pcxとパレットとインデックスカラー

まず基本的な事柄について

actファイル、すなわちパレットの扱いは初心者には少々複雑かもしれない。
パレットを必要とする画像モードをインデックスカラーという。
インデックスカラー（indexed color）とはビットマップ画像の一種。
画素（ピクセル）毎に色を直接指定するのではなく、
カラーマップと呼ばれる色定義テーブルの参照番号を指定して画像を表現する形式。
データ量を抑え、効率化が図れる。
インデックスカラー - Wikipedia

画像データと別に色のデータであるパレットを用意して少しでも画像データを効率化するというのは
大量の画像データを扱うmugen上においてもそれは必然といえる。

また、2p3pカラーを指定する上でも効率的である。

基本構造

Act File Editerを用いてパレットの構造を解説してみる。


肌、服、鉢巻など各色の配分がよくわかる。


各部を色替えすれば2pカラーに。


右下隅の色は透過される背景色で、なに色に指定しても表示されることはない。
画像に手を加えるなら、滅多に使われない、わかりやすい色に変更した方がいい場合も。
そして、変更した背景色で描かれたpcxを、変更前のパレットで設定されたsffに追加しても、
この場合問題なく表示される。


パレットは、配色、色数のみならず、その色の置かれている位置にも大きな意味がある。
全く同じ色数、配色でも、パレット上の位置が違えばこうなる。
同じ色数、配色の新規画像を追加したい場合、パレット上の位置が同じか、確認する必要がある。
もし違う場合、新規画像をフォトショップなどの画像ソフトで、当該パレットに対応させた画像にするなどの作業が必要となる。

簡単なのは、画像ソフト上にて新規画像を開いた後、
「すべてを選択」→「コピー」ののち、
「新規」→「ペースト」、
メニューからモードの「インデックスカラー」で、当該パレットに対応させた新規画像を作る。

この場合の色化けはごく初歩の問題で、後述するのがmugenのシステムが原因で起こる色化けである。

WIN版mugenとDOS版mugenの仕様の違い

かつてWIN版に先駆けてリリースされていたDOS版では、指定パレットが単一ですなわち256色しか色が使えない。
（2p3pの色替えのパレットはまた別の話）
また、パレットの関連付け条件も微妙に違うようで、DOS環境で作られたキャラをWIN版で動かす場合ではまれに色化けが起こる。
これに対しWIN版では基本パレットで指定した256色以外にも、独立した色データを持った画像を登録可能。
ポートレートやエフェクト、カットインなどで活用できる。
しかしこの「独自の色データを持った画像」のsff上での配置の仕方が色化けの原因となることが少なくない。

登録される画像の順番

mugenクリエイトソフトとして代表的なものは、MCMとFightersFactory（以下FF）の2つであるが、
MCMでの画像追加は、追加した順番に画像が配列されてしまうため、
前述の、「独自の色データを持った画像」が「パレット共通画像」より先に登録してあった場合、
色化けが起こる。
この場合はFFでキャラを開いて、メニューの「形成体」から並び替えをすると修正できる。

余談だがMCMは動作が軽いため、FFが新たに開発された後も愛好者は多いが、
「スプライトの置換え」などにもバグがあるため、要所要所で注意が必要になる。
置換えに関しては、置き換える画像と同じイメージNoの新規画像を「スプライトの追加」で登録の後、
古い画像を削除、の手順が確実である。

色化けに対して効果的なソフトなど

• CharSffDtoW008

DOS用に作成されたキャラクターのSFFファイルを
WIN版で動かした際に色バケしないようになんとかする
ドラッグ＆ドロップで使えて手軽だが
あくまでWIN版MUGENとDOS版MUGENの仕様の違いを埋めるためのソフトで
全ての色化けに対応できるわけではない
公式のリリース場所はなくなっている模様ながら
ぐぐればそこかしこにzipがあるのでリンクは省略

• Act File Editer

mugenキャラを作成していくなかで、「キャラクターの追加カラーデータを作る」というフェーズに焦点をあて、そこで必要となるActファイルを編集するためのソフト
色を数色まとめてコピーペーストできたり、かなり重宝する神ソフト
ttp://www.ne.jp/asahi/home/raiwa/Game/Mugen/ActEdit.htm