「ふぅ…」
気がつけば朝からため息ばかり
「はぁ…」
その度に表情が曇ってゆくのだが、それを差し引いてもお釣りがくるほど、少女は美しかった。いや、可憐と言うべきか…
「ふぅ…」
たまらず、隣を歩いていた女性が口を開く。
「どうしたの?ラトゥーニ。さっきから。」
「い、いえ、なんでもないです…大尉。」
ふいに横から掛けられた声に、動揺を隠せずに少女、ラトゥーニは口早に大尉、アヤに答えた。
「何でも無いってことはないでしょ、さっきからため息ばっかり…」
「ほ、本当に大丈夫ですから…」

「そう…ならいいけど…」
そう言って自室に戻ろうとするアヤ。その時に背後から投げ掛けられる声。
「あ、あの…大尉。」
細い声で彼女を呼び止める少女。その顔には恥じらいの表情が浮かんでいる。
「そ、その…最近リュウセイが…」
「ああ、あの子。そうねぇ…」
何故か言葉を濁すアヤ。そんな様子に気付いたのか、ラトゥーニが続ける。
「最近、避けられてるみたいで…」
そう、最近の彼はどうもおかしい。ラトゥーニが呼んでも、
『わ、悪い、俺用事が…』
その一点張りで、そそくさと去ってしまうのである。

(私達…恋人同士だよね…)
何度と無く自問したが、答えは出るはずもない。相手が答えてくれないのだから…
「ねぇ、ラトゥーニ。」
そんな思いを知ってか知らずか、アヤが声を掛ける。
「あの子はあの子なりに考える所があるんじゃないかしら?」
「そう…でしょうか…」
いまいち、納得できないような表情でそう呟く。
「まぁ、思い切って尋ねてみるのもひとつの手よ?」
「そ、そうですね…」
話は終わりとばかりに、自室に入るアヤ。
(ふふ…あの子ったら…)
部屋で含み笑いを漏らすアヤ。
(まぁ、うまくやりなさいな…)

同時刻。
「ふぅ…」
同じようにため息をつく男がひとり。
「おい、どうしたんだ?おまえらしくないな、ため息なんて。」
そう言う男は端から見ても目立つ容姿をしていた。いわば美男である。
「なんだよ…おれだってなぁ、ライ。」
美男、ライディースに答えた男はややふてくされながら言った。
「まぁいい。そんなことより、なにか話があって俺を呼んだのだろう?リュウセイ。」
ふくれるリュウセイに、先を促す。
「ああ、実は…」
そこで口が止まる。この男に自分の悩みが、理解できるだろうか?
「やっぱ、いいや…」

(こいつ…女のことで悩むことなんて、ないだろうからなぁ)
確かに彼は、家柄、容姿共に一流である。女性関係にも困ることはないだろう。
だからこそ彼を相談相手に選んだ訳だが、いかんせん、リュウセイとはかけ離れた世界に住んでいる。
女性に関する見解も、かなり違ったものだろう。
「変な奴だな…まぁいい。」
そう言って立ち去る美男は心の中で笑っていた。
(まさかあのリュウセイがな…まぁあいつも成長してるってことか…)
悩むふたりは気付いていまい。艦の中は、ふたりが付き合い始めた話題で一杯だということに。

同日夕刻。
運命の悪戯か、今日も鉢合わせになるふたり。
「あっ…」
「うっ…」
なんとなく気まずい雰囲気が、その場に流れる。
「あ、あのさ…リュウセイ…」
先に動揺から立ち直ったのは、どうやら少女のほうだったらしい。
少女はひとつ深呼吸したあと、こう続けた。
「最近、何かあったの?」
「い、いや、別に…」
「じゃあ…どうして…私を避けてない?」
「お、俺は、その…そんなつもりは…」
その言葉に動揺を隠せないでいるリュウセイ。
「じゃあ…何で…」
明らかに少女の表情が沈んでいくのが分かった。

「あのさ…そのことなんだけどな…」
リュウセイは、歯切れの悪い口調で答えようとするが、その後の言葉が続かない。
「ねぇ…」
胸に溜まった思いを、少女はついに彼にぶつけた。
「私達…恋人同士…だよね?」
言ってしまった…
しかし、リュウセイは顔をしかめ、その問いに答えようとしない。
「…」
「ねぇ…どうして黙ってるの…」
みるみる少女の顔に不安が広がる。
「ねぇ…答えてよ…リュウセイ…」
必死に訴えるラトゥーニ。
「…」
無言でそんな少女をみつめるだけで、答えを出さないリュウセイ。
次の瞬間

ぽろり

ぽろぽろ

少女の瞳から涙が零れ落ちた。頬を伝い、床へと落ちる。
「ラトゥーニ…」
目の前で必死に何かに耐えている少女。自分の胸が締め付けられるようだ。
「…」
少女はくるりと身を翻すと、あっという間に姿を消した。
「俺は…俺は…」
普通ならば直ぐに追い掛けるべきだと思うだろう。
しかし、彼の心の葛藤がそれを許せないでいた。
「…」
それでも、何か思い詰めた表情で、彼は少女が消えていった方へと、歩み始めた。
『私達…恋人同士…だよね?』
その問いに対する答えを心の中に抱いて…

「ひっく…ふぇぇ…」
艦内個室。少女はベットに伏せて、泣いていた。
「うぅ…」
自分の何がいけなかったのだろう?何かリュウセイの気に触ることでも言っただろうか?
それとも、自分のことは遊び程度に考えていたのだろうか?他に気になる娘でもいるのか?
それとも単純に、自分に魅力が感じられなかったのか?
ありとあらゆる負の感情が、少女の心の中で渦巻いていた。際限無く…
「リュウセイ…」
少女は恐かった。またあの日に戻るのが…
誰からも必要とされない、孤独なあの日々…
誰も信じられない、あのころの自分…

「ひっく…そんなの…やだよぅ…」
リュウセイと出会って、少女は変わることができた…
昔の自分は、捨てたはず…なのに
「やだよぅ…私のこと…嫌いにならないでぇ…」
もはやその思いだけが、少女の心のなかで激しさを増していた。
「おねがい…」
自分の中で、リュウセイがこんなにも大きな存在だったなんて…
少女は唇を噛み締めた。
「諦めたく…ないよぅ…」
もはや自分は彼なしでは、いきていけない。そう思えるほど彼のことを、愛していた自分に今気付くなんて…

そんな思いに耽っていると、

コンコン…

居留守を使おうかとも考えた。こんなヒドイ顔、誰にも見られたくない…
「ラトゥーニ…いいか?」
その声に心臓が飛び跳ねる。
(どうして…)
そんな思いで少女が動けないでいると、扉の外からの声。
「怒ってるのは分かる…だけど…話があるんだ…」
その声に導かれるように、少女は扉へ迎う。
「…」
無言で扉を開ける。その向こう側では、リュウセイが決意に満ちた表情で立っていた。
「ラトゥ…」
「入って…」
リュウセイの言葉を遮るように、少女は呟いた。
(いったい…なに考えてるの?)
少女は動転していた。

(私のこと…嫌いになったんじゃないの…)
ベットに腰掛け、問い掛けるような視線を彼に向ける。
「今までずっと考えてたんだけど…」
その視線を受けて、リュウセイは口を開いた。
「俺…ラトゥーニと釣り合わない気がするんだ。」
その言葉に目を丸くする少女。
「えっ…」
「ほら…その…ラトゥーニはスクール出身のエリートで、しかも…その…可愛いだろ?」
茫然としながら、彼の言葉に聞き入る少女。
「俺みたいな民兵あがりの一般人とは、やっぱり釣り合わないと思うんだ…世間では…」
その言葉に、少女は落胆した。

「だから…俺は…」
なおも言葉を続けようとするリュウセイ。
悲しい瞳をして、少女はそれを遮った。
「ねぇ…リュウセイは私の何処が好きになったの…」
突然の問い掛けに、狼狽するリュウセイ。
「な…何を…」
「答えられないの…?」
少女はさらにまくし立てる。
「私の外見?それとも私がスクール出身だから?」
「それは…」
答えに詰まるリュウセイ。そんな彼に向かって少女は言葉を続ける。
「他人の評価が高いから、そのひとが素晴らしいとは限らないでしょ…」
「…」
黙り込むリュウセイ。彼は何も言えなかった。

「そんな理由で、私と付き合おうと思ってたの?」
「違う、違うんだ…」
「じゃあ…もう釣り合うとか、釣り合わないとか、そういうことは考えるのをやめて…」
一息ついて少女は続ける。
「私は…あなたの何事も積極的に考えるところが好き…悩むなんてあなたらしくない…」
「…ラトゥーニ」
「私を不安にさせないで…」
涙目で訴える少女。
「私達…恋人同士…だよね…」
先程は答えに迷った問い。しかし今なら大丈夫。もうあんなことは考えない…
「ああ…愛してる、ラトゥーニ。心配させて悪かった…」

その言葉を聞くやいなや、少女は彼の胸に飛び込んできた。
「よかった…よかったぁ…」
多少驚いたが、彼は少女をやさしく抱き留めた。
「私…またひとりぼっちにされるかと…」
その言葉に、リュウセイは感付く。
(そうか…スクール時代に何か非道い目に…)
これで納得いった。何故少女が、あんなにも必死だったのか…
(それなのに…俺は…)
おもわず少女を抱く腕に、力がこもる。
「リュウセイ…?」
少女が不安げに顔を覗き込む。
「ひとりになんてしないよ…もう…」
そう言って、彼は少女に優しい口付けをする。

「ん…」
優しいキスに対して、僅かながら少女は抵抗を示した。
「そんな気分じゃなかったかな…」
そう言うリュウセイに、少女は恥じらいながら答えた。
「そうじゃなくて…私、今…ヒドイ顔してるから…」
ひとりで閉じこもって泣いていたので、少女の瞳は真っ赤に腫れあがっていた。
「そうか…でも俺は気にしないよ…」
「えっ…」
「ラトゥーニの素顔が見れたから。」
「そ、そんな…」
慌ててそっぽをむく少女。頬が朱に染まっている。
(かわいいな…)
そんな少女の素振りをみて、リュウセイは心底そう思った。

半ば強引に、少女の肩をつかみこちら側に向き直らせる。
「リュウセイ…」
恥ずかしげに微笑む少女。男であれば誰もが愛しいと思うだろうその笑顔に、リュウセイは虜になった。
「ラトゥーニ…」
そう言って少女を組み伏せる。
「待って!」
突然の制止
「やっぱり、嫌か…?」
リュウセイの顔が曇る。
「そ、そうじゃなくて…」
慌てて前言を否定する少女。
「は、恥ずかしいよぉ…」
そう言って顔を隠す。
「せ、せめて…電気…消して…」
少女の言葉に彼は素直に従った。
暗みを帯びる室内。ふたりの熱い吐息が響いた。

「ラトゥーニ…」
改めて、彼は少女にキスをしながら、少女の服に手を掛ける。
「リュウセイ…」
対して、少女も彼の服のボタンに手を延ばす。
「綺麗だよ…ラトゥーニ…」
露になった少女の肢体を見て、彼は呟いた。
まだ幼いながらも、少女の肢体は緩やかに波打ち、くびれがはっきりと見て取れる。
まだ小振りな双丘も形ち良く整い、その頂点の桜色はぴんと張っていた。
「恥ずかしいよぉ…そんなに見ないで…」
思わず両手で胸の辺りを、隠そうとする少女。その手を押さえながら、彼は言った。
「本当に…綺麗だ…」

以前少女を初めて抱いた時には、緊張のあまり気付かなかったが、少女の体は本当に美しかった。
「ありがとう…お世辞でも嬉しいよ…」
照れながら言う少女に、彼は真摯に答える。
「お世辞なもんか。」
少女の細いうなじにキスをしながら、彼は言った。
「もっと自信もって平気だよ…ラトゥーニ。本当に綺麗だ…」
「うん…あっ…」
少女の答えが途切れる。彼が少女の双丘を愛撫し始めたのだ。
「ん…ふぅぅ…」
彼が双丘を揉む度に、少女は体をよじらせ甘い息を漏らす。
少女の白い肌が赤みを帯び、うっすらと汗が浮いてきた。

徐々に、彼は双丘を揉む手の動きを激しくする。
「んっ、ひうっ…」
その動きに合わせて少女の息が荒くなる。
「ん、あっ…そ、そこ弱…あぁ…」
彼が淡いピンク色の頂点を舌で転がし始めたのだ。
「んっ…はうっ…」
両胸を襲う快感に、少女の理性が崩れていく。
「気持ちいいか?ラトゥーニ」
「い、いいよぉ、はっはぁぁ…」
彼は更に攻め立てる。少女の体が震え始めた。
「うあっ。も、もう…」
少女の声が震える。
「あっ、あぁぁ!!」
絶叫とともに、少女の体が反り返り、次の瞬間には力なくベットに崩れ落ちる。

「はぁ…はあ…くひゃうっ!」
荒い息を整えようとしたその瞬間、新たな快感が襲い掛かる。
「ダ、ダメ!そんな…すぐには…あひゃうぅっ!」
リュウセイの愛撫は止まない。胸から少女の秘部へとターゲットを移す。
すでに潤んでいるその場所を優しく擦る。
「うあっ…だ、だめぇ…」
力なく抵抗する少女。しかし彼は動きを止めようとはしない。

ぴちょ

「うあぃぁ…」
今度は舌で刺激する。更なる快感に、不明瞭な声をあげる少女。
綺麗な瞳も、今では虚ろに見開くだけ…
「あぁ…ひ、ひぎぃぃぃ!」

それまでと一転して、鋭い刺激が少女を襲う。
「ひゃ、ひゃめぇ…」
言葉にならない声でリュウセイの頭を押さえ付ける。
彼は優しく、かつ慎重に少女のクリトリスを愛撫する。
「ふぅ…はふっ!」
少女の限界は近いようだ。もはや理性は吹っ飛び、快感に身を任せるのみ。
「イッてもいいよ…ラトゥーニ…」
優しく声掛けるリュウセイ。その言葉に少女の息が早くなる。
「ご、ごめ…リュウセイ…わた…」
息も絶え絶えに、そう言う少女。身体中が痙攣している。
「あっ!も、もう…うあっ!あ、あああああっ!」

普段からは想像も出来ない絶叫を、少女があげたその時。

ぷしゃあぁぁ

「あっ…ああぁ…あぅぅっ…」
少女は潮を吹いてしまった。今まで経験したことのない感覚に、少女は虚ろな表情をして、茫然としている。
「大丈夫か?ラトゥーニ…」
心配そうに声を掛けるリュウセイ。普段なら即答していただろうが、今のこの状態では…
しばらくの間の後、少し落ち着いたのか少女が口を開く。
「はぁ…はぁ…す、凄かった…」
「だ、大丈夫なのか…そ、その…」
どうやら彼には、潮吹きの知識はなかったらしい。不安が顔に出ている。

「だ、大丈夫…」
ぼうっとした頭でなんとかそう答える少女。
「そうか…」
心底安心した様子のリュウセイ。
「無理し過ぎたかな…」
すまなそうに声を掛ける。しかし意外な言葉が返ってくる。
「そ、そんなことない…ごめんなさい…」
「な、なんでラトゥーニが謝るんだよ?」
意表をつかれて、リュウセイがあわてる。
「だ、だって…その…私だけ気持ち良くなって…」
顔を赤らめ、少女がそう言う。
(か、可愛いすぎる…)
次の瞬間、彼は少女を強く抱き締めていた。
「リュウセイ…?」
けげんな顔で彼を見つめる少女。

「いいんだよ…それで…」
彼が続ける。
「ラトゥーニが気持ち良くなってくれれば、俺は嬉しいよ。」
照れながらそう言うリュウセイ。
「そうなの…」
少しの思案の後、少女は笑顔でこう言った。
「でも…私だけ気持ち良くなるのは…不公平だから…」
そう言ってリュウセイの頭の後に手を回す。
「今度は…ふたりで気持ち良くなろうよ…」
今度は少女の方からキスをした。
「嬉しいよ…ラトゥーニ…」
そう言って彼は軽く微笑んだ。

「ん…」
薄く唾液の糸を引きながら、ふたりはベットへと崩れ落ちる。
「ラトゥーニ…」
潮を吹くほどの先程の愛撫によって、少女の秘部は十分過ぎるほどに潤んでいた。
「いくよ…」
その言葉にこくりと頷く少女。
それを見てリュウセイは、そそり立つ己の分身を埋めていく。
「うぅ…くはぅ…」
潤んでいるとはいえ、男のモノを受け入れるのはまだ二回目。少女の顔に苦悶が浮かぶ。
「大丈夫か?」
心配そうに彼が様子を伺う。
「だい…じょ…ぶ…」
息を荒げて少女は答える。
可憐な微笑みを浮かべて…

その官能的な表情に、リュウセイの興奮は増すばかり。
「もうちょっと…だから…」
そう言いながら腰を深くへと沈める。
「ううぅ…はあぅ…」
異物が自分の体内に入ってくる感覚。自分が侵略されていく…
「ああ…リュウセイ…」
たまらず彼にしがみ付く少女。快感の波に捉われるのが恐ろしかったのか。
それとも本能的に、異性を求めるが故の行為か。
(もう…あんまり…痛くない…)
どうやら後者の方だったらしい。少女の瞳は潤み、肌も紅潮している。
「いいよぉ…すご…はあぅっ…」
彼がゆっくりと動き始めた。

「ああぁ…」
少女の口から甘い声が漏れる。その甘美な声が男を更に興奮させる。
「ラトゥーニ…もっと動くよ…」
そう言うと彼は腰の動きを早めた。

ぱんっぱんっぱんっ

規則正しく響き渡る音。次第にそのリズムが早くなる。
「あっあうっ…はぁ…すご…」
それに合わせて少女の息も荒くなる。
男を受け入れる秘部からは、とめどなく愛液が溢れ、シーツに大きな染みを作っている。
「はぁはぁ…りゅう…せぇぃ…」
しかし本人はそんなことは気にもしていないようだ。
もはや快感に身を委ねることしか頭にない。

(お、おかしくなっちゃうよぉ…)
初めて彼と結ばれた時とは違い、明らかに快感が増している。
(リュウセイ…気持ちいいのかなぁ…)
そう心のなかで呟くと、
「ああ、気持ちいいよ…ラトゥーニ」
図ったかのように、彼が答える。
その言葉に驚く少女。しかしそれも束の間、笑顔でこう言う。
「私たち…心も…繋がってるんだ…」
嬉しかった。好きなひとと一つになるということは、このことを指すのでは…
(私…嬉しいよ…)

ほろり

少女の頬を伝う一筋の涙。
「りゅう…せぇ…すきぃ」
甘ったるい吐息を吐く少女。

「ああ…俺も好きだよ…」
そう答えそれを証明するかの如く、少女の敏感な部分を刺激する。
はち切れそうに隆起している乳首を甘噛みする。
「ひゃううっ…あっああ…」
たまらず声を荒げる少女。しかし彼はやめようとしない。
舌で転がし、空いた手でもう一方をつまむ。その度に少女は、甲高い声を漏らす。
「あっ…らめぇぇ…そんなに…いじらないでぇ…」
素直に感じる少女。その度に膣内が収縮し、彼のモノをきつく締め付ける。
(そろそろ…ヤバイな…)
下腹部を襲う射精感。限界は近いようだ。
それは少女も同じ事か…

少女は息を途切らせながらも、必死に彼の名を連呼する。
「りゅうせぇ…すき…ぃすきぃ…」
その度に膣内が激しく痙攣する。
(キツ…)
あまりの締め付けに達しそうになるリュウセイ。なんとか耐え、少女に呼び掛ける。
「ラトゥーニ…俺もう…」
必死な表情でそう言う彼を見て、少女もまた苦しげに言った。
「わた…わたしも…はあっ」
全身を震わせながら、涙目で答える少女。と同時にだらしなく開いていた足を、彼の腰に絡めてくる。
「ラ、ラトゥーニ?」
予想外の少女の行動に、少し動揺を見せるリュウセイ。

「中で…いいよ…」
妖艶な雰囲気をたたえた瞳でそんな言葉を言われた時、男は耐えることが出来るだろうか…
「ラトゥーニ…」
答えは…否
リュウセイの腰の動きがより一層激しくなる。それに伴い、少女の口からは絶える事無く喘ぎ声が漏れる。
「ああっ…はや…はあっはぁ…ひぃぐぅ…」
息も絶え絶えな少女。急速に膣内が収縮する。
「も、もうらめぇ…りゅうせぇ…うああぁあっ…!」
体を反り返らせながら、少女は絶叫を上げた。

ぴぴっ、ぷしゃぁぁ

と同時に、体質的なものなのだろうか、また潮を吹き出した。

「うあっ!ラトゥーニ!」
己のモノを持っていかれるかと思えるような激しい締め付けに、遂に彼も達した。

びゅる…どくっ…

少女の胎内へと精を流し込む。なかなか射精は止まない。
「うはぁ、ぐっ…はあはあっ…ふはぁ…」
懸命に彼を受け止めようとする少女。異物感に耐えながら、射精が終わる時を待つ。
(熱い…よぉ…)
マグマのように熱い液体が止んだ時、少女の上に彼が倒れこんでくる。
「はあ…はあっ、ラトゥーニ…」
「ん…ふ…リュウセイ…」
見つめ合うふたり…
静寂がその場を支配する。

翌日

ふたりは手を繋いで艦内を歩いていた。
あの後、少女が言った言葉。
『ねぇリュウセイ…私達もっと恋人らしくしようよ…』
その言葉に、少女の年相応の素顔を垣間見た彼。
(こんなことぐらいしか思い付かなかったんだよな…)
そう、彼が考えたのは何時でも少女の傍にいること。今までのように隠れたりしないで…
(まあ、ラトゥーニも嬉しそうだし…)
実際、少女は満足気に彼の隣を歩いている。その顔は純粋に喜びに満ちていた。
すれ違うたび少女を振り返る一般兵。それほど少女は可憐だった。

そんなふたりの様子を影から見守る二人組。
「うまくいったみたいですね…大尉」
「そうね…もう大丈夫でしょう。」
微笑みながらふたりはその場を去る。

「ねぇ…リュウセイ…」
それまで嬉しそうに隣を歩いていた少女は、唐突に口を開いた。
「これからも、ずっとこうしていてね…」
その問い掛けに、はっきりとした口調で彼は答える。
「ああ、約束するよ…ラトゥーニ」
その答えに少女はとびきりの笑顔を見せた。

少女の素顔…心からの笑顔を…








 完

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Posted by 名無し 2012年02月08日(水) 09:22:45 返信

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