スタンドライトの淡い光に照らされて、深いキスを交わす二人の姉妹。それは恋人同士以上に深く愛し合うキスだった。
どんなキスをすれば甘い感触を分かち合えるのか、二人はもう知っていた。決して焦ることなく、その穏やかなキスを続ける。
回数を重ねる毎に愛しさを増していく、穏やかで優しいそのキスは二人の絆の証だった。
じっくりと長い時間をかけたキスを終えるとお互いの唾液が銀の糸をひいて二人をつなぎ、ぷつりと途切れた。
頬を寄せて深く抱き合い、幸せな時を満喫する。
たっぷりとキスを楽しんだマイの頭にふとこんな疑問が浮かんできた。
キスの続きって、どうするんだろう? 抱き合って、キスをして、それから……その次はどうなるのか?
初めてのキスからしばらく時間が経つが、そこから先のことはまだ知識もなく経験もなかった。
どこで覚えたのかはわからなくてもキスには続きがあるらしいということだけはなんとなく知っていた。
キスだけでも十分満足しているとはいえ、それ以上のことももっと知ってみたいと思った。
「アヤ、キスの続きって……どうするの?」
その無邪気な質問にアヤは艶やかに微笑むと、ゆっくりとマイをベッドへ押し倒した。
「……知りたい?」
どうなるにしてもアヤに身を任せるのなら怖くはなかった。ドキドキしているけど、不安は感じない。
「うん……知りたい」
「じゃあ、服を脱いで」
「全部?」
「ええ、そうよ」
いつも一緒にお風呂に入って見られているとはいえ、ベッドの上で脱ぐのは少し恥ずかしかった。
ためらいがちにボタンを一つづつ外して、恥じらいながらもパジャマを脱いでいく。
そんなマイのしぐさにアヤはつい見惚れてしまう。
「私も脱ぐからそんなに恥ずかしがらないでいいのよ」
「うん……」
マイの上着がはらりとベッドから落ち、白い肌があらわになると歳の割りには大きいはっきりとした胸のふくらみが見えた。
アヤが一緒にためらうことなくするすると脱いでいくのを見ると、恥ずかしかった気持ちも少しはやわらいだ。
やがて最後の一枚が脱ぎ去られると淡い光に照らされたアヤの裸身が浮かび上がる。いつもお風呂で見ているはずなのにドキドキした。
豊満な胸、細くくびれたウェスト、きゅっと引き締まったお尻、すらっとした脚線美。その全てが魅力的で、羨ましかった。
アヤのしっとりとした素肌に触れ、形のよい豊かな胸にそっと指を触れる。やわらかい感触が心地いい。
「私も、アヤみたいになれるかな……」
「なれるわよ、きっと。私の妹なんだから。もしかしたら私より大きくなるかもね」
「そうかな……」
確かにラトゥーニやシャイン王女達よりは大きいとは思うが、これからの成長となるとわからなかった。
「それにマイだって、今でも十分スタイルいいじゃない」
そう言ってアヤはマイの確かな胸のふくらみに手を触れる。
そこからほっそりとしたウェスト、小ぶりな可愛いお尻から続く細く綺麗な脚のラインまで、大人になりつつあるマイのからだのすみずみまで触れて確かめる。
「この肩も、胸も、腰も、脚も、私はマイの体なら全部好きよ」
全身をくまなく触れられる感覚に、マイは甘い吐息を漏らし身をくねらせる。
「あっ……ア、ヤぁ……」
アヤは肩から腰にかけての体のラインを愛撫しながら首筋に舌を這わせ、キスを繰り返す。
時おり耳たぶを甘噛みされるとくすぐったいような、気持ちいいような感覚がマイの体を流れる。
キスを首筋から徐々に下へと移動していくと胸の谷間に舌を這わせ、膨らみをなぞりピンク色の先端をちゅっと音を立てて吸う。
硬くなり始めた先端を舌で刺激しながら、もう片方の胸をやさしく揉んで、空いた手でへその周りを撫で回す。
「はぁ……は、ぁっ……」
アヤに体中を触れられると気持ちよくて、体が熱い。じんわりと濡れた感触が体の奥から広がる。
へその周りをさすっていたアヤの手が体の上をすっと滑らせて濡れたそこに触れると、秘裂の入り口を上下にそっと優しく撫でた。
「あぁっ……!」
初めての感覚に胸がざわついて思わず声が出る。アヤの指が秘部をくすぐるように往復するたびに声が漏れる。
「気持ちいい?」
「ぁ……う、うん……」
「じゃあ、もっとしてあげる」
アヤの細い指がずぷずぷと体の中に入っていく。
「っ……ぁ、んっ……はぁ……っ」
人差し指で中をゆっくりと掻き混ぜられ、指が動くたびに奥から溢れるように蜜が流れ出てくる。
アヤは指に蜜をまとわりつかせて、痛みをなるべく感じさせないようにやさしくゆっくりと動かしながら、マイの最も感じるところを探る。
マイはこんな声を出してしまうのがいけないことのように感じて、手の甲を口元に当てて声を出すまいと押さえこもうとする。
しかし、その手をアヤがそっとつかんで外してしまうと、「もっと、マイの声、聞かせて」と囁いた。
アヤに言われて無理に押さえ込むことはやめたけれど、この感覚をどうすればいいのかわからなくて声が止まらない。
「どんな感じがするか教えて、マイ……」
「あっ……あ、アヤに……されて……気持ち、よくて……あああっ!」
押し寄せる快感に揺さぶられて困惑しながら、アヤの指に誘われるまま快楽の中へ落ちていく。
「ぅ……あ、アヤっ……そこは……」
「ここがいいの?」
性感帯を見つけると、その周辺から中心へ向かってゆっくりと指で刺激を与える。
「あっ……はぁ……あ、あぁ……」
喘ぎ声を漏らすマイの唇に口づけてから秘裂に顔を近づけ、空いた手で脚の内側を愛撫しながら、秘芽に舌で触れると更なる快感にマイは白い喉を反らせて喘いだ。
指と舌で淫らな水音を立てながら、マイをより深い快感へと誘っていく。
大きな快感の波の中でマイはシーツをきつく握り締め、弓なりに身を反らせながら甘い嬌声を上げる。
どこまでも高まっていく性感はやがて頂点に達し、快感の頂点でマイはびくんと体を震わせた。
甘い痺れが全身を駆け抜けると、体の力が抜けてぐったりと横たわる。
ひくひくと痙攣する秘裂からとろりと蜜があふれ、シーツに小さな染みを作った。
「はぁっ……はぁっ……はぁ……」
大きく息を切らせながら、甘い余韻に浸る。荒くなった呼吸が落ち着くまで、潤んだ瞳でアヤの顔を見つめる。
マイの液に濡れて糸を引くアヤの手が見える。そのアヤの指がマイの唇に触れ、するりと口の中に入った。
甘酸っぱい味が口に広がる。これが、私の味……。
恍惚とした表情でぴちゃぴちゃと淫らな水音をたててアヤの指を咥え、キスをするときのように舌を絡めて吸う。
情欲を刺激するその光景をアヤはうっとりと眺め、マイの口の中で指を動かして絡めてから、すっと引き抜くと、唾液と愛液に濡れたアヤの指が淫猥な光を放つ。
ぼんやりと余韻に浸っているマイにもう一度キスをして、深く絡み合う。初めてのオーガズムに戸惑いを隠せないのかマイのキスはいつもよりやや拙い。
もし行為の途中でマイにダメとかイヤとか言われた場合どうすればいいのか不安を抱いていたアヤだったが、
マイにしてみれば絶対の信頼を置いているアヤに対して拒絶をするということは考えもしないことであった。
アヤは唇を離すとマイの隣へ寄り添うように体を横たえて手を握り、視線を交わす。
「今度は、マイが私にしてくれる番よ」
「え……? あ、わ、わかった」
逡巡の後、気がついた。このまま終わってしまうとアヤは何のために脱いだのかわからなくなってしまう。
上手くできるかどうかわからないけど、さっきみたいな感覚をアヤにもしてあげられるんだと思うと胸が高鳴った。
おずおずと体を起こして手を伸ばし、アヤのふっくらとした再び胸に触れて両手で軽く揉むと、指の隙間から覗く胸の先端に舌で触れて、ついばむようにキスをする。
片手を離して、舐めるだけでなく口に含んで舌でつついて刺激すると、マイは注意深くアヤの反応をうかがいながら空いた手を使いアヤの体のラインに沿って滑らせる。
「こ、こうでいい?アヤ?」
マイの愛撫は不慣れな手つきではあったが、そのいじらしい姿にアヤの情感が刺激される。
「今日はマイのしたいようにしてくれればいいのよ」
今日は、ということは次回もあるのだろうかという考えがよぎったが、今は行為に集中することにした。
アヤはマイの精一杯の愛情表現を否定することなく、身をくねらせて愛撫を促す。
それを察してマイの方もアヤに気持ちよくなってもらおうと健気に尽くそうとする。
次第にアヤの息遣いに甘い色が混ざっていく。アヤも気持ちいいんだ。そう思うと嬉しくなって、さらに愛撫を深める。
大好きなアヤのために少しでも喜んでもらいたかった。
マイの未熟な愛撫でも、その深い思慕がアヤから快感を引き出していた。
その気持ちに報いるようにアヤは手を伸ばすと顔を引き寄せ、優しく深いキスで応えてマイの体を抱く。
そのキスで、アヤも満足しているということがマイにもよくわかった。
マイは愛撫の手を離すと、湿り気を帯びたアヤの秘部へ触れた。
「アヤも濡れてる……」
アヤの秘部に顔を近づけて、熱くなったそこに舌で触れてなぞるとアヤが小さく喘ぎ声を漏らした。
「ぁ……はぁっ……」
淫らな水音を小さく立てながらたっぷりと舌でアヤを味わうと、あまり力を入れないように気をつけてアヤがしてくれたようにゆっくりと指を秘裂の中へと沈めていく。
内壁をなぞりながら、マイの細い指が徐々に奥まで進んでいく。指を動かすたびにアヤの中から蜜が染み出してくるのがわかる。
淫らな蜜をとろとろと零しながらマイの細い指を締め付けてくる。アヤの息遣いと声を頼りに感じるところを探り、内壁を擦り上げる。
「ん……あ、ぁ……」
ある場所に触れるとアヤがぴくんと体を震わせた。ここが気持ちいいんだ。
指を一本から二本へ増やして挿し入れ、アヤの一番感じるところをじっくりと何度も擦り上げ、アヤの秘芽に口づけて溢れ出てくる蜜を舐め取る。
「あっ……ん……上手よ……マイ……」
アヤはもう少しゆっくりと時間をかけてマイにやり方を教えていくつもりだったのだが、
マイの行為は見様見真似ではあるもののそれなりにコツをつかんだようで、実の妹が自分を感じさせているという事実がアヤの興奮を昂ぶらせた。
「あぁっ……マイ、そこ……いい……ん、ぁっ……!」
ぞくぞくするほど甘美なアヤの喘ぐ声がもっと聞きたかった。それはやがて甘い嬌声へと変わり、マイの頭の中で反響する。
大好きなアヤをあの快感の極みへと連れていけるのだと思うとさらに胸が高鳴った。
アヤは腰を浮かせてマイの指を深くまで受け入れ、快楽の中を高く高く上昇していく。
一際大きい嬌声と共にアヤの体が震えると、今までに体感したことのない大きな快感が引き出されて体の中を流れた。
マイがアヤの中から垂れてきた蜜を舌ですくいとると、空気を求めて荒く呼吸しているアヤの上気した表情を見て満足げに微笑んだ。

アヤは快感の波のあとの脱力感に身を委ねて、自らの胸に手を当てる。その胸の中はマイによって絶頂を迎えられた充足感で満たされていた。
つまらない自慰行為なんかとは違う、愛されていることの喜びをはっきりと感じる。
姉妹の一線を越えてしまった後でも、罪悪感はなかった。愛しい相手を抱くのにどうしてためらう必要があるだろうか。
「来て、マイ……」
呼びかけに応じてマイはぴったりと体を密着させてアヤと抱き合うと、柔らかい胸と胸が押し合いくにゅっとつぶれる。
裸で抱き合うのは気持ちいい。この肌と肌とが触れ合う感触。邪魔な服のない今、互いの温もりを直に感じられる。
しなやかな肢体が一糸纏わぬ姿で絡み合うと、そっと唇を重ね合うしっとりとしたキスを幾度も交わし、ドキドキと高鳴る二人の鼓動が一つになっていく。
アヤがすっと手を伸ばして灯りを消すと、辺りは闇に包まれた。

「今度は……一緒に気持ちよくなりましょ……」

そう言ってアヤはマイの片脚をまたぐと、くちゅと音を立てて敏感になった秘部が触れ合う。
アヤが腰をくねらせて濡れた花弁をこすり合わせ、秘芽同士が擦り合う度に官能的な痺れが体を流れる。
最愛の人と一緒に快感の高みへと上っていくということがさらに興奮を掻き立てる。
真っ暗な部屋の中で、互いの声と肌だけが全てだった。
愛し合うことに夢中で、無意識の内に念が同調して互いの感覚を共有していることに二人はまだ気付いていない
二人分の快感が体を駆け巡るのだから、それは体験したことのない大きなうねりとなって更なる高みへと二人を導いていく。
「マイ……っ!」
「アヤ……アヤぁっ……!」
大きな波が押し寄せ、二人は互いの名を呼びながら続けて何度も達した。
アヤはマイの隣に倒れると大きく息を切らせて、焦点の定まらないぼやけた視界の中で互いの顔を見つめ合う。
愛しい人と愛を確かめ合った歓喜と激しい快感が二人の間で渦巻いて一つに収束していく。
このまま一つに溶け合ってしまいそうな浮遊感の中で、胸いっぱいにこみ上げてくる想いをどうにか伝えようと指を絡めて手を握る。
徐々に視界が戻ると、恍惚とした表情で甘いまなざしを注がれているのに気がついて愛し合った喜びを互いに実感した。
愛する人との交感が与えてくれる深い充足感に浸って、それをもう少しだけ分かち合おうと愛しさをこめて深く口づけて、愛し合った余韻を楽しみながらキスを味わう。
唇の隙間から吐息がこぼれ、絡み合う舌が覗いた。
「大好きよ、マイ……」
「私もアヤが大好き……」
互いを深く抱き合いながら、これ以上なく満ち足りた気持ちで二人の夜は更けていくのだった。

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