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nevadakagemiya 2022年10月03日(月) 01:42:45履歴
「半端に期待するのって苦手なんです。拙にも、相手にも。それで一喜一憂するなんて何や勝手なことやなって、拙は思うんです」
豊満な体付き、なのだが大きいのは女性的な部分に留まらない。
胸も十分大きく、臀部に至っては規格外なほど大きくせり出すように発達しているが、それに比例するかのように肩幅や腕や脚など、全体的にかなり肉付きがいい。
ぽっちゃりとした体格ではあるものの肥満体という印象は与えない。日々の重労働とそれを可能にする大量のカロリーの摂取を繰り返してきたことで育まれた強靭な肉体の持ち主。
反面、顔立ちは童顔。穏やかで幼気な印象を与える垂れ目。右が赤色、左がピンク色という、色合いが比較的同じであるため目立たないがオッドアイなのが特徴。
茶髪は邪魔にならないよう無造作に切り揃えられていて、ウイには自分を飾ることの経験があまりない事を伺わせる。
他の祀り手たちと同じく普段から法衣に身を包み、身体には特有の青い刻印が走っている。他の服というと城下町にやってきた時の質素な服くらいしか持っていない。
おおらかさを感じさせる表情を浮かべることが多く、怒った顔は滅多にしない。
胸も十分大きく、臀部に至っては規格外なほど大きくせり出すように発達しているが、それに比例するかのように肩幅や腕や脚など、全体的にかなり肉付きがいい。
ぽっちゃりとした体格ではあるものの肥満体という印象は与えない。日々の重労働とそれを可能にする大量のカロリーの摂取を繰り返してきたことで育まれた強靭な肉体の持ち主。
反面、顔立ちは童顔。穏やかで幼気な印象を与える垂れ目。右が赤色、左がピンク色という、色合いが比較的同じであるため目立たないがオッドアイなのが特徴。
茶髪は邪魔にならないよう無造作に切り揃えられていて、ウイには自分を飾ることの経験があまりない事を伺わせる。
他の祀り手たちと同じく普段から法衣に身を包み、身体には特有の青い刻印が走っている。他の服というと城下町にやってきた時の質素な服くらいしか持っていない。
おおらかさを感じさせる表情を浮かべることが多く、怒った顔は滅多にしない。
珊瑚の海に隣接する衛星エリアの出身。下層民ではあるが、その生業からかなり裕福な農家の娘。
月の民やAIたちよりも野生の獣の方が多そうな、ひたすら農地が広がる農業エリアでサトウキビ栽培を営むジオスキ家の長女として生まれた。
多少は栄えている街に行くには移動用プログラムを最速に設定して飛ばしても1時間はかかるような、そんな恐るべき田舎である。
そんなウイにとって物心ついてからの記憶というとひたすら両親の仕事の手伝いをしていたものしかない。
あとは両親が買い物のために大きな街に行くのについていってそのたびにいつもより贅沢な時間を過ごしたとか、そうした平和な思い出くらいだ。
年頃の少女としてそれなりの閉塞感に対するそれなりの不満は持っていたが、だからといって人生に極端な変化が欲しいとは思わなかった。
両親の苦労も真横で見てきたし、長女ということで幼い弟や妹の面倒を見てきたのもある。下層民でありながら下手な中層民よりよっぽど豊かで満たされた暮らしも送ってきた。
だから自分には農家の跡取り娘という役割が最初から用意されていると知っていた。決められたレールの上をひたすらまっすぐ走っていく人生。SE.RA.PHの下層民ではよくある話だ。
違う人生を歩んでみたいという夢想をしたことがないと言えば嘘になるが、その夢は叶う必要がないと肯定的に諦めてもいた。
そんな彼女の非日常とは海淵教の祭殿が吉日に行っている礼拝である。
農家にとって水は必要不可欠であるため自然と信心深い一家だったジオスキ家は吉日になると祭殿で祀り手の説教を聞いていた。
幼いウイにとってはその後の遊興施設や外食が楽しみだったため心待ちにしていた吉日だったが、年齢を重ねるにつれ祭殿での祀り手の方に興味は移っていた。
代わり映えのしない毎日を過ごすウイにとって教えの中に生きる祀り手の凛とした姿は非日常の象徴であり、密かな憧れだった。
とはいえこの時点ではあくまでそれは憧れに過ぎない。自分がなりたいという発想は浮かんでいなかった。
転機は弟が15歳を迎え、成人間近となった時。
常々「この家は自分が継ぐから好きなことをして欲しい」と弟や妹に言っていたウイだったが、その弟が「この農家を継ぎたい」という希望を口にしてきた。
家業を手伝っている内にこの仕事が面白くなってきたのだという。そうなると宙に浮くのはウイの立場だ。
とはいえそこまで深刻には考えていなかった。弟が継ぐというならその仕事を手伝ってもいいし、いずれはどこかに嫁いでもいい。家も裕福だし自分にも貯金がある。のんびり考える余裕はいくらでもある。
そんなウイがふと思い出したのは海淵教の祀り手の姿だった。
───そうだ。祀り手の聖別に申し込んでみるというのはどうだろう。選ばれればもちろん嬉しいがどうせ選ばれはしないし、その時は珊瑚の海の城下町の観光を楽しんでから帰ってくればいい。
そうしてウイは珊瑚の海の城下町へとやってきた。故郷とは比べ物にならない人の多さに驚き、活気の満ちる様に感心し、田舎から出てきたお上りさん丸出しで海淵教の聖別を受けた。
そしてうっかり選ばれてしまった。選ばれてしまったのである。
月の民やAIたちよりも野生の獣の方が多そうな、ひたすら農地が広がる農業エリアでサトウキビ栽培を営むジオスキ家の長女として生まれた。
多少は栄えている街に行くには移動用プログラムを最速に設定して飛ばしても1時間はかかるような、そんな恐るべき田舎である。
そんなウイにとって物心ついてからの記憶というとひたすら両親の仕事の手伝いをしていたものしかない。
あとは両親が買い物のために大きな街に行くのについていってそのたびにいつもより贅沢な時間を過ごしたとか、そうした平和な思い出くらいだ。
年頃の少女としてそれなりの閉塞感に対するそれなりの不満は持っていたが、だからといって人生に極端な変化が欲しいとは思わなかった。
両親の苦労も真横で見てきたし、長女ということで幼い弟や妹の面倒を見てきたのもある。下層民でありながら下手な中層民よりよっぽど豊かで満たされた暮らしも送ってきた。
だから自分には農家の跡取り娘という役割が最初から用意されていると知っていた。決められたレールの上をひたすらまっすぐ走っていく人生。SE.RA.PHの下層民ではよくある話だ。
違う人生を歩んでみたいという夢想をしたことがないと言えば嘘になるが、その夢は叶う必要がないと肯定的に諦めてもいた。
そんな彼女の非日常とは海淵教の祭殿が吉日に行っている礼拝である。
農家にとって水は必要不可欠であるため自然と信心深い一家だったジオスキ家は吉日になると祭殿で祀り手の説教を聞いていた。
幼いウイにとってはその後の遊興施設や外食が楽しみだったため心待ちにしていた吉日だったが、年齢を重ねるにつれ祭殿での祀り手の方に興味は移っていた。
代わり映えのしない毎日を過ごすウイにとって教えの中に生きる祀り手の凛とした姿は非日常の象徴であり、密かな憧れだった。
とはいえこの時点ではあくまでそれは憧れに過ぎない。自分がなりたいという発想は浮かんでいなかった。
転機は弟が15歳を迎え、成人間近となった時。
常々「この家は自分が継ぐから好きなことをして欲しい」と弟や妹に言っていたウイだったが、その弟が「この農家を継ぎたい」という希望を口にしてきた。
家業を手伝っている内にこの仕事が面白くなってきたのだという。そうなると宙に浮くのはウイの立場だ。
とはいえそこまで深刻には考えていなかった。弟が継ぐというならその仕事を手伝ってもいいし、いずれはどこかに嫁いでもいい。家も裕福だし自分にも貯金がある。のんびり考える余裕はいくらでもある。
そんなウイがふと思い出したのは海淵教の祀り手の姿だった。
───そうだ。祀り手の聖別に申し込んでみるというのはどうだろう。選ばれればもちろん嬉しいがどうせ選ばれはしないし、その時は珊瑚の海の城下町の観光を楽しんでから帰ってくればいい。
そうしてウイは珊瑚の海の城下町へとやってきた。故郷とは比べ物にならない人の多さに驚き、活気の満ちる様に感心し、田舎から出てきたお上りさん丸出しで海淵教の聖別を受けた。
そしてうっかり選ばれてしまった。選ばれてしまったのである。
基本的には穏やか。のんびり屋。悪く言えば大雑把で掴みどころがない。特徴的な柔らかいイントネーションの方言で喋る。
激しく動じるようなことは少なく、終始落ち着いている。細かいことはあまり気にしない。冷静であり長所のように見えるが、場の空気を読まないという欠点に繋がることも。
(空気を『読めない』のではなく『読まない』のである。場の空気感自体は把握しているが、自分がそれに同調しない)
またおおらかではあるが、天然でも楽天家でもない。むしろ現実的な視点を持てる人物であり、ちょっとした端数は気にしないのに希望的観測や本質を捉えきれていないことにはずばりと意見を言うタイプ。
大した学を身につけているわけではないが、頭の回転は速い。物事の判断基準を持っていて決断も素早い。
ふわふわとした雰囲気であるが中身は個人主義的な側面を持つ。
城下町からすればかなり僻地からやってきた田舎者であり、かなりの世間知らず。故郷ではサーヴァントを見たのも1度や2度くらいしかなかった、というくらいの筋金入り。
なので見るもの全てが珍しく、周りからすると普通のことでもウイは驚き、素直に感心したりする。無知故の失敗も少なくはない。
ウイの優れた判断能力は彼女の諦観によって成り立っている。
自分や他人に必要以上の期待をせず、見切りをつけるのが早い。ざっくりとした判断で見積もりを立て、できないことはできないといっそ冷酷なまでにすっぱり切り捨てる。
裕福な下層民という特殊な立場、農業という時にシビアな判断が求められる職種、長女であるということ、そういった要素がウイの人格をそのように形成した。
が、最近はその能力が少し揺らいでいる。ウイにとって憧れるだけで良かった祀り手という立場になってしまったからである。
期待しないことがウイの精神防衛術だったのに希望が叶ってしまったことはウイの中で齟齬となって渦巻いている。
正直、未だに祀り手の格好をしている自分に対して半信半疑。喜びよりも戸惑いのほうが強い。
アイデンティティの揺らぎによって少し不安定になっており、以前ならば軽く受け流せていた他人からの指摘を上手く受け流せなくなっている。
食事が好きであり大食漢。不味かろうがたくさん食べられればそれでいいというわけではないが、どちらかといえば質より量タイプ。
いくら動き回ってもスタミナが切れないタフな身体はそれだけ多くのエネルギーを要求している。特に芋が好物で、マッシュポテトを目一杯頬張ればしばらくはご機嫌である。
頭の回転は速いものの頭脳労働よりは単純な肉体労働の方が好き。一日中身体を動かしているのがウイの日常であったため、祀り手の仕事は身体が鈍ると感じている。
生まれも育ちも田舎なので、都会である珊瑚の海の城下町はウイにとって物珍しいものの宝庫であり、毎日が非日常で興味の対象。
どこに行っても人がいるということに対してさえ好意を持っている一方、その人口密集度に酔ってしまうこともなくはない。
ざっくりとしたどんぶり勘定でてきぱきと判断を下し、そしてある程度の閾値で収められるためそれで問題ない物事は得意だが、反面精密な計算が必要なことは苦手分野。
正確に数字の帳尻を合わせたり、均一に全ての数を揃えるということは億劫に感じる。求められる以上は渋々こなすがモチベーションは低い。
またただ馬力があればそれでいい肉体労働は得手だが細かい作業は不得意。指先が不器用で、縫い物などをさせても出来栄えはよろしくない。
「現実とはこんなもの」と割り切り、折り合いをつけていたのに予期せぬ幸運が身に舞い降りてきてしまった少女。
今はまだその事実に困惑しているが、いずれは祀り手として必要な心持ちを身につけていくだろう。
激しく動じるようなことは少なく、終始落ち着いている。細かいことはあまり気にしない。冷静であり長所のように見えるが、場の空気を読まないという欠点に繋がることも。
(空気を『読めない』のではなく『読まない』のである。場の空気感自体は把握しているが、自分がそれに同調しない)
またおおらかではあるが、天然でも楽天家でもない。むしろ現実的な視点を持てる人物であり、ちょっとした端数は気にしないのに希望的観測や本質を捉えきれていないことにはずばりと意見を言うタイプ。
大した学を身につけているわけではないが、頭の回転は速い。物事の判断基準を持っていて決断も素早い。
ふわふわとした雰囲気であるが中身は個人主義的な側面を持つ。
城下町からすればかなり僻地からやってきた田舎者であり、かなりの世間知らず。故郷ではサーヴァントを見たのも1度や2度くらいしかなかった、というくらいの筋金入り。
なので見るもの全てが珍しく、周りからすると普通のことでもウイは驚き、素直に感心したりする。無知故の失敗も少なくはない。
ウイの優れた判断能力は彼女の諦観によって成り立っている。
自分や他人に必要以上の期待をせず、見切りをつけるのが早い。ざっくりとした判断で見積もりを立て、できないことはできないといっそ冷酷なまでにすっぱり切り捨てる。
裕福な下層民という特殊な立場、農業という時にシビアな判断が求められる職種、長女であるということ、そういった要素がウイの人格をそのように形成した。
が、最近はその能力が少し揺らいでいる。ウイにとって憧れるだけで良かった祀り手という立場になってしまったからである。
期待しないことがウイの精神防衛術だったのに希望が叶ってしまったことはウイの中で齟齬となって渦巻いている。
正直、未だに祀り手の格好をしている自分に対して半信半疑。喜びよりも戸惑いのほうが強い。
アイデンティティの揺らぎによって少し不安定になっており、以前ならば軽く受け流せていた他人からの指摘を上手く受け流せなくなっている。
食事が好きであり大食漢。不味かろうがたくさん食べられればそれでいいというわけではないが、どちらかといえば質より量タイプ。
いくら動き回ってもスタミナが切れないタフな身体はそれだけ多くのエネルギーを要求している。特に芋が好物で、マッシュポテトを目一杯頬張ればしばらくはご機嫌である。
頭の回転は速いものの頭脳労働よりは単純な肉体労働の方が好き。一日中身体を動かしているのがウイの日常であったため、祀り手の仕事は身体が鈍ると感じている。
生まれも育ちも田舎なので、都会である珊瑚の海の城下町はウイにとって物珍しいものの宝庫であり、毎日が非日常で興味の対象。
どこに行っても人がいるということに対してさえ好意を持っている一方、その人口密集度に酔ってしまうこともなくはない。
ざっくりとしたどんぶり勘定でてきぱきと判断を下し、そしてある程度の閾値で収められるためそれで問題ない物事は得意だが、反面精密な計算が必要なことは苦手分野。
正確に数字の帳尻を合わせたり、均一に全ての数を揃えるということは億劫に感じる。求められる以上は渋々こなすがモチベーションは低い。
またただ馬力があればそれでいい肉体労働は得手だが細かい作業は不得意。指先が不器用で、縫い物などをさせても出来栄えはよろしくない。
「現実とはこんなもの」と割り切り、折り合いをつけていたのに予期せぬ幸運が身に舞い降りてきてしまった少女。
今はまだその事実に困惑しているが、いずれは祀り手として必要な心持ちを身につけていくだろう。
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