無題(フィレンツェセンベイ) // リコ,ジャン
 /// ///,Crossover/,Snippet,/Humor /3978Byte / Text// 2004-04-19


無題(フィレンツェセンベイ)


サンタ・マリア・ノヴェッラ駅に降り立った二人は、すでに現地入りしてフィリッポ

をマークしていた課員からの連絡によって彼がシニョーリア広場にいることを知り、

保護のためにそちらに向かうことになった。その道すがら。



「リコ、何を見ている。任務だ、急ぐぞ」

「ジャンさん、あのオウムなんて言ってるんですか」

「なに?」



「ゴキゲンヨウ

 ヨウコソ、フィレンツェエ

 フィレンツェセンベイ、フィレンツェセンベイ」



「あれは日本語だ。おおかた観光客が教えていったんだろう。そこにも」



目線を追うと、東洋人――ジャンさんが言うのだから日本人なのか

の女性二人が向かいの店先を冷やかしていた。



「ああいうのがひっきりなしのここだ。あのオウムは我々より多くの外国語を知って

いるかもしれん」

「そうなんですか」

(私より頭良いのかな?クラエスやトリエラとだったらどうだろう。それはないか。

鳥類に負けるはずは……)



「行こう。一つのことに囚われすぎないようにな、フロレンス」

「あ、はい、兄さん」




チャオ フラテッロ

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