5-553 僕っ子と俺

おい、もしも俺が死んだらユミは寂しいか?
「ば、ばかじゃないの?バカ!」
はは、寂しいんだな?
寂しいんだろ?
「そんな訳ないだろ?ばっかじゃないの?」

顔が赤いよ?
涙目だよ?
解りやすいなあ!
このツンデレちゃんw

「なッ…!」カアァ…。
「ち、違うんだからね?!僕は、あっくん何か別に死んだって悲しくないんだからねッ?!勘違いしないでよねッ!?」

じゃあ、何で泣いてんの?何で俺の手を掴んでるの?くくく…。
「はああッ!?泣いてなんか居ないんだからッ!これは汗よ!僕は、僕は…泣いてなんか…ばかぁ〜〜!」
彼女は、俺の胸の中で泣き出す。
幼馴染みの僕っ子な彼女だが、案外泣き虫なのだ、流石に可哀相になったので、「ごめんよ…」
と優しく彼女の頭をクシャクシャ撫でた。

彼女は、「あっくんの意地悪…ッ!僕に「死ぬ」なんて言うなああ〜ッ!ばかぁ!ばかぁ!ええ〜ん…え〜ん…ッ!」
彼女は、俺の胸をポカポカ叩きながら泣いて居る、俺は彼女に言う。

「バカだなあ、ユミより先に死なないよ?約束だ。」俺が言うと彼女は涙に濡れる顔を上げて涙を一杯溜めた目を向けて「ほんと?」と聞く…。
彼女に対する愛しさと愛情と罪悪感で俺の胸の中が一杯になり、俺は返事の代わりに彼女の唇を奪った。

その後彼女はずっと俺に引っ付いて離れなかった。
まあこれは俺が悪いんだがな…。
彼女は、いつの間にか俺の腕の中で幸せそうに可愛らしく寝息を立てて居た。
ああ…愛しい…彼女が起きたら俺は彼女にプロポーズをする積りだ。

また彼女は、照れ隠ししてから泣くだろうなあ。
俺は彼女の反応を楽しみにしながら彼女の可愛い寝顔を眺めて居た。

〜FIN〜
2009年06月19日(金) 21:17:43 Modified by amae_girl




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