PINKちゃんねる-エロパロ&文章創作板「依存スレッド」まとめページです since2009/05/10

作者:◆6ksAL5VXnU氏

「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」
「はぁ、はぁ、はぁ」
 夜のワンルームを、2人分の荒い呼吸が支配する。両親は出払っており、俺たちを止める者は何もなかった。お互いに裸のまま強く抱き合い、火照った胸や太ももが、俺の体に絡みついていった。
「あっ……ん」
 艶っぽい声を出す彼女。その声だけで、俺の興奮はどんどんと昇り詰めてゆく。
「疾人っ」
「入れるぞ、三月」
 俺、中島疾人(なかじま はやと)の彼女、菱谷三月(ひしたに みづき)は言葉では答えず、暗闇の中でコクリと頷いた。それで俺はもう止まらなかった。
 びゅぶ。そんな淫らな音とともに、俺の物は三月の膣内に侵入してゆく。
「あああっ、んん」
 彼女の喘ぎに苦痛の影は全く存在せず、簡単に俺を受け入れた。慣れているのだ。
 俺から告白して、付き合うようになってから、俺たちはほとんど毎週こうして肌を重ね続けてきた。三月は始めこそ処女で素人だったが、数をこなすうちにテクニックを磨き、今や俺はすっかり虜になっていた。
「は、疾人の……あんっ、びくびくいってる……そ、そろそろ?」
「ああ、そろそろだな」
 我慢の限界を感じて、三月の膣から物を抜く。そして自分で2、3回しごいて、近くのティッシュを取ってその中に精子をぶちまける。
「あっ」
 そのまま中出ししてほしかったのか、三月がそれを名残惜しそうに見つめている。残念だが、今はまだ責任を背負える年齢じゃない。だが将来はきっと……。
 服を着る彼女を見ながら、俺は漠然とそんな事を考えていた。
「卒業か。早かったな」
「うん、あっという間だった」
 俺の呟きに答えてくれる。

彼女と知り合ったのは高校1年の時、初めて見たその時からまるで魔法に掛けられたかのように、俺は彼女に魅了された。そして、努力の甲斐もあって、付き合いだしたのが2年の夏。それからというもの、ずっと自慢の彼女だ。
 だから、彼女と離れることが何よりもつらい。
「行っちゃうんだよね、東京に」
「夢、だったからな」
 田舎者という事に対する不満足感というのが、俺の中には存在していて、それで小さい頃から、東京で生活するという事が目標だった。だから、東京の大学に合格したときは嬉しくて小躍りしたものだった。
 だがそれは、夢への第一歩であると同時に三月との別れでもあった。はっきりいって、考えないようにしていた。そのツケがここでまわってきたのだ。
「疾人は頭良いから。きっと、あっちでもうまくやれるよ」
「お前は大丈夫なのか、高卒で就職って厳しいぞ?」
 進学できうるだけの力はあった。しかし家計の都合で彼女は断念したのだ。
 やや自嘲気味に彼女は笑った。
「私の家って貧乏だからね。仕方がないよ」
 それでは蟻地獄だ。俺は彼女を少し哀れに思う。
貧乏だから、進学もできない。できなければ当然、良い就職先に就くことは難しくなってくる。そして、そのスパイラルから抜け出すには、経済力のある男と結婚するしかない。短縮的かもしれないが、俺はそう考える。
 だから俺は……。
「でも東京か、ちょっと遠いなぁ」
「手紙書くよ。電話だって毎日……ってそれは迷惑か」
「ううん。うれしい」
「……東京に行って、でっかくなって、それでお前の所に帰ってくる」
「うん」
「待っていてくれるか?」
「うん。……ずっと待っている」
 彼女はそう言って、また笑った。
 青い高校生でいられる最後の日の夜だった。



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