-EPISODE TETRA-
最終更新：
seven_arcknight 2023年03月24日(金) 23:50:38履歴
七人の天宮騎士外伝
-EPISODE TETRA-
『何から何まで世話になった分はこれより働かせて頂くでござる。』
「…二国間の戦乱を治める手掛かりをなんとしても掴み取る事を願っておるぞ、鉄斗…いや、バルギルよ。」
この物語は、天帝の命を受け転移中、別地へ飛ばされた鉄斗羅がどうしていたかの一部を記していこう。
�”垰�着・邂逅
とある世界とある荒野、そこに1人の男が倒れていた。
『…ここ…は…？』
男は目覚めた。
『一応、着いたのだろうか。しかしあの時の衝撃で仲間と逸れてしまった上に丸腰か。これからどうしたものか』
男の名は【鉄斗羅頑駄無(テトラガンダム)】、天界よりこの世界の異変の調査・修正を命じられこの世界に降り立った。
『…考えるだけでは何も進まんでござるが、体が動かぬ…』
鉄斗羅は立ちあがろうとするも、転移時に受けたダメージが深く、動けない状態でいた。その時、
「グルルル…ガウガウッ‼︎」
『しまった…野犬の群れか…しかし体が…！』
「ガアアア‼︎」
『…くっ！』
「ヒヒヒヒヒィィィィンッッ‼︎」\ドガッ/
「キャインキャイン…！」
『…⁉︎馬…？』\ドサッ/
鉄斗羅は再び気を失ってしまった。
「………これは…」
馬上には男が跨っていた。男は馬に鉄斗羅を拾い上げさせ、何処かへ連れ去っていった。
��挨拶
—一夜が明け—
『…はっ⁉︎ここは…？』
「目覚めたか。わしの名はマスターガンダム。そしてここは帝都外れのわしの家じゃよ」
名乗られて数秒、鉄斗羅の脳裏にはかつて天宮を混乱に陥れた同名の男が過った。
『…マスター⁉︎』\ガバッ/
「？どうした…？」
『あ、いえ失礼申した…知っている名であったので』
「ははは、そう言う事か。気にせんよ」
この老人は鉄斗羅の知る男とは全くの別人であると認識、安堵した。そして、
『拙者、鉄斗羅と申す。ところで、あなたが拙者をお助けに…？』
「まぁわしと言うより此奴のが先にお主を見つけたんじゃがな」\ヒヒヒヒン…/
窓の外から野犬達に蹴りを入れたあの馬、風雲再起クラウディアが頭を突っ込んでいた。
『そ、そうであったか。かたじけない。』
「してお主、帝国の者でもマーキュリアスの者でもないな。他はわからずともわしはすぐわかる。それになぜあんな所に倒れておった？」
『ウッ⁉︎そ、それは…』
「…すまん、お主がもう少し回復してからでよい」
『かたじけない…』
そしてさらに3日が過ぎた。
『マスター殿』
「お、もうよいのか。その様子だと話す気にもなっておるようじゃの。待っておれ茶を淹れてやろう。」
『かたじけないでござる』
�７舒�
『まずはマスター殿、あなたの察しの通り拙者はこの世界の者ではござらぬ。』
「じゃろな。して？」
『上司にあたる者より、この世界に不穏な気配を感じるのでそれを調べ、治めるよう命じられ拙者とその他に六人の仲間とでこの世界に降り立ったのでござるが…』
「逸れて、倒れておったと」
『でござる。』
鉄斗羅は、天界の件は伏せつつ話せる範囲マスターに語る。
「わしは一応このジュピタリアス帝国でも少し偉めの立場でもあるんじゃが…趣味は諸国漫遊でな。愛馬とのんびり修行しつつ余生を送っておったんじゃが、お主の言う不穏な気配、わしも少し気になってはおる。」
『マスター殿…』
「鉄斗羅、どうじゃ？わしと取引をせぬか」
『取引…？』
�ぜ莪�
『取引…とは…？』
鉄斗羅の不審そうな眼差しを受けつつマスターは話す。
「わしとお主で二国の事を陰ながら調べるんじゃ。わしは帝国内を調べる。お主にはマーキュリアス及びその周辺地域を調べて欲しい。」
『ふむ…』
まだ怪しむ鉄斗羅をチラ見し、
「タダとは言わぬ。わしの持ってる権力を使ってお主に一通りの装備と地図を提供しよう。そして六人の仲間を見かけたら教える。どうじゃ？」
鉄斗羅は敵わないなと言う顔をし、
『…保護して頂いた礼もある。引き受けるでござるよ。』
マスターは鉄斗羅の肩を叩き
「話のわかる奴は好きじゃぞ。では明日にでも準備に取り掛かろう」
『心得た。』
�セ拇戞⊇侘�
翌日
「ここがわしとかつての教え子達が管理しておる倉庫じゃ。好きに装備を整えるとよい」
『しかし、大丈夫なのでござるか？』
「よいよい、わしがうまく誤魔化す」
鉄斗羅は倉庫を見回す。すると奥に何かを見つけた。
『この仮面…これだ！』
「ではわしは外で体操でもしておるかー」
数分後
『出来たでござる』
「ほー…鉤爪にダガーが2本…これだけでいいのか？それにその仮面は…？」
『これは一種の決意の証でござる』
倉庫から出てきた鉄斗羅の姿はどこか、牙忍時代のそれと似ていた。
『拙者、故郷では忍びだったでござるからな。馴染むんでござるよ。』
「そうかそうか。なかなか様になっておるぞ」
『さて、行くでござ…』
「まぁ待て、お主の正体を隠すためにも、偽名を名乗ってはどうじゃ」
『偽名でござるか』
「バルギル、かつて病に倒れた息子の名をお主に貸そう。その仮面は元々息子のなんじゃが、お主ならよい。声も背丈もよく似ておる。」
『マスター殿…何から何まで世話になった分はこれより働かせて頂くでござる。』
「…二国間の戦乱を治める手掛かりをなんとしても掴み取る事を願っておるぞ、鉄斗…いや、バルギルよ。」
『…では！』
EPISODE TETRA 完
-EPISODE TETRA-
『何から何まで世話になった分はこれより働かせて頂くでござる。』
「…二国間の戦乱を治める手掛かりをなんとしても掴み取る事を願っておるぞ、鉄斗…いや、バルギルよ。」
この物語は、天帝の命を受け転移中、別地へ飛ばされた鉄斗羅がどうしていたかの一部を記していこう。
�”垰�着・邂逅
とある世界とある荒野、そこに1人の男が倒れていた。
『…ここ…は…？』
男は目覚めた。
『一応、着いたのだろうか。しかしあの時の衝撃で仲間と逸れてしまった上に丸腰か。これからどうしたものか』
男の名は【鉄斗羅頑駄無(テトラガンダム)】、天界よりこの世界の異変の調査・修正を命じられこの世界に降り立った。
『…考えるだけでは何も進まんでござるが、体が動かぬ…』
鉄斗羅は立ちあがろうとするも、転移時に受けたダメージが深く、動けない状態でいた。その時、
「グルルル…ガウガウッ‼︎」
『しまった…野犬の群れか…しかし体が…！』
「ガアアア‼︎」
『…くっ！』
「ヒヒヒヒヒィィィィンッッ‼︎」\ドガッ/
「キャインキャイン…！」
『…⁉︎馬…？』\ドサッ/
鉄斗羅は再び気を失ってしまった。
「………これは…」
馬上には男が跨っていた。男は馬に鉄斗羅を拾い上げさせ、何処かへ連れ去っていった。
��挨拶
—一夜が明け—
『…はっ⁉︎ここは…？』
「目覚めたか。わしの名はマスターガンダム。そしてここは帝都外れのわしの家じゃよ」
名乗られて数秒、鉄斗羅の脳裏にはかつて天宮を混乱に陥れた同名の男が過った。
『…マスター⁉︎』\ガバッ/
「？どうした…？」
『あ、いえ失礼申した…知っている名であったので』
「ははは、そう言う事か。気にせんよ」
この老人は鉄斗羅の知る男とは全くの別人であると認識、安堵した。そして、
『拙者、鉄斗羅と申す。ところで、あなたが拙者をお助けに…？』
「まぁわしと言うより此奴のが先にお主を見つけたんじゃがな」\ヒヒヒヒン…/
窓の外から野犬達に蹴りを入れたあの馬、風雲再起クラウディアが頭を突っ込んでいた。
『そ、そうであったか。かたじけない。』
「してお主、帝国の者でもマーキュリアスの者でもないな。他はわからずともわしはすぐわかる。それになぜあんな所に倒れておった？」
『ウッ⁉︎そ、それは…』
「…すまん、お主がもう少し回復してからでよい」
『かたじけない…』
そしてさらに3日が過ぎた。
『マスター殿』
「お、もうよいのか。その様子だと話す気にもなっておるようじゃの。待っておれ茶を淹れてやろう。」
『かたじけないでござる』
�７舒�
『まずはマスター殿、あなたの察しの通り拙者はこの世界の者ではござらぬ。』
「じゃろな。して？」
『上司にあたる者より、この世界に不穏な気配を感じるのでそれを調べ、治めるよう命じられ拙者とその他に六人の仲間とでこの世界に降り立ったのでござるが…』
「逸れて、倒れておったと」
『でござる。』
鉄斗羅は、天界の件は伏せつつ話せる範囲マスターに語る。
「わしは一応このジュピタリアス帝国でも少し偉めの立場でもあるんじゃが…趣味は諸国漫遊でな。愛馬とのんびり修行しつつ余生を送っておったんじゃが、お主の言う不穏な気配、わしも少し気になってはおる。」
『マスター殿…』
「鉄斗羅、どうじゃ？わしと取引をせぬか」
『取引…？』
�ぜ莪�
『取引…とは…？』
鉄斗羅の不審そうな眼差しを受けつつマスターは話す。
「わしとお主で二国の事を陰ながら調べるんじゃ。わしは帝国内を調べる。お主にはマーキュリアス及びその周辺地域を調べて欲しい。」
『ふむ…』
まだ怪しむ鉄斗羅をチラ見し、
「タダとは言わぬ。わしの持ってる権力を使ってお主に一通りの装備と地図を提供しよう。そして六人の仲間を見かけたら教える。どうじゃ？」
鉄斗羅は敵わないなと言う顔をし、
『…保護して頂いた礼もある。引き受けるでござるよ。』
マスターは鉄斗羅の肩を叩き
「話のわかる奴は好きじゃぞ。では明日にでも準備に取り掛かろう」
『心得た。』
�セ拇戞⊇侘�
翌日
「ここがわしとかつての教え子達が管理しておる倉庫じゃ。好きに装備を整えるとよい」
『しかし、大丈夫なのでござるか？』
「よいよい、わしがうまく誤魔化す」
鉄斗羅は倉庫を見回す。すると奥に何かを見つけた。
『この仮面…これだ！』
「ではわしは外で体操でもしておるかー」
数分後
『出来たでござる』
「ほー…鉤爪にダガーが2本…これだけでいいのか？それにその仮面は…？」
『これは一種の決意の証でござる』
倉庫から出てきた鉄斗羅の姿はどこか、牙忍時代のそれと似ていた。
『拙者、故郷では忍びだったでござるからな。馴染むんでござるよ。』
「そうかそうか。なかなか様になっておるぞ」
『さて、行くでござ…』
「まぁ待て、お主の正体を隠すためにも、偽名を名乗ってはどうじゃ」
『偽名でござるか』
「バルギル、かつて病に倒れた息子の名をお主に貸そう。その仮面は元々息子のなんじゃが、お主ならよい。声も背丈もよく似ておる。」
『マスター殿…何から何まで世話になった分はこれより働かせて頂くでござる。』
「…二国間の戦乱を治める手掛かりをなんとしても掴み取る事を願っておるぞ、鉄斗…いや、バルギルよ。」
『…では！』
EPISODE TETRA 完
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