日本周辺国の軍事兵器

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■性能緒元

満載排水量	5,000t級
全長	125m
全幅
主機	ディーゼル
速力	約20Kts
乗員	名

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南運830級輸送艦（ダーロン型）は、南シナ海の島嶼部への補給を主任務とする艦で、2010年代に二隻が就役した。同任務に従事していた南運830級兵員輸送艦（チォンシャ型/瓊沙型）を更新するために建造され、艦名も前級のそれを継承し、「南運830」、「南運831」と命名されている[1]。中国海軍における型式名は不明で、米海軍では、本級にDARONG CLASSとのコードネームを付与している[2]。

【性能】
本級の全長は125m[2]、排水量は5,000t級[3]とされており、これは南運830級兵員輸送艦（チォンシャ型/瓊沙型）の満載排水量2,150tから、約2.5倍の増加を見せている。これは、ペイロードや乗員数増加の面でメリットがあるだけでなく、洋上における航洋性の改善にも資していると見られる。主任務は、南シナ海の島嶼部の基地に対する、ドライ・カーゴの補給や人員輸送であり、艦内に大容量の淡水タンクと燃料タンクを備えており、島嶼部への淡水や燃料の供給にも対応している[3]。

艦首には波除のブルワークが設置されている。船型は中央船楼型を採用しており、比較的大形の艦橋構造物は4層構造で、最上部が操舵室とされその直後に塔型マストを配置している。下の各層は艦の乗員居住区などが設置されていると見られる。中央船楼の後部は一層になっており、煙突および四基のデリックが配置されており、港湾施設のない島嶼への輸送を考慮した小型輸送艇4隻が搭載されている。

中央船楼の後方に当たる後部甲板にはヘリコプター甲板が設けられおりヘリコプターを用いたヴァートレップ輸送が可能[4]。ただし、格納庫は有しておらず着艦拘束装置も確認できないため本格的なヘリ運用は想定しておらず、ヴァートレップ輸送を行うには他プラットフォームからヘリコプターを派遣してもらう必要がある。

中央船楼の前後にクレーンを各一基配置しており、重量物資の積み込み/積み下ろしに使用する。艦首部には艦内格納庫に繋がる大型ハッチが設けられており、クレーンを用いて搭載／荷揚げを行う。後部クレーンは、ヘリコプター甲板を貨物搭載に用いる際に利用されると見られる。自船でのクレーンを装備することで、港湾施設が充実していない島嶼部での補給にも有利に働く[4]。

最高速力は約20kstで、50日間の連続自律航海が可能。熱帯である南シナ海での運用を想定して、艦全体に中央空調装置が装備されており、乗員の快適性に配慮されている[3]。

平時の運用を想定した艦だけに兵装の搭載は確認されておらず、有事の際には必要に応じて護衛艦艇を付けて運用されるものと推測される。

【運用】
南運830級は、平時における海上輸送を主任務とする。中国海軍では多数の揚陸艦艇を有しているがこれらが有事の着上陸作戦を目的に建造されたのに対して、本級は平時の運用を前提として運用コストの低減と乗員の快適性に配慮した設計が施されているのが特徴[3]。それゆえ、フェリーのような環境の良い乗船区画が用意されることで、兵士の良好な精神状況を維持し、船酔いを抑えるようにされている[3]。

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1番艦	南運830	Nán yǔn830	2010年代就役。	南海艦隊所属。
2番艦	南運831	Nán yǔn831	2010年代就役	南海艦隊所属

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【参考資料】
[1]中国军网「高清大图：南海舰队某基地进行海上独操考核」（2017年5月5日/薛成清・陳祥）http://www.81.cn/jskj/2017-05/05/content_7589382.h...
[2]USNI News「Document: Office of Naval Intelligence’s Chinese People’s Liberation Army Navy, Coast Guard Ship Identification Guide」（2024年4月30日/U.S. NAVAL INSTITUTE STAFF）https://news.usni.org/2024/04/30/document-office-o...
[3]网易「解放军新型运输舰终于曝光了！下饺子速度造了很多」（2018年5月9日/来源: 全球美食精挑细选）https://www.163.com/dy/article/DHBU933L0522TO6G.ht...
[4]大公网「海上后勤仓库 支援岛礁防御」（2024年1月22日）https://www.takungpao.com/news/232108/2024/0122/93...

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中国海軍

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