瑞穂市の市政について学び、街づくりに活かす

コラム:下水道整備検討特別委員会を傍聴して(その2)

:前回コラムに引き続いて、5月19日に行なわれた特別委員会を傍聴した本会の一会員の感想を掲載します。

第5回下水道整備検討特別委員会を傍聴した。
初めに「楽観過ぎる市の試算」との副題で、岐浄連の講師が市のシミュレーションは甘いと指摘する。
ちなみに岐浄連というのは岐阜県浄化槽連合会の略称で、要は浄化槽・ごみ・廃棄物等を取り扱う元締め「岐環協」に関連した社団法人であるらしい。
ともかく、この岐浄連が言うには「公共下水道は多くのお金が必要だよ、それに比べ合併浄化槽は安いよ」ということだ。
しかもそれを「合併浄化槽で整備しろと言っているのではないよ、市の財政を懸念してのことだよ」などと奥ゆかしく言うのだから、さすがに賢いといったところだ。
もっとも岐浄連のシミュレーションも「他人に厳しく自分に甘く」的であり、特に環境への影響を「公共下水道も合併浄化槽も同等」と片付けているところなんぞは驚きだ。
市長や委員も質問していたが、環境面は公共下水道の方がはるかに優れている。
時間的なBOD値、放水先の水路規模、維持管理主体など詳しい説明は避けるが、とにかく環境での比較では 公共下水道>合併浄化槽 で間違いないだろう。 問題は合併浄化槽が環境面では不利であったとしても、それに勝る経済的メリットがあるかどうかだ。
下水道の整備方法は一年以上前に決まっているのだが、ここにきて岐浄連の提言があるということは、特別委員会の中ではまだ方向性が決まっていないのということなのだろう。
しかし、岐浄連の話を聞いておきながら、なぜ委員会では方向性を問う質問が一切でないのであろうか。
岐浄連の話を加味した上で、今一度 公共下水道方式と合併浄化槽方式の、トータルコストくらいは確認すべきではなかったろうか。
それをしないということは、下水道事業を行わせないための引き延ばしか、審議の段取りが悪いとしか思えない。 まず整備方法を公共下水道とするのか、それとも家庭用合併処理浄化槽とするのかはっきり明言してほしい。
「何を言う。公共下水道での整備は決まっている!」と言われそうだが、委員会を傍聴した者には、未だその方向性が定まっていないように感じる。
財政を慎重に検討することも重要であろう。
しかし今は、そのスピードも望まれていることを忘れないでほしい。

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