GURPSよろず - 統合失調症

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    第4版『ベーシックセット』第3章「不利な特徴」B145P参照。
    Split Personalityの特徴名の訳語は二転三転している。第4版で採用されている「統合失調症」よりも適切な訳かつ、精神医学上のある種の病名をあてた訳語は「解離性同一性障害」。ただし、特徴の効果に即した「多重人格」のほうがより適切な訳であるとの指摘もある。第3版文庫版では「精神分裂」、完訳版では「多重人格」と訳されていた。これらの中では「多重人格」が一番しっくりくると思われる。

    不利特徴「多重人格」(Split Personality) B145P

    多重人格」[-15CP*]……精、自制可能

     あなたの体は、二つ以上の異なる人格によって支配されています。それぞれの人格は独自の個性と行動パターンを有しています。それぞれは違う記憶を持っていて、違う名前を使っていることもあります。
     それぞれの人格ごとに精神的不利な特徴と5つまでのの“パック”を選んでください。うまく機能するのであれば、知力知覚力意志力を変更したり、精神的有利な特徴を選んでもかまいません。精神的性質の各“パック”は、合計CPの価値(“パックの価格”)が同じでなければなりません。あなたのCP総計を計算する時には“パックの価格”を1回(1つの特徴のように)計算します――人格ごとに1回ではありません。すべての人格は同じ肉体的性質と技能を持っています(ただし人格によっては、特定の技能を使おうとしないこともあるでしょう)。“パック”に含まれていない精神的性質も共有されます。

     あなたのキャラクターは緊張状態に置かれたら、自制判定を行ないます(ただしゲーム内時間で1時間に1回までです)。判定に失敗すると、いままでの人格が別の人格に入れ替わります。あなたはその精神的不利な特徴に従って行動してください。もしあなたがいくつも人格を持っているときには、局面に応じてGMが選ぶか、ランダムに決定します。
     あなたの人格はすべて幾分浅薄で不自然です。反応判定に常に-1の修正を受けます。あなたの人格が変わる瞬間を目撃したNPCは、あなたを危険な人物とみなします(おそらくそれは正しいのですが)。反応に-3の修正をうけます。
    例:
    三井太郎は3つの人格を持っています。

    “三井大佐”は厳格な人物で、以下の“パック”を持っています。
    [-10CP]「妄想/自分は軍の大佐である」
    [-10CP]「名誉重視/軍人」
    [ -1CP]「:儀式の際には直立不動」

    “次郎”はパーティ好きで、以下の“パック”を持っています。
    [-10CP]「意志力-2」
    [-10CP]「強迫行為/宴会(6)」
    [ -1CP]「:昼間寝て夜歩く」

    “三郎”はトラブルメーカーで、以下の“パック”を持っています。
    [ -5CP]「自信過剰(12)」
    [-15CP]「トリックスター
    [ -1CP]「:面白半分に盗む」

    この3つの人格はみな、三井太郎の他の性質をすべて共有します。
    それぞれの“パック”の各合計は-21CPです。三井太郎のプレイヤーは-21CPを1回主張します。「多重人格(12)」は-15CPの特徴ですから、これらすべての合計CPは-36CPです。