※このテキストが、全くの杞憂で、誤解で、曲解で、妄想で、徹頭徹尾、意味のないものでありますように。※

大好きな声優さんが二人います。その二人はとっても仲良しです。
仲のいい二人を見ていると、とても幸せな気分になれます。

二人は、新たに発売されたＣＤのミュージッククリップＤＶＤの一場面でキスをします。それは、よくある軽いのではなくて。
まるで恋人同士のように強く惹かれ合っているように見え、まるで終わりが来るのを恐れて離れられないようにも見え・・・。

---

誰もが、このキスにびっくりするだろう。そして、なぜここに、こんなものがあるのか、解らないと思う。

それは大いなる疑問だった。しかし、私は、自分なりに、少なくとも自分の心だけは落ち着ける方法を編み出した。模範解答だとはとても思わないが、さりとて赤点だとも思っていない。

他の解答者はどうだろうか。参考になるような素晴らしい答えを出していてくれたら私は嬉しい。

検索エンジンで検索した結果が世の中の全てだとは思わないが、その一部であることは間違いないだろう。

「秘密ドールズ」という語の相手に「鉄格子」「解釈」「解説」などを指定して検索しても、意味のある回答には出会えず、代わりに目立つのは、二人の仕事を斜めから批評したようなものばかりだった。

「キスはガチ」「生々しい」「エロい」「もっと軽いのが良かった」
そりゃそうだと思う。普通、キスは、どうすればどう映るか、なんて事を考えながらするもんじゃない。
ましてや、あの二人は、ベクトルがどこを向いているのかは他人に決定出来ないにせよ、かなりの絶対量でお互いの事を想い合っていると多くの人は評し、私にもそう映る。
そんな二人にとって、計算で加減を調整するようなキスは、言ってみれば相手への冒涜のように映るんじゃないかと思う。
何を言ってるんだ、ＰＶなんだから映りを気にしろ、というツッコミは、はっきり言って正しいと思うが、私の見解では、この場面で問われているのは奇麗さではない。

「この二人ならあると思った」「プライベートはどうなんだろう」
想像力が備わっていれば当然連想する事だと思うが、そんな事はＰＶ自体と関係ない。

「できればＣＤの中身で勝負して欲しかった」
これなんかは、二人のキスが、ＰＶの中で重要な意味を持つ不可欠の演技ではなく、ＰＶ自体もＣＤとは何の関係のないものと捉えている好例だ。
きっと、一万円札付きのＣＤなら売れる、というような発想に映っていると思う。


これらの反響が、製作側の意図したものなのだろうか。
私には、全ては、ＰＶのストーリーの説明不足のために思えてならない。

触れるだけのようなキスシーンなら、単にシーンを繋いで構成したクリップ内のどこに登場しても構わないと思うが、今回のような深いものになると話は別だ。

コートを脱ぐのなら、駅前でも公園でも百貨店の中でも構わないが、そんな場所で下着まで脱いだとしたら、それは露出狂でしかない。
下着を脱ぐ為には、ここが風呂場である、という事を明確に描写しなければならない、と思う。


重ねて言うが、私は、解りやすさが不足していると思う。
自分でラストに衝撃のシーンを入れるのであれば、その衝撃まで計算した、さらなる解りやすさが必要だと思うが、どうだろう。
ラジオ番組の中で、オフィシャルに近い立場で見ているはずの、浅野、鷲崎コンビでさえ、私には表面的なことしか理解出来ていないように映った。
さらに、十人十色、である。企画者の考えが十人全員に正しく伝わるのが当然だと思っているなら、私は改めた方が良いと思う。みんながみんな優しいママじゃない。


ここまで書いたけど、わりときつい書き方をしてるね、私は。
だけど、万一にも、二人が（例えば拡販のため）「特に必要も無いのに」深いキスをしている、などと誰かに思われるかもしれないのが、私はたまらなく嫌なんだ。


ここで改めて自分のＰＶ解釈を見てみると不思議な事を感じたので、以降、私の考えが全て正しいとして進めてみる。


私の見解では、黒いゴスロリ服を着て手を繋いで歌うのは、ＰＶ内の登場人物としての二人の女性で、鉄格子の中に囚われているのは、その二人の心だとした。

だが、ここで、不幸にもＰＶが正しく理解されていないことを考えてみると、私には、鉄格子の中に囚われているのが、現実の二人の声優さんの心に置き変わったように見えてならない。

それはつまり、状況を進めるには離れるしかなく、でも離れられなくて、罪深い思いを背負わされて歌い続けるのが、麻衣ちゃんと愛ちゃん本人、ということ。

これが企画者の意図なのだろうか。だとしたら、私には許せない。