264 名前:豪華金爛[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 18:41:49 ID:mHVPdNQC
265 名前:豪華金爛[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 18:42:35 ID:mHVPdNQC
266 名前:豪華金爛[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 18:43:22 ID:mHVPdNQC
267 名前:豪華金爛[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 18:44:13 ID:mHVPdNQC
268 名前:豪華金爛[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 18:45:24 ID:mHVPdNQC
269 名前:豪華金爛[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 18:46:27 ID:mHVPdNQC
271 名前:豪華金爛[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 18:47:18 ID:mHVPdNQC
272 名前:豪華金爛[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 18:48:11 ID:mHVPdNQC
273 名前:豪華金爛[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 18:49:05 ID:mHVPdNQC

 余さず飲み終えた後も口に残るのは、えぐさを伴った精液の苦味。
 舌に乗った感触も妙な弾力を伴ったもので、単純に味覚だけならどう間違っても美味と言えるわけがな
い。
 それでもカリムは舌の上に留めてじっくりと惜しみながら味わった。クロノの精液は美味くはないが、
カリムにとっては好ましい味である。
 フェイトもうっとりと目尻を下げながらゆっくり飲み下している。
 しかしどれだけ長く味わおうと、量は一口分もない。それも二人で分け合っているので、すぐに全部食
道へと消えてしまう。
 ほう、と二人は同時に大きく息を吐いた。そのタイミングで、見計らったようにクロノが口を開いた。

「これで満足しただろう。だから早くバインドを……」
「まさか」

 カリムは意地悪く唇で弧を描きながら一蹴する。

「言ったでしょう。泣いて謝るまでしてあげます、と」
「それにクロノも、一回ぐらいじゃ全然足りないよね。いつもはお腹いっぱいになるぐらい出してるんだ
から」

 いたずらっぽく言いながら屈みこんだフェイトが、クロノの肉棒に指を絡める。
 二人の唾液と自分の先走りによって、てらてらと濡れきった肉棒は、それだけでびくりと大きく跳ねた。
縮こまる気配は全く無い。

「次は、私からさせてもらっていいですか」

 指先で粘液に糸を引かせながら、フェイトがカリムに顔を向けてくる。
 頷きするりと服を脱いだフェイトは、クロノの上着も脱がせてしまい両者共に全裸となる。
 そのままクロノの上に跨ったフェイトは、ほとんどノータイムで腰を落として繋がった。

「ぐっ!……フェイト、そんないきなり……準備が出来て、ないだろ……」
「ちょっと痛いけど、この方がクロノの大きさとか、硬さとかよく分かるから……私は、好きだよ」

 眉間のあたりを少し歪ませながらも、フェイトは夫と繋がったことによる陶酔を身体全体に漂わせてい
た。
 潤みがやってくるのを待っているのか、腰を上下ではなく左右にうねらせるフェイト。尻肉が誘うよう
に揺れ、カリムと同じ色の髪が乱れた。
 何度も腰と腰を擦り合わせ、時には胎内にある性器の存在を味わうように眼を閉じて動きを止めていた
フェイトだったが、ついに本格的な騎乗位へと移る。
 腰と腰が打ちつけあう音が激しく鳴った。

「はぁっ、ああぁぁんっ! クロノ、気持ちいいよ!」
「もうちょっと……ゆっくりしてくれ。きつすぎる……!」
「クロノも、もっと気持ちよくなりたいよね……。ほら、腰を動かして……!」
「……こうなると、本当に僕の言うこと聞かないな君は」

 まだ酒精の残り香を漂わせている頬をいっそう紅に染め、汗の玉を浮かばせながら、唇の端から白い歯
が見えるか見えないかの笑みを浮かべている。眼はとろりと濡れて、赤い瞳を鈍く輝かせていた。
 女であるカリムですらぞくりと心が揺れるぐらいに、淫らな表情だった。
 言葉遣いも、カリムに対するものとは大きく異なる。大人しくその手のことは全く知らないように思え
る見かけからは想像もつかない、淫蕩な姿。これが、クロノに対してだけ見せるフェイトの本質の一つな
のだろう。
 その姿を黙って見つめているだけで、カリムの心と身体の奥からじわりと染み出てくるものがあった。
軽く眉がひそまり、両の腿が自然と内側に寄っていく。気がつけばカリムの手は、胸元と腰の辺りに置か
れていた。

(……そんな、いくらなんもはしたないことを)

 服の下で疼いている部分を直に触りたがっている指を必死に抑制する。
 カリムの葛藤をよそに、寝台の上の二人の情交はいっそう激しさを増していた。いつの間にかクロノも
完全に受身ではなく、わずかではあるが腰を突き上げフェイトに快楽を与える側に回っていた。
 しかしやはり騎乗位の主導権は女性にある。だんだんとクロノの動きが鈍り、表情は胸と唇で攻め立て
られていた時よりもなお苦しそうになっている。
 もうあと一分も保たないだろうと思われた時、フェイトがいきなり腰を止めてしまった。

「駄目だよ。わたしはまだまだなんだからぁ」

 息を弾ませながら、フェイトは汗の垂れてきた唇をぺろりと舐めた。

「私もイクまで、出しちゃ駄目」
「そんなこと言われても、もう限界なんだ……」
「だったらちょっと休憩」

 フェイトがクロノの上に完全に寝そべる。
 たわわな胸をクロノの胸板の上に押し潰し乳首同士を擦り合わせたり、首筋にキスマークを並べて愉し
むフェイト。
 微妙に生殺し状態にされているクロノは腰をなんとか動かそうとしているが、肉づきのいいフェイトの
腰に阻まれて思うに任せないらしい。
 クロノの無駄な努力をくすりと笑いつつ、フェイトは耳朶を甘噛みしながら何か囁いている。恥ずかし
いことなのか、クロノの顔の赤みが増していた。
 今度は逆にクロノが囁き、フェイトが恥ずかしそうな顔をする。どちらもカリムには聞こえない。
 もう完全に、愛し合う夫婦が睦言を交わしている状況だった。カリムのことなど、フェイトは完全に忘
れてしまっているのだろう。おそらくはクロノも。

(…………ずるい)

 カリムとフェイトの間ではあらかじめ、一度射精したら交代と決めてある。しかしこの取り決めは、裏
を返せば今のフェイトのように射精さえさせなければ、一時間だろうが二時間だろうが交代しなくていい
ということになる。
 そしてフェイトはいつまで経っても再開させる気配はなく、クロノと長閑にただ繋がっているだけ。
 しかし、夫の肉棒に貫かれているというのはそれだけで一定の快楽があり、なによりも心が安らぐこと
であるのをカリムは知っている。
 羨望が凄まじい速度で高まり、なんとか踏み止まっていた両手を動かした。
 乳房の頂点と秘裂、二箇所を法衣の上からぐっと指が押す。ただそれだけの行動が、しこりきった二つ
の突起には鮮烈な刺激となって反映された。

「あふぅっ……!」

 上げかけた悲鳴を、食いしばった歯でなんとか止めた。
 だが、止まらないのは両手。内から湧き上がる衝動に後押しされて、一線を越えた動きはどんどん激し
くなる。
 左手は親指と人差し指が乳首を繊細に転がし、残りの三指と手のひらを器用に使ってふくらみ全体を揉
みしだいていく。
 下の指は丁寧さではなく、ただ強く深く法衣ごと秘裂の奥へと指を突っ込んでいた。あっという間に着
衣と同じカラーの下着どころか、法衣にまで淫水が染み込んで黒色を深い色合いへと変えていく。

(クロノも、フェイトさんもいるのに……んんっ……こんなことを……)

 身体の燃え上がる勢いは加速度を増していく。ますます指の動きは大胆になり、ついに激しくなりすぎ
た指先が狂って、淫核を強く引っかいてしまった。

「ああぁぁん!!」

 鼻がかった嬌声のあまりの大きさにカリムはようやく我に返る。
 顔を上げれば、突き刺さってくる視線が二対。クロノとフェイトが呆然とカリムの自慰を見ているのだっ
た。

「あっ……」

 しかし見られたことに気づいた瞬間、カリムの身体を駆け巡ったのは羞恥ではなく、血が沸騰するよう
な感情の昂りだった。
 高揚はそのままアルコールの勢いを借りて、最後の理性の堤防を跡形もなく消し飛ばした。

「…………見たいんですか、クロノ」

 フェイトにも負けない艶笑を浮かべつつ、カリムは椅子から立ち上がった。水気を吸ってじっとりと重
くなったショーツを、床に脱ぎ落とす。

「ええ、いいですよ。私も……クロノに見せたいですから」

 都合のいいことに、フェイトはクロノの上から身を起こしていた。
 膝立ち状態でベッドに上がったカリムは、法衣の裾を捲り上げて口に咥えた。股間どころか膝付近まで
濡れていた足が外気にさらされ冷たい。だが身体の火照りは収まるどころか、クロノの視線を受けて汗ば
むぐらいに熱くなる。
 そのままクロノの頭部をカリムは跨いだ。
 絶え間なく溢れている蜜が一滴、二滴とクロノの頬に零れ落ちるのを眼にしながら、口の塞がったカリ
ムは念話を繋ぐ。

『じゃあ、よく見ておいてください』

 金色の茂みの奥に、再度カリムは指を潜らせる。
 途端に痺れが背筋を駆け抜ける。その衝撃は、独りでの指遊びとは比較に鳴らないぐらい強く、甘かっ
た。

『うあぁん……! クロノが忙しかったり……エイミィさんやフェイトさんの家に泊まっている時は、こ
うやって……慰めているんです』

 ぐずぐずに溶けた頭が、背後で何かが動いている気配を捉えた。フェイトが騎乗位を再開したのかもし
れない。
 だがもう気にもならない。クロノの心は、目の前で行われている教会騎士のはしたない舞台へと完全に
奪われているのだから。
 まるでクロノをフェイトから奪いが自分だけのものにしたようで、カリムの心は卑しい悦びの色に染まっ
た。

「…………カリム……君はいつも……こんなふうに」
『はい、クロノがいつも愛してくれる時のように……こうやって、一番奥まで入れて……こっちも摘んで、
してるんです……よ』

 秘芯も弄くっているが、カリムの指のほとんどは秘肉の谷間を綻ばせていた。
 肉棒の代わりとなる視線がそれこそ子宮にまで刺さるように、カリムは秘裂を限界まで広げ、ますます
強く激しく秘裂の奥を捏ねくり回す。
 ねとついた音が耳と身体の奥の両方から聞こえてくる。周りの音は何もかも消えて、それだけが頭の中
で幾重にも反響する。
 絶頂が、限りなくすぐ近くにまで来ている。

『ふぁぅ……ひぃあぁぁ……。もうイキます。だからっ……クロノも一緒に……!』
「あ、ああ……」

 ずっとカリムに気を飲まれていたクロノが、承諾とも吐息ともつかない言葉を発する。
 それだけで、カリムが果てるには充分だった。

「あああああっ!」

 口が開いて、法衣がばさりと舞い落ちクロノの顔を隠してしまう。
 全身を絶頂の余韻に震わせながらも、カリムはおぼつかない手で裾を少し持ち上げた。
 法衣の下から出てきたクロノの顔は、雨にでも降られたかのように濡れそぼっていた。表情にあったの
は、快楽の波が過ぎ去った後の虚脱。
 間違いなくクロノは達した。それもフェイトと繋がっていたからではなく、カリムの自慰を見て。その
ことに深い満足を覚えながら、カリムはクロノの頬を手でそっと挟んだ。

「ごめんなさい、顔を汚してしまいましたね」

 舌を伸ばして、クロノの顔に飛んだ愛液を丹念にカリムは舐め清めた。




          ※




 フェイトは強く、はっきりと痕が残るぐらいに唇を噛んだ。
 目の前にあるのは、クロノの顔を嬉しそうに舐めているカリム。クロノはクロノで、嫌がりもせず顔の
上を舌が動き回るのを甘んじて受けている。むしろ心地よさそうですらあった。
 フェイトのことなど、完全に忘れ去られていた。
 膣の中には硬いままのクロノの肉棒と、出されたばかりの精液が満ちている。両方ともひどく熱い。な
のに、フェイトの身体は急速に冷えつつあった。
 繋がっていたのはフェイトなのに、クロノの意識が向いていたのは完全にカリムだけ。女性としては最
大級の屈辱だった。模擬戦で何も出来ずに完敗したとしても、ここまで悔しい思いはしないだろう。
 クロノの顔が淫水ではなく唾液で濡れきってから、ようやくカリムは顔を上げてフェイトの股をちらり
と見やる。

「クロノが出したから交代ですねフェイトさん」

 大量の精液は肉棒で蓋がされているにもかかわらず、結合部の隙間から零れ出していた。
 そういう取り決めだから仕方がないが、フェイトは大いに不服だった。もっとも、何が不服なのか自分
でもうまく説明できそうになかったが。
 無言のままに、フェイトは腰を上げてクロノの上からどく。
 入れ替わって上に乗ったカリムだが、すぐに繋がろうとはしなかった。数回舐めるような口づけを交わ
してから、性器よりちょっとだけ上に腰を据えた。前かがみになったことで、クロノの眼前で大きな乳房
がたゆんと揺れる。

「されてばかりというのも退屈でしょう。ちょっとぐらいなら、クロノにもさせてあげます」

 カリムは乳房をクロノの口元へと徐々に近づけていく。すぐに着地したが、クロノの顔面を完全に覆う
ことはせず、軽く手で支えてちょうど乳輪までが口へと含まれるようにしていた。
 クロノもすぐに音を立ててしゃぶり出す。

「あはっぁ……クロノ、上手ですよ。……でも、もっと強く…………ひゃん!」

 ただ吸っているだけでなく舌や歯を使って技巧を凝らしているのが、カリムの表情と声の強弱から伝わっ
てくる。
 それだけではなく、愛液が湧き出し続けている下半身もそそり立ったクロノの肉棒に擦りつけていた。
しかしその動きはゆっくりとしたもので、怒張を保ちこそすれ弾ける気配は無い。

(…………ずるい)

 あんなことでは一時間かけてもクロノは射精しないだろう。その間ずっと、カリムはクロノを独占して
しまう。
 夫と自分以外の女性の痴情を眼にしているうち、フェイトの心に自身でもはっきりとした嫉妬が芽生え
てくるのを感じた。
 自分でも寡欲だと思っているフェイトだが、最愛のクロノに関してだけは例外だった。
 時々フェイトは考える。クロノと最初に恋人関係となったのはエイミィでその次がフェイトだったが、
もしも順番が逆だったら自分はエイミィを受け入れられただろうか、と。何度も思い浮かぶ疑問に、まだ
答えは出ていない。
 フェイトの他にもクロノが愛する女性がいる現状に、ほんのわずかではあるがしこりを感じていただけ
に、目の前でまざまざと見せつけられると胸の奥に隠していた感情が顔を覗かせる。
 フェイトの想いになど気づくはずもないカリムは、ようやく本番へ移ろうとしていた。
 腰が浮いて、指よりはるかに太い陰茎をぐちゅりと飲み込んでいく。

「二回も出したのに、こんなに立派なまま。……気持ちいい」
「……君に抱かれていたらこうなるに決まっているさ」
「ふふふ、嬉しい言葉ですね」

 クロノの言うことまでもが、フェイトの心を刺激してくる。
 そして次のカリムの言葉で、フェイトの嫉妬は限界点に達した。

「クロノ愛してますよ。ええ、この世の誰よりも強く」
「…………」

 無言でベッドの上に乗ったフェイトは、カリムの後ろに回り込む。全く気づいておらず上体を起こして
まさに性交を始めようとしているカリムの胸を、フェイトは強く掴んだ。

「ひゃんっ!?」

 途端に、普段のカリムからは想像もつかない可愛らしい悲鳴が上がった。

「フェイトさん、い、いったい何を……?」
「こうやってあちこち弄られながら抱かれるのが、騎士カリムは好きなんですよね」
「ど、どうして知ってるんですか!?」
「クロノが教えてくれたんです」

 一言でいっそう狼狽するカリムに、フェイトはひっそりと笑いかける。
 二人っきりで同衾している時の他愛ない話題。他の妻がどんな抱かれ方をしているのかフェイトは訊ね
たことがあった。多少渋りはしたものの、クロノは言ったのだ。カリムは胸とかを触られながらするのが
好きだ、と。もっともその後、その抱き方でフェイトが散々いじめられるはめになったが。

「騎士カリムも気持ちいい方がいいんじゃないですか」
「と、とにかく駄目です! 今は私の番なのですから!」
「……私がしていた時にずるいことされたんですから、お返しです」

 最後の言葉はカリムにだけ聞こえるように囁いて、フェイトは構わず指を乳肉に埋め込んだ。
 汗をかきにくい体質なのか肌は湿り気を帯びておらずすべすべしており、弾力よりも柔らかさが勝って
いる。指に力を込めればそれだけで崩れてしまいそうだったがもちろんそんなことはなく、しっかりとし
た張りが指を押し返してきた。
 やはり微妙に自分の胸とは触り心地が違い、好奇心からあれこれやってみたくなる。やたらと他人の胸
を揉みたがる友人の気持ちが、ちょっとだけ分かった。
 服を着た外見からは分からなかったがカリムの胸は相当に大きく、五本の指を駆使すればどんな弄り方
でもできそうだった。とりあえず初手は、フェイトが自慰をする時のように下乳を中心に強く胸を揉む。
 頂につんと勃った桃色の乳首も指で強めに摘み上げつつ、そのまた先端を爪で軽く引っかいた。
 一番フェイトが感じるやり方なのだが、カリムは上半身をよじって抵抗を止めない。

「だめっ……! やめてくださいフェイトさん!」

 感じるどころか嫌がりしか見せないカリムに手こずるフェイト。
 クロノの肉棒でではなくフェイトの手によって達せさせようという意趣返しのつもりだったのだが、こ
の様子ではとても目的を達せそうにない。
 視界の隅にあるクロノの顔も、フェイトの思惑が分かっているのかずいぶんと呆れていた。今は無言で
静観しているが、カリムの抵抗が続くようだと止めるように言うだろう。
 どうしようかと思案するフェイトの頭に、ふと閃くものがあった。
 胸に比べれば若干小ぶりだが、整った形をしているカリムのお尻。二つの丘の間で隠れている小さな穴
にフェイトは指を這わせた。

「ああっ!? そ、そんなところ……!?」

 びくりと震えて、カリムの動きが止まる。その隙にフェイトは一気に第一関節まで押し込んだ。
 尻穴は指を拒み、異物を排除しようときつく指を噛んできた。
 だが指で菊座を捏ねるようにしていると、存外容易く指は入っていく。
 想像通りのことに、フェイトはくすっと笑った。

「やっぱりクロノ、こっちも使ってたんですね」

 セックスに本来使う場所ではない後ろの穴。そこでの交わりがクロノは好きだった。カリムやエイミィ
相手でもそういうアブノーマルなことをやっているのか常々気になっていはいたのだが、案の定だった。
 ちょっとずつではあるがフェイトの指はカリムの直腸内へと入っていき、ついに根元までの侵入に成功
する。

「はぁ…………。ふぁぁ……」

 その頃にはカリムの身体は完全に静止し、か細い息を吐いているだけとなっていた。
 そのまま尻を攻め続けることはせず、フェイトは胸に回していた手を下へと滑らせていく。
 たどり着くのは、クロノの性器が深々と埋まった場所のやや上。女性である以上絶対的な弱点となる、
ほんの小さな充血した突起。
 フェイトはそこに攻撃の焦点を絞り込んだ。
 指の腹で捻り、押し潰し、間を置いてから軽く弾くと、溜め込まれた潮がどっと吹き出た。

「っあぁぁあ………!! んはっ!!」

 もう言葉にならない快感の喘ぎだけを漏らすばかりのカリム。頬だけでなく身体全体の肌がうっすらと
朱色に変わっていき、女の匂いが立ち込めた。
 あまりの色気に、同じ女性の痴態であるにもかかわらず思わず唾を飲み込みつつ、フェイトは尻穴の指
も大きく動かす。限界まで指を奥へ入れると、こつりと当たるものがあった。
 手で何度もしごき、蜜壷で受け入れることで形を覚えてこんでいるクロノの亀頭。肉の壁一枚通しても、
はっきりとその形が分かった。
 カリムの腸壁ではなく、クロノの先端を刺激するようにフェイトは指を動かす。
 それでもカリムには立派な刺激になっており、呆気ないぐらい容易く果てに至った。

「は、ああああぁぁぅぅっっ!!」

 歓喜の声と同時に尻穴がちぎれるぐらいに指を締めつけ、絶頂を迎えたことを伝える。くたりと脱力し
たカリムはそのままフェイトにもたれかかってきた。
 カリムは表情全体が弛緩し、だらしなく開かれた唇からは一筋銀色の液体が流れ落ちている。それでも
どこか満ち足りた顔。頬がほんのり赤く染まっているのも、艶っぽさを演出していた。

(私もイク時、こんな顔してるんだ……)

 同性の絶頂顔にフェイトが思わず見惚れて、完全に気を抜いていた時だった。
 ずっと動きを見せなかったクロノの身体が跳ね上がり、カリム諸共フェイトは一気に押し倒された。

「えっ?」
「ええっ!?」

 折り重なったままシーツの上に押さえつけられる二人。
 バインドで厳重に縛られていたはずのクロノの腕は、完全に自由となっていた。

「どうして!? まだ自然解除されるような時間じゃないのに……」
「これだけ時間があれば、バインドの解析ぐらい何十回でも出来るさ。本当に動きを止めたいんだったら、
紐ででも縛るべきだったな。…………さて」

 唇を一度軽く舐め、酷薄にも見える笑みをクロノは口元に浮かばせた。

「こっちも思い切り仕返しさせてもらおうか」




          続く


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目次:豪華金爛
著者:サイヒ

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