当wikiは、高橋維新がこれまでに書いた/描いたものを格納する場です。

 2016年12月4日のロンドンハーツを見た。M-1グランプリ2016の後に生放送で放映されたものである。企画は、「M-2グランプリ」というものだった。

 内容としては、MCの仕事が多めの中堅芸人に体を張らせるギミックを仕掛けて、リアクションを楽しむというものである。
 ギミックそれ自体は古臭いものばかりで、特に新鮮味も意外性もない。個々の芸人のリアクションを撮ったVTRを並べ立てただけの典型的な「足し算のテレビ」である。「M-2グランプリ」と銘打ってM-1のパロディにしていることにも特に意味がない。パロディであることが、笑いにつながっていなかったのである。単純に点数の審査と優勝者の決定という仕組みを設けて個々のVTRに一応のつながりを持たせ、「足し算感」を糊塗するような役割しか感じられなかった。審査員は、リアクションをしていた芸人よりも若手の芸人たちが務めていたが、もっとM-1のパロディを意識した動きをした方が良かっただろう。

 M-1から合流した銀シャリも大した動きはしていなかったので、生放送である意図もよく分からなかった。生放送だと笑いの密度が下がるだけなので、銀シャリを出すためだけであれば生にする意味がない。

 完全に、今のダメなロンドンハーツのダメな部分が全部出た番組である。「ただの足し算のテレビ」というのは、筆者が見た2016年7月1日放映回と一緒である。このまんまだと、本当に番組が終わっちゃうと思うけど、いいんだろうか。

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