基本情報


略歴

出自不明の男、本人はロッド国で生まれ、10歳にして見聞を広めるため故郷を離れたと言っている。
その後流れ着いたリューグ国で将軍として席を置くが、彼が目指すのは将軍などではなく、すでにその胸の中には国主簒奪の心があった。
国主ライグにそれとなく近づき、ルーザロゥの戦い(692)に代表される様に、警戒されないような必要以上の手柄は立てず、にじみ出る才能を感じて近づいた者を同志として自らの派閥に組み込んでいく。
その最たるものはエルキバーナの戦い(694)であり、彼はこの戦いに参戦、本隊の敗北を予期していながらも、いずれ来る政変を見据え、ライグ直属の部隊を崩壊させる為にあえて進撃を止めなかった。
予想通りライグの本陣が敗れると、自らは神出鬼没の伏兵戦を展開、敵の追撃を食い止めると、自軍の損害をほとんど出さずに一夜にしてその勇名を敵味方へ広めることとなる。
こうして、「国主ライグは頼りにならず、その一方でベルザウスは才気溢れる男」という2つの情報を同時に国内に蔓延させることに成功、更に彼に近づく者は増えていった。(ベルザウス自身が情報を操作して国内に噂を流していたこともある)

しかし、ロードレア国の軍師ヴェリアは、早い段階で彼の才能と野心を見抜き将来の敵になると確信。
遠隔地からの離間の策を仕掛ける。これにかかってしまったベルザウスは、ガザ刺殺事件を起こし、辺境のノードゥ城へ左遷される。
こうして一度は地に落ちたベルザウスだが、辺境の地においても奇策を使い、隣城の城主を反乱軍に仕立ててそれを討伐する等、徐々に派閥を広げていき、ついに決起、697年の政変を起こし、ライグを追放して国主の座につく。

だが、ヴェリアの策によって、ベルザウスの予定から大幅に遅れてしまった国主簒奪。
彼がリューグ国を乗っ取りフェルスデッド国と改名した時には、すでに覇権争奪戦の大勢は決し、ロードレアロー・レアルスベルザフィリスの三強時代を向かえていた。
ラケイトの戦い(699)でメスローを討ち取るほどの大勝利をあげながら、シャリアル国の領土のほとんどを他国に奪われるなど、既に国力の差から単独で天下を狙うことができないことを実感したベルザウスは、トラスの戦い(700)でロー・レアルス国軍を撃退し、ゾリメック城の戦い(707)でも堅固なゾリメック城を陥落させ、これらの戦果を交渉材料にロー・レアルス国への帰順を申し込み、承諾される。(フェルスデッド併合
この時メファイザスは「私はようやく軍師を得た」と言って彼の帰順を歓迎し、ベルザウスもその信頼に応えて、今度は簒奪を考えることなく心から忠誠を誓った。

天下分け目の決戦となるヴァイグの戦いには参戦せず、本国の防衛を全て任されていた。
この決戦によってメファイザスを失ったロー・レアルス国は分裂崩壊の危機にあったが、ベルザウスはルーと共にこの混乱状態をよくまとめあげ、国主不在の将星将軍統治時代の中心人物となる。
彼らの働きでロー・レアルス国は一応の統一を維持するが、翌年のルディックの陣において、他の将星将軍や城と運命を共にすることとなる。

ヴェリアの反間の計がなければ、彼はもう数年早く決起し、天下を争う「第4の国」が生まれ、歴史はまったく違う局面を迎えていただろう。

人物

  • デルタ自らの書において、ベルザウスを非常に優秀な将軍として高く評価していたが、後に各国の公文書等を調査する過程で、彼の持つ外交官としての才能や戦略眼に対して特に注目が向けられるようになり、レーションによる再評価では、外交官・戦略家としてトップクラスの評価が与えられた。
  • ベルザウスに対する「外交官・戦略家としての」再評価は、ケルスティンに対する「将軍としての」再評価と同様、デルタの資料では欠けていた、グレシアミリフォンに対応する人物が、ロー・レアルス国にもいたのではないか」という指摘への回答としての側面も有している。

関連項目

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