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アスランとシンのやってほしかった会話


「思い出せ シン…… お前は一体 何のために……」

「わかってるさ!
 おれの故郷は、思い出の場所は、好きだったものは、オーブだ!
 ……オーブだった!
 けど、おれは今、プラントの、ザフトの兵士だ!
 オーブじゃない! オーブなんか関係ない!
 あんたたちがジブリールを匿ったせいで、
 プラントがどうなったと思う?
 あんたたちが余計な事をしたせいで、どうなったと思う?

 だいたい、軍人っていうのは自軍の正義を信じ、
 上官に従って動くだけだろ!
 そうじゃなきゃ、戦場になんかいられない!」


「だが、お前は力の意味も知らない子供だ……!
 お前は軍にいるべきじゃ……」

「ふさけるな!
 あんたは軍を裏切った。
 それがどれだけ大変な事か、本当にわかってるのかよ!
 おれが軍を抜けた所で、何だっていうんだ?
 おれ一人だけ、逃げて…………
 おれたちは、議長の言葉を信じて、
 争わないで済む世界を作る為に戦ってるのに、
 ザフトを抜けて、それでどうしろっていうんだ!

 おれの力は、おれの信じる思いの為に使ってるんだ!
 わかってないわけじゃない、
 おれの力が傷つけてきたものの尊さだって、
 あんたに言われなくたって、わかってるさ!」


「議長の作る世界を、お前は素晴らしいと思ってるのか……?」

「……思ってるさ。
 もう、おれは……こんな戦争が続くなんて嫌なんだ。
 みんなが平和で幸せに暮らせるならいいじゃないか。
 ステラみたいな、そんな子を生み出さない世界に出来るんだ!
 あんたたちのような力がない人間が、
 明日のこともわからないのに、
 自由の為に戦うのが素晴らしいなんて思えるわけ無いだろ!

 だからおれは、レイが言った、議長の作る未来を信じて戦うんだ!」


という感じで、シンが返せれば……
だって、本編で言われた「未来を殺す気か」って……AAが攻めている事自体が、大多数の人の生きる道、未来を殺してるんですけど。

そこまで強くなかったのがシンですがorz

ただ、最後のオーブ攻撃に関しては、「あの標的はオーブの軍事拠点(カガリがいた場所)を狙っていた物で、正当な軍事行動」ですから。
……だって、オーブ丸ごと消滅させるような物じゃないでしょう、あれは。

アスランが語っていた威力は虚言(そもそもそんな判断を出来るような情報をアスランが持っているはずがない)で、プラントの切り裂かれ方から言っても、ピンポイント攻撃用。
「オーブが撃たれなかった」に涙したのは、いくら軍事拠点を狙ったはずとはいえ、ずれた場合には「自分が感じた絶望」をオーブ国民に強いる事になったから。
あくまでも「ずれた場合には」です……議長は「オーブを撃つ」と言ってるけど、「オーブの民間人を巻き込む形で撃つ」とは言っていません。カガリは国防本部、軍事施設が固まってる所にいるんだし、そこだけを攻撃と解釈可能です。


死の運命を変える事が出来ないとしても……


「その運命を知らないまま育ってきた、
 この10年の君の努力が何の意味もないものだった、と思うかい?
 自暴自棄になって、今までの努力を無に返したいと?
 忌むべき実験から生まれた君だとはいえ、
 だからそんな事を行う人類の意識を変える事など出来ない、と
 絶望したまま死に急いだ……ラウと同じ考えになってしまうかい?」

「いいえ、ギル。
 私は、ここまで育てて下さった事に感謝こそすれ……
 恵まれた環境で育つ事が出来たからこそ、私の資質を発揮する
 為の努力をすることも出来ました。
 けれど、そんな機会がある人間は、世界の中でほんの一握りです。
 幸せを実感出来る人間というのも、一握りです。

 ですが、社会を変え、人の意識も変える事の出来る、
 ギルのおっしゃるプランがあれば、世界は変わります。
 不幸を生み出す構造を、変える事が出来るのであれば……
 変える事が出来ると、私は信じています。
 私は、私の生きた証として、そのために働きたい。
 今まで受けてきた、私という人間を形作った『幸せ』
 それを無駄にするようなことはしません」


「デスティニープランは遺伝子ですべて決めるだけ」という解釈じゃない(資質+努力プラン)為に、レイがギルに「遺伝子として決まっている事は諦めろ」という扱いを受けていたという意識はないです。

シンを常に肯定していたのは「軍人として生きる事を決めたシンを軍人として導く」為という形で問題ないのでは。ギルを為政者として信頼していたからこそ、です。
「軍人として生きる」のは、普通は耐えきれない状態だろうと思います、でも……だからこそ、その葛藤を続ける必要のない平和な世界を求めていたんだ、と。

シンが軍人である事を放棄しても、戦争が続く限りは……「シンのように悩みながらも戦い続けなければならない軍人」は、それこそ山のようにいるわけで。
私の場合、「シンだけが幸せならばそれでいい」という思考には(話を書く立場としては)ならないのです。
レイにしても、短命設定がなくて誰かと幸せになれる状態でも、「軍人としてのレイ」以外を思い描く事はないので……組織に属さないテロリストを賛美したあげくに、そちらに入るなんてマネはありえません。

一兵士としてのキャラクターを、戦争を真面目に考えつつ軍人の責務を全うさせ、なおかつキャラ萌えするというのは至難の業です。普通の兵士の場合「守りたい家族があるから」兵士になっているけれど、シンの場合はその存在がいない。それに代わるものとして「カプ萌え」が有効とはいえ、「カプ萌え」に傾倒しすぎると「軍から抜ける」のが一番の幸せ、になるので。

……この件って、考えすぎてはいけない、という典型的な矛盾事項なんですよねー。……そう、耳障りの良いAA組に寝返った方が楽です。
運命プランは一般的に悪プランとされていますけど、あの世界は我々が生きている現代社会とは全く違う世界であって、その点に沿って考えれば……。


レイは……実際、どんなに大切な仲間として想っていたとしても、裏切るのならば、容赦なく切り捨てる――――そういうキャラなんだろうと思ってます。アスランとメイリンは実際に切り捨てましたから、人非人と叩かれましたけど。
(「ギルを裏切る」じゃなくて、「ギルが作ろうとしている、多数の人が幸福に暮らせる世界を作る邪魔をする」のが許せないという形のはず……。ギル個人に盲目的だから、じゃないですよ。この世界の状況を鑑みて、一番よりよい未来を開くことが出来るはずのギルの考えに賛同しているだけ。スペエディ改変、このセリフが無くなってて、その点だけは本当によかった)

まだ若いのに淡々と死の運命を受け入れるというのは、他者から見たら信じられないことかもしれない。だけど、変えられない運命があると知っている、それまでに受けた幸せの分で充分だ……そんな意識のレイじゃないのでしょうか。
自分が生きられない分、みんなが幸福に暮らせる世界を夢見ていた、と。

世界平和の思いがシンの境遇を聞いてより強くなって――残り少ない自分の命で、最大限出来ること――多くの人が幸せに暮らせる世界を実現する為に、その為に動いていた、というのが私のイメージです。


2007/7/7 UP

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こんな出会いは… 〜K〜


「おれ、シン・アスカ。よろしくな!」

「ああ、あなたがシン・アスカですか。私はレイ・ザ・バレル。こちらこそよろしくお願いします」

 え? お、女?

「どうかしましたか?」

「え、えっと、おまえ、男、だよな?」

「……はい。よく間違われることはわかっていますが」

「あのさ、おまえ…………女に間違われるの、嫌なわけ?」

「それは……もちろん。私は、女性ではありませんから」

「だったらさー、その口調やめろよ! そういう喋り方してるから、よけいに女に見えるんだって! 『私』なんて言うと混乱するんだよ! おまえの周りの大人も、みんなそんな口調だったのか? そんなことないだろ? だいたい、いくらおまえの育ちが良いといったって、これから一緒に学生生活送るのに丁寧語喋りはやめろよな!」

「私を育てて下さったお二人は両方『私』と喋っていましたが、口調は確かに違いましたね。…………どのよ……どんな風にすればいい…んだ?」

「そうだな、女に見られる確率を減らすには、『私』じゃないほうがいいな、うん。『俺』にするといいと思う。……アカデミーでは『僕』っていう奴はいないらしいし…………」

「わかった。では、これから努力する。俺にアドバイスありがとう、シン。……こんな感じでいい…のか?」

「そうそう、それなら良いと思う。…………うん、まぁ……あとは、いいか。じゃ、改めて……これからよろしくな、レイ!」

「こちらこそよろしく、シン」


2007/01/21 UP

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2007年07月07日(土) 00:00:32 Modified by reyz




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