「えっ?」
突然の訪問者、それに加え突然なその言葉に少女は耳を疑った。
「だからさぁ、明日休暇になったろ?俺と一緒に出掛けないか?」
目の前に意中の人が現われて、突然デートのお誘い。これで驚かない年頃の乙女はいるまい。
「えっと。私は全然平気だよ。」
そう答える少女、ラトゥーニ=スゥーボータ。
「そうか、よかった。」
心底嬉しそうな表情を浮かべる青年、リュウセイ=ダテ
「じゃあ明日迎えに来るから。」
そう言って立ち去るリュウセイの背中を見ながら、ラトゥーニは心の中で呟いた。
「どうしたんだろう?急に。」

翌日。肩を並べて歩くふたり。
「珍しいね。リュウセイが映画だなんて。」
「そ、そうか?似、似合わないことしちまったかな?」
「ううん。たまにはいいとおもうよ。」
「そ、そうか。それはよかった。」
そう答える彼の表情は、どことなくぎこちない。
「ねぇ、どうしたの?なんか変だよ?今日のリュウセイ。」
そう言って彼の顔を覗き込むラトゥーニ。
「だっ、大丈夫だって。さぁ次いこうぜ。」
顔を真っ赤にしながら、リュウセイはラトゥーニの手を取って歩きだす。
「あっ。」
その行為に今度は、ラトゥーニの顔が赤くなる。

夕刻。ふたりは公園のベンチに座っていた。
「楽しかったよ、リュウセイ。」
そう言って極上の笑みを浮かべるラトゥーニ。
「お揃いのシルバーリングも買ってもらっちゃって…ありがとう。」
「そうか…喜んでもらえて嬉しいよ。」
そう言って振り返ったリュウセイの顔には、ありありと緊張の色が浮かんでいた。
「今日ラトゥーニを誘ったのは、他でもないんだ。今日、誕生日だろう?」
「覚えててくれたんだね。」
「ああ。だからこそ、今日言っておきたいことがあるんだ。」
そういうリュウセイの顔には、もう迷いはなかった。
どきん。
心臓の鼓動がはやくなる。こんな時、こんな状況、こんな場所で言われる言葉は限られてくる。
(もしかして…)
淡い期待とともに、ラトゥーニは眼で先を促す。
「あ、あのさ、お、俺はラトゥーニのこと、た、大切にしたいと、最近思うようになって、そ、その…」
しどろもどろな口調でそう言うリュウセイを、ラトゥーニはじっとみつめている。
「だ、だからその、お、俺はラトゥーニのことが、す、好きなんだ。」
ついに放たれたその言葉。しかしラトゥーニはじっと彼をみつめたままだ。
「め、迷惑だったかな?」
刹那、少女は彼の胸元に飛び込んでいった。
「ラ、ラトゥーニ。」
驚くリュウセイを尻目に、ラトゥーニは悪戯っぽい笑みを浮かべ、上目遣いに彼を見る。
「やっと…やっと言ってくれたね、リュウセイ。私、私…」
そう言うラトゥーニの目尻には、微かに光るものが…
「私、恐かった…リュウセイに嫌われたくなかった…だから、いつも、私からは言えなかった。でも今なら言えるよ。」
満面の笑顔を浮かべながら、少女はこう呟く。
「私も大好きよ、リュウセイ。」
お互いに認め合った互いの気持ち。自然と二つの影は重なりあっていった…。

その夜。艦内個室。
ふたりは寄り添い合って、ベットに腰掛けていた。
「ラトゥーニ、俺、お前が欲しい。さっき告白して、やっと自分の気持ちに正直になれた気がする。」
「…」
少女は微動だにせずに、じっと彼をみつめている。
(や、やっぱこういうことは、もう少し時間を置いたほうがいいのか?)
何も答えないでいる少女をみて、リュウセイは少しとまどった。
一方でラトゥーニも平静を装ってはいたが、心の中では激しい葛藤が起こっていた。
(後悔は…しない。)
重い沈黙を破って、少女は言った。
「いいよ。愛してるわリュウセイ」
ゆっくりと、リュウセイはラトゥーニの肩に手を掛け、肩口を露にさせる。そしてそのまま、服を脱がせようと…した所で、手が止まる。少女は小刻みに震えていた。
「怖いか?」
リュウセイが心配そうな顔でみつめる。
「うん…少し…」
気丈に振る舞おうとすると、余計恐怖は湧いてくる。ラトゥーニは正直に怖いと認めることにした。
「ねぇリュウセイ、キスして…」
少女の真摯な眼差しに、リュウセイは素直に答えた。
「どうしても無理だと思ったら、すぐに言ってくれ。」
そう言うと、彼は少女の着衣を降ろし始めた。
露になった、少女の肢体。しばらくリュウセイは、じっとみつめていた。
「そんな風に見ないで。恥ずかしいよ…」
ラトゥーニが手で隠そうとする…
「綺麗だよ。」
何の躊躇もなく、その言葉が自然とでてきた。
(自分にもこんな台詞がいえるなんてな…)
ふとそんな思いが浮かんだが、すぐにそんな思いは消えた。
「本当に綺麗だよ、ラトゥーニ。」
再びのその言葉に、少女の表情が崩れる。
「うれしい…」
リュウセイは自分も服を脱ぐと、少女の身体に重なっていった。
「愛してる…」
そう言って彼は口付けをした。
ほんのりと上気した少女の肌に、リュウセイはキスをしてゆく。その度にラトゥーニは敏感に反応する。
「ん…はぁぁ…」
その甘い響きに、リュウセイは己の分身が張ってくるのを意識した。
「ん…ひぁっ…くふぅぅ。」
ラトゥーニは己の身体に訪れる、快感に身を任せていた。
リュウセイは、まだ淡いふくらみの双丘に手を延ばした。桜色の頂点を指でつまむ。
「うぁっっ…リュウセイ、そこは…」
訪れる衝撃にラトゥーニは息を荒げる。しかし次の瞬間、さらなる快感の波が少女を襲う。
「あっ、あっっ…」
彼が少女の秘所を刺激し始めたのだ。

次々と襲い掛かってくる快感の波に、ラトゥーニは飲まれつつあった。
(こんなに、こんなにいいなんて…)
少女といえど、彼女もそれなりの年頃。自慰の経験もある。しかし現在の快感は、それを遥かに凌駕していた。
(おかしく、なっちゃう…)
実際彼女の身体はピクンピクンと小刻みに反応し、しっとりと全身を包む汗とは対照的に、秘所からはとめどなく愛液が流れ出していた。
「あっ、あっ、そんなにしたら、私、私」
少女の身体の痙攣は徐々に激しくなっていった。それでもリュウセイは愛撫を止めようとはしない。
「あっ、ああぁぁぁぁ」

少女は絶叫に近い声をあげて、身体を弓のように反らすと、ぐったりと倒れこんだ。
「お、おいラトゥーニ。」
状況を飲み込めないリュウセイ。この手の加減というものを知らなかったらしい。
「はぁっ、はあっ、」
荒い息を整えるのに少し時間を要した。
「ごめん…、っリュウセイ、私だけ気持ち良くなって…」
うっとりとした眼で彼を見ながら、ラトゥーニは言った。
「いや、その、加減が分からなくて…悪かったな。」
「謝らないで…」
そう笑顔で返す少女。その笑顔はリュウセイを更に興奮させる。
「なぁ、俺もう我慢できない。」

そう言うと、リュウセイは反り返った己の分身を少女の前に差し出した。
(これが…リュウセイの…)
実物を目の前にして少女の心に浮かんだのは、恐怖心ではなく、期待感であった。
(なんだろう…この気分…)
女として、本能的に『それ』を求めている…そのことを理解するには、少女は未だ若すぎた。
「握ってくれないか?ラトゥーニ。」
うっとりとした眼で己の分身をみつめる少女に向かって、リュウセイはそう言った。
こくりと頷くと、少女は『それ』を握った。そして徐々に、ゆっくりと握った手を上下に動かし始める。

「うっ、ああ、いいよ、ラトゥーニ。」
己の分身を襲う刺激にリュウセイは、情けない声をあげる。
(気持ちいいんだ…リュウセイ…。)
その様子を見て、ラトゥーニの心に沸き上がる感情。
(もっと…リュウセイを気持ち良くさせてあげたい…。)
その想いは、すぐに行動となって現われる。少女はリュウセイの分身に口付けをした。
「ああ…」
さらに声が情けなくなるリュウセイ。彼の意識は下半身に集中しており、もはや周りの様子に気を配る余裕はない。だからラトゥーニが、そんなことをするなんて露にもおもっていなかった。

突然、しかしごく自然に、少女は彼の分身を口に含んだ。
「お、おい、ラトゥーニ、そこまでしなくて…ううっ…。」
今までとは違う新たな刺激に、リュウセイは戸惑った。しかし、少女は止めようとはしない。むしろ、行為を更にエスカレートさせる。口に含んだうえで、顔を上下に動かす。
「うっ、くうっっ…」
その激しい快感にリュウセイの顔が歪む。
「ふぇぇ、ふゅうへい、ひもひひぃ?」
(ねぇ、リュウセイ、気持ちいい?)
そう言いながら上目遣いで彼を見る少女。口腔の刺激と、その仕草にリュウセイは我慢できなかった。
「うっ、うううう、ラ、ラトゥーニ!!」
叫びながらリュウセイは、少女の頭を押さえ込む。そして、そのまま達した。
びゅる、びゅる、どくん
「んむぅ、んふんぅう」
口腔に精液を浴びせられ、声にならない叫びをあげる少女。しかしリュウセイは、頭から手を離そうとしない。
鼻腔に広がるその匂いに少女は耐えられなかった。
「うぇぇぇ、げほっごほっ、ふ、ふぅぅ」
やっとの思いで彼の束縛から解かれた少女は、激しく咳き込んだ。その口元からは、白い液体が糸を引きながら垂れている。
(リュウセイ、イっちゃったんだ…)
「ご、ごめんよ、ラトゥーニ。」
我に返り、必死に少女の背中をさするリュウセイ。その様子をみて、少しラトゥーニにも余裕が戻ってきた。
「うん、大丈夫だよ…リュウセイ…」
咳き込みながら、気丈に振る舞うその笑顔に、リュウセイは罪悪感を覚えた。
(俺、ラトゥーニのこと、大切にするって約束したのにな…)
自分の快感に夢中になるあまり、少女のことなどお構いなしに、達してしまった。
(俺は、最低だな…)
黙り込むリュウセイをみて、ラトゥーニは少し不安になった。
(リュウセイ…あんまりよくなかったのかな…)
思い切って、少女は彼に尋ねた。
「そ、その、気持ち良くなかったかな…」
おずおずと尋ねる少女。その言葉にリュウセイは心底驚く。悪いのは自分のほうなのだが…
「そ、そんなことないさ、そ、それより大丈夫か?」
慌てるリュウセイ。その様子をみてラトゥーニに笑顔が戻る。
「よかった…」
その笑顔をみると、達したばかりだというのに、再び己の分身が隆起してくるのが分かった。
(まったく、俺って奴は…)
自己嫌悪に陥りながらリュウセイは言った。
「ごめん。もうこんなことしないから…大切にするって約束したもんな…」

リュウセイのその言葉に、少女はかつて教えられた事を思い出す。
『いーい、ラトゥーニ。女の子の大切なもの…あんた、もう分かるわよね?』
『えっ…う、うん』
少女の育ての親ともいうべき、ジャーダとガーネットとの別れ際に言われた言葉。
『それは簡単に手放しちゃダメよ。ただ好きだから…じゃなくて、あなたの事を本当に大切に思ってくれるひとにこそ、それを受け取ってもらうのよ。』
『うん…』
神妙な顔をして頷く少女。
『まぁ、そのうち分かる日が来るわよ。今は分からなくともね…』
『そうだね…覚えとく…』

(意味…やっと分かったよ…ガーネット)
自分のことを心から大切にしてくれる…そうリュウセイは言ってくれたのだ。だから…大丈夫…
「リュウセイ…私の大切なもの…受け取って…」
顔を真っ赤にしながらそう言うと、ラトゥーニはリュウセイの胸に飛び込んだ。
少女を抱き締めながら彼はベッドへと倒れこむ。少女の身体はうっすらと汗が滲み、軽く火照っていた。
淡い膨らみの頂点はぴんと隆起しており、まだ誰の前にも曝されたことのない秘部に至っては、十分過ぎるほどに潤っていた。
「いくよ…ラトゥーニ」
そして彼は優しくキスをする。
リュウセイは、少女の秘部に己の分身を当てると、ゆっくりと少女の内側へと侵入する。
「うっ…くうっっ…」
「痛いか?」
少女の顔が歪むのを見て、リュウセイは少し躊躇った。
「だ…大丈夫…続けて…リュウセイ…」
苦悶に満ちた表情をなんとか誤魔化そうと、少女はなんとか笑顔を繕おうとする。悲しいかな男の宿命か、その顔をみて、彼の興奮は更に高まる。
「もう少し…もう少しだから…」
そう言って彼は更に奥深くへと己の分身を埋めて行く。
「うぁぁあ、はぁぁっぷぅぅ。はぁぁ…はぁ。」
遂に彼は少女の内側へと侵入した。

少女は涙を浮かべていた…
「嬉しい…やっと…ひとつに…」
その愛惜しげな表情に我慢出来ずに、リュウセイはラトゥーニの身体を貪る。
淡いふくらみを激しく変形させ、その頂点を舌で転がす。
「ひゃうっ、そ、そこ弱っ…うあぁ…」
突然の激しい愛撫に少女は敏感に反応する。
「うぁっ…ダメ…リュウセイ…もっと…ゆっくり…」
その言葉にはっと我に返るリュウセイ。あまりの快感に我を忘れて少女の身体を責めすぎた。気が付けば少女は、肩で息をしている。
「ご、ごめん…あんまり気持ち良かったから…」
その言葉に少女は顔を背ける。
「そんなに…気持ちいいの…?」
顔を背けたまま少女は尋ねた。
「あ、ああ…」
申し訳なさそうな顔でそう答える。すると少女は子悪魔的な表情で彼を振り返る。
「私で気持ち良くなってくれるのは嬉しい…けど…もう少し優しくして…私…壊れちゃうかと思った…」
「ごめんよ…俺も…その…初めてだから…加減をしらなくて…」
しどろもどろに答える彼を見て、少女は表情を崩す。
「もういいわ…」
「あ、ああ…」
そう言うと少女は彼の唇に近付いていった。
「今度は…優しくね…」
彼の頭の後に手を延ばすと、少女の方からキスをした。

その優しいキスを口火に、リュウセイは再び動き始めた。
「ん…んっ…」
自然と少女の口から、甘い吐息が漏れだす。
「痛くないか?ラトゥーニ。」
「んっ…だい…じょ…ぶ…」
その言葉に嘘はなかった。始め感じていた痛みは今はほとんどなく、代わりに未知の快楽が少女の身体を、支配していた。
(んっ…なに…なんだか…す…ごく…)
身体中を襲う快感の波に、少女は飲み込まれていった。
「んっ…はぁっ…ひ、ひゃぅ…」
新たな快楽がさらに襲いかかる。リュウセイが少女の淡い双丘を愛撫しはじめたのだ。
「んはぁぅ、そ、そこは…」
先程とは違い、優しく、丁寧に、少女の乳房を愛撫する。
「はぁっ…はぁぁぁ…」
段々と身体中に広まって行く快感…
「うぁっ…」
次の瞬間、鋭い刺激が少女を襲う。リュウセイの愛撫は少女の桜色の頂点に移っていた。
「はぁっ…、リ…、リュウセイ、そ、そこ…、よわいの、ひゃぁっ…」
裏返った声でそう言う少女。しかし、リュウセイは愛撫を止めようとはしない。
「ひゃぅ、お…、おかしくなっちゃうよぅぅ…」
たまらず悲鳴を上げる少女。限界が近いように思えるその素振りに、リュウセイが答える。
「俺も…もう…」
その言葉と共に、リュウセイの動きが速さを増す。
「はあっ…はぁっ…」
もはや両者ともに、お互いを気遣う余裕は殆ど無かった。
「うあっ…リュウセイ…わたし…もう…」
「お、俺も…」
虚ろな眼でそう言う少女の姿は、非常に魅惑的であった。
そう、男が達するには、十分な程に…
「うあぁっ、ら、ラトゥーニ!」
「ひゃぁぁっ」
次の瞬間、リュウセイは大量の精を少女の体内に放った。
その慣れない感覚に、少女は絶叫を発しながら、精を受け入れる。
「くふっぅぅ…」
自分の体内に、異物が流れ込んでくるのを少女は感じていた…

ふたりはしばらく動けないでいた。
初めての快楽にふたりとも酔ってしまっていた。
「ラトゥーニ…」
やっとのこと、リュウセイが口を開く。
「その…ごめん…我慢できなかった。」
本人としては、避妊していなかったことが気に懸かったのだろう。
「ううん…私は…いいよ…相手があなただから…」
下腹部をさすりながら、少女は言った。その言葉に安堵の表情を浮かべるリュウセイ。
「そうか…」
「だから…ね…」
照れながら少女は彼の耳元で囁いた。
「もっと…しよ…」



夜明けは未だ遠い…






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