抜歯の術式
埋伏第三大臼歯抜歯の切開法
術式 | コメント | |
1 | envelop flap | Colができないのか? |
2 | three-cornered flap | 良いと思うが、縫いにくい |
3 | triangular flap | 頬側の近心が観察できなく、アンプタが思ったより遠心になることを注意 |
4 | szmyd flap | 良いと思うが、縫いにくい |
5 | comma | 視野が狭いので簡単な症例のみなので、良いかどうか不明 |
- ほとんど、3と同じ切開(triangular-based incision)の論文がでました。そして、びっくりすることに、縫わないそうです。もちろん、secondary healingとあります。もっとも、縫っても、その中のソケットは、穴が開いてあるのですからね〜。しかし、近年の、7番の遠心部にポケットや歯肉退縮させないという流れから、完全に逸脱していますね。ドレーンを入れずに、開放創にするだけでも腫脹が少ないとする論文と同じ発想です。良いとは、思えないのですが、緊急時とか、問題がある時に、縫わなくても、ある程度は治癒するということを知っておくことは意味があると思いました。ともかく、7番の歯のカリエスや歯周病や知覚過敏からの予防を考えると、7番の遠心部の縫合は、丁寧に行うべきでしょう(口腔前提が小さくなっては、かえって歯ブラシが困難になるので、無理に閉じれば良いということでもない)。
Waite PD, Cherala S. Surgical outcomes for suture-less surgery in 366 impacted third molar patients.J Oral Maxillofac Surg. 2006 Apr;64(4):669-73.click
一般の抜歯
- これまで、一般の抜歯に関して、口腔外科医は、「開業医の先生は、暴力的で、非侵襲的(アトラマテック)に抜かないから、僕たちのが上手」と言ってきました(少なくとも、私は)。しかし、近年、インプラント治療を行っている歯科医院が、アメリカの極めて非侵襲的な抜歯を行うようになってきました。彼らに言わせると、「口腔外科の抜歯は、暴力的で、侵襲的だから・・・」となります。ポイントは、いかに、歯槽骨を挫滅させずに、抜歯後の形態(特に前歯部の歯肉が窪まないように)を変えないかです。
- そのために、ペリオトーム(Periotome)click:googleを使うのですが、それ以外にも、驚き、Benex -Control Root Extraction Systemなる歯根抜歯があるのですねclick:google。
- こんなことまで、必要ないという時代ではありません。後のホテツのことを考えれば、歯槽の形態が変わらないほうが良いに決まっています。口腔外科医も、学ぶ必要があると思います。
術式じゃないけど、正中過剰埋伏歯の抜歯時期
他にも論文があって(みつからず)、それには、たしか10歳ごろまでに抜歯しないと抜くのが困難になるとありました。まあ、困難なぐらい移動したら、1番の正中離開には、関係ないけど、鼻腔までいくと困ります。よって、逆性の場合は、8歳ごろまでには抜歯が望ましいと思います。
上顎正中部逆生埋伏過剰歯の顎骨内の動きに関する研究 パノラマエックス線写真による経年的観察
角尾明美、他 小児歯科学雑誌 34(4)960-971、1996
逆生埋伏過剰歯を「移動型」と「非移動型」に分けることができた.「移動型」は全体の約48%.「移動型」では,6歳から7歳にかけて,過剰歯は鼻腔側に移動した.
2010年10月15日(金) 13:51:05 Modified by mxe05064
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Uploaded by mxe05064 2006年05月18日(木) 13:39:13
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