無題(白い手) // ジョゼ、ヘンリエッタ
        // ID:WF/Pmcu30 // Serious // 2012/08/30



僕の銃を前にして、彼女はこう言った。
「私の手の大きさでは扱えません」
それは彼女が「子供」である事をもう一度僕に思い出させた。

彼女は忠実な義体。
「ロボット兵士」とまで言われるほど、感情を削ぎ落とした状態。
それなのに、なぜ、こんな僕の心をかき乱すような台詞を言うのだろう。

「子供を道具に改造した」
「事件の被害者に殺人させている」

そんな罪悪感を忘れるため、努力を積んだのに。
愛そうとしたのに。
どうして彼女は簡単に全てを崩してしまうのだろう。

小さな、白い手。








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