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仮面ライダーストロンガー

 父が兄弟に与えた映像作品の一つ。VHSに、最後の3話がダビングされていました。ストロンガーの終盤といえば、1号からアマゾンまでの昭和仮面ライダーが全員顔出しで揃う奇跡が実現したものであります。子供ながらに、たくさんのライダーとたくさんの怪人が入り乱れて戦う様子は結構な興奮を覚えたものであります。あれだけ目立っていた磁石団長とヨロイ騎士があんなにあっさり倒されたのは少々残念ではありましたが。
 この盛り上がりを、最初にぶつけられてしまったから、昭和仮面ライダーのほかの部分はあまり見る気になりませんでした。実際に見てもあまり楽しくなりませんでした。だって、ここよりは盛り上がりに欠けるんだもの。ここよりはライダーも怪人も少ないんだもの。ダービー弟戦からDIO戦までを一番最初に読んでしまったジョジョと同じですね。父がなんでよりにもよってこの3話を兄弟に与えたのかはわかりませんが、多分あまり深い考えはありません。
 話は変わりますが、ウルトラマンや仮面ライダーみたいな昭和特撮が好きな人って、いったい何が好きなんでしょうか。筆者も、多分弟と一緒に小さいころから特撮に触れてきてはいるので、平均人よりは特撮に詳しいと思います。怪獣や怪人の名前当てクイズみたいなのをやっても、平均点よりは有意に高い点数を出せると思います。でも、それだけであって、筆者は別に特撮が好きなわけではありません。特撮が好きだと言っておけば、オタクというマイノリティの中の更なるマイノリティになれるので、オンリーワンを気取りたい厨二心から特撮ファンのように振る舞っていた時代は確かにありました。でもまあ、そのために特撮を見ても、おもしろくないんです。寝落ちしちゃうんです。だって映像のクオリティは低いし、設定もおかしいところだらけだし、何より演技が下手なんです。前二者はほかの部分で何とかしようと思えばなんとかできますが、大根芝居というのはどうにもフォローのしようがありません。はっきり言いましょう。所詮はジャリ番です。ジャリ番なので予算はそうはもらえず、新人の役者を使わざるを得ません。当たればいいですが、そう簡単に当たるものではありません。ジャリ番だから子役も結構な数を使う必要があるのですが、芝居がうまい子役というのは大人の役者より更に少ないのでしょう。これは、思い出や愛で補正しきれるレベルではけしてありません。小さいころから仮面ライダーやウルトラマンに触れていた筆者が言うんだから間違いありません。弟はいつからか毎年スーパー戦隊と仮面ライダーを追いかけていますが、筆者には無理して見ているように見えます。あまりおもしろくはなさそうだもの。
 筆者が中学生になってからリアルタイムで見た「仮面ライダークウガ」は、リアルタイムで見ていた当時は違和感がありませんでしたが、大学時代くらいに見返すとそれでも演技に粗が目立ちました。
 だからやっぱり、特撮が好きな人って、ドラマ部分よりバトル部分が好きなんです。ドンパチが見たいんです。基本はそうだと思います。怪獣や怪人に人気が集まるのも、彼らがドンパチの主役だからです。多分そうです。顔を出す役者と違って、中の人たちはそれはもう生粋のプロ集団ですから、きちんと見ていられるレベルには仕上げてきます。
 となるとやっぱり、ドラマ部分を削ってドンパチの部分のみを集めて編集した映像作品とかを作れば、売れると思います。Bible Blackでいうオンリー版みたいなものです。筆者は「オンリー版」っていう言葉はエロアニメ全体に通じるものだと思っていましたが、そうでもないようです。というかドラマ部分とバトル部分という分け方は、多分AVにも可能で…っていう話をしてもこれ以上広がらないのでやめておきます。
 何の話だったかというと、オンリー版ですね。でももう、あるんですよ。筆者もやはり小さいころにストロンガーの最後3話と一緒に見てました。ウルトラマンの「ウルトラビッグファイト」とか。最近はあまりこういう映像作品を見ない気がするけど、どうなんでしょうか。

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