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K-023

レイに関する色々+コーディとの比較


レイは、コーディネイターばかりのアカデミーで、おそらく主席卒業です。
ということは、総合トップになれるほど基礎的な筋力持久力その他肉体的能力が高く、コーディ用のカリキュラムを難なくこなせるほど知的能力も高かった、ということになります。
ただ、同じ赤服でトップグループであるはずのルナの、あまりにも低い射撃能力やMS操縦能力から、「その期のコーディはみんなへたれではないか」という推測もあります。
しかしそれを言うなら、種時代のイザークやディアッカも、すさまじく間抜けな操縦能力しか持っていない描写になっていました。彼らは評議会議員の息子という特別枠で、赤服を与えられたのだろう、としか言えない能力の低さ。
でも、ルナだって……空を飛ぶMSを操れて、まったく変な邪魔者が入らない、気の合う仲間との連携が出来た、38話ではバリバリ活躍をしています。それに、宇宙ではガイアと良い勝負を繰り広げていましたし、「ルナのへたれ描写」は、「本来のルナ」ではなかったと見なすことも出来そうなのですが。

「MSは本来コーディネイターにしか扱えないもの」という設定になっていましたが、連合のMSはオートマティック(大部分が機械任せ)で、コーディ用のMSはマニュアル(細かい部分まで手動で指示。コーディだから扱えるという位に複雑なんだろう)という説があります。レイは、それを同等以上に扱えるということなのでしょう。フラガ家伝来の空間認識能力によって、補われる部分も多かったのかもしれません。誰にでも扱えるという設定のドラグーン装備の伝説を与えられた為、クルーゼに比べていまいち凄さが際だたないものの、心乱される電波発言を受信さえしなければ、普通に強いです。

…MS乗りという職業は、年齢制限がある(普通は30歳程度が限界)のですが、=ハードなスポーツと同じように肉体を酷使する仕事=おそらく高負荷の重力に耐えなければいけない点などが問題=レイはもちろんラウも、あの時点では「通常のコーディがMS乗りとしてやっていけなくなる年齢」の肉体よりも、遙かに身体能力が高かった=仮に、人より早く老化するというレイの言葉が本当のことだとしたら、少し老化し始めた時点でそれ位ということなので、元々の身体能力はおそらくアスラン達以上=それってホントにナチュラル?=老化するってのは嘘八百。 ………という推測が成り立ちます。


さて、レイの特技は、ピアノですが……レイがピアノを習っていた作劇上の意味って、何だったのでしょう。
お坊ちゃん育ちという演出をしたいだけなら、ヴァイオリンだっていいと思うのですが……ああ、それはさすがに個人で持ち歩かないとダメだから、披露する場がないかな。
……人形のような演奏だと表現することこそ、レイのキャラに合っているはず、という論調が多いのは、ちょっとうんざりしますが。(レイファンとしては、そんなことは思いません)
しかし、あんなグランドピアノを(おそらく)レイが住んでいた家で弾けるということは、レイが住んでいたのは広い家、ギルの家で5歳時から一緒に住んでいたって事ですね。お手伝いさんは沢山いたんだろうけど、ギルの両親はその時すでにいなかった、のだろう。少なくともギルの母親が一緒にいたのなら、お母さんになるはずだから。

それに関連して、コーディネイターのオーケストラというものが、あの世界にはあるのだろうか?と考えた時に、「あり得そうにない……」と思ってしまいます。個々の資質が良いだけではやっていけない、一人ひとりが皆と調和して音楽を紡いでいくというのは……種本編のキャラを見ていると、それが可能と思えないので。

コーディネイターの場合、芸術の才能までも特化することは出来ないという設定で、その分野はナチュラルの方が優れているということなのですが、それは「感性」を強化することが出来ないという話なのでしょう。

初期の方に出た設定だと、ラクスは歌声をコーディネイトされたという話(ただ、第2世代は自然に生まれるという話になったので、それはラクスの母親の特徴を受け継いだはずということになったが)だけど、たとえ美しい歌声でも、そこに中身が伴っていなければ感動は生まれない。

でも、コーディネイト可能な「身体的特徴」ってのは、色々あるはずです。
例えば「絶対音感」……これは持ってる人にとってはやっかいなことも多いらしいけど、とりあえず音楽家ならば持ってると嬉しい才能……かな。
微妙な指の動きをすることが出来る、手先の器用さ。楽器をぶっ続けで弾くことが出来る、体力。楽譜などをすぐに覚えられる、優れた記憶力。……そこら辺は、コーディネイターの本領発揮のような分野だろうし。

で、音楽的才能って、それを伸ばす環境があるかどうかも重要だと思うけど、やっぱり「血」も争えないんだろうな……音楽家の子供のコーディだったら、その資質も受け継いでるのではないだろうか。
その資質+身体的強化が加われば、理想的な育ち方をしさえすれば、ナチュラルと一緒に調和のとれた演奏をする優れた音楽家がいても、その点は不思議ではない。
ブルーコスモスのテロ場面で、コントラバス奏者の長い紺色髪の女の人が撃たれてましたが、そういう人なんでしょう。……というか、女性でコントラバスってのはやっぱり「コーディならでは」なんだと思う。(現実にいないわけではないが、かなり特異な存在らしい。そりゃ、あの大きさを弾きこなすんだからなぁ)

ニコルの場合は、単にピアノの演奏がうまかっただけでなく+作曲していたとかいうおまけが付いてたので、「将来の夢があって、希望に溢れた若者の命が無惨に」という悲劇的意図で、ああいうキャラ設定だったのでしょう。
そんな人物が、下手したら指が使い物にならなくなるパイロットになっちゃダメだろうと思いますが。吹奏楽系じゃないから、軍楽隊がザフトに存在したとしても、そっちに入るのは無理だっただろうけれども……パイロットじゃなきゃいけない理由って、別にないはずなのに。後方支援も、立派に軍人として重要な使命です。……それじゃ話にならないってのはさておき。
戦争が終わった後のことを考えるという視点が、本人にも両親にもなかったのか……演奏じゃなくて作曲方面なら指が多少傷ついてもいいんだろうけど……そっちに転向するつもりだったって事かも?


次に、レイが作られた経緯ですが……
「レイを作ったのはラウではないかという説が有力です。 臓器移植のスペアとして必要だったのでは」という設定部の発言(フレッツスクウェアの企画内というのは、誰もがいつでも見れる訳じゃない(形に残せない)から、雑誌やムックとは扱いが違うべきだと思うけど)を鵜呑みにする人が多いようです。
(しかも、「説が有力です」という部分……「確定した事実ではない」というのを、まるっきり無視)

いくら
  • レイが16歳位だとすると、レイの制作時にはラウはまだ10歳位である。
  • アルが死ぬまでは跡継ぎとしての教育しか受けてない=遺伝子工学なんて勉強してない。
  • それから1年ほどで遺伝子工学を実践出来るほど、知識を蓄えられるはずがない。
  • それが出来るなら、最高のコーディネイター様よりもよっぽど、最高の天才ですよ、ラウは。
  • 第一、クローンを作る為の施設の使用許可が、どうやったらおりるのか。たとえ「メンデルを訪問した事があるという過去があった」としても、それとこれとは全く別だろ。
  • クローンを生んでもらう為の女性をどのように手配するのか? 過度な謝礼を払うにしても、それを10歳の子供の姿のラウが出来るわけないだろ。そもそも、フラガ家の財産をラウは受け取ってないだろうに。(元となる卵子をどうやって手に入れるのかも、同様の問題)
  • 母胎となるのは人工子宮だったかもしれないが、その場合10ヶ月もの施設使用許可が必要となってくるわけで……一時使用はともかく、継続使用の難しさをどう説明するんだ。
  • しかも、そこまで天才なら、当然「謎発作が起きないようにする為の薬」を、自分自身で作れるはずなのに、それはギルが作ったという設定だ。
  • そもそも、臓器を取り替えて済むような問題じゃないって事位、一般人の知識しか持たない奴だって、少し考えるだけでわかる。意識を新しい体に注入して、古くなった体は廃棄、それを繰り返すことによって長生き出来るんだ、というSFクローンの世界観なら話は別だが……なんで「『臓器移植』という考えでクローンを作ろうと考えた」奴が「それを実践出来るほどの超天才」という奴と同一人物、というトンでも説を支持するのか。

という、ごく当たり前の反論を行っても、それでもなお「設定がそうなってるんだから」で押し通そうとする……つまり「設定を絶対視」という考えに囚われて、それ以外の見方を真っ向から否定するしか無く、それを補強する為の考えを提示するわけでもない、という議論状態になったことがありましたが。

そもそも本編描写……「レイが語っていたこと」が、この設定部の説とは矛盾する(「ただ出来るからというだけで作られた」)んですから、それを無視したら、本末転倒も甚だしいとしか言えないでしょう。

(2006/7/13、6/20、7/5)

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2006年07月24日(月) 19:24:41 Modified by reyz




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