最終更新:ID:OGUctPy90Q 2022年09月17日(土) 13:51:08履歴
「都市が動く、なんてバカだよね。煩くてかなわないし、何より隙間ができて───」
「こうして、ネズミが入っちゃう」
「こうして、ネズミが入っちゃう」
地下で暮らしている最中に一度強奪され、泣く泣く新調した外套。
なんだかんだで少ない稼ぎを溜め込んでいたキスカだったが、地上に買いに行く際の協力者に勧められてやや奮発。
自身の存在をやや薄く見せかける、物理攻撃・魔術攻撃を受け流すなどかなり気合いの入った材質で出来ている。
他人の一押しもあったとはいえ、このようなものを選ぶ辺りにキスカの臆病さが出ている。
なんだかんだで少ない稼ぎを溜め込んでいたキスカだったが、地上に買いに行く際の協力者に勧められてやや奮発。
自身の存在をやや薄く見せかける、物理攻撃・魔術攻撃を受け流すなどかなり気合いの入った材質で出来ている。
他人の一押しもあったとはいえ、このようなものを選ぶ辺りにキスカの臆病さが出ている。
真紅い髪を伸ばした女性。真後ろで束ねており、房の根元の大きな直飾りが目を引く。
常にボロついた外套を纏っており、その下は長袖の柄物のシャツに長いジーパン。歩きやすさを優先してスニーカーを好む。
基本地下暮らしのため肌は白く、外套の余った布を上に引き寄せて口元も隠している。
外套の下には絹糸のような、線の細い身体が隠されている。
その外套も最近新調した。
常にボロついた外套を纏っており、その下は長袖の柄物のシャツに長いジーパン。歩きやすさを優先してスニーカーを好む。
基本地下暮らしのため肌は白く、外套の余った布を上に引き寄せて口元も隠している。
外套の下には絹糸のような、線の細い身体が隠されている。
その外套も最近新調した。
鉄の大洋に住んでいた月の民……とすら、呼ばれぬかも知れない人々。所謂『ナナシ』の生まれ。
戸籍もなければファミリーネームもない少女は、ただ親からキスカと呼ばれ、役に立つかも分からぬ妙ちきりんな運動技術と物騒な道具を少し貰って、いつしかそんな親とも離れ離れになり、ただ日ごとに違う月の民から与えられる仕事で暮らしていた。
そんな中で収入が良く、かつ長期的に継続が見込める仕事を振られ、二つ返事で了承。
その仕事とは他国に侵入し、情報の横流しや侵入の手助けを行う先行隊としての役割……
つまり、スパイというものだった。
彼女が派遣された先は、焔の海の移動都市、その下の機構整備用通路。
機構回廊とあだ名されたその区画を調べ上げ、やがて来るだろう鉄からの追加人員を待った。
が、そんなものは来なかった。
給料も、最初に支払われた分で終わりだった。
というわけで単身焔に不法に侵入した事になったキスカ。焔の海の移動都市……その下に潜む彼女は、とにかく急いでいる人や事故で迷い込んだ人など……そういった人々を相手に案内業を営んでいる。
赫赫と耀く文明の街の下で、まるでネズミが這うように。彼女は地下を駆け回っていた。
いつか、光の元で。
戸籍もなければファミリーネームもない少女は、ただ親からキスカと呼ばれ、役に立つかも分からぬ妙ちきりんな運動技術と物騒な道具を少し貰って、いつしかそんな親とも離れ離れになり、ただ日ごとに違う月の民から与えられる仕事で暮らしていた。
そんな中で収入が良く、かつ長期的に継続が見込める仕事を振られ、二つ返事で了承。
その仕事とは他国に侵入し、情報の横流しや侵入の手助けを行う先行隊としての役割……
つまり、スパイというものだった。
彼女が派遣された先は、焔の海の移動都市、その下の機構整備用通路。
機構回廊とあだ名されたその区画を調べ上げ、やがて来るだろう鉄からの追加人員を待った。
が、そんなものは来なかった。
給料も、最初に支払われた分で終わりだった。
というわけで単身焔に不法に侵入した事になったキスカ。焔の海の移動都市……その下に潜む彼女は、とにかく急いでいる人や事故で迷い込んだ人など……そういった人々を相手に案内業を営んでいる。
赫赫と耀く文明の街の下で、まるでネズミが這うように。彼女は地下を駆け回っていた。
いつか、光の元で。
一見して明朗、常に笑顔の女性。
人と話す際の彼女は笑顔を保ち、不快感、不信感を与えない。
発言も明るくハキハキとがモットーだが、持ち合わせる魔術のために聞かせたい人間以外にはサッパリ聞こえないという立ち回りすら可能。
薄暗い闇の中で、懐中電灯の灯りのような存在感を見せる。
懐中電灯の、という言い方になるが。
実際に彼女を見ると非常に線と気配が細く、注視していなければすぐに何処かへスルリと消える不安定感を持つ。
また、人が見ていない時の彼女の表情は非常に薄暗く、そして気配も薄い。
案内業を営んでこそいるが人間嫌いで、財布が寂しくない日には誰にも見つからないよう暗闇で蹲っている事をすら好む。とはいえそれは妥協案で、本当ならば安全な家が欲しい、という考えも持ち合わせる。
そしてその鏡写しとして、人からの好意に慣れない。
一応親も居たとはいえ共に過ごした時間は長くなく、それ以降も他人の庇護というものは殆ど受けずに育ったキスカにとっては、仕事の報酬という形以外で人からの何かを受け取ったことがほぼ無く、それ故に対価なしに何かを施される事に一切の耐性が無い。
そのためそういったものをほぼ反射的に突き返し、以降そうしようとした相手を避けようとする傾向がある。結果として仕事上の関係以外で知人という物に乏しく、職務以外の会話をした経験も少ない。
自分がどちら側に回るかに関わらず、「店員と客」という関係性以外で他人と付き合うことが苦手である。
過酷な環境に適応してきた反動かやや底意地が悪く、閉所の移動に苦しむ他人を見ることをちょっとした楽しみとする。
細い体つきのために自身はスルスルとすり抜けられる通路へと他人はそうで無いことをわかっていて誘導する、最短経路だからと明らかに頭を打つような通路を選ぶなど、むしろ案内人としてはタチが悪い方。
仕事としてはあんまりな事は薄々理解はしているものの、この程度しか楽しみがないとして、一組あたり1回という制限を(無論客には伝えずに)設けて案内している。しかも全く通れない、ではなく通るのにまあまあ苦しむ、程度の難所を選択、腹や尻がつっかえたり頭をぶつけたりつまづくなどする人の顔を見て満足感を得ている。
ただ、これを行なって相手を観察し、それなりに反応が良く、かつオーダーに余裕がある場合には観光スポットに寄り道するなどサービスを挟む事もたまにある。
他人を振り回すのが好きなのだと自虐するが、喜んでいる顔も嫌いではないのは事実ではある。
ほぼ自分のみの世界で生きてきているせいか、それなりに頭が硬い。
他人に自分の価値観を押し付ける真似はしない(する相手がいないとも言う)が、逆に自分が納得いかない場合他人の発言は中々受け入れない。
お給金を貰えないなら人の言う通りにする必要はない、という考えが根底にあるからだが、このために今までやってこなかったことが山ほどある。
運動方面にそれなりに適性があるが、閉所がテリトリーである通り彼女のやる運動はハシゴの上り下りや段差の素早い上下程度。それ以外もできるなんて事は彼女自身殆ど分かっていない。
何よりも平穏を求めているタイプ。
彼女の言う平穏とは人と付き合わずに生きていける状態を指すわけで、つまるところ不労所得で暮らせるのが理想。
食事も睡眠も人前ではやりたくない。とにかく一人がいい。肌を重ねるなど以ての外。
しかし実のところ寂しいという感情は人一倍持っている。持った上で、その感情が何から来るものなのか、という事については遠ざけている。
自分が面倒臭い性分である事も理解している。
した上でどうしようもないので、他人に晒さないようにだけ気をつけて、改善するつもりもないまま面倒臭い生き方をするしかないと思っている。
人と話す際の彼女は笑顔を保ち、不快感、不信感を与えない。
発言も明るくハキハキとがモットーだが、持ち合わせる魔術のために聞かせたい人間以外にはサッパリ聞こえないという立ち回りすら可能。
薄暗い闇の中で、懐中電灯の灯りのような存在感を見せる。
懐中電灯の、という言い方になるが。
実際に彼女を見ると非常に線と気配が細く、注視していなければすぐに何処かへスルリと消える不安定感を持つ。
また、人が見ていない時の彼女の表情は非常に薄暗く、そして気配も薄い。
案内業を営んでこそいるが人間嫌いで、財布が寂しくない日には誰にも見つからないよう暗闇で蹲っている事をすら好む。とはいえそれは妥協案で、本当ならば安全な家が欲しい、という考えも持ち合わせる。
そしてその鏡写しとして、人からの好意に慣れない。
一応親も居たとはいえ共に過ごした時間は長くなく、それ以降も他人の庇護というものは殆ど受けずに育ったキスカにとっては、仕事の報酬という形以外で人からの何かを受け取ったことがほぼ無く、それ故に対価なしに何かを施される事に一切の耐性が無い。
そのためそういったものをほぼ反射的に突き返し、以降そうしようとした相手を避けようとする傾向がある。結果として仕事上の関係以外で知人という物に乏しく、職務以外の会話をした経験も少ない。
自分がどちら側に回るかに関わらず、「店員と客」という関係性以外で他人と付き合うことが苦手である。
過酷な環境に適応してきた反動かやや底意地が悪く、閉所の移動に苦しむ他人を見ることをちょっとした楽しみとする。
細い体つきのために自身はスルスルとすり抜けられる通路へと他人はそうで無いことをわかっていて誘導する、最短経路だからと明らかに頭を打つような通路を選ぶなど、むしろ案内人としてはタチが悪い方。
仕事としてはあんまりな事は薄々理解はしているものの、この程度しか楽しみがないとして、一組あたり1回という制限を(無論客には伝えずに)設けて案内している。しかも全く通れない、ではなく通るのにまあまあ苦しむ、程度の難所を選択、腹や尻がつっかえたり頭をぶつけたりつまづくなどする人の顔を見て満足感を得ている。
ただ、これを行なって相手を観察し、それなりに反応が良く、かつオーダーに余裕がある場合には観光スポットに寄り道するなどサービスを挟む事もたまにある。
他人を振り回すのが好きなのだと自虐するが、喜んでいる顔も嫌いではないのは事実ではある。
ほぼ自分のみの世界で生きてきているせいか、それなりに頭が硬い。
他人に自分の価値観を押し付ける真似はしない(する相手がいないとも言う)が、逆に自分が納得いかない場合他人の発言は中々受け入れない。
お給金を貰えないなら人の言う通りにする必要はない、という考えが根底にあるからだが、このために今までやってこなかったことが山ほどある。
運動方面にそれなりに適性があるが、閉所がテリトリーである通り彼女のやる運動はハシゴの上り下りや段差の素早い上下程度。それ以外もできるなんて事は彼女自身殆ど分かっていない。
何よりも平穏を求めているタイプ。
彼女の言う平穏とは人と付き合わずに生きていける状態を指すわけで、つまるところ不労所得で暮らせるのが理想。
食事も睡眠も人前ではやりたくない。とにかく一人がいい。肌を重ねるなど以ての外。
しかし実のところ寂しいという感情は人一倍持っている。持った上で、その感情が何から来るものなのか、という事については遠ざけている。
自分が面倒臭い性分である事も理解している。
した上でどうしようもないので、他人に晒さないようにだけ気をつけて、改善するつもりもないまま面倒臭い生き方をするしかないと思っている。
パラメデス:機構回廊の整備をしている人。
いわゆる正当な回廊の住人。観光客を彼らの元に案内して見せることこそあるが、その際にキスカ自身はコソコソせねばならない。何せ焔の海の正規住人ではない分、彼らのような立場にしっかり認知されてしまってはどういう目に遭うか分からない。
故、彼本人のことは嫌いではないものの、回廊の正規労働者の事もキスカは怖がっている。
サモテス:古鉄の亀都に居住している人。
一度だけ案内をした事があるが、その際の反応がオーバーすぎる程度には豊富であり、調子に乗ってやや余分に観光させてしまった。
しかし仕事以外の会話はあまり交わしていないため、例えば彼がどこの所属だとか、実際はトップ級の出力を持つサーヴァントであることは殆ど分かっていない。
いわゆる正当な回廊の住人。観光客を彼らの元に案内して見せることこそあるが、その際にキスカ自身はコソコソせねばならない。何せ焔の海の正規住人ではない分、彼らのような立場にしっかり認知されてしまってはどういう目に遭うか分からない。
故、彼本人のことは嫌いではないものの、回廊の正規労働者の事もキスカは怖がっている。
サモテス:古鉄の亀都に居住している人。
一度だけ案内をした事があるが、その際の反応がオーバーすぎる程度には豊富であり、調子に乗ってやや余分に観光させてしまった。
しかし仕事以外の会話はあまり交わしていないため、例えば彼がどこの所属だとか、実際はトップ級の出力を持つサーヴァントであることは殆ど分かっていない。
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