日本の周辺国が装備する兵器のデータベース




010型掃海艇(6605/6610型)は旧ソ連のT-43型をベースとして開発された鋼製の航洋掃海艇で、1955年から1987年にかけて38隻が建造された[1][2]。長期の哨戒活動に対応するために、オリジナルと比べて若干大型化されており船員の居住空間が改善されている。近代的な機雷処分具を持たないため対機雷戦能力は低いが、砲熕兵装が充実しているので外洋哨戒艇としても活用されている。1974年1月に起きた西沙諸島紛争には第10掃海艇大隊の#389と#396が037型哨戒艇と共に参加し、南ベトナム海軍の哨戒艇「ヌータオ」(旧米海軍アドミラブル級掃海艇)を撃沈した。

010型は長期にわたり建造されたため、建造時期により兵装や各種装備にかなりの相違が見られる。今も16隻が現役にあり[3]、残りも予備艦として保管されている。現役を退いた艦艇の一部は、救難艦や測量艦に転用されている。1隻が1995年にバングラデシュに輸出されている[3]。

性能緒元
基準排水量520t
満載排水量590t
全長60.0m
全幅8.8m
喫水2.3m
主機PCR/Kolomna Type9-D-8ディーゼル 2基 2軸(2,000馬力)
速力14kts
航続距離3,000nm/10kts
乗員70名(うち士官10名)

【兵装】
近接防御76式37mm連装機関砲2基
 61式25mm連装機関砲(2-M-3)2基
 14.5mm連装機関銃2基
爆雷64式432mm爆雷投射機(BMB-2)2基(爆雷20発)
掃海用装備MPT-1型係維掃海具1基
MPT-3型磁気掃海具1基
音響掃海具1基
機雷 12〜16発

【電子装備】
対水上レーダー756型1基
敵味方識別装置 1基
ハル・ソナー(機雷探索用)Tamir IIアクティブ・ソナー1基

同型艇
1番艇811北海艦隊
2番艇812北海艦隊
3番艇813北海艦隊
4番艇岱山Daishan807東海艦隊
5番艇808東海艦隊
6番艇蘇州Suzhou830東海艦隊
7番艇嵊州Shengzhou831東海艦隊
8番艇常州Changzhou832東海艦隊
9番艇当塗Dangtu833東海艦隊
10番艇834東海艦隊
11番艇常寧Changning809南海艦隊
12番艇835南海艦隊
13番艇836南海艦隊
14番艇837南海艦隊
15番艇838南海艦隊
16番艇850南海艦隊

▼9番艇の#833「当塗」。艇後部に掃海具を搭載しているのが見える


【参考資料】
[1]世界の艦船別冊 中国/台湾海軍ハンドブック 改定第2版(2003年4月/海人社)89頁。
[2]Chinese Defence Today「Type 6610 (T-43 Class) Fleet Minesweeper」
[3]Jane's Fighting Ships 2009-2010(Stephen Saunders (編) /2009年6月23日 /Janes Information Group)156頁。

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