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インド帝国(Indian empire)という呼称は対外的な名称の一つであり、国内では単にहिंदुस्तान(ラテン文字転写:Hindustān、ヒンドゥスターン)か、もしくはभारत(ラテン文字転写:Bhārat、バーラト)のいずれかが用いられており、憲法上の正式名称もこの2つとなっているが、公文書上でラテン文字で自国を表す際には正式な国名のラテン文字転写を使うか、India、Indian empireを使用することもある。略称としてはहिन्द(ラテン文字転写:Hind、ヒンド/ヒンドゥ)が主に用いられる。

<sup>↑国家主席府兼パードシャーの宮殿


↑首相府


↑円形の国会議事堂</sup>

インドの政治は憲法に基づいた立憲的なものであり、その概要は憲法に規定されている。インド憲法は今までに何度も改正され、修正されている。

インドの国家元首はパードシャーである。パードシャーは権力を全く持っておらず、閣僚の長としての首相の任命、法律の認証といった名目的な権限なども行使しない。現在行っている公務は各行事への臨席や文書の発表に際する読み上げだけである。国家の象徴的な存在で、インド大反乱を機にイギリスによって一度は解体されたムガル帝国の後裔である。80歳で自動的に退位することとなり、それ以上の年齢の者は継承権を失う。

国家主席は外交官の接受や勲章の授与などの儀礼的な職務から、議会の解散や閣僚の任免、条約の批准などの大幅な権限を有しており、実質的な元首としての機能を果たしている。また、インド軍の最高司令官である。首相は議会に指名されて内閣を組織し、議会に責任を負う。憲法上は国家主席は外交政策と軍事、首相はその他の内政上の業務を担うという分担があるものの、慣例により現在まで国家主席と首相は同一人物が指名されており、その業務は事実上一体のものとなっているので、まとめて「指導者(ネータージー)」という1つの肩書き、または役職として扱われている。

インド国民軍

インドにはインド・アーリア系、ドラヴィダ系、オーストロアジア系、モンゴロイド(シナ・チベット)系などの民族が存在し。それらをまとめて「インド人」と称する。

宗教的にはヒンドゥー教が多数派で、次いでイスラム教、キリスト教、シク教と続く。憲法で信教の自由が保障されており、インドは世俗国家である。一方で藩王国や一部の州では特定の宗教を優先的に保護することが認められている。

インド全体での公用語はヒンドゥスターニー語(ヒンディー語、ウルドゥー語)、ペルシア語、英語であり、また州ごと、藩王国ごとに地域の公用語を定めることができる。最も話者が多いのはヒンドゥスターニー語(特にヒンディー語)、続いてベンガル語である。公用語たるペルシア語、英語を第一言語とする者はかなりの少数派であるが、ペルシア語はインド北西部の、英語はインド全土のリングワ・フランカとして民族の垣根を越えてコミュニケーションを行うための重要なツールとなっている。