今日もどこかの軍団かまたは敵国家、宇宙人を撃退した地球最強部隊の面々はつかの間の平和を過ごしていた。
「いやぁー俺、撃墜数100機突破しちまったなぁ。これも小隊制のおかげだよな。オール攻撃で一挙に敵殲滅、さやかさんの祝福に、鉄也さんの努力があればレベルも一気に上がるし、怖いものなしだぜ。鉄也さんにはいつもお世話になってるよ」
「…そうか、それはよかったな」
「ただい動力が低いんだよな。やっぱスーパー系が小隊にいると使いずらいなー」
「甲児君、少し向こうにきてほしいんだがいいかな?」
「なんすか?鉄也さん。この撃墜数100機の超エースパイロットの俺になんかようっすか?」

 そんな話し声が聞こえる平和な艦内を走り回る一人の少女とそれを追いかける少女。
「プルプルプル〜」
「ぷ、プル…そんな狭い艦内、走っていると迷惑だよ?」
「だってぇ〜はやくお風呂はいりたいんだもん!プルツーだってそうでしょ?」
「それはそうだけど…」
 その二人の会話をしている先、反対側の廊下から歩いてくる、先ほどの戦闘に出撃していたマイ・コバヤシ、ラトゥーニ・スゥボータ、シャイン王女の三人。
「プル、プルツーお疲れ。今からお風呂?」
 マイが二人に聞く。プルは嬉しそうに首を大きく縦に振り
「うん!私の部屋にある特製お風呂でプルツーと一緒に入るの!」
「どうせならお前たちもくるか?」
 プルツーの珍しい誘いの言葉にマイは頷く。
「次の妖魔帝国殲滅作戦実行までにはまだ時間があるから大丈夫」
「なら決まりですわ!ラトゥーニも一緒にいきましょ?」
「わーいわーい!みんなでお風呂だぁー!」
 プルはひときわ大きな声で嬉しさを表現している。

「甲児君、最近君は調子に乗っているんじゃないのかな?」
「鉄也さん、僕をこんなところでリンチまがいなことして後でブライト艦長に修正ですよ?だって僕は撃墜数100機以上の超エースパイロットなんですから」
「そうかこれだけいってもわからないんだね?君は?」
「て、鉄也さん!?どうしてズボンを脱ぐんですか!?」
「わーい!!お風呂〜!!」
 プルとプルツーの部屋には特別に大きなお風呂が設置されている。
 これはシャングリラメンバーがプルとプルツーの誕生日に急遽設置したものである。
 ひときわ大きなその浴槽からは白い泡があふれ、中にはシャボン玉のようにして宙を飛んでいる。
 プルはその浴槽にタオルもつけず生まれたままの姿で飛び込む。
「もう、プルったら…」
「プルツーもみんなもはやくぅ〜」
 プルはテンション高く叫んでいる。プルツーはヤレヤレといった表情をマイに見せて、そのままプルのもとにへと駆け寄る。
「さ、私たちもはいろう?」
「えぇ!さぁ、ラトゥーニ!」
 ラトゥーニは少し困惑した表情で恐る恐るお風呂にへと入っていく。
「どうしたんだ?ラトゥーニ?」
 それを察したのかマイが声をかける。
「いえ…私、こうやって大勢でお風呂なんてあんまりしたことがないから」
 ラトゥーニはスクール時代、こういった経験がない。お風呂といってもシャワーで済ましてしまうのがほとんどであったから。
「えー!!!そんなー!すっごく楽しいのに!」
 プルが泡風呂に湯船につかりながら不思議そうな表情でラトを見つめる。
「じゃあ!今日は特別にプルがお風呂の楽しさを教えてあげる!」
 そういうとプルは隣にいるプルツーを見る。その笑顔のプルにプルツーはあんまり乗り気ではなさそうだ。
「プルツー…」
「だ、だって恥ずかしいよ…」
「そんなことないってばぁ!はやくぅー」
「…もう…」
 プルツーはなんだかんだでプルには逆らえないようで、一度湯船にでるとプルと向かい合わせになる。
 こうみると本当にこの双子の姉妹はそっくりでいつも接しているからこそわかるものの、始めてみた人にはまったく区別できないんじゃないのかなとそう思える。
 プルツーは胸と下半身を両手で隠すようにしながら頬を赤く染めている。
「ジャーン!」
 プルは自分の体にシャンプーを大量に塗りつけている。いったいなにをするのかよくわからないマイとシャイン。一人ラトゥーニだけは何をするのかわかったらしく顔を赤くしてうつむいている。
 そのままプルはプルツーに抱きつくとそのまま倒れこむ形で、体をこすり付けていく。
「あぁっ…くぅ…」
 しばらくするとプルなのかプルツーなのかどちらなのかわからないような甘い声が聞こえ始めてくる。二人の体は泡だらけになりつつ、それでいて体が離れないようにお互いの背中に手を回し、
 胸やまだなにもない股間を水音とシャンプーの音と一緒に激しくこすり付けていく。
「はふぅ…んぅ…」
「ひゃ…き、気持ちいいよぉ…」
 キュッ…キュッ…というその音がお風呂の中に響く。
「これは…だ、ダメ」
 ラトゥーニはすぐに白旗をあげて逃げ出そうと、出入り口のほうに体を向ける。が、そこにたっていたのは先ほどのプルと同じようにタオルをとり、シャンプーで体を塗っているシャインの姿。
「シャイン王女!?」
「あんな気持ちよさそうな体の洗い方があるとは思いませんでしたわ!ラトゥーニ!ここは私に任せて!」
「ち、ちがいます!あれは男女がすることで…その、私たちがするようなものでは…」
「逃がさないわ!」
「きゃぁ!」
「て、鉄也さん!うおぉ!!」
「俺の、本当のプロの訓練たるものを教えてやる!!」
「やめぇ!!」
「どうした!?その程度か兜甲児!!」
「て、鉄也さぁん!!うわぁあああ!!」
「まだだ!この程度で終わるものかよ!!」
「ぐぅぅ!!!」

「…」
 マイは言葉を失っていた。
 目の前には二組の少女たちが絡み合っているのだから。プルとプルツーはもう慣れてしまっているのだろう。
 互いのつぼを知り尽くしているようで、先ほどからもう何度も体をそって、大きな声をあげている。
 ラトゥーニとシャイン王女もまたぎこちないシャイン王女の動きにぬるぬるとしたシャンプーによって自然と体が動いてしまうラトゥーニ。
「ふわぁ…とめてぇ…シャイン…あん!」
「くぅ…気持ちいいですわぁ…頭がぼーっとしてきてぇ…」
 ラトゥーニとシャイン王女の胸は固くなっていき、そこがこすれると体の中がジンジンとして下半身があつくなる。
 その一連の体の動きを続けていきたいというシャイン王女のおもいがさらに体を激しく動かしていく。
 シャイン王女はうつろな目でプルとプルツーを見てその動きを真似していく。
 プルとプルツーは唾液をこぼしながら、むさぼりあうように唇をおしあてている。
 それをみたシャイン王女はラトゥーニに視線を移す。ラトゥーニは自分が何をされるかを確信し、必死に首を振るが上にのられ、体をピッタリとくっつけられているこの状況ではなす術がない。
 しかも抵抗すればするほど体がこすれ、さらに気持ちよく理性が消されていく。
「チュっ…んんふぅ…」
「んふぅ…あぁ…はぁ…」
 重なった唇の間から流れ込む唾液と舌に、ラトゥーニは抵抗できず、そのまま理性と意識は消えていった。

「…あれ?私…なにを」
 気がつくとそこはプルとプルツーの部屋。ラトゥーニは自分がタオルに巻かれて倒れていることに気がついた。
「お風呂に長くはいってたからめまいを起こしちゃったみたいだ」
 マイがラトゥーニを見つめ声をかける。ラトゥーニはまわりを見渡す。そこには同じように倒れているプルとプルツー、そしてシャイン王女がいる。
「…なんだかとても変な夢を見たの」
「そう?あれだけ騒いでいたらそうなるかもね」
 ラトゥーニは忘れているようだった。でもそれでいい…あんなことでファーストキスも奪われていしまっているとわかったら理性が崩壊してしまいかねない。それに…。
 マイはどこか笑顔で服に着替えている。
「また…みんなでお風呂はいれればいいね?」
「…えぇ」

 ラトゥーニだけが忘れているその宴に幼女たちはのめりこんでしまっていた。

「あぁー!!!!」

 そしてどこかで別の悲鳴が聞こえたことは誰も知らなかった。

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