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アラビア語での表記は「الجمهورية العربية السورية‎」

シリア・アラブ共和国の歴史はイスラム過激派との抗争の歴史である。

(アディーブ・アル＝シーシャクリー独裁時代)
1940年
将校であるアディーブ・アル＝シーシャクリーがフランスからの独立戦争を起こし独立に成功した。
独立戦争の成功の要因としてはフランスがナチスドイツに劣勢状態であったことでシリアの反乱を阻止するだけの兵力を投入することができなかったからだといわれている。

1941年
自治権を求めるアラウィー派が反乱を起こす。
政府軍によって一旦は鎮圧されるものの依然として勢力は残存していた。

1942年
前年のアラウィー派に次ぎドゥルーズ派による反乱が発生する。
この反乱はアラウィー派の反乱より規模は小さかったものの鎮圧に手間取り自体が終息するまでは2年の時を有する。

1944年
ドゥルーズ派の反乱の鎮圧が完了。
しかしこちらも完全に過激派勢力を一掃するには至らずアラウィー派と同様に大きな火種となる。

1947年
アトラントローパ計画によって沿岸部の施設、漁村が消滅。
国土の内沿岸部の割合は他国ほど大きくない為ほかの地中海沿岸諸国と比べると損害は軽かった。
しかし沿岸部に住む住民たちが難民化して首都などに移り住んだため治安は悪化し、物価も向上した。

1953年
政府は数年にも及ぶ難民問題やそれに付随する問題にとっての具体的な解決策を示すことができなかった。
これにより首都でデモが発生。
一時は議会が占領されるほどであったがすぐに鎮圧された。

1955年
難民問題は一応の解決を見せ、経済不況からも徐々に脱却しようとしていたが地中海不況に巻き込まれる。
これにより再び経済は地の果てに落ちることとなった。

1960年
シリアはこのころには独裁政権による政策の円滑化が功を奏し再び、経済復旧しつつあった。

(ハーフィズ・アル＝アサド独裁時代)
1971年
アディーブ・アル＝シーシャクリーがドゥルーズ派の過激派勢力によって演説中に射殺される。
同年、ハーフィズ・アル＝アサドによる政権が成立する。

1972年
シリア社会民族党(SSNP)内で急進派のクーデターが発生するも未遂に終わる。

1978年
ムスリム同胞団が蜂起。
この混乱に乗じてアラウィー派とドゥルーズ派も蜂起する。

(バッシャール・アル＝アサド独裁時代)
1998年
アラウィー派のテロによりハフィーズ・アル＝アサドが死亡する。
政権は息子であるバッシャール・アル＝アサドが引き継ぐ。
(バッシャール・アル＝アサド独裁政権)
政権発足後すぐにバッシャール・アル＝アサドはアラウィー派の掃討作戦を開始。
現在も継続中である。

シリア・アラブ共和国は建国当初からシリア社会民族党(SSNP)の一党独裁政治である。
大統領はSSNPの党員のうちから選ばれることとなっている。
またシリアにおいてSSNPの一党独裁が長期において成功しているのは各地のイスラム過激派の反乱やアトラントローパ計画による経済不況などを最終的には退けてきたという実績や
それらの外的要因から国を維持するために独裁政権のような即座に素早く動ける政府が必要とされたからである。
つまり国体を脅かしている反乱組織などによってこの政権は支えられているということである。

首都であるダマスカスは内戦の影響によりテロなどが発生する可能性があり他国の首都と比較すると治安は悪いと言わざるを得ない。
また係争地に近い都市やアトラントローパ計画によって影響を受けた沿岸部などでは治安は崩壊しており首都やその他の大都市に脱出する住民も少なくなく、これらもまた難民問題という形で治安の悪化に貢献する形となっている。