の良からぬことを目を向けておこうかと。アグラヴェインも何か用があればいつでも呼んでくださいね！」
『ヒュドラナイト』	サーヴァント	3位	珊瑚の海	『執行』第11回優勝・第12回ベスト4 『剣技セイバー』第11回～第12回大会連覇『戦略モラトリアム』第11回～第12回大会連覇	諸国を旅する道すがら偶然発見し討伐することになったヒュドラの素材を加工した兜を被り参戦した騎士。あくまでも型の美しさを競うものであり、実戦には結びつかないという風潮のあった型部門の一つ『剣技セイバー』の優勝者が執行で優勝したことによって競技の風潮を大きく変えた。珊瑚の海からの参戦ではあるものの、その行き届いたファンサービスから非常に人気が高い。特に人気なのは兜を外してのサイン付きツーショット写真。王のサーヴァントとなったことを公表したため事実上の引退扱いとなっているが、各国の王のサーヴァントや果ては規定を満たした月の民すら参戦可能な完全無差別戦『決戦グランドオーダー』が考案されたことにより、今年も参戦を望む声が多い。
『嵐雷』	サーヴァント	4位	焔の海	『戦略』『騎戦』『狩猟』第7回大会優勝 (『狩猟』のみ同時優勝)	第7回大会を騒がせた「2人の三冠」の片割れ。共に二冠を獲得し、『狩猟』でどちらが三冠に輝くかが大会の目玉となったが、結果は両者同ポイントによる同時優勝であった。後に焔の海の憲兵隊長の任に就いたが、以後も『騎戦』を中心に参加を続けている。『斧鉈』との異部門騎戦を演じたこともあるが、こちらでは敗北を喫し、リベンジの機会が望まれている。
『斧鉈』?	月の民	5位	焔の海	『執行』第7～10回大会ベスト8 第11・12回大会ベスト4 『疾走ラン』第12回大会優勝『拳闘ベアナックル』第9回・第12大会優勝『騎戦チャリオット』第８回・第10回・第11大会優勝	SoL月の民部門の選手。元は鉄の大洋の住民だったらしいが、焔の海へと亡命し腕っぷしを見出され選手となった経緯を持つ。鎧にも思える全身を包むライダースーツには様々な機構ガジェット型コードキャストが仕込まれている。身を包む装備以外の武装を禁ずる拳闘ベアナックルや、指定された乗騎に乗り込みポイントを競い合う騎戦チャリオットを得意とする。彼が成し遂げたサーヴァント相手に対する騎戦チャリオットによる勝利はハンデこそあれども類まれな快挙としてコロシアムにおける名試合の一つとして語り継がれている。
『甕槌』	月の民	6位	鉄の大洋	『執行』第12回大会準優勝	前大会より初参加。同大会より正式に認められた鉄の大洋出身参加者の一人であり、中枢を警備する若き精鋭。全身を包むアーマーと身長よりもやや大きな槌を装備し、軽量選手にも勝るスピードと武器の見た目相応のパワーで参加者を吹き飛ばし勝ち進んだ。互いに無傷の状態で行われた決勝は武器がぶつかりあう轟音凄まじい激戦となったが、お互いのメイン武装が破損した結果、他にも多数の武装が存在するフォルティスには敵わないとして降参し、敗退した。「凄く強かった。次はちゃんと許可を取って、もっと凄い装備で挑戦したいー。でも、非番じゃないかもー」というコメントは賛否両論であった。
『ラニーニャ』	月の民	7位	珊瑚の海	『執行』第6～12回大会ベスト8 『疾走ラン』第9回大会優勝	仮面で顔を隠した女闘士。引き締まりながらも豊満な身体は男性観客に非常に人気。槍術の名手であり、流れるような攻勢と潮の満ち引きのごとき攻守の切り替えでバランスの良い強さを持つ。『執行』においては優勝、準優勝の経験こそないもののほぼ確実にベスト8以内に入賞する安定感を見せている強者。また、複数の障害を踏破するレース競技である『疾走』では異常なまでの泳ぎの達者さにより9回大会を初出場で優勝するも、仮面が外れかけるアクシデントがあったため以後出場していない。正体は画舫ゴンドラ乗りのミコト・セルピナ。もともとダイエットのためにこっそり出場したところ案外勝ててしまい、以後毎年のように参加している。
『騎士人形ナイト・ドール』	月の民(本人はAI)	8位	鉄の大洋	『執行』第12回大会ベスト16 『剣技セイバー第12回大会ベスト4	前年大会初参加。紅い瞳をした金の髪と白いホイップクリームフリルスカートを靡かせる、コルセットで強調された豊満な乳房が眼を引く"人形のような"少女。小柄な体格には似合わない、太陽の様に煌めく大剣をAIらしい正確さで操り、無慈悲に参加者を蹴散らす。
『ティーグレ』	月の民	9位	珊瑚の海	『執行』第5回大会優勝第6回・第7回・第8回大会ベスト4 第9回大会優勝第10回・第11回・第12回大会ベスト４	珊瑚の海からやってくる戦う経営者。家族に心配させないようにとマスクを被り大会に参加する。 SoLの古参選手の一人であり、根強い人気と確かな実力を持つが体力の衰えや新鋭達の台頭そして近年は経営が好調らしいことから引退も有り得るのではと囁かれているとか。
『アサナシオス』	サーヴァント	10位	鉄の大洋	『執行』第12回大会準優勝『狩猟』第12回大会優勝	前年大会初参加。同大会より正式に認められた鉄の大洋の選手として注目を集める1人。鉄の大洋や風紋の大洋で魔獣を狩って生活をする狩人であり腕試し兼、麗しの狩人が参加しているかを確かめに来たとのこと。決勝では互いに激戦を繰り広げた末に手槍が損傷したことを理由に敗退した。未だに鉄の大洋に対する半ば事実に基づく風評が拭い去られることは無いが、ラフプレーを一切せずに好成績を残した選手を称える器量は観客達にも存在し人気選手の一人となった。
『ヒガナ』	サーヴァント	17位	焔の海	『戦略』第10回大会優勝第11・12回大会準優勝	現在はスカウトにより議会海軍に所属。『戦略』のみに参加する珍しい選手の1人。第10回大会において参加者を文字通り殲滅し、マスクド・ウルフの前大会優勝で盛り上がっていた『戦略』の会場が冷え切ったという事件の持ち主。同時に幾つかのルール不備を指摘しており、以後の大会ではランク3との接戦を繰り広げ、再び『戦略』は盛り上がりを見せるようになっている。
『ルーチェ』	月の民	18位	鉄の大洋	『狩猟』第12回大会優勝	前年大会初参加。同大会より正式に認められた鉄の大洋の選手として注目を集める1人。片腕が義腕というハンデを抱えながらも、卓越した弓の技巧と機敏な身のこなしによって多くのエネミーを刈り取って見事優勝を果たした。小柄な体格とそれに見合う可愛らしい容姿から特殊ルールだけの参戦でありながらかなりの人気を獲得した。
『コンドウ』	サーヴァント	20位	焔の海	『執行』第8・9回大会ベスト4 『戦略モラトリアム』第9回大会準優勝	顎から鼻までを覆うマスクと陣笠で顔を隠した剣士。暗殺者然とした格好ながらも正面から他選手と切り結ぶ姿でそれなりに人気を博したかと思いきや、『戦略モラトリアム』では仕様の穴を突き無茶苦茶としか言いようのない動きを見せ、観戦者や判定役の頭を爆発させた。尚、最終的にマスクド・ウルフに正面から敗北し準優勝に終わっている上、彼が悪用した裏技の数々は後にヒガナによって指摘・修正された。現在は焔上層部からのスカウトを受け、議会陸軍に所属している。
『ソリドー』	月の民	21位	鉄の大洋	『執行』第7～12回大会ベスト8 『拳闘』第11回大会優勝、第12回大会準優勝『戦略』第12回大会ベスト16	元軍人。長らく『執行』で好成績を残す古豪。近年になって別競技にも参戦、成績も残すようになっている。
『ブリンク』	月の民	28位	鉄の大洋	『執行』第12回大会ベスト16	前年大会初参加。同大会より正式に認められた鉄の大洋の選手として注目を集める1人。自殺行為に等しい軽装と細身の剣のみの高速戦闘というスタイルで優秀な成績を収めた点を評価されている。
『マスクド・ウルフ』	サーヴァント	最高順位3位	焔の海	『執行』第6回大会優勝第8～10回大会ベスト4 『拘束チェーン』第8～10回大会3連覇『戦略モラトリアム』第9回大会優勝	SoLサーヴァント部門における人気選手。狼の意匠のマスクを被る巨漢で、主に花形選手に対するヒール役として活躍した。執行ジャッジを含め様々なルールで好成績を残していたが、特に互いが攻撃を回避することを禁じる特殊ルール拘束チェーンにおいては無類の強さを発揮していた。真名やプロフィールを含め多くが謎に包まれているが、近年では試合に参加することもなくなり、ダメージが積み重なっての引退という説や、王のサーヴァントとして雇われたため参加できなくなったなど多数の説が囁かれる。引退した扱いとなっているため、現在はランクから除外されている。
『セイバー』	サーヴァント	-位	不明	『執行』第1回大会優勝（参考記録）	まだルールのしっかりと定まっていなかった古のSoLにおいて、どちらの陣営にも未登録の野良サーヴァントとして参加した謎のサーヴァント。我こそは剣の英霊の筆頭というリングネームで珊瑚の海、焔の海、両者が用意した腕利きの選手たちを鎧袖一触で蹴散らし、荒らしに荒らして『執行』の優勝を勝ち取ってしまった。このサーヴァントの存在により次回以降において参加者規定が厳しく定められることとなる。なお、彼、あるいは彼女の行方については杳として知れない。
『紅騎士』	サーヴァント	-位	不明	『執行』第2回大会準優勝	ある日風のように現れ、前大会『執行』優勝者である『セイバー』に会いに来たと語り、第二回大会に出場した全身を鎧兜で固めたサーヴァント。決勝戦で激闘の末に剣帝に惜しくも敗れ去ると、賞金を全額寄付、暫く焔の海に滞在した後、珊瑚の海に足を運ぶと『セイバー』を探しに行くと言う言葉を最後に月から姿を消した。
『黒騎士』	サーヴァント	-位	不明	『執行』第3回大会ベスト4 第4回大会準優勝第5回大会途中棄権	紅騎士が去った後、呼ばれた気がしたとふらりと現れた全身鎧兜に包んだサーヴァント。確かな実力と競技大会慣れしたパフォーマンスで観客の心を掴むも、準決勝戦で剣帝に敗れる。続く第4回大会では決勝戦に駒を進め再び剣帝と合い見えるが、惜しくも敗れ去った。第5回大会でも上位入賞が確実視されていたが、大会途中で突如として発狂、自らの剣で自らを刺し貫き命を絶った。関係者に聞き取りを行ったところ、大会直前に黄昏の教会へ足を運んで以降、人が変わったかのように凶暴になった事が確認されている。バーサーカークラスの狂化が原因と推測され事件性はないとして処理された。『私のモノが一瞬でも別の私に見惚れたのです、……もう、殺すしかないでしょう？
『ラヴァーズ』	サーヴァント	-位	焔の海	『執行』第5回大会優勝	騎士鎧と現代服をごちゃ混ぜにしたような軽装備の槍使い。細身からは想像もつかない強撃で他参加者を次々と叩き壊した様からむしろクラッシャーではないかと囁かれていたが、優勝候補の1人であった選手の過激なリタイアなどトラブルが存在した『執行』第5回を最後にその姿を競技場で見た者はおらず、結果的に賞金ランクも不定のままで終わっている。焔の海近郊で彼女の姿を見たという話も存在しているが……？この直後に学長からのスカウトを受けて警備員に就職したため、以降の大会には完全に不参加という形になっている。出たいという気持ちはあるんです。でも、学生たちを守ることを疎かにしてまで、掴みたい名誉などありませんからね！
アノニマス	サーヴァント	最高順位1位	珊瑚の海	『執行』第7回大会優勝『疾走ラン』第7回大会優勝『狩猟ハント』第7回大会優勝	どこにいるかもわからない父親に月にいると知らせるのと、色んな国にとりあえず入国しやすいようにする知名度が欲しいとして参加したサーヴァント。児童にしか思えない体格でありながら大英雄とも互角以上に渡り合い、時には圧倒する凄まじいパワーとスピードと技量によって殆ど苦戦を見せつけずに執行を含めた各種競技に優勝。賞金ランキング制度が始まって初めて『執行』優勝者が1位を取る結末に導いた。その後は大会には参加しないものの焔を含めてメイン三国の各地域に顔を出してはいるが、獲得した賞金はどこかの都市に全額寄付してしまったようだ。
『聖騎士』	サーヴァント	-位	不明	『執行』第5回大会準優勝	何かと大荒れの大会であった『執行』第5回大会のみに参加していた強豪サーヴァント。決勝戦以外ではほぼ無傷という強さを誇ったものの、『ラヴァース』との死闘の末に自ら敗北を認めた。その後の消息は不明だが、できれば顔を会わせたくない知古がいると語り、暫くはこの国を離れると言い残していたことが記録に残っている。現在は、少女達が王となり救世を果たさなければならないレガリア分裂後の情勢にいつかの聖杯戦争での主を重ね、世を憂いながら放浪している。

鉄の大洋

名前	種別	拠点	説明
トワイライト	王の落胤	塵の塔外部を覆う植物に張り付くように点在する家にて、王のサーヴァントと共に暮らす	名を与えられなかった、鉄の大洋においてはどこにでもいるはずの孤児の一人。自身と同じような境遇の少年少女を集めスカベンジャー集団のリーダーとして生きていたが、塵の塔の探索の際にレガリアを見つけ適合。王として生きることになった。知能が低いわけではないが知識は足りず、戦闘の経験と力量があれど磨き抜く技術の基はなく、無責任に縋る他者の手を取る情はあれど、その先を見据え実行する明確な展望の無い少女。それでもなお、選ばれてしまった立場を捨てる無責任さも弱さも持てずにいるために、王となる意欲を持って基本3種のエリアで最も新参の王は他勢力に対抗する。器と能力に対して過剰に過ぎる立場を与えられたこの王の方針は、力ある存在が場を与え、下の存在が各々の思考のもとに自由に行動する無秩序に肥大する集団の形成となるのだった。
隠神刑部	王のサーヴァント	塵の塔自分のための部屋も一応あるが基本マスターと同じ屋根の下にいる	日本最強格の妖怪にして、神の一柱として昇華した古狸。八百八の化狸の頭領に座しただけあり絶大なカリスマ性(というよりは部下が何をしても許す器の広さ)を持ち、反英霊も多い鉄の大洋において「王の落胤」の降臨前より一大勢力を築いていた古株のサーヴァント。個としての能力は神話の英雄達にこそ劣るものの、神獣の域にある肉体はただの人間が対策なしに太刀打ちできるものではない。幻術と神通力、部下の狸らを巧みに操る変幻自在の戦法は多対多の戦場において驚異的な制圧力を発揮し、戦況を支配することを可能とする。なお、妖怪に数えられはするが根本的に義理堅く、何より「人の味方」である彼は、此度の生では「王の落胤」を絶対の主と定め忠誠を尽くす。それはそれとして恋多き狸であり、変化により性別などあって無いようなものということもあって、「王の落胤」に対してはそう遠からず旦那/女房面をして接するようになるだろう。
アコロン	王のサーヴァント	塵の塔マスターの周辺	黒鉄の街の支配権を巡る内戦にて発生した、魔王との武力衝突の際に契約した王のサーヴァント。若干中堅のサーヴァントであるが、以降はマスターの護衛兼鉄砲玉を担うトワイライトの懐刀として暗躍している。隠神刑部の力も借りた強力な隠蔽能力と単騎に特化した戦闘力を活かして他の都市に単独で忍び込む事もしばしば。『王の落胤』に狂信じみた忠誠を誓うが、『王の落胤』に向けた献立のメニューで隠神刑部と揉めるのが玉に瑕。最近焔の海への潜入と索敵を任されているようだが、排撃を担当する弓兵の影響で成功していない。諸事情でとある魔女から熾烈な敵意を向けられている。
ベズワル・ビャルキ	王のサーヴァント	塵の塔	かつて塵の塔を徘徊する特級敵性エネミーとして徘徊し続けたサーヴァント。塵の塔にてレガリアを発見し、適合したトワイライトを主と定め、襲い掛かる敵性エネミーを塵の塔の壁ごと破壊し救出し、トワイライトにとって最初に契約した王のサーヴァントとなる。その後は呼び掛けには応えるものの、戦争参加以外の命令は聞くときもあれば聞かないときもある不安定な状態のままに塵の塔内部を徘徊し続ける。時折塔から出てきても空に向かい遠吠えのごとき咆哮をあげる制御が難しい存在ではあるが、最強のベルセルクとすら謳われた武勇と王のサーヴァントとして契約した特典によって対城宝具としての進化を発揮できるようになった奥の手は、他国との戦争を個の力で左右する威力を発揮する。
勝利のコナル	王のサーヴァント	鋼と緑の街	王の落胤出現から戦力の蒐集期間の時に加勢したサーヴァント。秩序が殆どない鉄の大洋における税の取立て人にして、国の防衛も担当し半ば獣の集まりと変わらないこのエリアの法を守護している。本来ならばどの勢力にも組さず国家間の争いを見届けるつもりではあったが、この無秩序な国家を放置することは不味いと認識したことと、器が足らずとも役割を投げ捨てず先に進もうとする少女の意思に押され力を貸すこととなった。宝具によって作成する領域と陣地は現在の王の落胤が押さえている鉄の大洋のエリアの殆どを掌握しているため、防衛戦においてはトップサーヴァントと並び、凌駕しうる力を発揮する。
ドゥリヨーダナ	王のサーヴァント	黒鉄街	王の落胤出現前に鉄の大洋にて勢力を作り出したサーヴァントの一体。自身をこの混沌と狂乱を拡大するだけのエリアを平定する存在としてSE.RA.PHより召喚されたサーヴァントであると嘯き、サーヴァントとしての格という意味ではなく、SE.RA.PHに抜擢されたトップサーヴァントであると自称する。鉄の大洋にたどり着いたドゥリヨーダナは、当時レガリアの欠片を所持し彼に力を乞う人間を殺害。恐慌状態となった自身に従わない黒鉄の街に所属する権力者をも抹殺し、レガリアの欠片を取り込み鉄の大洋における最大最強の勢力を持つ魔王として君臨した。その後は来たる鉄の大洋の統一、そしてSE.RA.PH平定のための戦力確保として過剰なまでに兵器の生産を命じ様々な戦力を雇用していたが、塵の塔にてレガリアを獲得した『王の落胤』トワイライトと彼女に力を貸す複数のサーヴァントやその軍勢と交戦。戦争自体は痛み分けの結果に終わるも、問答の末に部下ではなく同盟相手かつ鉄の大洋におけるもう一人の王として君臨することを条件に力を貸すことを承諾し、更なる力を得るためと理由をつけて王のサーヴァントとなった。この魔王の持つレガリアの欠片と融合したことにより、トワイライトの持つレガリアは他の主要二勢力と同規模のレガリアへと昇華され、未だに王の落胤によってエリア全ての統一はされていないものの、鉄の大洋を第三の勢力として国家同士の勢力争いに参加させることを決定づけた。
発明王	王のサーヴァント	黒鉄街	混沌たる鉄の大洋に文明の光を灯し、平和と秩序を齎さんと尽力している。拠点である黒鉄街の治安と環境の改善も目指しているが、過労問題に関しては当の本人が最も働いているため中々効果がないようだ。
源義経	王のサーヴァント	鋼と緑の街	王に仕えるサーヴァントの一人……形式上は。『王の落胤』と契約を結んでこそいるものの、忠誠心や帰属意識と言ったものとはまるで無縁に、国のためでも王のためでもなく己自身の目的――ムーンセルが保管している人類史の記録を確認するために戦う。性格上どこの陣営に属していようが変わりはないタイプだが、『鉄の大洋』のやりかたが一番馴染む――らしい。そんな様であるからして、戦闘においてもその性格が顕著に表れる。奇襲不意打ちは当たり前、卑怯卑劣などという言葉は相手が口にする間もなくその首を刎ね飛ばす――。狂戦士よりも螺子の外れた、暗殺者よりも殺しに向いた、『鉄の大洋』勢力において最も『鉄の大洋らしい』サーヴァント。純粋な戦力として見た場合は最上位の面々よりは一段劣るが、しかしその一方で生死を分ける一瞬を掴み取ることにかけては随一。混沌とした戦況の中のほんの僅かな機を狙い澄ましたように敵の首を掻き取り心臓を抉る、そんな戦い方を得意とする。主である『王の落胤』（主従の意識などと言うものは微塵もないが）については「手を貸してやってもいいくらいにはまあまあ面白い奴」という認識らしい。スラムのガキLv5000くらい。
	王のサーヴァント
ユリア・ドルシッラ	ソロサーヴァント	鋼と緑の街など	狂帝の妹。その容姿が兄あねに瓜二つだった事と持ち前の幸運の低さから大規模なトラブルに発展し、焔の海のスパイと判断され指名手配されている(手配書に記されているのは兄あね名義)。現在、兄あねがいると噂に聞いた焔の海への亡命を画策している。
兀突骨	ソロサーヴァント	鋼と緑の街	一見するとトカゲの怪物にしか見えないが、意外にも理性的な性格をしているサーヴァント。生前に身に付けた技能から翠素クロルスの加工を生業とし、スカベンジャー相手に商売をする傍ら自身も塵の塔でマテリアルの収集を行っている。翠素を加工する同業者たちと提携し一種の企業のようなグループを形成しており、その代表の一人として活躍中。狩猟技術にも長けているため魔獣系のエネミーに対しては滅法強く、豪快に叩き殺してはそのまま生肉を貪り食う姿がよく目撃される。余談だが、もし孔明を見つけたら絶対に殺すとよく息巻いている。
塵塚怪王	ソロサーヴァント	酩酊通り	酩酊通りで生活するソロサーヴァント。形式としては隠神刑部の部下である妖怪系サーヴァントの一人であり、気まぐれに鋼と緑の街の市場や廃棄された器物などを探して暮らしている。あらゆる付喪神の王なだけあり、得体の知れないマテリアルや洒落にならない武装も廃棄されること、そしてなにより異常なまでに巨大な廃棄物である塵の塔が存在する鉄の大洋においては理論上の最大スペックはトップサーヴァントにも比肩しうる。ただし本人の嗜好が戦いを好まないことや、救いを求める器物の声があまりにも多すぎることから緊急事態でもなければ王のサーヴァントにはならないとして、留守しがちな隠神刑部の代わりに酩酊通りをふらついているのだとか。王の落胤に対してはトワっち。王のサーヴァントなども例えばアコっちと読んだり、やたら気安い。時折妖怪系の兵力の補給として王のサーヴァント達に付喪神を渡したりしている。なお、散々に使われ廃棄された工場生産AIに試しに宝具を使ってみたところなんと普通に付喪神として自我を持ったことに大分驚きつつ、酩酊通りの食事処の給仕や清掃に警備や色街の従業員として働いてもらったり、望むのならば戦場への出陣や鉄の大洋や他国で自我を持ったAIとして自由な生活をさせたりもしている。さすがに人として生活してきたAIやそこら辺にいる月の民に試しに宝具を使うことはないようだ。なんかものすごく色々と危ない気がするからな！とのこと。
服部半蔵【正成】	ソロサーヴァント	酩酊通り	酩酊通りで生活を行うソロサーヴァント。形式としては隠神刑部の部下であるものの、行動に関して命令されることはほとんどなく、自由意思で活動している。王のサーヴァントとなるよりも、混沌とした鉄の大洋の治安を少しでも回復させたいようだ。王の落胤が出現する前は宝具を活用することによって酩酊通りとその周辺を哨戒するのみにとどまっていたが、現在は様々な場所に活動を広げている。本人としてはあくまでも武士であることは譲らないつもりではあるものの、忍術を教えて欲しいと強請るタヌキや付喪神含めた妖怪にAIなどの月の民に渋々教えている姿も確認されているとか。忍者警邏部隊によって孤児などを周囲の人間に知られないように確保し、忍者魔獣騎馬部隊は鉄の大洋の辺境などの捜索を担当し、忍者アンチマテリアルライフル部隊などは暴漢の制圧を担当しているようだ。他国への調査などはこの通り私は御庭番が本領でありますのでと基本は拒否している。
コンラ	ソロサーヴァント	羨望の入江	珊瑚の海から「あそこは平和で良いところだけど退屈ですから」という理由で引っ越してきたサーヴァント。名前も名乗らずに詳細不明の大金を復興途中の都市に寄付し、なんとなしに目についた宿屋の一室を借り受け拠点として数年間暮らしている。今も名前は名乗らず、誰も真名は知っていない。国家同士の争いに興味は持たず、それゆえに王のサーヴァントには基本的になるつもりはないようだが、現在に至るまで珊瑚や焔の実力派サーヴァントに師事し、様々な危険地帯を練り歩いた経験からか神話最上位の戦士と互角以上の実力を身に着けているようだ。主に風紋の大洋の『迷宮』に挑戦したり、塵の塔に入り込んで得た成果物を拠点とする羨望の入り江の市場に流したり、風紋の大洋のキャラバンに渡して生活を行っている。過去に大きな大会で優勝したようで、届け出を行えば名前を書かなくても焔や珊瑚関連の地域には迎えるようで旅行感覚で向かいながら各地のサーヴァントや月の民と交流しつつ、探し人も探しているようだ。最近の趣味は、地面などを袋に詰めて塵の塔の壁を駆け上がって垂直に上り、頂上に到着すると雲に突撃することのようだ。曰く、「不思議な景色がある」らしい。なお、宝具によって発生する岩石は妖精郷を由来とする岩のためか、最近塵の塔でごくまれに妖精型のエネミーが発生するようにもなったのだとか。
オウムアムア	ソロサーヴァント	土竜街	『G.R.』に入り浸り、多くの月の民に混ざりながら音楽を楽しんでいるソロサーヴァント。外の宇宙を限定的ながら知る者として、他のG.R.リスナー達からは「先駆者サキガケ」と呼ばれ称えられている。音楽や宗教にしっかりと触れたのが初めてのため、実はトランスに至るわけでもなく単純に文化として楽しんでいる。 G.R.リスナーが伝説になろうとするとき、看取りを彼(？)に頼むと『とある場所』へと魂を導いてくれるという噂があるが……？
ヴァパク	ソロサーヴァント	鉄の大洋の何処か	ある日突然生えてきたきのこサーヴァント。緑化廃地や黒鉄の森などの湿り気が多く、キノコが成長するのにいい感じの所を拠点に、鉄の大洋を彷徨いている。危険性は低いが、攻撃した場合は凶悪な毒性を持つ胞子を容赦無く吹きかけて反撃してくるため注意が必要。 ...彼女が発生して以降、鉄の大洋で産出される菌類系マテリアルの質と量が向上したらしい。
シパクトリ	ソロサーヴァント	主に土竜街	宿敵であるケツァルコアトルとテスカトリポカが居ない為、普段は『原初の大地』を用いて土中の魔力を吸収しつつのんびり過ごしている。土竜街における招かれざる訪問者が住民の手によって彼女の元へ誘導され生贄にされるなど土竜街の守護者として都合良く遣われているようだ。戦闘能力を見込んだトワイライトが契約を持ち掛けるべく何度か使者を送り込んだが、住民が非協力的な為未だに接触出来ていない。
	ソロサーヴァント
ヘキサ・クロム	月の民	鋼と緑の街	鋼と緑の街に本拠地を置く中小勢力『スクラッパー連盟』のリーダー格。年齢不詳の女エンジニア。
ミラ?	月の民	鋼と緑の街	鋼と緑の街に本拠地を置き、魔獣狩りや塵の塔のマテリアル収集で生計を立てる少女。片腕が義腕でありながらもその身のこなしと翠素クロルスを加工して作られた弓の威力は荒くれ者揃いの環境においても一目置かれている。
マヴロ・スヴァルト・アートルム	月の民	黒鉄の森	厄災級の魔獣が闊歩する黒鉄の森で、なぜか食事処を開いている謎の男。移動販売車に乗って森の中を移動し、魔獣を素手で倒しては調理している。サーヴァントですら殺し得る魔獣を普通に殺しているが、なんと混じりっけない純人間であるという。彼の店は黒鉄の森における唯一のセーフゾーンとなっており、ご飯代さえ払えば森の外まで案内してくれるという。おすすめはカリの肉を使った黒マー油の炒飯。
ヤミィ	月の民	金目の話があれば何処へでも	盗品や偽物の商品を売り捌く悪徳商人。悪性感染マルウェアと呼ばれる悪質電脳術式マリシャス・コードキャストを揮うウィザードの少女。
オルバス・グッドマン	月の民	土竜街	G.R.ゴールデンレコードの集団の一つを束ねる老人。サイクロプスのように見えるゴーグルを装着し、全身に幾何学模様の入れ墨にも思えるコードキャストを刻んだ旧き信仰と新しきへの探求に憑りつかれた怪人。土竜街の交渉をしようとする外の住民との顔役も兼ねており、容姿に反して気さくかつフレンドリーで、論理的な会話を可能とする。
カグラ・ハル	月の民	土竜街	腹部や背中に音への感度を高める違法コードキャストを刻んでいる少女。 G.R.ゴールデンレコードの中でも新機軸のスタイルで演奏を行い、前座としてボーカル兼ギタリストとして単独のライブを行いつつ、うっかり土竜街に迷い込んだ存在をライブに誘ったり道案内をしつつ外へ脱出させたりしている。
爛月カカ	月の民	土竜街	眼鏡、ヘッドホン、パーカー、ギターケース。モコモコ髪の地味な少女。軽度のアシパス患者でありやや日常会話に問題がある。普段はG.R.ゴールデンレコードの集会所の片隅で一人、マイナーなレーベルのダウナー系のアシッドサウンドをキメている。しかし場が盛り上がってくると壇上に立ち、気配が一変。シャウトとラップを織り混ぜた電磁嵐ストームに称されるアシッドを奏で、深く聴き入るものを伝説にしてしまう。
フェリ・トリアナ	月の民	トワイライトの側	自警団所属であると共に、トワイライトについて回る懐刀。『晶煌の入江』の孤児の生き残りであり、自身を救ったトワイライトに忠誠を誓っている。現在は鉄の大洋の戦力PRとして他の選手と共にSoLに参加する。リングネームは『ブリンク』
フルーフ	月の民	どこにもない	祝福されざる呪いフルーフの忌子。悪意ある呪詛を収束する中継機である、壊れた人形の如き少女。
	月の民
“鉄斬”	AI	鋼と緑の街	テツキリ。仲間内ではテツと呼ばれる。日本刀を携えた人型の機械で、何故か黒いスーツを着用している。鋼と緑の街に本拠地を置く中小勢力『スクラッパー連盟』の一員として働く。手練れの英霊をして『馬鹿げた強さ』と称される剣豪であり、既に三騎のサーヴァントを搦め手無しに退去させた怪物。元々は情報生命体として生誕する際に感情の学習先として選んだ人間のデータがとある人斬りだったため、稼働早々同類を破壊する事件を起こし他のAIにより停止処理を為されていた個体。しかし、レガリア分裂による混乱の後に偶然発掘。機械弄りに長けた月の民に拾われ再起動およびチューンアップされたところ異常な性能を発揮し今に至る。なお、本人によると学習先の記憶までも一部受け継いでいるらしい。
リュウ	AI	鋼と緑の街	SE.RA.PHが生成したAIであり、女医。非常に明るい性格であり、なおかつ正常な倫理観も持ち合わせるという鉄の大洋では稀な人物。混沌とした鋼と緑の街の一角に診療所を構え、希少な医療技術を駆使して訪れた傷病者の手当を行う。一方で無力なAIでありながら荒くれ者相手にも一歩も引かない鼻っ柱の強さも持つ。
	AI
ナナシのアクマフォーク・デビル	~~月の民~~人造魔人	どこにでも	名も亡き者たちが帰ってきます。

その他

名前	種別	拠点	説明
ジェネシス	ソロサーヴァント	風紋の大洋『遊弋する鯨』	三竦みを終息させ人類が再び未知宇宙を目指せるようにするという目的で、座の宇宙機達から推薦を受け先鋒として召喚された。本人は嬉しさ半分他に適任が居たんじゃないかという困惑が半分だったらしい。キャラバン隊『遊弋する鯨』に所属し、交易を通じて三勢力の交流を促進させ和平に持っていく事を狙っている。
Γ	ソロサーヴァント	なし	それは王を目指したものの遺骸であり、月の癌より別たれた末の三騎目
無窮の鍛治師	ソロサーヴァント	なし	遍歴の鍛治師。武器の素材となる希少マテリアルを求めて各地を彷徨う。遭遇時に彼の眼に止まる特級の希少マテリアルを所持していたならば、加工を依頼する事が可能。蹄鉄は銀貨一枚程度の安値で作ってくれる。宝具をも作り出す規格外の武器作成能力は国家間のパワーバランスを崩す危険性を秘めているが、武器販売は基本的に行わず、一箇所に定住せず、そもそも常人が入り込まない危険地帯内で宝具である妖精領域を仮拠点にしている事が多いので人前に姿を現すことが稀であり、そして何があろうと王のサーヴァントになろうとはしないため(彼を無理矢理陣営に取り込もうとした愚王がどの様な目に遭うかは語るまでもないだろう)現状では影響力は少ない。 ...しかし、ごく僅かであるが彼の作品が闇ルートで流通している事は確かなようだ。
アングルボザ(術)*1	ソロサーヴァント	風紋の大洋『幻想の森』	砂漠の森、死の罠たる『幻想の森』を構築している元凶のサーヴァント。『幻想の森』に踏み入る者を分け隔てなく捩じ伏せ、犯し尽くし、奴隷か眷属として縛り付け逃さないという危険極まりないエネミー。かつては国家級エリアの小勢力で客将として迎えられていたが肉欲が暴走、多数の強姦沙汰を引き起こして放逐。風紋の大洋まで逃げ延びた後、回復のために展開した宝具が案外人を引っ掻けるためそのままの状態で放置。今に至る。危険性が周知され罠にかかる者が減ったため新たな穴に飢えており、たまに陣地を出て単身で獲物を探し砂漠を歩いていることもある。
奈落の主	ソロサーヴァント	風紋の大洋『奈落の扉』	貪欲の牢、『奈落の扉』を支配する元凶そのもの『奈落の扉』を挑む冒険者に謎解きを課す月面のスフィンクス。
謎の魔剣使い	ソロサーヴァント	不定	黒い外套を纏い赤いフレームの眼鏡をかけた謎のサーヴァント。どの陣営にもつかず、SE.RA.PH.の各地を転々としながら世の情勢を眺めている。基本的に王を巡る戦いには干渉しないが、勝負を挑まれる、受けた恩を返す、そして目に余る非道に相対した時はその魔剣を抜き放つ。その実力はトップサーヴァント級であり、間違いなくSE.RA.PH.における最強の一角。その正体はムーンセルが遣わしたサーヴァントであり、SE.RA.PHそのものを揺るがしかねない事態を解決するための最終兵器である。
"獣雷"のアルターエゴ	ソロサーヴァント	風紋の大洋	「はー…漸く黄昏の世界から月に還って来れたわぁ。お出掛けなんて二度とごめんよぉ、ねえミスルトナット？　……ミスルトナット？　あれ？月は月だけ見覚えないわねぇ。何処ここ」別の可能性の月から（黄昏の世界の可能性を経由して)現れたアルターエゴ。本来いるべき月への帰還するため、風紋の大洋の一区画を占拠し、使い魔を使って通りがかるキャラバンやダンジョンから帰還途中の探索チームを襲撃してレアアイテムや魔力を溜め、使い魔を増産している
セイバー	ソロサーヴァント	不定	各地を観光しているという旅人、剣士のソロサーヴァント。その姿を目撃したものは少ない。
ケリュネイア	ソロサーヴァント	風紋の大洋	混沌の邪神が面白半分で送り込んだソロ・サーヴァント。繁殖相手マスターを求めて風紋の大洋を放浪している。万一彼女がマスターと契約すると大惨事が発生するのだが、一切悪意を持たないが故に現状誰もそれに気がついていない。
カクタス・キャット	ソロサーヴァント	猫鳴き砂丘・ネコシャボテン群生地	シャボテンキャッツ！！ネコシャボテン最大の群生地に突如現れた幻霊級サーヴァント。ネコシャボテンから作った酒をガブ飲みし、酔った勢いのままナワバリ内に入った者に襲い掛かる危険なサーヴァントであったが、すったもんだの末に猫鳴き砂丘代表者と幾らかのChooleと引き換えにネコシャボテン群生地の番人となる契約を結んだ。 ...が、基本的にはChooleを肴に酒をかっ喰らってるか、中身をくり抜いたネコシャボテン内部でグースカ寝ているか、マブい雌猫の尻を追っかけてるだけの駄キャッツである。
火車	ソロサーヴァント	猫鳴き砂丘・国境地帯	猫の化生という縁で自然召喚されたサーヴァント。猫鳴き砂丘の代表との交渉の末、特製Choole及び魔獣や悪意ある侵入者を"処分"する権利と引き換えに国境地帯の警備を請け負った。ある日偶然カクタス・キャットの目に留まり、しばしば追い回されているのが最近の悩み。
学長	ソロサーヴァント	アントワーヌ学園領	アントワーヌ学園長。学園全体を見通し支配する眼を持って運営しながら、自らも教鞭を振るう超敏腕学長。~~ドラゴン桜。~~ 学びを求める全ての人に機会を提供するという理念を掲げ、これを押し通すだけの我の強さも持ち合わせている。
超警備員	ソロサーヴァント	アントワーヌ学園領	同学警備員、兼体育教師。とんでもないフィジカルと領域内における学長からのバックアップで狼藉を働いたものを抹殺するすごい警備員。学長と可愛い女の子と可愛い盛りの子供たちを守るため来る日も来る日も奮闘する。
二本角	ソロサーヴァント	焦土の沼	ズルカルナイン。征服王イスカンダルの、恐るべき侵略者としての側面。己が名を冠した都市を肉体とし、炎熱の光条にて全てを薙ぎ払う破壊の権化。
サンディカリスト	ソロサーヴァント	雪嵐の海	時代錯誤とすら言える古典的社会主義者……の皮を被るファシスト。雪嵐の海における実質的指導者であり、過激なまでの既存世界からの脱出と加速を推進する。
蒸気正統神理機関教主?	ソロサーヴァント	雪嵐の海	雪嵐の海において細々と信仰される宗教「蒸気正統神理機関」の教主。その教義に基づき、他者との融和と氷絶の鋼床の異常現象解明を謳っている。しかし、その日の生活すら苦しい住民達からは、理想論であるとして疎んじられている。
肉の女神?	ソロサーヴァント	雪嵐の海	雪嵐の海において近々確認されるようになった謎多き女神。生命の息吹が絶えた絶凍の地を憐れみ、己の血肉を糧に寒さに耐寒生命の創造に励んでいる。人の力で滅びを乗り越えるべきとする蒸気正統神理機関教主?からも敵視されているのが現状。
『セイバー』	ソロサーヴァント	氷絶の鋼床	SE.RA.PHにおけるエラー領域の探索を続けているサーヴァント。通常のサーヴァントは勿論神霊級のサーヴァントさえ凍結するような地域の性質を己の持つ邪剣せいけんの絶対的な特性によって退け、この地に眠る真実を解き明かそうとしている。報告例があまりにも乏しいため噂程度の情報に過ぎないものの、その傍らには邪剣の護りにおかれた騎士が伴っているという。
“少女”	ソロサーヴァント？	土竜街？	G.R.ゴールデンレコードの一部メンバーに召喚されるようになったサーヴァントらしき少女。タルパやイマジナリーフレンドの類であり、召喚者以外から視認できない代わりに彼らの音楽を支えて導く妖精の如き存在。伝説になった彼らが遺した楽曲を“愛言葉”として蒐集しているらしく、旧世代の音楽にも造詣が深いが謎も多い少女である。
	ソロサーヴァント
ブリッジス＝S.S?	月の民	天降る海	小国家級エリア『天降る海』首長。さっぱりとした明るさとは裏腹に、打算尽くしで動く青年。
Β-7?	月の民	雪嵐の海	『雪嵐の海』第七地区主席管理官キャプテン。凍土解体作業員を束ねる男性。典型的な雪嵐の民。頑迷、無骨、粗にして野なれど卑ならず。
Δ-0851?	月の民	雪嵐の海	凍土解体作業員の一人。灰燼核技術に長じるエンジニア。大統合令によって剥奪された名に執着する。
ι-0720	月の民	雪嵐の海	凍土作業員の1人。未だ年若い外見で、既に鋼床を知り尽くす氷の眼。その眼が本当に捉えているものは。
	月の民
リソース管理AI“G-3型”	AI	風紋の大洋	キャラバン隊『遊弋する鯨』の長とされる旧式AI。感情エミュレート機能を持たない、古き良き鉄面皮。
Α-1?	AI	雪嵐の海	『雪嵐の海』書記長補佐アシスタンス。指導者の提案する未来派的施策を現実的なレベルに落とし込むことを役割とする。萎びきった老人の姿をしており、覇気こそないが、雪嵐における重役。
	AI
Dis-Ⅱ『Ewiniar』	エネミープログラム	焦土の沼	「焦土の沼」が形成された原因の大きな一端を担う存在。鉄の大洋における内乱の中で、レガリアの欠片を埋め込み造り出された二体の特級エネミープログラム「Dis-Aster」の片割れ。王権の欠片により行使可能な膨大なリソースを暴風に変え、認識したもの全てを吹き飛ばす天災。
Dis-Ⅰ『Enlil』	エネミープログラム	焦土の沼	緑に覆われた大地を「焦土の沼」に塗り替えた元凶。違法召喚した幻霊と思考回路が破綻したAIとレガリアの欠片を材料に生み出された特級エネミープログラム「Dis-Aster」の初期試作機。王権の欠片によって莫大なリソースを自然災害に変え、周囲に天変地異を引き起こす怪物。
『αγάπη』	エネミープログラム	氷絶の鋼床	氷絶の鋼床の探索を更に困難なものとする、「無償の愛」の名を冠した『人型』特級エネミープログラム。王権の欠片によるリソースを、全て自己の強化に注ぎ込んだフィジカルモンスター。一挙動作が稲妻の如き速度とそれに比例した破壊力を持つ人型の『怪物』。
	エネミープログラム

Q&A

拠点というのは勝手にこっちで作る項目？

はい
拠点ないし所在地は自由に作成してください
ロケーションに＊＊＊で詳細を追加してもいいですよ　是非増やしてください

新規鯖

鯖主体の企画のような意識で作成していたのでどんどん新規でも作ってくれるとありがたいです

これAIも作っていいの

種別を「月の民」とか「AI」とかで作っていただいて結構です
感情をエミュしたAIと元人類の境界はだいぶ曖昧になっていますが　旧態依然の無感情AIも残ってるかもしれませんね

落胤も運営側じゃなくて先着の自由参加？

はい
白野のように同じ人物が分裂しているわけでもありません
それぞれ違う人物がレガリアの破片に選ばれて王。候補になっています

落胤は三枠固定？落胤は鱒？

新生セラフには他にもエリアがあるため、そこに新たな落胤が増える可能性はあります。原則として落胤はマスター枠となります。

参加泥は縛りなし？

参加の縛りは特にありませんが、原作と同様に聖杯戦争への召喚実績がある≒聖杯で召喚できそうなサーヴァントが優先されると思います。

セラフが新生してから・レガリアがバラバラになってからはどれくらい経ってる想定？

時系列は明確には決まっていません。
Extraっぽいでは近く月面の人類は滅ぶはずだったので新生セラフ誕生は西暦3100年代より前、以後は数十年～十数年の間に目まぐるしく文化開拓が行われたとイメージしています。
レガリアの崩壊と王の落胤の出現に伴う対立構造の形成はここ数年～1年以内となります。

王のサーヴァントは落胤一人につき一騎のみ？

当初はその予定(王のサーヴァント=ネロや玉藻などの主要サーヴァントに相当)でしたが、
王のサーヴァントと陣営所属サーヴァントの区分けがややこしいため複数契約可能とします。(王のサーヴァント=ゲームなどで操作可能なサーヴァントに相当)
よってサーヴァントの区分はマスター(王の落胤)に従う王のサーヴァントと、マスターを持たず独自行動を行うソロ(はぐれ)サーヴァントの2種類となります。

新規エリアの命名規則とかある？

国家級エリアについては、自分は実在する月の海を参考に現実に存在しない名称を考えました。
実在する月の海の一覧についてはミル貝を参照ください。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%88%E3%81%AE...
ニュアンスとして大洋は海よりも面積が大きいエリアをイメージしています。

国交というか外交チャンネルどうなってる？

手紙(一通で必要な情報は大体全部入る)を使います。
普段はセキュリティ上ゲートが閉じられているので、各エリアが要求する正規の認証手続きを経てから中に入ってください。
不正規に入り込むともれなく処されます。

SoLの賞金ランキングについて

賞金ランクはサーヴァント、月の民混合のランキングとなり、出場試合での人気やオッズ等でどれだけ金を動かしたかが大まかな指標となります。
フォルティスは月の民部門のみの出場ですが、現在参戦しているサーヴァント選手達を追い抜く人気を獲得しているという意味での1位です。
この辺はジャッジ自体が人気の競技であること、エクストリームスポーツの感があるサーヴァント部門に対して、月の民部門の痛ましいまでの真剣勝負が注目されてる背景もあります。

SoLのAI参加について

AIの場合は月の民部門の参加となります。
ちなみにエネミープログラムはプログラムなため選手として参加することはありません。

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目次

概要

用語集

SE.RA.PHセラフ

聖杯戦争

新生SE.RA.PH

サーヴァント

レガリア

エネミープログラム

王の落胤

エリア個別用語

画舫ゴンドラ

青の林檎ブルーアップル

白亜の船橋ビアンコポンテ

鼎水輸ケトル・トランスポート

泳ぐ皿ヌオターレピエッタ

トライ・カットラス

蒸籠ミストサウナ

食糧事情

教育制度

海淵教

陽炎

Sword of Love

SoL特殊ルール

剣帝

歌劇祭

キアーロ劇団

食糧事情

“黄昏の教会”

議会軍

職業選択

翠素クロルス

樹霊酒アエーシュマ

『アシッド』

自警団

黒猟兵

スカベンジャー

ナナシ

G.R.ゴールデンレコード

ゴールドエッグ

食糧事情

魔王

湛水布

Choole

灰燼核

武装中立

大統合令

未来主義

蒸気正統神理機関

執政省保安局警備課

ロケーション（自由に追加・追記可能）

『珊瑚の海』

『“蒼”の王城』

『迅雷砲』

『“蒼”の王城・城下町』

『神殿通り/マイキー工房』

『船の墓場』

『ファストナハト』

『白鳥の診療所』

『虹脈』

『焔の海』

『“紅”の古城跡地』

『古鉄の亀都』

『“黄昏の教会”本殿』

『武陵桃源山水結界』

『“赫”の王都』(“紅”の古城仮設城下街)

『陽炎の旗』

『アンフィテアトルム・プリンケプス』

『落陽の孤塔』

『機構回廊』

『狂熱の楽土』

蜜柑庵

プロピュライア

カサブランカ

『平原地/初期開拓地』

『地下氷脈』

『鉄の大洋』

『鋼と緑の街』