ゼノスが到着した時、手柄を焦った国境部隊は、すでに戦端を開いていた。
そこへ「今はまだ
フェルスデッド国と事を構える時ではない、撤退せよ」という
ゼノスからの使者が到着するが、
ゼノスが手柄を1人で総取りするための言葉ではないかと思いこみ、これを黙殺する。
ベルザウスは、狭い街道を利用して
ロー・レアルス国軍を迎え撃ち、
エルドス、
グフスを、既に閉鎖されていた旧街道に伏せさせておいた。
ロー・レアルス国軍を懐深く誘い込んだところで時間差をつけて二人の伏兵部隊を投入し、
ロー・レアルス国軍の前線部隊はかろうじて脱出に成功した
ニールスを除いて壊滅した。
しかし、この時挟撃された
ゼノスは、兵を鼓舞すると自ら最前線に躍り出て、無双の働きを見せて包囲網を突破していく。
その突撃を目の当たりにした
ベルザウスは、「あの男を網に掛けるは容易だが、その網を喰いちぎって脱出する猛獣だ」と称した。