無題(パンフレット)// リコ,ジャン,
 // //Crossover,Snippet,/General/ 4403Byte / Text// 2004-06-23


無題(パンフレット)


真夜中――灯は消えた。おれがリコを見て、ジョゼがヘンリエッタをみることにした――

おれがそういいだした。

リコは寝る前の読書をしていた。『神の神秘の力があなたのものに』。椅子を引き寄せ、

やつの唇を読んだ=イエスに通じる内部の軌跡をしっかりつかみ、キリスト教のアメリカを

雑種化しようとするユダヤの共産主義者の陰謀と戦いましょう。あなたの寄付を私書箱へ

送ってください云々。

「リコ、訊きたいことがあるんだが」

「ええ、いいですよ」

「おまえは今読んでるパンフレットを信じてるのか?」

「ええ、そうですね。ここに書いてあるんだけど、この生き返った女がいってるんです。特別に

寄付した人は、天国へいったら、毎年、新車がもらえるってイエスさまが保障してるって」



たわごと。



「リコ、おまえ、最後にやった2,3回の任務のことはよくおぼえてるかい?」

「いえ、あんまり。始末屋のブルーノにはボンネット貫通してエンジンロック、

アンジェリカには約束守れませんでしたけど。ねえ、ジャンさんは食堂でうま

いランチをおごってくれますか?」

手錠を出す。「すまないが、小便をしてくる間、これをはめておいてくれないか」

リコは立ち上がった――あくびをして、体を伸ばす。ヒーターをチェック――太い

パイプ――重量物積載禁止。

開いた窓――九階分の落差――おかしなアホ毛女はにやにやしている。

「ねえ、イエスさまは自分で運転してると思いますか?」

やつの頭を壁に叩きつけ、悲鳴を上げるところを窓から放り出した

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