ノスしるべ (ノスタルジア紹介wiki) - リスト
フランツ・リスト。『ピアノの魔術師』とも呼ばれる。
ハンガリー出身のコンポーザーでサリエリの生徒の1人でもある。パガニーニのヴァイオリンを聴き,超絶技巧の道を歩むよう決意する。派手なパフォーマンスで魅せる美形のスーパースターで,多くの女性たちを虜にした。ピアノの弦を切ってしまう程の力で鍵盤を叩いたので,メーカーは彼に壊されないよう耐久力のあるピアノを開発していった。ちなみに,ノスタルジアのリアルリサイタルでおなじみトークを挟みながらの演奏会という形式は,リストが始めたものとも考えられている。
後には人格者としても知られるようになり,多くのコンポーザーと親交をもち生徒からも慕われていた。彼の演奏を聴いた伊藤博文は,リストを日本に招いて音楽教育をさせたいと駄々をこねたとか。74歳没。

なお、彼の楽曲の譜面に頻発する交差演奏は実際に彼がそのようにして奏でていたものである。

ショパンがノスタルジアにおけるボス的存在であるならば、リストは「裏ボス」的存在である。作曲者名としては表記されていないが、ノスタルジアに収録された管弦楽曲のピアノ用編曲は、多くがリストによって高難度譜面として制作されたものがベースとなっている。
音の響きにリストらしさが現れているので、新曲に「奴の気配」を感じたなら、間違いなくそこにリストが潜んでいるはずだ。

ノスタルジアに収録されている曲
パガニーニによる大練習曲第6番「主題と変奏」
愛の夢
ラ・カンパネラ
ハンガリー狂詩曲第2番 ※期間限定解禁楽曲

ピアノ編曲
結婚行進曲
魔王
交響曲第5番第1楽章"運命"
交響曲第7番第1楽章?
交響曲第9番第4楽章"歓喜の歌"
ウィリアム・テル序曲?
死の舞踏?
収録されてないおすすめ楽曲
◆超絶技巧練習曲 第4番「マゼッパ」
タイトルからして物騒。8分ほどの曲だが,最初の2分を聴くだけでもその迫力は伝わるはず。弾ける人はそうそういない。

◆演奏会用練習曲より ため息
まさにため息が出るほど美しい楽曲。ノスタルジアに収録されたら,えんえんグリッサンドが続く事うけあい。

◆ハンガリー狂詩曲 第2番
8分程の長い曲であるが,終盤に,なんとクシコス・ポストの元ネタと思われるフレーズが登場する。当時の著作権って一体・・・。

◆ヘクサメロン
この辺からは,知識として知っていただければ・・・。6人のピアニストによる合作。ツェルニーやショパンも参加しており,リストがまとめ上げた。リストはこの曲が気に入っていたらしく,たびたび弾いていたという。みんなで楽しく作っていた思い出があったのかもしれない。コンポーザー達の合作って,音楽ゲームに始まった事ではないんだなぁ。

◆孤独の中の神の祝福
「詩的で宗教的な調べ」第3曲。ガンガンに掲載されていた漫画「スパイラル」で取り上げられていたので,知っている人もいるのでは。傑作だが,15分と長く深い作品なので少々難解ではある。

◆無調のバガテル
音楽を極めたリストは,ついに調のない楽曲まで作ってしまう。それがこのピアノ曲・「無調のバガテル」である。全体を通して,何とも言えない独特の雰囲気が漂う。だがさらにその上を行くのが,下記の「暗い雲」である。

◆暗い雲
「不安な雲」「灰色の雲」など,表記には揺れがある。2分程度の曲だが,聴くには注意が必要。この曲,とてつもなく暗いのである。エリック・サティのヴェクサシオンと良い勝負かも知れない。リストが晩年に作った作品であり,現代音楽に通じる部分もあるという。