無題(愉快な一日) // ヘンリエッタ,リコ,トリエラ,ジョゼ,ジャン,ヒルシャー,
 // //Snippet,/General /4886Byte / Text// 2004-06-22


無題(愉快な一日)


エッタ&リコ「お〜牧場は♪ み〜ど〜り〜♪」



数歩先を歌いながら歩くヘンリエッタとリコを見て、ため息を吐いた。

今日の予定は射撃訓練だったはずだ。だのになぜ・・・。

後ろを並んで歩くジャンとジョゼへ目を向ける。すると自分の隣を歩いていたヒルシャーが話しかけてきた。すぐに顔をヒルシャーへ向けた。



ヒルシャー 「どうだい、トリエラ? コルティナ・ダンペッツォのミズリーナ湖は素晴らしい景色だろう?」

青い空に緑の平原、湖に映ったドロミテ山群が織りなすコントラストは綺麗だった。

エッタ&リコ「ホイ♪」

トリエラ  「・・・っ、あの、ヒルシャーさん! どうしてピクニックなんですか? 今日は・・」

言い終わる前に、背後から声が届く。ドスの利いた低い声だった。

ジャン   「担当官のために義体がいる。担当官がピクニックに行くのなら、義体もついてくるのは当然だ」

ジョゼ   「いいじゃないか。今日は息抜きみたいなものだ。君も楽しむといい。ほら、ヘンリエッタとリコはすっかり馴染んでいるよ」

ジョゼが伸ばした指の先には

エッタ&リコ「ララララ、やぎさんも〜♪ メェ〜〜〜♪」

変わらず二人が歌い続けていた。

ヒルシャー 「君も一緒に歌ってきなさい」

ジャン   「そうだ。これは命令だ。」



戸惑ったが、トリエラは二人のもとへ駆けていった。条件付けには逆らえなかった。

左右の景色が視界の外へ流れていく。しかし時間の流れはゆっくりに感じた。

私は何を演じたらいいのかわからない。だけど今、どんな役をやればいいのかはわかる。

そうだ、ステージは変わるのだ。私はそのステージに合わせればいいのだ。「君の器量だ。

警官に化けられるさ」以前にヒルシャーさんが口にした言葉が頭をかすめていた。

やがてヘンリエッタたちの所までと四歩、三歩、二歩、一歩・・・。





エッタ&リコ&トリエラ「足並みそろえよ、今日〜は ゆか〜いだ〜♪」



その日のトリエラには、愉快な一日が待っていた。

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